ルカ15・11‐15・32
2006年07月01日(土) 6時03分
【放蕩息子】
また、イエズスは仰せになった。「ある人に二人の息子があった。
弟が父に向かって、『お父さん、私の貰うべき財産の分け前を下さい』と言った。そこで父は資産を二人に分けてやった。
幾日も経たないうちに、弟は全部のものを纏めて、遠い国に旅立った。そして、そこで放蕩に身を持ち崩し、財産を無駄遣いした。
全部使い果たしてしまった時、その地方に酷い飢饉が起き、食べる物にも困りだした。
そこで、その地方のある地主の所へ行って縋り付くと、その人は、彼を畑にやって豚を飼わせた。
彼は、豚の食べるいなご豆で空腹を満たしたいほどであったが、食べ物を与えてくれる人は誰もいなかった。
また、イエズスは仰せになった。「ある人に二人の息子があった。
弟が父に向かって、『お父さん、私の貰うべき財産の分け前を下さい』と言った。そこで父は資産を二人に分けてやった。
幾日も経たないうちに、弟は全部のものを纏めて、遠い国に旅立った。そして、そこで放蕩に身を持ち崩し、財産を無駄遣いした。
全部使い果たしてしまった時、その地方に酷い飢饉が起き、食べる物にも困りだした。
そこで、その地方のある地主の所へ行って縋り付くと、その人は、彼を畑にやって豚を飼わせた。
彼は、豚の食べるいなご豆で空腹を満たしたいほどであったが、食べ物を与えてくれる人は誰もいなかった。
そこで、息子は本心に立ち返っていった。『父の所では、あんなに大勢の雇い人に、食べ物が有り余っているのに、私はここで飢え死にしようとしている。
さあ、出掛けて、≪父上、私は天に対しても、貴方に対しても罪を犯しました。
もう、貴方の子と呼ばれる資格はありません。どうか貴方の雇い人の一人にして下さい≫』と。
そこで、彼は立って父の許に行った。ところが、まだ遠く離れていたのに、父は息子を見つけて哀れに思い、走り寄って首を抱き、口付けを浴びせた。
息子は父に向かって『父上、私は天に対しても、貴方に対しても罪を犯しました。もう、貴方の子と呼ばれる資格はありません』と言った。
しかし、父はしもべ達に言った。『急いで、一番良い着物を出して、この子に着せなさい。手には指輪をはめ、足には履物を履かせなさい。
それから、太らせた子牛を引き出して屠りなさい。食事をして喜び合おう。
その子は死んでいたのに蘇り、いなくなっていたのに見つかったのだから』と。そこで祝宴が始まった。
さて、兄は畑にいたが、帰って来て家に近づくと、音楽や踊り騒ぐのが聞こえていたので、
僕の一人を呼んで、『一体、これは何事だ』と訊ねた。
僕が『弟君がお帰りになりました。弟君を無事に迎えたので、お父上が、太らせた子牛を屠られたのです』と言うと、
兄は怒って家に入ろうとしなかった。そこで、父が出て来て、宥めたが
兄は父に向かって言った。『私は、長年ずっと父上に仕え、一度も、言いつけに叛いた事が無かったのに、貴方は、私が友人と祝宴を開くために子山羊を一頭も下さいませんでした。
それなのに、この貴方の子が遊女共と一緒に貴方の身代を食い潰して帰って来ると、太らせた子牛を彼のために屠ります。』
すると父は言った。『子よ、お前は常に私と共にいる。私の全てのものはお前のものだ。
しかし、お前の弟は死んでいたのに生き返り、いなくなっていたのに見つかったのだから、私が祝宴を開いて喜び合うのは当たり前ではないか』」。
さてコロクルは開いていた項を閉じ、聖堂の椅子に腰掛けたままゆるりと目を閉じた。
昼とも朝とも分からぬまどろみの日差しの中、
彼はゆっくりと自分の過去を思い出さんとしていた。
聖書は静かに目の前に佇み、何も語らない。
さあ、出掛けて、≪父上、私は天に対しても、貴方に対しても罪を犯しました。
もう、貴方の子と呼ばれる資格はありません。どうか貴方の雇い人の一人にして下さい≫』と。
そこで、彼は立って父の許に行った。ところが、まだ遠く離れていたのに、父は息子を見つけて哀れに思い、走り寄って首を抱き、口付けを浴びせた。
息子は父に向かって『父上、私は天に対しても、貴方に対しても罪を犯しました。もう、貴方の子と呼ばれる資格はありません』と言った。
しかし、父はしもべ達に言った。『急いで、一番良い着物を出して、この子に着せなさい。手には指輪をはめ、足には履物を履かせなさい。
それから、太らせた子牛を引き出して屠りなさい。食事をして喜び合おう。
その子は死んでいたのに蘇り、いなくなっていたのに見つかったのだから』と。そこで祝宴が始まった。
さて、兄は畑にいたが、帰って来て家に近づくと、音楽や踊り騒ぐのが聞こえていたので、
僕の一人を呼んで、『一体、これは何事だ』と訊ねた。
僕が『弟君がお帰りになりました。弟君を無事に迎えたので、お父上が、太らせた子牛を屠られたのです』と言うと、
兄は怒って家に入ろうとしなかった。そこで、父が出て来て、宥めたが
兄は父に向かって言った。『私は、長年ずっと父上に仕え、一度も、言いつけに叛いた事が無かったのに、貴方は、私が友人と祝宴を開くために子山羊を一頭も下さいませんでした。
それなのに、この貴方の子が遊女共と一緒に貴方の身代を食い潰して帰って来ると、太らせた子牛を彼のために屠ります。』
すると父は言った。『子よ、お前は常に私と共にいる。私の全てのものはお前のものだ。
しかし、お前の弟は死んでいたのに生き返り、いなくなっていたのに見つかったのだから、私が祝宴を開いて喜び合うのは当たり前ではないか』」。
さてコロクルは開いていた項を閉じ、聖堂の椅子に腰掛けたままゆるりと目を閉じた。
昼とも朝とも分からぬまどろみの日差しの中、
彼はゆっくりと自分の過去を思い出さんとしていた。
聖書は静かに目の前に佇み、何も語らない。
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