テスト 

March 04 [Fri], 2011, 0:41
1

先に待つもの。 

October 31 [Fri], 2008, 11:55
川辺を歩いたら
キラキラ光る水面に出会う
覗き込んだら
息がつまるほどに蒼い底
風に合わせて
ユラユラと揺れる水面は
僕を誘うかのように………

今この身を投げたら
僕を優しく受け止めてくれるのだろうか
優しく甘い調べに身を委ね
静かに目を閉じる先に待つものは………
ただ残された人々の
大きな哀しみ

だから僕は………

19 Sun(太陽) 

August 05 [Tue], 2008, 3:09
人として生まれること。
それをずっと望んでいた。

私は昔、人間と共に生きた動物。
人間のコトバで………そう、確か『イヌ』と呼ばれていた。
私の世話をしてくれた人間は、とっても私を愛してくれていて、可愛がってくれていて………そしてたまに、私を叱ってくれた。
そんな人間になりたいと、ずっと思い続けてきた。

イヌとしての人生が終わり、私は再び魂の旅に出る。
人間になれるかもしれない。淡い期待を抱いてこの世界に生まれ落ちてみれば、私は次に水の中を泳いでいた。
私が生まれ変わったものはイルカだった。

海の中を、空を飛ぶ鳥のように自由に飛んだ。
でも私は、人間として生まれたかった………。
それだけが、私の願い。

そしてまた、私は一つの命を終わらせる。
次こそ………人間になりたい。

気付けば再び、水の中に浮かんで鼓動を聞いている。
どくん……小さい鼓動と、大きい鼓動が聞こえてくる。
私とお母さんがつながっている。
聞こえる声は遠い昔、私が聞いたあの言葉を紡いでいた。
私はついに人として生まれることを許された。
まもなく私は、人としてこの世に誕生する。
この先何が起きるか分からない。
もしかしたら、人として長くは生きられないかもしれない。
だけどそれでもいい。
私の、『人として生まれたい』という願いは叶えられる。
それだけで満足だ。
欲を言えば、このまま人として長く生きたいのだけれど。
もし運命がそれを許してくれるなら、私はここに強く生き抜くことを誓おう。
そして………

輝く未来を、この手で掴んでみせる。

自分の、私自身の手で………。


『19 Sun』


太陽


正位置は輝く未来、満足。
逆位置は延期、失敗。

15 Devil(悪魔) 

June 10 [Tue], 2008, 21:46
天の世界は確かに心地よかった。
酒や食べ物が溢れていて、欲しいと思うものは全て手に入った。
自身を照らす光は温かく、身も心も浄化されていくようだった。
ただ、この世界では神は絶対。
決して逆らうことはできない。
神が下界へ降りろと言えば降り、人を救えと言えば人を救った。
時には人をこの手にかけた。
全て神の命令で。
自分の意志はそこにない。
人を殺したくなくとも、私の意志は反映されない。
私は次第に疑問を持ち始めた。

欲しいと思うものは全て手に入る………?

では私が、「自由」を望んだ時、それは手に入るのだろうか。
私の意志が反映される瞬間は……?

ある時私は、神の命令に背いた。
幼き子供を殺せと命じられたから。
その子供は、いずれ神に反旗を翻す人物だから。
私は殺せなかった。
私自身が内から叫ぶ。

(絶対に殺してはいけない。殺すことは間違っている。)

だから私は子供を生かした。
初めて私は神に背く。
そのまま私は地より深き底を目指した。
光の国でなく、闇の国。
光る白い翼を捨て、黒く染まるボロボロの翼をまとう。
私は悪魔となったのだ。
自由を求めたものは、みな悪魔となる。
もう、光の国には帰れない。
それでもいい。私は自由を手に入れたのだから。

天界で神が呟く。

「あれもついに堕ちたか………。」

何を言われてもいい。
悪魔の姿の私には、自由がある。



『15 Devil』


悪魔


正位置は邪心、束縛、堕落。
逆位置は悪循環からの目覚め。

16 Tower(塔) 

May 07 [Wed], 2008, 22:55
内側から何かが壊れる音がする。
カシャーン、カシャーンって、何かが割れる音がするのよ。
音が耳の中で響いて、「何か割れたのかな?」、「花瓶でも落としちゃったのかな」って不安になりながら周りを見回すの。
でも何も落ちてないし壊れてもいない。
時たま私は看護師さんに尋ねることもある。

「今、何か割れました?」

そう問えば、決まって「何も割れてませんよ。」と二十代半ばの彼女が答えてくれた。

音が聞こえるようになったのは3年半前から。
まず最初に聞こえたのは、ガラスの割れる音。
とてもひどい音だったから、私はとっさに身を伏せたの。
それから私はこの白くて大きい場所に無理矢理連れてこられた。
何が大丈夫なのか分からないけど、彼らはとりあえず私に「大丈夫だよ。」と優しく言い、白いラムネみたいなもの・・・・・・・・・なんとかっていう薬をくれる。
私はそれを飲み続けなきゃいけないの。
そうしないと、ガラスのわれる音が私の内側に響いてしまうから・・・・・・。
その音は本当に酷くて、ずっと聞いていると私の鼓膜なんて破けてしまう。
薬を飲み始めたら、私の内側で響く音がだんだん少なくなって、音も小さくなっていった。
でも今度は寝る時、私自身が見えるようになった。
目を閉じればガラスでできた私がこちらに手を差し出すの。
そのガラスでできた私には、たくさんのひびが入ってて、どこかしらわれちゃって一部分ぽっかり穴があいていた。
私は差し出された手をふりほどき、後ずさって必死に逃げる。
けど、そのたびに追ってくるガラス製の私は、ガラスの破片をばらまきながら走る。
背後でいつも音がする。

カシャーン・・・・・・カシャーン・・・・・・。

あれ?どこかで聞いた音。
これは私の内側で聞いた音だよね。
あ、そっか。これは私が壊れる音だったんだ。
え、私が・・・・・・壊れる?私が・・・・・・?
じゃあ、そのあとは・・・・・・?

「先生有難うございます。あの子、すっかり元気になって・・・・・・。
え、ええ。前とは少し性格が変わったようで・・・・・・。
はい、昔は内気だったんですけどね、まるで人が変わったように積極的になって・・・・・・。
はい、はい、また何かあればお電話しますね。はい、失礼いたします・・・・・・。」

少女の母親は静かに受話器を置く。
向こう側で少女はじっと、落ちていたガラスの破片を見つめていた・・・・・・。



『16 Tower』





正位置は破壊、破滅。
逆位置は必要とされる破壊。


--------------------
『塔』は、何かが終わって、新しい何かが始まると言われています。
決して悪いだけのカードじゃないんだけどね。
だって始まりの先にはいつも終わりがあるものだもん。
でも終わっても、また新しい何かが自分の中で生まれるはず。
壊れたままじゃない・・・・・・。そう思うんですけどね(笑)

14 Temperance(節制) 

April 29 [Tue], 2008, 19:41
悪魔と天使、本当にいるのかと尋ねられたら、僕はきっとこう答えるだろう。

「悪魔と天使は本当にいる。」

なぜなら彼らは、いつも僕の耳元で囁くから。

「ほらご覧よ。今、あそこの人たちが君を馬鹿にしたよ?
そういう奴ら、嫌いだよね。殺っちゃおう?」

黒の羽を持つ地獄の使者は、僕を甘くそそのかす。
彼らにそう言われると、激しく憎しみがわいてきて、本当に殺そうと思った。
だけど今度は白き翼の彼が言う。

「何を言っているんだい。彼らはこの前、困ってる君を助けてくれたじゃないか。
ほら、今だって彼らは君に笑顔で手を振っている。」

彼らに顔を向けると、僕の名前を呼んで手を振ってくれた。
僕も笑って手をふる。
だけど黒き者がやってきて、また囁いた。
「あれは社交辞令」だと。
白き者はその反対側で言う。
「違うよ、あれは友達の証拠だ。」

どっちを信じていいのか分からない。
僕の心は行ったり来たり。
ふらふらさまよい歩く。

僕の心は誰のもの・・・・・・?

僕の心は僕のもの。

だけど彼らの囁きには勝てなくて。
僕はいつだって不安定。
安定になることは絶対にない。
だって・・・・・・彼らが僕のそばでずっと囁くから。
僕が死んだら、この囁きは聞こえなくなるのかな・・・・・・。

「死ねばお前は不安定じゃなくなるさ。」

「いいや、死んでも君はずっと不安定。
だって自殺者は天国に行けないもの。」



『14 Temperance』


節制


正位置は調和、堅実。
逆位置は浪費、不安定。


--------------------
自殺者は天国に行けないっていう考えはキリスト教での考え方。
仏教では・・・・・・どうなんでしょうね?
スイマセン、よく分かりません。

Segno di Caino 

April 24 [Thu], 2008, 15:59
地が私を嫌う。
手にこびりついた血がとれない。
手についた弟の血の匂いが私をむしばんでいく。
私がこの大地を踏みしめると、世界に生える植物が枯れていく。
獣たちは牙をむき出し、歌う鳥は私から離れていく。
ああ、行かないでくれ!!!
どんなに叫んでも、動物たちは待ってくれない。
人の住む世界に足を踏み入れれば、額にある傷を見て、彼らは私を殺そうと血眼になる。

アベルを殺した印。

カインである印。

こんな印がなくたって、私からは常にアベルの血の匂いがしているのに・・・・・・。
私を殺そうとする者たちに傷つけられ、私から血が流れる。
けれど大地はその血を吸収しない。
大地は私の血を拒み続ける。
私が神の愛するアベルを殺したから。
この大地に、弟であるアベルの血を流したから。
神は私を許さない。
私はずっと、1人でさまよう。
世界のどこにも私の居場所はない。
人の記憶に残らないよう、風のように私は歩き続ける。
赦されるまで、ずっと、ずっと・・・・・・。
いつか赦されると信じ続けながら。

Make an appeal to God 

April 23 [Wed], 2008, 2:50
僕を殺したカインが憎い。
流された血はカインを神へ訴える。
彼についた僕の血は、周りの人間へ訴える。
こいつがカインだ。
弟を殺した人間。
初めて人を殺めた人間だと。
なのに彼の子孫はこの世に生きている。
彼もまた、世界のどこかをさまよっている。
体のない僕は、こんな場所でしか叫ぶことができないというのに。
彼が憎い。
獣よ、カインに牙を向けろ。
鳥よ、歌うのをやめカインから離れろ。
人よ、額に印のあるカインを殺せ、命を奪え。
大地よ、彼の血を拒み続けろ。
誰もカインを受け入れるな。
彼が死なないというのなら、ずっとずっと世界をさまよえ。
お前は絶対に許されない。誰からも受け入れられない。
それがお前の永遠の苦しみ、永遠の罰。
もし僕が生まれかわったら、今度は僕がお前を殺してやろう。
それまで僕は、ずっと叫び続ける・・・・・・。


----------------------------------------
旧約聖書を読んで。
カインとアベルの話。わりと自分的解釈が多いので、「こんな話なんだぁ♪」と、マジに信じないように・・・・・・。
これとは別にカイン版も書く(書いた?)予定・・・・・・。

Angel's Ladder 

March 13 [Thu], 2008, 20:09

夢を見ているようだった。

翼のある天使たちが、光の中で笑いあっている。

背中に生えた、真っ白い大きな翼をはためかせながら。

雲の隙間から、ゆったりと差し込む明るい光。

あぁ、なんという暖かな光だろう。

何かが心の中を満たしていく感覚に、僕は酔いしれた。

ふいに、光の中で笑っていた一人の天使が僕に手を差し伸べる。

優しい微笑み。

よく見れば………君じゃないか。

十数年前、僕を残して、一人で旅立ってしまった君。

ずっとずっと夢に見ていた。君ともう一度、この手を握り合い、その存在を確かめることを。

僕の願いは、たった今叶おうとしている。

僕は差し伸べられた手に、ふわりと自分の手を重ねた。

君が言葉を紡いでいく。昔と変わらない、細くて透き通った声、なんて懐かしい。

「とても会いたかった。」

僕も君にとても会いたかった。そして二人で登っていく。

この、まばゆい光の先のほうへと。

君と僕が、この先永久(とわ)にいられる場所を目指して。

光の粒子が僕達を包み込んだ。

もう、君と離れたくなんかないよ。そう思った時、僕にも白い翼ができていた………。



この安らかな光を、人は天使の梯子(はしご)と呼ぶのだろうか。





6 Lovers(恋愛) 

March 04 [Tue], 2008, 17:17

そうよ、私は可愛いとか美人だという部類には入らない。
性格も少し歪んでるし、友達も少ないの。
だけど、彼はそんなこと全然気にしなかった。ありのままの私でいてくれたらいい、
ありのままの私を僕に見せてくれ……彼はそういった。
私はそんな彼をとても愛していたのに……。

『好きな人ができたんだ。僕と、別れてください。』

『………え?』

彼にそういわれたとき、私の頭は真っ白になった。

どうして……?

なんで……?

私ではだめなの?

家に帰れば、彼の荷物はなくなっていた。
彼の香りが残る部屋の中で、私の目からは涙が流れるばかり。
私は……彼と一緒にいたいのに。





次の日、私は彼と微笑んでいる一人の女性を見かけた。
私と違い、とても美人で頭もよさそう。品のある、お嬢様。
その人がいるだけで、周りの空気が華やいで……。

私とは……生きている世界が違う。

それだけを、確信した。





帰り道をどう帰ったかわからない。
とにかく気付いてみれば、私の手には包丁が握られていて。
なんで私、包丁なんか握って、彼の家の前に立っているんだろう……。
月夜に照らされて、ぬらりと光る包丁を見て私は思い出す。
そうだわ、私これで………

「……君?君じゃないか。どうしたのそんなとこにたっ……」

仕事帰りの彼が、私の姿を見つけて優しい声をかけてくれた。
だけどその声は、小さく悲鳴に変わる。
私の手に握られた、冷たく光るものを見つけたから……。
にっこりと私は笑い、彼にゆっくりと近づいた。

「ねぇ、あなた。私あなたのことが忘れられないの。
別れるなんていわないで。私はあの人よりもずっとあなたを愛しているの。
だから、ずっと私と一緒にいて………。」

あぁ、これが女の嫉妬というものなのだろう。
私はこのとき、身をもって実感した。
そして………。

「お願い、私と死んで?」

彼の青い顔が忘れられなかった………。




『6 Lovers』


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正位置は恋愛、快楽
逆位置は嫉妬、裏切り
P R
プロフィール
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  • アイコン画像 ニックネーム:皐乃 柏(コウノ ハク)
  • アイコン画像 誕生日:11月8日
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    ・マンガ-テニプリ・BASARA・漫画などなどとにかく何でもやる。
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