映画『ステキな金縛り』
腰の痛みが取れきっていないのですが、なんとか『隠し撮り』の前に観ないとと出かけました。
三谷ファンの意地というか、あちこちから聞えてくる好評にじっとしていられなくなったというか・・・・。
腰痛にはソファとか辛いんですね。硬い椅子にまっすぐ座るか、立ってた方がマシ。電車の中でも座ると立てなくなるので立ったままです。
最後列の通路寄りの座席に座り、辛くなったら立ち見できるようにと工夫して行きました。
ただし最後のほう(小日向さんがいろいろ活動するあたりから)はどんどん痛みが強くなってきて、もはや立つにも立てず、油汗状態。ラストの感動にどっぷりと浸れなかったことは仕方がないとはいえ残念。三谷さんの希望通り、『隠し撮り』の後でまた行こうかな。
【ステカク動画にちょっと】
ここのところのマスコットみたいな三谷さんを見ていると、とりあえずはなんでも言うこと聞きたくなっちゃう。
感想を書くに当たってはとことん自分にウソのないものを書く主義ですが、『ステキな隠し撮り』の公開動画(出演者の紹介や、8つのエピソードのうち1つをまるまる公開)
http://www.fujitv.co.jp/mitokanaito/movie_sutekaku.html
なんかを見ると、三谷さん公開前には「あえて言うなら」「しいて言えば」の前置き付きだとしても、批判的な意見を言うとベッドに突っ伏して泣いちゃうみたい。(少なくともステカクのドラマ上は)
コンシェルジュに強引に不満店を聞き出そうとして、それでも肯定的意見しか引き出すことができなかった、という絶対的な安心感を欲しがる「監督」というものを描き出しております・・・。
が、この人物と自分との距離がゼロなのか、フッと幽体離脱して不安な自分を俯瞰しているのか、そのあたりはわかりません。
「すっげぇ面白かった」を連発する深津さんは、『ベッジ・パードン』そのまま。他のエピソードでの人格はどうなのかな?
耕史君を始め他の七人のエピソードも楽しみ!
それにしても13台のカメラの「隠し撮り」とはすごい試み。役者はカメラ目線もできず、全方向から鑑賞されるわけで、大変な緊張感を強いられそう。
【おみごと!三谷映画の集大成?】
おっと、また脱線してゴメン。
今回は不調でもあり、無邪気に楽しんだ部分の感想・・・コメディ要素と役者の演技中心に書きたいと思っています。
以下、最小限のネタバレ配慮はしておりますが、できれば映画を観てから読んでいただきたく、よろしくお願いします。
↓↓↓↓ ↑↑↑↑
素晴らしい出来ばえ。三谷喜劇映画の集大成のような趣すらあります。
いろんな典で完成度が高い。
物語の進行、アイディアや複線。種田さんの舞台美術。ハーモニカとか笛ガムとかの小物使い。題字もカワイイ。ホロリとさせる要素も絡めつつ、とてもハッピーなラスト。キャスティングと役者の演技は完璧以上。
法廷劇としての面白さは十分過ぎるほど。人物配置もいい。ミステリとしての逆転もある(『12人』のように「どんでん返し」とまでは行かないが)。
コメントでも頂いたご意見ですが、映画館で多くの人と笑いながら見て、これほど共感を持って楽しめるというのはなかなかない。
三谷ファンの喜ぶポイントも多い。冒頭の「バナナに見える」ネタも、「あへあへあへあ〜〜」の歌も、古畑シリーズにありましたね。
パンフレットを見ると洋画に詳しければもっと楽しめそうだけれど、詳しくなくても多分困らない。
笑いのポイントは人それぞれでも、レアネタに走ったギャグは少ない。
映画を観ているひと時、みんなが心から笑って、元気に楽しくなってくれること、それが三谷さんの希望なんでしょうね。
三谷さん、「前半が長い」とかステカクで気にしてましたが、法廷劇に入る前の部分もすごく楽しかった。「しかばね荘」の主人夫婦も戸田さんと浅野さんと三谷レギュラーだし、夜道を走るタクシーの運転手が・・・・!!!
幽霊でも麻婆豆腐も知ってるのね。空間移動なんか出来るはずないのね。
幽霊に出会って、怖がるのは一瞬。存在を認めて心を通わせちゃうのは、この映画に存在する人間の特徴かも・・・。
【深っちゃん、西田さん】
役者さんの素晴らしさは、今さらほめるのもおこがましいくらいなんですが・・・。
深津さんのチャーミングさは年齢を超越してます。『ペッジ・パードン』で、全時間可愛いままの声色を使い、小娘のベッジを見事に演じてくれた。映画でも素直で頑張りやで抜けててキュート。『悪人』で見せたあの女性と同じ人とは思えない。すごいです。
ペコちゃんみたいないたずらっぽい上目づかいをするのもカワイイ。
三谷さん、女性を主人公にした作品は珍しいとのこと。深津さんのことを世界一、もしくは宇宙一のコメディエンヌとか言ってます。
西田さんとのコンビネーションも最高。「ヒメ」と呼びたくなるのもわかります。あの歌もとっても良かった。
木下さんとのカップルっぷりも良かったなぁ。これからは女が主に稼ぎ、男が愛情こもったお料理を担当するライフスタイルが理想です。
三谷さん、日常生活シーンまで描くことはこれまで少なかったとか。エミに関しては余程可愛かったのかな。シナモンとバナナが欠かせません。
三谷作品に本格的な主演ヒロインというのはかつてなかったのだけれど、感情移入もしやすい。『ホテル』などに比べてハッピー感が高いのもヒロインの魅力に負うところが大きいのでは。
う〜〜む、けなすところがない!
●落ち武者、更科六兵衛を演じた西田敏行さんももちろん最高に良かった。
アドリブ解禁されたというけれど、どのくらいあったのかな?「ネアンデルタール人」と「ハチ公の隣」は聞いたような気がするけれど・・・。
西田さん、あいかわらずずいぶんたくさんの映画に出演しているけれど、三谷さんの映画のときは本当に楽しそう。「三谷さんが作った遊園地の中で自由に遊ばせてもらっている」とか本人も言ってます。
ああ、けなすところなんかない。