今季の、やや異常なドラマ跋渉状態(本命がないだけに見る本数が増えてしまった)もそろそろ終盤に差し掛かっております。
【「めぐる」はやっぱりクドカンドラマ!】
『未来講師めぐる』はやっぱり一番楽しみにしてます。今第八回。
しかしクドカンの癖なのか、第五話あたり(アカデミーの塾歌を作ってライブした回)で「めぐる世界」を調和的に完成させた後で、いろいろ壊しにかかっているのが面白いですね。
前回の「オトコのサガ」的な話も面白かったけれど、今回は不吉なほど不穏な親子、めぐるの叔父永作(橋本じゅん)と小学生の従兄弟シンゴが登場。
永作の能力は着衣の上から裸を見抜くだけ(エスパーではなく単なる想像力では)、しかしシンゴは貞子並みの本格エスパーで、いろんな段階の未来も見えるし、相手の心も読み取る。自分の心にはカーテンをかけられる。新興宗教「未来永劫幸せの証」の教祖である野心的な永作はめぐるを利用しようとしている。・・・・
重たくなりそうなストーリーを、しっかり塾のメンバーやユーキ君のギャグがフォローしてます。
毎回のお楽しみの塾名ですが、今回はなんて投げやりな・・・塾名募集アンケートの結果にも落胆し、かつらをかなぐり捨て「モズクみたい」な頭をさらけ出し(幸い視聴者は見なくて済んだ)た塾長。その壊れっぷりを示す
「づらアカデミー」・・・・って・・・・。何のシャレにパロにもギャグにもなっていない、ひたすら自虐的なだけのこの塾名を見て入ってくる子供がいるんだろうか・・・・まあ、来週には変わってるんでしょうからいいでしょうけど。
金髪のかつら、それに続くパープルアフロのかつらなど、「ヅラはこれだよ〜(普段の頭髪はヅラじゃないよ〜)」という、寛大と余裕を装った最後の抵抗なのでしょうか。痛々しいぞ塾長!でも愛らしい・・・しばらく音なしの武田真治でしたが、こんないい役に恵まれて良かったですね〜。
エロビデオと交際を始めた「模索中」ファッションのみちるチャンもすっかりこの世界にはまってます。
エロビデオと高尾山先生が、恋のライバルなのになぜか一緒に顔を寄せ合うシーンが多かったのはなぜ?出番は減っても存在感は変わらず。
佐藤二朗(焼肉屋店主)の存在感も上がってます。今回の石焼ビビンバは重要アイテムでした。登場する食べ物にいつも存在感があるんですが、今回もめぐるがレーズン嫌いという意外な事実、それにからめて「画的にまずい」めぐるのフランクフルト一本食いも、前回からの「チラ見せスケベ心」を思い出させます。「俺はホームドラマをやるにはスケベなんですよ・・・」というクドカンのエクスキューズだったらカワイイ。
ユーキ君、あんな年下の彼でも、めぐるが危機(食べるものがない)に内心で名を呼ぶのは彼なんですね。そのめぐるの心の声を職場で察知したユーキ君に、恋人としてのある理想像を見ました(ハート)。こまめに良く働き、きっちりスケベだけどそれとは別に100%めぐる命で、明るくて単純であんまり1つのことを深刻に考えないし、見た目と動きがとってもいい。う〜ん、勝地君イイぞ!いつも思うのですが、いいドラマに出ると出演者の好感度はグッとアップしてプラス効果大ですねぇ。
でも今回の危機にはユーキ君では間に合わず、「ママぁー、ママぁー」「おじいちゃん、おじいちゃん」と助けを呼ぶめぐるはカワイイ・・・。
昔の笑いの中にも切なさが濃厚に漂う風情とは違うものの、楽しさ盛りだくさんで、テンポもエピソードもキャスティングも最高。クドカンの代表作の一つになると思います。
【『鞍馬天狗』第7回】
「角兵衛獅子」。ノスタルジーを感じさせる、人買い(火野正平さんはピッタリ)に酷使される杉作たちと天狗との心の交流。今回はこれまでで一番嬉しい古臭さで、「大魔神」シリーズなどを思い出しました。(大魔神を見たのは成人してからですが、ベタな話ながらかつての子供心を揺さぶられるような感じがしました。)
頭巾をかぶる前と後で雰囲気が一変するのも大魔神的。私はもちろん、普段の優しい笑顔の倉田典膳の方が好きです。天狗になると目が厳しく、やや老けたような感じがします。頭巾のせいでセリフがいつもこもるのも惜しい。(吹き替えにリアルな配慮をしてるのは分かるけど)
広い石段で杉作と語るシーン、きれいな図でした。あの石段は多分京都・・・の有名なお寺のものだと思うのですが・・・調べてみます。いつも思いますが、絵的なこだわりがかなりあります。ヒラリト屋根に飛び乗り、大きな満月のもと白馬に乗って・・・・というちょっと笑える画でも後ろの舞台がしっかりしていると安っぽさが救われて良い感じになりますね。「私は不死身だ・・・」にこめられた意味もぼんやりと示されました。
最終回、ドキドキする予告です。あっという間に終わる感じでしたが、印象に残るドラマでした。ヘタレ土方さんと明るい桂さんは毎回良い味出してましたが、期待していた緒形直人近藤さんにはまだ欲求不満。カッコイイ見せ場を作ってください。
《追記:Akiさんのブログですべて分かりました!あの石段は名刹神護寺だそうで、「新選組!」のオープニングのバックにも使われていたそうです。さすがは京都検定のツワモノ、ありがとうございます。私は20年くらい京都に行っておりません。サミシイ・・・。》
【『交渉人』最終回】
これ、1話完結の頃はかなり密度高くてよかったんですが、最終話になってだいぶ息切れ。
凶悪頭脳犯の真里谷を頼りない(役上)高岡蒼甫一人が護送するなんて、ありえないし・・・。あの角度なら犯人を撃っちゃった方が早いだろ!どうして地元の警察と交渉班の上に立ってまとめる立場のものがいないんだ・・・・。脚本への不満がいろいろ出てきて残念な感じでした。
「ラクカラーチャ」を歌いながら現場へ向かう城田優君の色っぽい悪役ぶり、狂気ぶりはなかなかでした。あの厚めの唇がエロイですね。
最終話の筧利夫さんは特に色っぽく、陣内さんも哀愁があってよかったです。嫌われ者っぽかった宇佐ちゃん(篠原涼子)のこと、「みんな好きだよ」と笹野さんが言ってくれたのがちょっとほっこり。
いろいろ惜しい感じもしましたが、全く見る予定がなかったのに最後まで見られ(好みの男優が多かったのが主因とはいえ)ました。
【鹿男ようやく?】
木曜ドラマ連続三本の日々はやっぱり疲れますが、期待していた『鹿男あをによし』(今7回)がどうしても眠いんですよ。今回ようやく多部美華子の役割や行動の意味も判明し、ネズミの運び番の正体も明らかになりましたが、「ああ、ここまで、長かった・・・」というのが本音。
最初期待していた、例えばハリーポッターで「9と4分の3番ホーム」から異世界にトリップするが如き、神話と現実の壮大なファンタジーとは、あまりに違うんでいろいろとがっかりです。
どうも「まったり感」とか「古都の雰囲気」の方がテーマだったようで・・・これも新味は新味で、どこかハマレル部分も感じるのでファンがついたのもうなずけないことはないのですが・・・・・間口の狭さは否めません。キャストもいいし、いくらでも面白く話を膨らませられたのに・・・と思い、やはり惜しいです。
まだ3回残ってるので、原作のスケールを凌ぐ「どうしたのいったい?」と思わせるような古代史スペクタクルファンタジーに持ち込んだらどうよ!?とか妄想しますが、望み薄・・・・。
【喜多善男、回復不能】
これも間口の狭さが鹿男以上に響く『あしたの、喜多善男』第8回。
いろいろ意外な展開が毎回あるんですが、追っかける気力の方が尽きてきました。謎の投げかけが、『薔薇のない花屋』のように心を直撃してきません。喜多さんの悩みは視聴者にとってさっぱり切実じゃない(ベタだけど本当にあと一週間の命だったら違ったでしょう)。
視聴率が6%前後とか・・・消費税並みじゃないですか。
初回だいぶ興味を持ち、原作(島田雅彦『自由死刑』)にもいろんな意味で心惹かれただけに残念です。
【火曜と土曜の単純青年コメディが楽しい】
今季はあえて、広く浅く見渡す感じにやって行こうと思っていたんですが、予定調和的に底が見えちゃって一度見るのをやめた
『貧乏男子 ボンビーメン』と『1ポンドの福音』を再び見てます。分かりやすくてブランクが全く響かないし、「ドラマの楽しさ」をきっちりつかんでいるし、キャストがイキイキしてますから。まあ「見ても見なくてもいい」とは言いつつ「楽しめる」ことは確か。
● 『ボンビーメン』小山一美(小栗旬)君の彼の生き方はもちろん「ありえない!」んですが、観柳斎八嶋さん演じる借金警官引田さんが「悩みつつ惹かれつつ・・・」頑張ってリアリティを出してます。小栗君が殴られて白い顔に血が流れるあたり、ニコニコしてるのにすごく色っぽいんですね。三浦春馬君とのコンビネーションも良く、小栗君の役者としての大きさが感じられます。ユースケのオムオムも似合います。借金を明るく簡単に描きすぎるのは初めから気に入らなかったけれど、小栗君が頑張ってるからいいか(結局そこ)
● 『1ポンド』の畑中耕作(亀梨君)も小山君と競うほどの単純オトコですが、こちらは行動原理がシスターアンジェラ(黒木メイサ)への恋心ゆえというところが小山君よりは分かりやすい?
耕作君がはしゃいでピョンピョン跳ねたり手足をバタバタさせるところを見て「カワイイ」と思ってしまうので、もういいか。
競演陣も良いです。向田ジムの会長小林聡美とトレーナー光石研が安心して見られます。
仲間では、ウッチー岡田義徳君が引退間近のボクサーで前回涙を誘い、「風林火山」駒井役がフレッシュだった高橋一生君、あちこちで顔を見ているような気がする波岡一喜君、会長の子供でいじめられっ子の山田涼介君(探偵学園Qでも好演)。しかし時効サネイエ以来登場の江口のり子が生きてないのは残念。
高橋留美子の原作は読んでないですが、『めぞん一刻』の管理人さんと五代君だと思えばそのまま。かたや未亡人の管理人さん、かたやシスター。どちらも疑うことを知らない美人で、基本的に手の届かない感じがいいのでしょうか・・・。アパート一階にすんでいた一之瀬母子に当たる(??)向田母子はずいぶん変化しましたね。三鷹さんの性格を悪くしたような、ホストであってチャンピオンというライバルキャラが出てきましたね。
安心して楽しめるドラマです。
『薔薇のない花屋』や『佐々木夫妻』『篤姫』に関してはまた別に書くと思います。
『フルスイング』『斎藤さん』が好評のようでしたが、これ以上はムリか。
来季は3分の1くらいに押さえようと強く決意しております。
ところで、WOWWOWで明日から、あの歴代トップの大河ドラマ『独眼竜政宗』を連続再放送するようですが・・・・どうしよう?
《追記2》今夜「それでもボクはやってない」見ました。劇場公開時の感想はこちらです。
初見時とさほど印象は変わりませんが、「いい裁判官」の方が高尾山先生(正名僕蔵)だったことが嬉しかった!傍聴席の友人に「SP」で気になった田中一郎君がいたのも楽しかった。
耕史君のニット帽コレクションも面白かったですね。役柄はやはりちょっと単純すぎるのですが、常に不必要なまでにハンサム??でもいい映画に出演できてよかったですね。加瀬君はやはりなかなか得難い逸材だと再認識しました。
橋本じゅんはまさに怪演ですね。あれに対抗できるのはお母さんだけ?塾の先生達がヨワッチク見えるけれどガンバレ〜〜!
さっきまで「それでもボクはやってない」を見ていて、これは映画館でも見たのですが、裁判官役が高尾山先生だったことになんだか一番嬉しさを感じました。
「ボンビーメン」はそんなにたいしたドラマじゃない(失礼)ように思うけれど、キャストの好演と脳天気なほどの人間への信頼感になんだかホッコリさせられます。ちょっと気の抜けたような表情もカワイイ小栗君。役の幅が広がって、ますますいい役者さんになりそうですね。
鞍馬天狗、最終回の波乱が予感されます。天狗危うし・・・ですが、きっと明るい希望を残す終わり方をしてくれるでしょう・・・。