久々に・・・

February 02 [Thu], 2012, 5:28
今回はゲームです。

2011年9月2日発売未来も過去も愛してるADV『未来ノスタルジア

ネタバレ注意でお願いします。

共通ルート
主人公が自分の感情を気の赴くままに表現するタイプなので好感が持てる
シスコンや下心など格好よさを出すうえでマイナスになるものを、日常場面で多く登場さすことによって主人公を身近な存在している。
ただ上記のように、ひょうひょうとした主人公に好感を持てるシーンもあるが、
シリアスな場面や、他のキャラクターが真剣な話をしているときにも軽い感じを出す時も多々あるので不快に感じる時もあった。
日常シーンとシリアスが入り乱れすぎている。シリアスはシリアスだけで進めてもらいたい。
『ここでギャグ!?』と感じる場面が多すぎる。シリアスの最中に日常、ギャグを挟んでくる意図が分からない。
話が少し進んでは日常を挟んでくるので、ゲーム全体の進行がとても遅く感じる。

伏線、含みを常に持たせながら進行していくので、先が気にる。ただハイペースに伏線が来るので覚えきれない可能性も、
全体を通して、気になるところで唐突に次の日に移行したり、含みを持たそうとするシーンが多いが、
あまりにも多いのでこのやり方で先が気になるのは最初だけ。
段々と「またか」とか、「早く先に進めよ」などのイライラが募る場面もあった。
伏線、含みをもたせる、というよりは、ただ繋ぎが雑なだけのように思えてくる。
これより下個別レビュー


伊織
基本的に伊織のテキストは陽一の抹殺につなげて笑いを取ることが多いので、最初のうちは面白いが、同じようなやり取りが続くので飽きる。

実は陽一が昔入院していた時に出会った少女。お互いに支え合い入院生活時のかけがえのない存在。
そんな設定が陽一が車に急に轢かれて、入院することにより現れる。急展開な感じがいなめない・・・、
正体に気づいたとき伊織に謝る場面で、『忘れていたわけではない』とか『たまには思い出していた』的な発言をしているが、
共通ルートでは少なくとも思い出してはいなかった。
この場面がないまま急に車にひかれたので、肝心な所の伏線がはられていない。これではただの『自分は悪くない』という言い訳にしか聞こえない。

超能力が暴走し始めた伊織のために、屋上から飛び降りるシーン。もしそこで失敗したら伊織は一生のトラウマになるようなことなのに、
こいつマジか?!と思ったら杏奈ちゃっかり呼んでました!  こいつマジか・・・。
心の底では伊織を信じてなかったんかい・・・、『無茶をするけどバカではない』確かに聞こえは良いが、これでは陽一は何もしていない。
成功しようが失敗しようがどちらかに頼っているし、失敗したとすれば自分を信用していなかった陽一に、伊織は何を思うのだろうか・・・。

そして付き合い始めるのだが、能力の暴走については深く考える描写が一切ない。
能力の暴走も経験したことがない陽一の、普段のトレーニングをすることで、まるで解決したかのように、伊織との愛を育んでいく。
これではスランプのプロ野球選手が、真面目なリトルリーグの子供にアドバイスを受けている様なもの。
これで解決すれば大概の事は悩みにすらなりませんよ・・・。
結果的に症状が悪化し、暴走を再発し始める。詩を傷つけハルさんにも被害が・・・。
このどちらのシーンでも陽一が落ち着きすぎているのが、逆に腹立たしい。冷静で頼もしい感じに描かれているが、
いくら恋人が大事だからといって、幼馴染が血まみれで倒れていたのを、傷は浅いからOKって・・・。
事前段階で暴走に対しての対策をせず、いざ暴走が始まれば伊織ばかりを擁護し、恋人きどりを続ける陽一。自分の責任を考えてみろ。
作中では、伊織のために奮闘する主人公的な書かれ方をしているが、都合のいい事しか見ずに、ただ恋人ごっこをしているだけのように思える。

結果、精神的ショックから、記憶障害をおこす。このシーンでも陽一が落ち着き過ぎている(周囲の人物も)。
伊織の記憶障害からくるデレに対してうれしさを感じるまでに・・・。そんな場合ではないだろ。
記憶障害を起こした伊織を、寄って集って愛でるシーンは恐怖すら感じる・・・。
伊織が元に戻るシーン。8割ハルさんが解決してくれた所でバトンタッチ。そして決め台詞『伊織は俺しか救えない』。どの口がほざいてんだ・・・。

クライマックス。問題を先送りにし続けていたツケが爆発。杏奈が尻拭いをしてくれ、結果杏奈が犠牲になる。
にもかかわらず、陽一のわずかな手助けが評価され過ぎ。最後まで自分で何かを成し遂げられていない・・・。
『伊織は俺しか救えない』、あなたは過去にこんな台詞言ってましたよ・・・。

問題を先送りにし続けることで、クライマックスを後ろに持ってきているので、進行が遅く間延びしてしまっている。
始めから力の暴走について真剣に考えるだけで、話の大半は解決するルート。個人的には30点。


ポワポワ系なのに毒舌担当でギャグ担当でもあるので、ポワポワ系にしては珍しいキャラ。
ルートの冒頭に告白シーンがあるのは珍しい。しかし詩が勇気を出して踏み出したのに、肝心な陽一は迫力に負け頷くだけ・・・。
受け身なくせに偉そうな態度は何とかならないのか。

超能力を知らない詩の世界の中に、杏奈という規格外の存在が急に現れる。そして超能力の存在に気づいた詩に、自身の力についても打ち明ける陽一。
超能力の存在を隠し続けることをどう思っていたか、自分の常識では測れない物が現れた時の感情。
どれも難しい感覚だとは思うが、幼馴染だからといって簡単に納得出来ない。恋人だからこそ話しておきたい。
お互いの感情が良く表せれているテキストだと感じた。

回想シーンでの陽一の能力の使い方。これをまってました。陽一の本気が未知数なのか伏線が張ってあったが、ここで少し明らかになる。
伊織ルートで溜まったストレスが少し発散できた。

超能力を受け入れた詩と付き合うことになり進行していくが、徐々に陽一グループの距離感に乱れが生じ出す。
それに対して不満を抱く詩に気付いた陽一は、無意識の内に自分を含めた周囲の人々に、『詩との付き合いを無かった事にする』暗示をかけてしまう。
ここに行きつくまでの陽一の心の中が全然見えない。詩がみんなと居られない事を不満に思うことは分かるが、
陽一はむしろそれを、仕方のない事だと肯定していた。無意識に詩の願いを叶えてやりたい、と思う様な深い描写も無ければ、
陽一が詩の願いに同調する様なシーンも無い。なのにも関わらず、急に陽一達が忘れ始め、真実が分かりだすと無意識で済まされる。
これでは急展開な印象を受けてしまってもしょうがない。

そして記憶を取り戻すための日々が始まる。だが元々みんなと居るのが好きな詩に、その詩に真実を話す事が出来ない陽一。
相容れぬ感情の狭間で苦悩するのだが、結局ここも杏奈・伊織が詩を誘拐することで解決への糸口が・・・。
なぜ陽一には緊張感がないのだろうか?無意識とはいえリセットも超能力。使い続ければ死ぬと忠告されているのに何もしない。
詩の願いをかなえる為に命を懸けている様な見方も出来るが、詩にとって誰が一番大切なのかを気付かせる事と、リセットを解く事が、
同じ意味を持つ状況で、何をするべきなのかは明白なのでは?
しかし陽一は土壇場まで何もせず、伊織と杏奈の誘拐現場に瞬間移動で登場。『衰弱している状況で瞬間移動なんて死ぬ気!?』的な感じで、
『命を懸けている感』が強調されているが、自業自得でしょ。そしてなぜかビンタ食らう杏奈。おまえらがモタモタしていたからだろ・・・。

とはいえ、伊織ルートに比べ変にシリアスを加えようとしていないので、少し山がある普通の恋愛ルートとして楽しめた。
最後のクライマックスで多少モタモタしたが、詩が可愛いので及第点。個人的には65点。


野乃
双子の元気担当。ボク娘枠も兼ねている。共通ルートの段階で一番期待していたキャラ。(かなた最高なのに・・・)

3兄妹の過去がここで明らかになる。交通事故で両親を亡くし、事故現場で超能力を使い妹達を助けた陽一は、意識を失い病院へ送られ
目を覚ました時には一人になっていた。連絡は取れたが、引き取り手の叔母に、妹達が事故を思い出すからと、連絡を一切禁じられていたらしい。
叔母ひどすぎるだろ!事故を思い出すかもしれない妹達が心配できて、これから一人で暮らさないといけない子供1人を心配できないのはどうかと・・・。

事故現場で唯一意識を保っていたノノは、事故当時の光景を鮮明に覚えており、トラウマになっている。
自分が事故の原因だと思い込んでいる事もあり、他の二人よりも心の傷が深い。
そんなノノの前で偶然にも交通事故が発生。その光景を目撃したノノはひどくショックを受けてしまう。
そしてノノを立ち直らせるために二人きりの時間が増え、お互いの気持ちは近づいて行くのだが、妹物特有の『妹だから』で全て流される・・・。
結局ハルさんの過去を聞いたことでノノも立ち直る。陽一が相変わらず何もしないのはもう慣れて来た。
それよりもハルさんにスポットが当たるのが嬉しすぎる。ハルさんの過去を聞けた事がこのルートで一番盛り上がった。

二人の距離感の違いを察知したヒナ。先手必勝のキスを陽一に仕掛ける。それにより妹達の間で抗争が勃発。
今まで通り鈍感主人公に対するツケが爆発した形だが、妹物ではよくある展開なので、先が読めて余計につまらない。
そもそも二人の妹、どちらか早く決めないからこうなる、的な展開になっているが、ノノルートに入ってからヒナの好感度が上がるようなシーンありました?
あれだけノノに着きっきりで、ヒナとの間で揺れ動くようなストーリーに持っていくには、キス一発だけじゃ急でしょ・・・。
最初から皆の好感度MAX状態だからOKぐらいに考えているのだろうか?だとしたら個別ルートの意味がないのでは?
『どちらか決めてシナリオ』をやるならもう少しヒナを絡ましてこないと、急展開だし、うすっぺらい印象を受ける。

ついにノノと付き合う事になるのだが、ノノと親密になるにつれて陽一の体調に異常が生じ出す。そして超能力が使えなくなった事から、
ノノの血筋が『能力殺し』である事が判明する。ダメダメだった陽一が超能力が使えなくなり、ダメさに拍車がかかる。
そんな中伊織がノノの未来を予期してしまう。その内容は『ノノの足が近い未来動かなくなる』というもの。
それを阻止するべく陽一が奮闘するのだが、いかんせん能力が失われている為全然戦力にならない陽一。ノノを警護する大半を周りの人に頼る事に。
いざという時の為に少しでも力を取り戻しておきたい主人公は、ノノと距離を置くことで『能力殺し』を緩和しようとする。
これに不満を感じたノノとの間に誤解が生じ出し、この先どうなってしまうのか!
この辺のストーリーは今までで一番良い。ダメな陽一はいつも通りなのだが、ダメなのに偉そうないつもの態度は鳴りを潜め、
形振り構わずノノのためなら何でもするという、泥臭い姿に好感が持てる。超能力を無くした事で良いバランスでストーリーが進行していく。
ただノノに詰め寄られてからの真実のうち明け方は頂けません。百歩譲って勢いに任せた真実のうち明けは良しにしても、
次の日から幾ら気まずいとはいえ、妹達の誤解を解こうとしない態度が頂けない。さっきまでの泥臭さはどこへやら。
妹の未来が懸かってるのに気まずいからって距離置いちゃダメでしょ・・・。
最後の瞬間移動はご都合な感じもするが、それを言い出したらきりがないので・・・。
ただギリギリの状態から瞬間移動したのだから、少しくらい反動が欲しかった。

トータル的にクライマックスだけ見れば個人的には今までで一番良い。妹物特有の恋愛への感情移行が遅れる場面などもあるが、
他のルートで見られた何にもしない癖に態度がでかい主人公が、比較的真面目に物事に向き合うところが良い。個人的には65点。


日奈乃
双子のクール担当。毒舌担当多すぎ。メガネ娘もあまり好きではないし、お腹いっぱいの所でまた毒舌・・・。第一印象から一番興味が無かったキャラ。

HATORIのCMモデルを探している話がヒナのもとに回ってくる。ヒナにも思う所があるらしく撮影を受ける事に。
そして完成したCMが放送されるとあまりの美少女ということで、メディアが騒ぎ立て周囲もちやほやし出す。

ヒナだけ話の内容が飛躍しすぎ。他のキャラと違いこれまでの共通ルートからの繋がりが一切ない。
大体これなら双子のノノでも出来た話だし、杏奈、詩、伊織、雫さん、誰でもできる話。(普通のかなたは無理w)ヒナの個別ルートらしい話になって無い。
世界を代表する企業のCMに、一般学生を何の考えもなしに採用する話の現実味の無さ、普通はメディアの事考えるだろ。
まして、自分の娘の親友ですよ社長さん。その後のケアとか普通あるよ。それが世界のHATORIなら尚更。
そんな話の中で自分の知らない妹の一面を見て、どんどん恋愛感情が高まる陽一。もっと思う所が有るんじゃないか?一般常識的な意味で・・・。
急展開だし良く見る展開。共通ルートからの繋がりも無く蛇足な感じが否めない。 ただメガネ有無の選択肢が用意されているのは新しかった。

マスコミからヒナを助けだしたりとかB級な展開の後、ヒナから突然キス付きの告白をされる。
しかしヒナの事を兄として、大切な妹と思っていたらしい陽一は、突然だった事もありその場から逃走。
妹として見ている場面ありました?笑顔や普段と違う表情向けられただけで、ドキドキしている兄妹います?。
そんな兄妹いたらドン引きだわ。すなわち上記で述べた主人公の感情を恋愛感情だと思っていないのは本人だけ。
画面越しに見ているプレイヤーのみなさん、作中のヒナや杏奈までもが気付いている感情ですよ。それを大切な妹だからとか・・・。
相当前から皆この展開読めてますよ。早く進めろ鈍感野郎。逆にいい大人が恋愛感情に気付けない事の方が不自然。
コ○ンの服部○次さんじゃないんだから、早く覚悟を決めてほしいものです。

そしてかなたに慰めてもらった後家に帰るのだが、不安を押し隠し普段通り接するヒナに甘える陽一は、
特にヒナと向き合う事も無く答えは先送り。そしてヒナは正式にモデルを始める事に。ここからはお決まりの問題を先送りにしての日常シーンへ。
ヒナがモデルとして歩み始めた工藤家の様子が描かれている。かなたのバスタオル姿がうれしすぎる!
しかし陽一はヒナへの気持ちをはっきりさせないまま。なのにヒナに優しくしたり・・・。
そしてまたメディア関係のトラブルに巻き込まれた結果、陽一が助け良い感じになり告白シーンへ。
デジャブ?ちょっと前に同じ展開ありましたよ。マスコミから助けて良い感じになる奴・・・。話が無さ過ぎる。
告白シーンも結局ほとんどヒナから、受け身なくせに偉そうな態度は健在。ヒナを待たせた事を話題に出さない。(後から冗談みたいに流されてた・・・。)

付き合う事になるがイチャイチャし過ぎてネットに悪質記事が掲載される。噂をもみ消そうとかなたと付き合う振りをする事に。
来ました!かなたのターン!これだけ見れれば十分です。ヒナは静かにしとけよ。かなたを愛でさせろ。
そして事件はと言うと、犯人が他の犯罪を犯していて、シナリオとは全く関係のない所で事件は解決・・・。なんじゃそりゃ。
それが有りならここの部分全カットで良いでしょ。ただかなたさんが見れたので個人的には感謝の気持ちでいっぱいですがね。
で、ヒナとまた関係が戻るわけだがそこで、この作品で一番の見所である超能力を何の脈絡もなく急にヒナにばらし出す陽一。
超能力は全く無しのルートかと思いきや何でこのタイミング?と思ってたら、ヒナも知ってたよ。とわずか1分で説明終了でした・・・。

作品には全く関係ない話。作りこみも甘過ぎる。点数を付けるのも難しいが強いて言うなら15点。時間の無駄でした・・・。
ただかなたは70点!!


杏奈
自称世界一の超能力者。この作品の本編とでも言うべき存在。前の個別よりもこのルートでこの作品の点数が決まる。
キャラのビジュアルも良く、CVが風音という事もあり最後のメインディッシュ。
杏奈に関しては色々と伏線が張られていたが、個別ルートも細かい点数の差はあるが、全ては杏奈ルートの為の伏線を張る場所と言える。
全ての未来を経験したうえで最初から始めると、今までの世界が僅かにずれ出して見えるように選択肢を増やしている。
ループ物などで良く見る手法だが、こういった作品は数が少ないので、新鮮で引きこまれる。が、堕作と名作の差もはっきりでやすい。

他の世界ではあまり陽一達に干渉してこなかった杏奈が、一緒に学園に通ったり積極的に陽一グループに干渉してくる。
そこで杏奈・伊織がテニス中にボールの異次元の動き、コートがえぐれる、ボールが爆発と超能力を乱発しまくるのだが
周りは全く気付かない。陽一は超能力を隠すものだと散々言っているが、これだけやらかしてる二人に対して、
対策を真剣にしようとする場面が一切ない。ただ始まったらバレないか心配するだけ。能力差のある二人の間に割って入れとは言わないが、
一段落した後に話し合いの場を持つなど、幾らでも説得の機会はあったはず。
これだけやらしといて対策は何もせず、バレそうになったらギャグチックに描いて周りは気付きませんでした。
これなら陽一が超能力について重く考えてる設定いります?バレてもいいじゃん、どうせ周りは気付かないんだから・・・。
そもそも時間跳躍は、その世界に留まり続けるだけでも力を使っていて、その上で色々力を使うと消える(死ぬ)と杏奈自身が語っている。
なのにも関わらず、瞬間移動は当たり前、伊織との喧嘩で力を使い、暗示とかもバンバン使う。
この作品の一番のミソである超能力。それに対しての価値観が統一されていないのが気になる。その場その場で、軽くも重くもなっている。
どこに照準を合わして話を見れば良いか分からず、物語に入り込みにくい。
告白のシーンも杏奈が『もっと一緒に居たい』と泣きじゃくっているが、少なくとも意味の無い超能力を使っていなければもう少しいられるのでは?
とか考えてしまい、感情移入しにくい。付き合い始めてからこの考えに行き着いているので、上記での考え方は間違っていないはず。
『この世界にもっといたい』という感情よりも、伊織への怒りが上回ったという事なら全て解決するが、逆にこの世界の価値が下がってしまう。どっち?
結果超能力を封印した杏奈と付き合う事になり進行していく。普通の杏奈を見られるのはかなり新鮮で日常テキストも割と楽しめる。
そしてこの作品の本編、杏奈が語る未来の話へと突入する。

物語は陽一が杏奈を連れて数年ぶりに時倉に帰郷する所から始まる。杏奈は幼い頃からすでに強力な力を持っていて、
制御の仕方を教える為に一緒に生活しているらしい。陽一は自分の死期を予期しているらしく、杏奈を一人前にする事を最後の仕事にしようとしている。
伊織ルートの延長線らしいこの世界で、詩やハルさんにクロといった伊織ルートを知る人々との再会を絡ましながら、
各々のその後を語る進行の仕方は面白い。特に娘を亡くしているハルさんの、心の中が見える杏奈との抱擁シーンは、
ハルさんファンの私としては一番の感動シーンでしたね。
千の時を超えてきたクロが死ぬシーンも感動ポイントのはずだが、個人的にはこれだけ生きて陽一が帰ってくるまでの5年で死ぬって
共通ルートぐらいからクロぎりぎりで生きてたんかい、とか考えてしまいちょっと冷めた。
この世界での陽一は、自分の余生を杏奈に全力で捧げているのが良い。残りの時間を全力で生き抜こうとする姿は、
今までのルートには無いカッコよさが有り、鈍感主人公を卒業している。これの為に伊織が犠牲になったと思えば伊織ルートも無駄ではなかった。
ただ陽一が死にそうになってから死ぬまでの6年間。ここが全くない。一番の見所なんだからボリュームがもう少しなくては・・・。
一番盛り上がるところを、回想で流されたら台無し。ヒナルート削っていいからこっちのボリュームをあげてくれ!

そして現代に戻り杏奈の思いを知った陽一は、残された時間を杏奈と悔い無く過ごすため結婚を決意する。
ここの披露宴でも、酔っぱらった杏奈が超能力を使っているのに陽一が心配する所を間違えている。
超能力がばれるかばかり心配している、結局またギャグでごまかすのだが・・・、杏奈と一緒にいられる時間が減る事を心配するべきだろ。
あとトーヤ。将棋の設定ww後付け感が凄過ぎてウケた。普段から最後まで空気でした。
結婚後の日常生活で、杏奈とのデートや皆からのプレゼントなど出来るだけ良い日常シーンを展開することで、
やがて来るであろう杏奈との別れのシーンとギャップを付けようとしている。
しかし、杏奈が体調を崩しているのに陽一は様子がおかしいな?ぐらいにしか反応せず、杏奈がぎこちなく誤魔化すのを聞いて、
本当に大丈夫だろうかと心配するのみ。この状況で杏奈が体調崩せば理由は一つしかないだろ!
この作品のスタンダードといえる『問題の先送り』それが鼻に付いてしまい、日常シーンも楽しめない。
結果この世界に留まりすぎた杏奈の能力が暴走。教室が大破する。もはや意味不明。
世界に居続けるだけで力を消費し姿が保てなくなりそうな杏奈。その杏奈の力が暴走し作品中1番の大事故が発生。
力メッチャ余ってる・・・。さっきまでの力が無くなる杏奈は何だったのでしょうか?
教室の惨状の説明をを求める陽一グループのメンバーに、陽一が全部自分でやったと過剰演出も込めて説明する。
作中では杏奈と一緒に居る為なら俺が嫌われるくらい構わない。的な感じで頑張っているのだが、
取って付けた様な爆発シーンのせいで、このシーンの重みが全然感じられない。
しかも今まで散々ギャグチックに超能力を誤魔化して、一番の説得に用いる力が『携帯浮遊』・・・。これ今までみんな笑って流してたのに・・・。
そして教会でクライマックス並みに盛り上げたかと思えば、日付移行して卒業式へ。
いろんな事やり過ぎてまとまりがない。何度も言うが『取って付けた感』がすごい。卒業式もやりたいだけでしょ。
感動しそうなシーンの寄せ集め。それをする為の強引な理由付け。それらが相まって非常に内容が薄い。
エンディングはご都合だがそれはこの作品ではしょうがないので・・・。

期待値が高かった分裏切られた感は強い。本編だと思っていた未来編もボーリューム不足。クライマックスに向けての盛り上げ方も意味不明。
このゲームの点数はこのルートで決まると思っていたが、個人的には45点くらいかな。

総評
鈍感主人公の悪い面盛りだくさん。問題の先送り、恋愛感情の鈍さ、何も出来ないのに偉そうetc・・・。
超能力を生かしたかっこいい主人公を期待していたので裏切られた。
日常テキストもギャグベースで読みやすくはなっているが、基本的に主人公が蔑まれる事でしか笑いが取れていないので、
伊織だけでも飽きていたのに、その他のキャラでも同じようなやり取りが続き最終的にはイライラした。
ここまで悪い面が目立っていたので最後の砦として期待していた未来シナリオ。それもボーリューム不足。
冒頭で述べた肝心な所で回想で処理されたり、次の日に移行する雑な作りで全然満足できなかった。

時間跳躍を絡めた一味変わった恋愛ものを期待していたが、お飾りの超能力に鈍感主人公、同じ展開の繰り返しに、レベルの低いギャグ。
良い点が見つけにくいが、単純にキャラは可愛いので、ギャルゲー初心者の人は楽しめるかな・・・?
最後に点数を付けるとすれば45点。杏奈ルートがまさかの足の引っ張りようでこの点数です。

長々と読んでいただきありがとうございました。
P R
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