キリスト教社会党

June 28 [Fri], 2013, 20:51
エリザベートはなぜ保守党に助力を頼まずに、社民党に
接近したのか。
保守のキリスト教社会党には、かつてのハプスブルク王
朝の政府高官や官僚、カトリック教会、それにいまなお王
朝の復活を真剣に考える王党派や大資本家、ブルジョアジ
ーなどが大勢残っており、エリザベートの血筋からして、
キリスト教社会党と結びつくのが自然であった。彼女自身、
厳格なカトリック教育を受けていたし、保守党のリーダー
には、フランツ・ヨーゼフ皇帝の側近だったカトリック教
会の高位聖職者イグナツ・ザイベル大司教などがいたので
ある。
にもかかわらず彼女は自ら保守層、旧貴族ブルジョアジ
―たちと絶縁した。 一つには王家の人たちや旧貴族たちが、
一部の例外を除いて、皇帝亡きあと、エリザベートとのつ
き合いを一切絶ってしまい、彼女は旧王族から完全に孤立
してしまっていたからである。スキャングルばかりの自由
奔放なエリザベートは一族の恥だというのが、閉め出され
た理由である。
オットーとのトラブルについては、母ステファニーさえ
エリザベートを非難してやまなかった。どんなに「話を聞
いてほしい」といっても、娘の立場には冷たかった。
しかし、彼女の方も、別れは望むところだった。長ずる
につれて、性格も行動も反逆児だった父親によく似てきた
エリザベートは、ルドルフと同じように王朝の没落を早く
から予感していた。崩壊は悲しかったが、 一人で荒波を乗
り切らなければと覚悟を決めていた。
一人ぼっちになるにつれ、エリザベートはいまは亡き父、
皇太子ルドルフの面影をひたすら追い求めるようになる。
父ルドルフに関するものは何でも収集し、 一人で書店や古
本屋を回り、国立図書館に行ったりして、ルドルフの伝記
やマイアリングの悲劇について、資料を読みふけった。父
ルドルフが身につけていたビストルや軍刀、制服、手紙、
勲章、家具に至るまで手もとにおいて宝物のように大事に
し、いつもルドルフの写真を身近におき、亡き父を神格化
し慕っていた。
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