「ユメ十夜」クイズ形式感想文!

February 10 [Sat], 2007, 15:58
マグナム情報です。
■ユメ十夜 舞台挨拶トークショー
■2月18日(日)
■場所:新宿シネマスクエアとうきゅう
■時間:16:30の回上映終了後
■登壇者:第四夜 - 清水厚監督×山本耕史
※当日の入場に関しては、14日(水)予定でお知らせいたします。


うわぁ・・・行けるよこの日。なんとか入場したいものです。
「ユメ十夜」もう一度(漱石千円札を握り締めて)観たかったし。

今年は初めから、「硫黄島からの手紙」「それでもボクはやってない」と文部省から推薦指定を受けそうな立派な作品ばかり観てきましたが、ミニシアター系の「ユメ十夜」もとっても気に入りました。
オムニバス映画って、割合好きなのです。
黒沢明「夢」は好きだったし、「JAM FILMS」のシリーズ、TVでも「世にも奇妙な物語」は欠かさず観てます。音楽でもムソルグスキー「展覧会の絵」みたいなのが昔から好き。

中につまらないものがあっても、たいてい気に入るものもいくつかあるはずだから、「福袋」か「詰め合わせセット」みたいに、「ドキドキ感と安心感」が両方あるんですよね。

これこそ、何も先入観なしで見てほしい映画です。私は原作読んだんですが、原作を読まない方がいいような気もするし、でもあまりの変貌振りに原作はまるで気にならないというか、「あれ?こんな話しあったっけ?」と思うことのほうが多いです。

今回は感想もちょっとお遊びっぽく、各話順不同で、何夜目にあたるかや出演者・監督名を伏せ、鑑賞前に読んで下さっても被害は少ないように書いてみます。
(耕史君が漱石役で出演した第四夜に関しては、もう1回別に書きたいです)。

以下11個(A〜K)のうち、一個はオープニング、エンディングです。答えは記事の最後に。
◆◆◆◆◆◆◆

《A》
冒頭からビート感たっぷりのキモチ良いぶっ飛び作品。一番漱石に見せて反応を見たいのはこれかな?イメージ横溢の極彩色的作品ながらモノクロなのも憎い。英語字幕のいいかげんさも楽しめます。監督は《B》に出演していた〔       〕。ノリノリです。
走る走る〔        〕!踊る踊る〔        〕!
うどんを食いつつ、「モエ!」と叫びつつ、〔     〕の創作に興奮させられていく民衆たち。「キターーーーーー!」も良かったですよ。
読み返してみると一番原作に忠実だったりするから面白い!


《B》
〔      〕脚本、〔        〕監督のダブル遺作。
これは素晴らしい出来栄えでした。正直言ってレベル的にアタマ一つ抜けているといってもいいかもしれない。
イメージが鮮烈です。場を支配するような時計。メンソレータムの文字の付いたレトロな観覧車。観覧車より巨大な月(全て「円」で共通する)。ある時点を機にそれがいっせいに逆回りを始めるときのショックと陶酔感。死に顔と仮面。障子に激しい雷光。
〔       〕、ここまで凄まじい色気を発揮するようになりましたか・・・!
音楽にサラサーテ(チゴイネルワイゼン)を最大限生かしているのにも感服。


《C》
ホラーの旗手、〔      〕らしい作品だが、十分文学的仕上がり。「12人の優しい日本人」で始めて知った〔     〕の夏目漱石は、四人出てくる漱石の中で一番リアルさがあった。
漱石13歳の時の(もしくは前世の)トラウマを扱っていて、このテーマは良く見かけるものでホラー的手法もなじみながら、一瞬息が止まるようなショッキングな映像はさすが。漱石が異形の赤子を背負って歩いていく道は幻想的で「ぼんやりとした不安」(と言って死んだのは芥川だが)を感じさせる。
〔       〕が5人の子を持つ30代の妻役だが、非常に良く似合っている。


《D》
〔      〕以後大注目の〔       〕監督作品。女優〔       〕の美しさを余さず撮りたかったということで、シンプルで力強く、第一夜についで正統感のある作品に。男の色気ばかりじゃない、女の色気もこんなに正確に撮れるんですね・・・。石段を登るはだしの美しさやら、水をかぶった凄艶さにははっとします。原作と違い出征兵士と残された妻子の話にしているけれど、あの着物の現代的デザインなどはやっぱり幻想風景なのだと思わせます。


《E》
巨匠〔     〕のモノクロ作品。原作にかなり忠実に作ってあると思う。30年前にこの企画があっても、このまま上映されそうなほど昔の映画っぽい。雰囲気ほどにはテーマが深いとは思わないのだが・・・。むしろ武士と僧侶の思い込みの滑稽さを感じた。しかしこの「懐かしさ」「無駄のない映像」が十夜の中にある事は、バランス的に良いですね。


《F》
一見一番毛色の違ったCGアニメーション作品。「ユメ十夜」全体のフィールドの広さを感じさせるには好適か。全編英語ナレーションで、時代も場所もわからない終末メルヘン的な甘やかさに満ちてますね。〔        〕らしい映像です。FFシリーズのイメージや、船にはパイレーツオブカリビアンの既視感、巨大な魚にはコスモゾーン生命体「火の鳥」の既視感が漂い、異色ながら懐かしさもあります。

《G》
現代を舞台とし、古代的イメージと重ね合わせている。現代的なダイニングが夜明け前の古代的荒野とダブって侵食し合い、連環してくる構成が面白い。
疾走する白馬にまたがった血まみれのヒロイン〔      〕、眼が力強くていい。天探女(アマノジャク)のビジュアルもショッキングでよい。スピード感もあり、「夜が明けて鳥が啼くまで待つ」のフレーズの繰り返しもいいでしょう・・・。
子供の五月蠅い声「おかーさん、おかーさん、おかーさん」
夫の「おかえりただいまいってらっしゃい・おかえりただいまいってらっしゃい」
イライラし困惑を深めるヒロイン。監督は男性〔       〕ですが、女性生理的な「血の匂い」に満ちていて、そこが良かったと思います。
個人的には、ホラーコメディーなオチはあまり頂けない気がした。


《H》
これは原作のイメージをまるきり無視して「やりたい放題やった」と〔      〕監督が言ってますが・・・・原作の「札を数える女」「金魚鉢」のイメージがもったいない。しかし金魚鉢は第一話が引き継いでくれたので、この巧まざる(?)連携にちょっと感心した。
オリジナルの巨大生物とコメディオチの意図するところはわかったけれど、ハチャメチャに突き抜けた感じは第六夜と第十夜に及ばず。フローリングの二段ベッドの部屋など、モヤモヤとした感覚が持ち味かと思うけれど、漱石役〔      〕が妙に濃すぎて、この世界とミスマッチ。そこが狙いかもしれないが私にはあまりピンと来なかった。


《I》
登場人物二人の演技が、古典的と現代的過ぎてかみ合わず、意図的だとしてもあまり感心できなかった。監督は「個性を出さないように注意した」とは言ってますが、全体のハチャメチャな豊潤絢爛さを思うと、なんだか普通過ぎてもう一工夫も二工夫も欲しかったように思います。〔      〕も、いろんなイメージ付きすぎて・・・もっと白紙っぽいキャスティングがよかったかな。


《J》
これはハチャメチャながら思いっきりすっ飛んでいて楽しい。
「ユメ十夜」の宣伝や公式HPの軽さや雑多さワルノリ傾向、「スゲー天才監督たち」とかいうチープな煽りは、私にとってはこの映画を危惧させる原因にもなっていたけれど、これを見て納得が行った。
文学的、ホラー的、メルヘン的、不条理的などいろんな作品があったけれど、ズバリこのハチャメチャナンセンスなこの作品を〔      〕にした感性は、悪くないと思う。この包装紙で第一夜の妖艶な佳品が入っているとは思うまい・・・・。
〔       〕、これほど嵌まるとは思いませんでした。〔    〕以上ですよ。初め松田龍平かな?と思ったけれど、あの暗さはなく、飄々と軽くて色っぽく中身カラッポな感じが良かったです。そして原作にはない〔        〕役の〔       〕が楽しい。見世物小屋的な〔        〕の3人も大活躍。オムニバスにキャラ立ちは不要かと思っていたけれど決してそうとも言えませんね。


《K》
これも原作とはずいぶん変えてあります。
センチメンタルな仕上がりと〔       〕監督が言ってます。〔       〕のノスタルジックな服装もいいですね。多分泉下の漱石はこのビジュアルを一番喜ぶに違いない・・・。
肺病病みの子供であり、現在も小説家の漱石がどうしてあんなに逞しい体つきになるのかは謎である。昔のクラスメイトである女の子が「ソーセキ!」って呼ぶのはおかしいよね・・・・せめて本名「キンノスケ!」と読んで欲しい。
レトロな駅にバス。一瞬で現れる老婆たち。消えた子供の謎。〔      〕のビジュアル。道路に並ぶオルガン。不吉にはためく失踪した子供たちのポスター。低く飛ぶ飛行機は海の彼方に・・・・。
イメージは豊潤ですが、第一夜や第三夜と比べるとセピア色でフォーカスがかかっており、胸をキュンとさせる甘さがこの作品の身上かと思います。
これと《C》との関係は面白い。統括監督はいないようなので偶然と思うけれど(原作ではこれほどはっきりしていない)13歳で殺人を犯した幻想に囚われるトラウマと、13歳ころ(多分)皆に置いてきぼりにされ、それがためにひとり生き残ってしまったことへの感傷は、表裏一体なのかもしれない。センチメントは自分に優しい。
上等な「世にも奇妙な物語」という感じが一番するのもこの話です。少し突っ込んでしまいましたが、もっともメルヘン的ともいえるこの一本がないと、全体がかなり索漠とするでしょう。


・・・本当に楽しい2時間でした。配置もよく、第十夜のおかげで、気持ちよく席を立て、また見たくなる効果もあります。
全十話の予算を全て揃えたのはユニークな試み(出来上がりは同じ費用とはとても見えない)ですが、時間を揃える必要はなかったのでは・・・・。
「ちょっと時間が足りないよー」、と思ったものは一つもなく、むしろここは削った方がより余韻があったのに・・・!と思った作品がいくつか。オムニバスは削って削ってエッセンスだけを残した方がいいみたいですね。説明的なものやオチらしいオチが入るとちょっとしらける。

次から次へと別な方向から感性を刺激される体験はキモチイイですね・・・・30年くらい経ったら、また同じ企画を立てて欲しいな。

〔解答篇〕
《A》=第六夜・松尾スズキ・阿部サダヲ・TOZAWA・運慶
《B》=第一夜・久世光彦・実相寺昭雄・小泉今日子
《C》=第三夜・清水祟・堀部圭亮・香椎由宇
《D》=第九夜・「ゆれる」・西川美和・緒川たまき
《E》=第二夜・市川崑
《F》=第七夜・天野喜孝
《G》=第五夜・市川実日子・
《H》=第八夜・山下敦弘・藤岡弘
《I》=オープニングとエンディング・戸田恵理香
《J》=第十夜・最後・松山ケンイチ・エル・平賀源内・石坂浩二・安田大サーカス
《K》=第四夜・清水厚・山本耕史・夢野写真館
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キコさん、早速観たんですね!
私も良くわからないです。でも、原作はもっとわからなかった(どこが面白いのかもわからなかった)ので、「こんな風に見ることもできるんだ〜」と、クリエイターの皆さんの想像力(妄想力?)の翼に乗せられて気持ちが良かったです。漱石さんがOKを出すかどうかはわからないですけど。
耕史君に違和感は特に感じませんでしたが、漱石の無意識のドロドロは描かず、あえて硬質な端正さを要求しているのかな・・?と思いました。帽子のツバに手をやる仕草とか、レトロな風景と一々絵になっていて、綺麗に決まってましたね〜。

by きのこ February 12 [Mon], 2007, 1:44

夢十夜、私も観たんですけれど・・
怖かったし、それによくわからなかった。
きのこさんの感性の半分で良いから欲しいです。
山本さんは見た目に似合わない軽いセリフ回しで、
どうにも違和感が・・
「これは夢なんだから、違和感があるほうが正しいんだ」と自分に言い聞かせてみてました。

by キコ February 11 [Sun], 2007, 20:59
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