『天地人』最終回
『JIN―仁―』第6回
『龍馬伝』『坂の上の雲』予告段階
【日曜夜も一段落】
終わりましたね・・・。
最終回75分も、特に何事も起こらずただ長かった。
やめるべきときを逸して、時間を浪費してしまったのは自分の責任ですが。
「穏便に、穏便に」だけを目標に制作しませんでした?この回(も)。
前回も失望ばかりを並べ立ててしまいましたので、もう書くことなんかないんですが、ちょっとだけ。
最後の方で、縁側で夫婦並んで座ったときは・・・。
私「あ、これ、このまま静かに死んで『あなた・・・?』っていうパターンじゃない?」
娘「それじゃ父上とまるきり一緒じゃん」
私「だよね。それはいくらなんでも恥ずかしくて出来ないよね」
・・・と思ったら、見事にそのまんま、やってくれました。
最終回の脚本を渡されて、がっかりしただろうなあ・・・。
信長も秀吉も家康も、もう兼続の記憶の中では懐かしい「いいひと」なのね。あいかわらずの「おりこうさん」。
久々に三成を若者の前で弁護して、「禅林文庫」をアリバイに使うのも「けっ!」。
伊達政宗を兼続の知己みたいにして、なにかと便利に使うのはカンベンしてくれ(前回もひどかったけど)。龍平正宗はヴィジュアルが決まりすぎてるだけに、なんだか余計に滑稽。
予想はしていたけれど、不評の長澤まさみは最後まで全く若いまま。
まぁ、兼続の老けぶりも、白髪と背を曲げて歩く姿と声音だけで、言っちゃ悪いけれどコントに出てくる老人みたいだったですが。
75分持たないほどうんざりしたところで、何度与六清史郎君の映像に救ってもらったことか。
この子の与六はやっぱりすごかったですわ。いまだに映像が出てくると画面から目を離せなくさせるもの。
今回、景勝の子玉丸(タママル!)も可愛かったですね。どっかで見た子だと思ったら、『20世紀少年』のケンヂじゃないですか!こんなキレイな子だったんだ。
この大河はやっぱり、「珠玉の1,2回」と「三成の悲劇」だけです(私にとっては)。
「三成×兼続」「景勝×兼続」のカップルを生かせなかったことで、頼みの「歴女」界隈からだって多分失望されたことでしょう。
(腐女子的にはトライアングルにしてほしかった。景勝の内面を大きく扱い、関が原で上杉が動かなかったのは、景勝が兼続をめぐっての三成への嫉妬が原因とかぶち上げてくれれば、一般は総スカンでも私は支持した・・・かも)
大河の最終回と言えば、『新選組!』では最後に主人公近藤勇が言った一言で、すべてが一回転するという凄い仕掛けが秘められていた。(文字通り私の人生を変えた)
あれ以後一番好きだった大河は『風林火山』最終回。
戦場で大歓喜のなか華々しく散る勘助の陰で、杖を突いて妻子のもとに帰ろうとする平蔵(終始不徹底な描かれ方だったが)が、アンチテーゼのような引っ掛かりを残してくれた。
まあ、誉めたいものばかりじゃないですが・・・今回は
『篤姫』最終回(これにも疑問を感じたけれど)の路線をまるきり踏襲して恥ずかしくも思わないらしいのがひどい。
この大河には「モノづくり」としての意気もプライドも何も感じられなかった。(まあ、一番悪いのは脚本ですが)。
どこからもあまり文句が出てこないような、まっすぐで一生懸命、無難な理想を掲げた主人公を浅いきれいごとばかりで描いてしまったために、かえって非難を招いてしまった(当然)。
「愛」と「義」も、なんだかギャグのような薄っぺらな文字に見えるようになってしまった。
バラバラな現場の中で、役者としての良心を貫き、陰も陽もある三成の一貫した生きざまを見せてくれた小栗は、ファンだからじゃなく偉いヤツだと思っている。
【洪庵先生逝く】
『JIN―仁―』第7回。
いつも『仁』に心動かされて何か書こうとすると、対比して鬱積した大河への愚痴から書いてしまうのが困る・・・。
子供の頃には学校の先生が薦めてくれたような大河ドラマが、漫画原作の歴史タイムスリップドラマに完全に負けている現状が面白い。
今回はとにかく、武田鉄矢の緒方洪庵先生が主役でした。
あのまなざし、ペニシリンを守るために身を挺したあの行動、あの損得なく一心に向き合おうとする姿、そして涙。やられました。
●仁が先生を診察する時の様子、聴診器がなくて胸に直接耳をつけた姿もたまりませんでしたね。
●「私は何一つ出来なかった!」と青年のように悩む。(仁がこの時代で人を治療できたのは緒方先生のおかげなのに)
●結核の身体を引きずってヤマサ醤油に何度も懇願する。(なぜ隠す?なぜ仁は気づかない?もしかしたら仁なら治せるんじゃないかと思わなかったの?それを潔しとしないのが先生なの?)
●そして寂しさを告白し、仁の寂しさを一緒に分かち合おうとする。
●「この恩にどう報いればいいのか」と問う仁に、「よりよき未来をお作りください」・・・。
二人とも目に一杯涙を溜めてる。それが微塵も作り物めいたところがなくて、武田鉄矢素晴らしい!大沢たかお素晴らしい!
ペニシリンをめぐる、医学館と西洋医学所との攻防も見ものでした。
雨の中医学館で懇願する仁に、佐藤二朗、相沢一之が助けてくれるかと思いきやそうはならず、山田(田口浩正)が火の中から救ったペニシリンを守ってくれていた。
ずっと協力してくれた橘さん(小出恵介)が、なんだか不信の表情でいるのが気になる。
歴史も動き出しましたね。一藩で一般で諸外国と戦うことになってしまった長州。幕臣として長州を叩かねばならない勝。
緒方先生逝去の日は、思わず調べずにはいられない気分になりましたが、1863年7月25日で間違いなかったです。
まだ、歴史の大筋は変わっていない。しかし今後歴史が変わりはじめそう・・・。
平成22年の10円玉は、当然未来の誰かからのメッセージだろうけれど、仁に何を伝えようとしているの?どうやってこの時代に置いたの?できれば「帰るな」とか「ペニシリンをすべて消せ」とか、わかるようにして置いて欲しいものです。
どう考えても、後数回で終わる内容だとは思われず、それだけが唯一の不安材料です。
キーワード「天命」が落ちる頃なのか、龍馬が「日本をもう一度洗濯するぜよ」攘夷派も開国派も一緒にするぜよ」と言い出す。
この龍馬、「海軍は日本のペニシリンになるぜよ!」とか松平春嶽にオーバーアクションでぶち上げちゃってますね。
歴史の偉人というよりも、一つ間違えば誇大妄想の幕末ゴロみたいなインチキな雰囲気(誉めてる)も出しているのが、内野龍馬の魅力だと思います。演技の幅があるってこういうこと?
【龍馬伝ももうすぐ】
龍馬と言えば、『天地人』の不評(視聴率はあるけど)と、『仁』と内野聖陽龍馬の高評価にますますやりにくくなりそうは感じもあるのが『龍馬伝』。
私にも、次週からの『坂の上の雲』がまばゆすぎるし、安っぽい『天地人』のあとでもあり、『龍馬伝』に心躍る感じはないんです。
せめて「大衆挑発力」ナンバーワンのキムタク龍馬だったら、社会現象的なカンカンガクガクを巻き起こすだろうという楽しみもあったんですが・・・・。
予告ではじめてちゃんと見たクリンクリンパーマの福山龍馬は、武田鉄矢+小山ゆうの名作『お〜い!竜馬』を思い出しますね。
知ってたはずなんですが、岩崎弥太郎役で香川照之さんがまた出てる。香川さん何でもかんでも出まくりじゃないですか・・。好きなんですけどね。うまいし、確実に泣かされちゃいますから。
まあ、他にも例によっていろんな人々が出るのですが土佐藩は面白いですね。
藩主が近藤正臣、藩学者吉田東洋が田中泯。
武市半平太は大森南朋。人斬り以蔵が次世代イケメン佐藤健くん。
大泉洋、、音尾琢真はチーム・ナックスから。
他、要潤、リリー・フランキー、ピエール瀧など。
偉い人たちのキャスティングも興味津々。
勝海舟が武田鉄矢(洪庵先生!)西郷隆盛が高橋克実(かわいい〜)、吉田松陰は生瀬勝久、桂さんがタニショー(いいかも)。
ただ、いい役に面白そうな役者が当てられていても、今年の景虎や伊達政宗や真田幸村みたいにもったいなく終わる可能性もあるので、以前のように「大河だからある程度安心」といった品質保証はないです。
(まあ、『組!』みたいに、端役の一人一人まで忘れられなくなるような大河もあったわけだけど)
【来週は『坂の上の雲』!!】
司馬遼太郎のこの作品が超スペシャルドラマになると聞いてから心躍らしていました。ずっと後の話のような気がしてましたが、ついについにですね。
読んだのは遥か昔で本も手元にないので、また是非読み返したいと古本屋へ行きましたがもうとっくにない。
書店ではどこも山積みですが、8巻となると文庫本も結構高いんで・・・・。
とりあえず二冊ほど買って、またやっぱりNHKの公式ガイドブックも買っちゃいました。
今朝も、また拡大予告編と、秋山真之と子規の交友を描いたドキュメンタリーが放映されてました。
全裸水泳だの銭湯シーンだの、本木君のヌードがやたら多くて参ります。近頃は胸筋マッチョが増えていますが、あの臀部の方がセクシー度が高いかも・・・。『シコ踏んじゃった』から、本木君の身体はとにかく・・・(はっ・・・自分にストップ!)
絶対、今年の大河みたいなことにはならないですよね。原作が絶えず制作者出演者を鼓舞してきますから。
にしても『仁』『龍馬伝』『坂の上の雲』・・・。幕末明治もまた沸騰しそうですね。
今年は「戦国武将ブーム」と言われ、戦国も頑張って欲しいんですが、このままでは人気が仇になって「腐女子のスイーツ」化してしまうんじゃないかと、腐女子側からも心配です。
あとは昨今の「昭和ブーム」。山崎豊子、松本清張を筆頭に、映画や大作ドラマで波状的に来てる状況も来年も続きそう。
岸田秀的に離れて見ると、日本人が民族的に「大きな物語」を欲しがってるのかなぁ・・・とも思います。個人の物語では飽き足らず、日本人の物語。
特に、『坂の上の雲』を待ち望む雰囲気には、擬似血縁共同体を欲する国民気質が浮き彫りになるかも・・・。
>まことに小さな国が、開化期をむかえようとしている。
冒頭の一行がキャッチコピー。
ひねくれたことを言えば、自分たちを生まれたばかりの、無垢なる国と見て、心を合わせて大きな世界に乗り出していくのだという「物語」は、民族のいじらしくも美しい物語として郷愁を掻き立てるんでしょう・・・。
本当はそんなことばかりじゃないんですが(自分たちがのし上がるために踏みつけにしたものがいろいろある)、ましてや明治期の方向性が、太平洋戦争終結までの日本の運命を決めているようなものなのですが、そこまで描くのかどうか?
でも、すべて礼賛するわけじゃなくても、明治に生きた多くの無名有名の人々の中に、現代人がとうに失った理想や夢や生き方・・・・を見つけ、それを愛する気持ちはよくわかります。
一部を切り取ったような予告映像を見るだけで、やっぱり痺れますね。
《好古》
茶碗を一つしか置かない秋山好古(阿部寛)がその理由を真之に語る。
「男子は生涯、たった一事をなせば足る。そのために、身辺を単純明快にしておるのじゃ」
羨ましい!そんな時代に生きてみたい!
(何にもない部屋に住んでみたい!できっこないけど)
まっすぐ突き抜けて背の高い、濃い風貌の阿部寛、いいですね。騎馬の父・・・あの図抜けた身体で馬上行くのはまさに軍神めいた風貌。
公式で阿部さんが言っていた、「妙な、巧まざるユーモア」も楽しめそう。
《子規》
キャスティングを聞いた時から前もって泣きそうになった正岡子規役の香川さん。
「わしにとってはこの小さな庭が全世界じゃ。じゃがこんな庭でも森羅万象あらゆるものが学び取れる。だから小楽地となづけた」「負けず嫌いじゃのう」と笑いあう。・・・これだけでやっぱ・・・困ったもんだ。
《真之》
もちろん、主演の本木君も素晴らしいです。やんちゃで愛される反面非常に真面目で迷いがちな「普通の繊細さを持った」明治の青年。真摯で憂いのこもった目がいい。声がいい。
予告番組でも落ち着いて語るその姿は、見た目若々しくてもベテラン俳優に劣らない風格です。
「戦さは恐ろしい。わしは軍人にはむいちょらん」という当たり前な弱音一つでも、兼続(スマン、つい)とは全く深みが違う響きに聞こえます。
他のキャストも重量級。伊藤博文加藤剛、山県有朋江守徹、小村寿太郎竹中直人、陸奥宗光大杉漣、井上馨大和田伸也、高橋是清西田敏行、山本権兵衛石坂浩二、大山巌米倉斉加年、児玉源太郎高橋英樹、乃木希典柄本明、東郷平八郎渡哲也。陸褐南佐野史郎、森鴎外榎木孝明、夏目漱石小沢征悦。
総理大臣経験者や明治の偉人オンパレード。故人も満足しそうなキャスティング。ドラマでは手垢のついていない人物がほとんどなのも楽しみ。
個人的には、もう少し若くてスウィートな子もいてもいいじゃないかと思いますが、渋い硬派もまたよし。ロングスパンの収録・放映ゆえ、来年にも消えそうなタレントは使えなかったでしょう。
ナレーションの渡辺謙も、聞きほれちゃいます。
期待を膨らませるだけ膨らませて、とにかく、来週から『坂の上の雲』!
毎回90分・・・?『仁』と重なるじゃないですか・・・。ハイビジョンで夕方のを録画しないと。
去年の『篤姫』にもずいぶん言いたい事を書きましたが、終わってみると去年の方が遥かにマシでしたね。
高視聴率を生み出した一人になったことがなんか悔しい。
『仁』と毎週つい比べてしまいますね。
>最近涙もろくていかんです(苦笑)
わたしも年のせいか涙腺がゆるくてゆるくて。天地人でも1.2回で泣いた量はすごかったんですけどね・・・。
>おかしな終わり方はしてほしくないものですね(^^)
脚本家にしたらすごい難しいハードルでしょうね。頑張って欲しいものです。