『国家・社会変革・NGO――政治への視線/NGO運動はどこへ向かうべきか』

October 22 [Sun], 2006, 9:51
これは読んだ本ではなく、これから出る本のお知らせです。でも、ここにある文章は全て読んでいるから、「読んだ本」にいれてもいいかな。

『国家・社会変革・NGO――政治への視線/NGO運動はどこへ向かうべきか』

【越田清和・中野憲志・藤岡美恵子=共編】
2006年12月、新評論より配本予定

日本にも政府・軍隊(自衛隊)と「協働」して人道復興支援にあたるNGOが登場して数年が経つ。本書の執筆者ら多くのNGO関係者はこれに危機感を抱いている。
NGOとは国家から自立し、国家に物申し、グローバルな正義・公正の実現をめざす存在ではなかったのかという思いがあるからだ。

しかし、対テロ戦争に反対し、格差社会を拡大させる一方のグローバル化に異議を唱える社会運動を担う人々からは、NGOは政府の下請け・補完機関と化し、現状維持に加担しているという批判が確かに聞こえてくる。NGOがこうした批判を正面から受け止め、自己点検をする時期に来ていると本書の執筆者は考えている。

巷にNGO活動の宣伝や組織マネジメント論の本は溢れているが、本書がそれらと異なるのは、国際協力や人権分野でNGO活動に携わってきた者が、NGOは社会変革の担い手足りうるのか、担い手足りうるためには何が必要かを自らに問いかける書だという点だ。

NGOがもてはやされ、社会に定着してきたこの二〇年ほどの間に、NGOは何を達成し、何を失ったのか。それをいま、そしてこれからNGOに関わろうとする人々に伝えることがいまほど重要なときはないと私たちは考えている。

とくに最近注目を集める「パートナーシップ」と「政策提言」活動の分析を通じて、NGOが「政府にとって都合の良い存在」をどう越えられるかを掘り下げると同時に、社会変革を志向するNGOの組織はどうあるべきかについての問題提起を行っている。

社会を変えうるNGOの可能性(あるいは「限界」)をめぐる議論が、本書を契機にNGO自身の間で、社会を変えようと行動する人々の間で、さらに広がることを願っている。

編者代表 藤岡美恵子(「新評論」11月号書籍紹介より)

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内容

越田清和   「NGOと社会運動」
高橋清貴   「国際協力NGOによる社会変革は可能か?」
越田清和   「NGOはODAをどう変えようとしていたのか」
藤岡美恵子  「NGOの自律性と正統性〜政策提言活動と「ガバナンス」」
李 姫子   「NGOと国家―文献批評から」
下澤 獄   「開発NGOにおける「パートナーシップ」の検証」
藤岡美恵子  「国際人権保障と人権NGO―「普遍的人権」を問い直す」
中野憲志   「人間安全保障・植民地主義・NGO」
サラ・リスター「国際NGOの未来―変化する世界秩序の中の新たな挑戦」【翻訳】


著者紹介 

李姫子(元JENプロジェクト・コーディネーター)、越田清和(さっぽろ自由学校「遊」)、下澤嶽(法政大学非常勤講師)、高橋清貴(恵泉女学園大学教員)中野憲志(先住民族・第四世界研究)、藤岡美恵子(法政大学・同大学院講師)
  • URL:http://yaplog.jp/koshidakiyo/archive/31
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PARCのMLには書いたので、越田さんはご存知でしょうが、この本の読書メモを書き始めています。
http://tu-ta.at.webry.info/200704/article_18.html
http://tu-ta.at.webry.info/200704/article_19.html

PARCのいまのスタッフや中心の人たちがこの問題をどう考えようとしているのか、残念ながら伝わってきません。議論がこれからでも開始すればいいなぁと思うのですが。
April 20 [Fri], 2007, 18:00