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プラトニック・エロスを求めて迷想する「きのこ御殿」

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記事落ちます / 2013年06月16日(日)
八重桜、佳境に入っているのですが、多忙につき23回の感想が間に合いません。
せっかく見に来てくださっている方、申し訳ありません。

そのうちひょっくり更新できると思いまうので、できましたら時々覗きに来てくださると幸いです。

コメントの返信も絶対したいので、思いついたら遠慮なく送って、どうか待っててくださいませ!

今夜の「二本松少年隊の悲劇」は必ず見ます。応援してます!(きのこ)
 
   
Posted at 09:21 / 八重の桜 / この記事のURL
コメント(4)
怒れ八重!『八重の桜』(22) / 2013年06月07日(金)
『八重の桜』第22回 「弟のかたき」

前回「敗戦の責任」は、修理と三郎の死をみごとに描き、その周辺のディスカッションも秀逸に仕上げてきた。感想で誉めまくったけれど、むつみんスゴイ!おみごと!

(主人公が山本八重だし、うちのブログの最多エントリが山本耕史だし。勝手ながら山本むつみさんに愛称をつけて呼ばせてください。
むっちゃん、ムッチー、山ムー、といろいろ考えたけど、ミタニンも青ざめる大河の出来なので、ムツミンにして、なおかつ本人のイメージが柔らかいのでひらがなにしました。どうでしょかね?良かったらみんなで使ってね)

【ならぬことはならぬ、とは】

21回を堪能した後で、しかし一点、引っかかる部分があった。
それは、一言で言えば

「『ならぬことはならぬ』は、現実否認と思考停止の叫びなのか?」
という疑問。これを先に提示しておきたい。

「什の教え」の結びにある、有名なフレーズ。第2回のサブタイトルでもあった。しかしここのところ、精一杯公平に見ても、この言葉が「現実否認」と「思考停止」と思われても仕方がないように思う。

先週第21回、尚之助が「賊軍にならぬためにいったん恭順して」と言った途端、父の権八は切れて言った。
「にしは腰抜けか!ならぬことはならぬ!

問答無用。もうこれ以上は聞く耳持たん!くらいの勢い。
老武士の権八だけではなく、若い八重すらも、直後に尚之助に言う。
「すまねえなし。んだけんど、わだしもとっつぁまの言うことが正しいと思いやす。何年も都をお守りしていた会津が、朝敵のはずはねえ。(中略)
皆で戦えば、負けたままでは終わんね。ならぬことは、ならぬのです」。

先週の八重は、その後の尚之助の言葉「やり直すための恭順なんです!」を受け入れたのだが・・・。

今回は「弟のかたき」という、少し驚くようなサブタイトル。
今どき、忠臣蔵だって「敵討ち」というテーマでは描かれない。
それも、公式本を見ると「戦雲、東へ」というサブタイだったのを、わざわざ改変している。

なにゆえ・・・?

また今回も、定番とはちょっと違う、歴史やキャラクターの描き方がいくつかあり、それが余計に「むつみん大河」への興味を募らせる。

正統派大河なんだけれど、安全策を取ってるわけじゃないんです。
それが面白い。

その辺を心に留めつつ、ストーリーに沿ってザザザっと行きます。

【三郎と覚馬、死の知らせ】

江戸を追われ、悲痛な思いを胸に、会津城下に兵たちが帰ってくる。
自分で歩けない負傷兵も、手足を怪我しているものも何人もいる。

往来で心配そうに待つ八重とうら。三郎は、覚馬は、一行の中にいるのか。

竹子の母と妹が無事帰ってきた。喜んで抱き合うものの、八重を見てなにか申しわけなさそうに礼をする。

二葉もやってきた。喜ぶ山川の祖父と母。
山川兵衛「よくもんた!」。
艶「苦労だったなし」。
二葉、平馬と大蔵の無事を家族に告げる。

八重が三郎と覚馬について問うが、二葉も無言。自分の口から言うことではないから・・・。

江戸へ軍備の視察に行っていた尚之助が、沈痛な顔で現れる。
尚之助が風呂敷を解くと、三郎の軍服と遺髪。
みんな言葉もない。
怒りの形相で遺品を睨み付ける八重。
・・・明るく日の差し込む、山本家の居間である。

尚之助「1月6日、鳥羽伏見、最後の戦でした。
三郎さんは、果敢に敵陣に向かっていき、銃弾を浴びて、命を、落とされました。最後は、大蔵殿が、みとられました」

「ひとちがいだなし」
八重は認めない。
「三郎は、江戸で修行の身だから、都には行ってねえ」
尚之助「志願して参戦し、佐川様とともに戦ったと」
八重「いいえ、人違いです。どこにでもあるこった軍服が、三郎のもののはずはねえ」
しかし、軍服に南天の刺繍を見つける。間違いなく八重が縫ったもの。

佐久「覚馬は・・・」
尚之助「開戦の日、京で、薩摩兵に捕らえられました」
権八「いくさばには、いなかったのか」
尚之助「御所の戦で負傷され、目を患っておいでだったそうです」
呆然とする権八。
尚之助「都から引き上げてきた人の話では、四条河原で、処刑されたと」
八重「うそだし。あんつぁまが死ぬはずはねえ。尚之助様はなしてそんな嘘をつくんだべ」

権八が、やっとやっと、言葉にする。
「討ち死には、武士の本懐。未熟者だけんど、お役にたったなら、三郎は本望だべ。
覚馬は、無念であったべ。目を傷めたのが戦ゆえなら、やむをえね。息子たちの最後、確かめてくれて、ありがとうごぜえやした。両名とも、山本家の男として、恥じるところはねえと存ずる」
・・・そう言うしかない。

みね「ただいま!あんつぁま、おかえんなんしょ。おとっちゃまとは、会えたか?」
明るいみねの声。ここで、みんなの涙腺が決壊する。(観てるこっちも)

八重だけは、むっとしたまま。
父、「かまどの火ぃ見てくる」
二人だけ残される。

八重「あんつぁまは死んでねえ。遺髪もなにもねえんだから。尚之助様。教えてくなんしょ。三郎の敵を討つには、なじょしたらよかんべ。江戸で、洋式調練を見てきたんだべ。私に教えてくなんしょ!」
尚之助「八重さん」
八重「仇は、わだしが、討つ!」

権八が一人、薪の前でしゃがみこんで泣いている。(なんだか小さくて愛しい)

観たときは私も一緒に泣いたのですが、ふと思うとここからして定番破りですね。
通常は感情的になって息子の死を認めずに泣くのは母親。
主人公は母親をなぐさめ励まし、これからは自分が家を支えなければ、と心に誓うのが定番なのに・・・・。

【容保の決断】

帰国した容保は家督を喜徳(のぶより)にゆずり、小薬園で謹慎の日々。
京都守護職の重責からは解放されたが、むしろ叱られた子供のように、小さくなった気がする。
萱野ですら、今は修理の無実であったことを理解している。
殿は辛いだろう。

会津藩の重臣会議。
会津の今後、恭順か交戦かを決めねばならない。

官兵衛「恭順などもはや無意味!」
頼母「新政府とやらに弓引けば、賊軍と決め付けられんぞ」
官兵衛「勝てばよいのです!」勝てばすなわち官軍!」
頼母「官兵衛え・・・」
内蔵助「戦に破れたままで、武士の一分が立ちましょうや。謂れなき朝敵の汚名をこうむり、恭順したままで会津の面目が立ちましょうや」

容保「皆の考え、よくわかった。わしの存念を述べる。
会津は、あくまで恭順を貫く」

官兵衛の悲鳴。「とのー!」

容保「もとより、朝廷にはむかう心はない。ただし!攻めてくるならば全藩を持ってこれと戦う」

全員、ハッとする。この時代この場にいたら、この言葉に異論などないだろう。ただ、西郷頼母だけは必死で異論を唱える。

頼母「お言葉を返しまする。今、会津は、薩摩長州を相手に戦するには、あまりにも無勢にござりまする!」
容保「軍制改革を行う。逃げるところはもうどこにもない。戦は、この、会津で行うのだ!」

3月、会津は長沼流軍学を捨てた。
軍制改革が始まる。尚之助も実力を発揮する時。

玄武隊(とっつぁまがいる!)、朱雀隊、青龍隊、白虎隊に分けられた。
砲兵隊、遊撃隊を加えると、約三千人の正規軍。

悲壮感も手伝って、気持ちがいやがうえにも高まり、一藩が心ひとつになる。この時期からしばらくの会津はそうなんだろう。
現実に政府軍との戦いが始まるまでは。

【勝と西郷・オトナの対談】

征討軍が続々と東征してくる。
九条道隆「討伐する前に会津が降伏してきたらいかんするんや」
大山巌「新政府の威信をば示すため、なんであろうと、会津をば討たねばなりませぬ」
世良「降伏の条件は、容保の首を差し出すこと、それのみにございます」

出た世良修蔵!!イメージを上回って相当悪そう。いいのかなぁ〜・・・いかにも憎まれるために出てきたのかと思うくらいの悪相ぶり。小沢仁志だった。すでに惨殺されかかったかと思うくらい、顔が傷だらけ。

ここでは会津攻めがメインの話になってるが、江戸の総攻めの方には西郷や乾改め板垣。
幕府の陸軍総裁勝海舟が、ふらっと(生瀬さん、そんな感じで来るんだもん)薩摩の本陣にやってくる。

勝「単身乗り込むくらいの腹がなければ、総督府参謀とは渡り合えぬと思いましてね。危ないのは、むしろ城に帰る道です」
西郷「ぶっそうにごわすな」
吉川西郷。重量感も迫力も、いや増してきました。かっこいいなあ。

勝「(江戸の総攻めを)この条件で、止めてもらいたい」
慶喜は隠居して水戸に謹慎する。武器軍艦は一部を残して引き渡す。など。

西郷「そげな甘いことは通りもはん。総督府には慶喜公の首を討つべしというもんが、おおぜいおりもす」
勝「万国公法では、恭順した敗者に死罪申し付ける議はありませんぞ!」

窓を開ける勝。ハメコミ合成みたいに、なんだか嘘っぽく見えたのは私だけ?

勝「考えてみてくれ。あの屋根の一つ一つ下には、人間が住んでるんだ。戦とはかかわりのない、無辜の民だ。あんたが作ろうとしている新国家は、そういう人たちから、家や命を奪うのか。それがあんたの目指す国づくりか!」

西郷が何か考えた。
「明日の総攻めは中止する。あとんことは追って沙汰する。いそげ」
勝「ありがてえ」


 
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Posted at 01:27 / 八重の桜 / この記事のURL
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フジタツ結婚!+『藁の楯』のミニ感想 / 2013年06月03日(月)
映画『藁の楯』感想・他


5月31日、「藤原竜也君が一般女性と年内に結婚する」というニュースが流れましたね。

お相手は四つ年上で、ミーアキャット似の「謙虚で優しい人」、とのこと。交際9年、同棲7年と言えばもう夫婦みたいなものだと思うけれど、それなりにいろんな時期を乗り越えて今にいたり、藤原君のほうから発表を決めたとのことです。
一人での会見、とっても大人っぽかったですね。
・・・って、31歳の竜也君に失礼ですが、なんだかいつも弟キャラ(末っ子だし)でいつまでもいたずらっ子みたいなイメージがあったじゃないですか。年上女性、というのにも納得しました。

少し前の堺さんのときほどには、驚かなかったです。
トークの時(勘太郎さんや高橋大輔くんとの『ボクらの時代』とかでね)なんかそんな感じもしていたなぁ・・・・と思ってて。

でも、一番驚いた(感慨深かった?)のは、2004年夏に交際が始まった、ということ。

2004年、まさに大河ドラマ『新選組!』の真っ最中ですよね。死に行く悲劇の天才剣士沖田総司を魂込めて演じる一方、女性と・・・。
いや、むしろその時期から竜也君の支えになっていた、そういう素晴らしい女性だったのでしょう。

なぜこのタイミングで?という点では、毎年企画されるファンとの旅行があるので、その募集が始まる前に・・・ということだったようです。
わかります。結婚したからファンをやめるわけではないでしょうけれど、申し込んだ後で結婚発表されたら、なんだかモヤモヤするでしょうし。
また、結婚祝い、または独身最後のイベント、ということであれば、絶対参加者が増えて、盛り上がることも確実だと思います。

うん、とにかくおめでとう。竜也君、末永く仲良くお幸せに。

【タワゴトコーナー】

ところで、どうしても気になるのは、残された『組!』メンバー。

(源さん(コバさん)はもう、サプライズ枠にしてあげるとして)
ついに、トップスリーの一角が崩れ、試衛館ズ9人の中でも《局長副長》を残すのみになってしまいました。

「だめだな土方さん、年下の私に負けるようじゃ。近藤さんもなにしてるんですか」
とか言う総司の声が聞こえてきそうです・・・・。
 
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Posted at 10:31 / 映画関連 / この記事のURL
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三郎と修理、ふたつの死 『八重の桜』(21) / 2013年06月01日(土)
『八重の桜』第21回「敗戦の責任」

【正念場の第21回、みごたえあり!】

本放送の先週日曜日に1回観て、かなり持っていかれました。
しかし容赦ない課題提出のため、いったん思いは封印し、6日たった本日土曜日にじっくり見直して書いてます。

やっぱり、見ごたえありすぎ。
山本三郎と神保修理。二つの死が中心となり、これからの会津の悲劇のさきがけになる大事な回でもあります。

脚本家にとっても、正念場となる部分。
三郎の死は、今後白虎隊や(描いてもらえるなら)二本松少年隊たちにつながる。それが主人公の弟であることはドラマ上大きな意味を持つと思う。
少年や若者の死について、単純な美化だけはして欲しくない(太平洋戦争時のアレとかにつながるので)。

そして神保修理の死は、必然的に会津藩内部の人間たちの葛藤を描き出すものになる。この人間ドラマが描けているか、どうか。

見直したときのほうが、はるかに泣いてしまった。
涙をそそる情感もたっぷりに描いているのだけれど、山本脚本にはどこか決してセンチメンタルには走らない部分がある。

人間ドラマが非常に面白かった。
慶喜と容保、修理と官兵衛、それに絡まる秋月、土佐、広沢、梶原、榎本(!)、緊張感ありましたね。
ついでに会津でも、大蔵権八と尚之助、、頼母と萱野と神保父もディスカッション。

錦旗登場のタイミングとか、一瞬一瞬目が離せないほど慶喜の夜逃げっぷりとか、ストーリー作りもうまい。

一方で、史実に対して非常に誠実な態度で臨んでいるという印象も受けた。ちょっとだけ調べたら三郎は負傷後江戸に連れて行かれてから死んだということなんだけれど、この程度の脚色は、許容範囲。

山本むつみ脚本に対する信頼感」がまた強まりました。
八重が主人公とはいえ、「ヒロイン大河」とは一線を画す。中心の三人が、完全に脇の回が続いても、ぶれた感じが少しもしない。群像劇として確立してる。むつみさん、登場人物みんな(特に男子)に、ものすごく愛情を注いでますよね。

修理と容保の関係とか、もうラストは、完全な恋愛ドラマで女子的にはたまりませんでした・・・・!!!
見守る秋月、大蔵などが常にいい「目」になっていて、彼らの目を通じて、事態の進行が眼前で行われている気がする。(良きPBL的演出だと思う)

「大事な回」でなぜかヘナヘナになる大河も多い中、大事な回を高レベルに仕上げてくる山本組、立派なものです。

あらまた、ついほめてばっかり。
今回は、自分が覚えておきたいシーンを、たっぷり抜き書きしちゃいます。

【錦旗登場】

鳥羽伏見撤退後富の森に撤退した幕府軍。
初陣の三郎が土塁の後ろで敵が近づくのを待ち構える。
目の前で行われる激しい戦いに呆然とする三郎。
砲撃手は狙われやすい。狙われる三郎を間一髪佐川官兵衛が助ける。

動けないで居た三郎も我に帰り、右腕の南天の縫込みを触り、八重の声を思い出す。「ようくねらって打ちなんしょ」
三郎も銃を放つ。「命中・・・」
うう・・・・見てられない気分だけれど、ようやく戦闘に入れた三郎。

齋藤と官兵衛も、同じ陣中で随分気が合うようになった感じ。
洋装の大蔵登場。袖口等に赤をあしらった軍服で、髪もオールバック。戊辰戦争の絵巻で見かけるような軍装。
「大砲の戦には、これが動きいいんです」

会津の反撃も始まり、薩摩方では大山巌がちょっと負傷。
初回とか今回とか、敵陣の中にチラッと見える程度なんだけど、反町大山のリアクションは結構印象に残る。
距離はあるけれど、玉鉄山川大蔵と反町大山巌の戦い、ちょっと美々しくて萌え・・・。

ついに錦旗登場。
田中土佐「見たことねえ旗だな」
修理「錦の御旗・・・」
土佐 「いかん!このままだと薩摩方に寝返るものが出る!」

敵方に西郷が見える。錦旗で勢いづく軍勢を黒い和服の軽軍装で指揮。
無表情で情報不足で、心底がまったく読めない・・・。

錦旗効果で幕府軍撤退。
容保と慶喜も衝撃を受ける。
慶喜「あるはずがない。岩倉あたりがこしらえたのであろう。
この人のちょんまげに洋装、なんか似合うなぁ・・・。

慶喜はまた「最後の一騎となるまで、戦い抜くぞ!」とか言ってるけど・・・。

さらに不幸な知らせ。淀藩が寝返る。
修理「わが軍勢の入城を拒みましてございます
譜代の淀藩が、朝敵になるのを恐れた。
慶喜「偽の錦旗に、してやられたか」

文字にすら言霊のこもる国民性。錦旗とくればなおさら。
しかし、戦場のリアリストは、それを逆手に取り、あるいは寝返りの理由にし、あるいは敵前逃亡の言い訳にする。
戦場といっても、劇場なんだなぁ・・・と思う。
数字と計算だけではなく、演出家が勝敗を決する力を持つことがあるんだね・・・。

ここに誠実な秀才が一人、インモラルな秀才に諌言してしまう。

修理「恐れながら申し上げます。このまま戦を続けましては、兵を失うばかりと拝察いたします」
慶喜「わかっておる。ではいかがすればよい。申してみよ」
(言わせるか、言わせるんだね。策士慶喜)
修理「兵たちを率いていったん江戸に戻り、戦略を立て直すべきかと存じまする」
慶喜「江戸に戻る・・・」
慶喜の言葉に正反対の諌言を口にしてしまったのだから、首を切られてもという覚悟で言ったのだろう。深く礼をする修理。

しかし、慶喜は修理の言葉を最大限に利用した。

【雪と神保内蔵助in会津】

雪の深い会津の正月。
八重とみねが諏訪神社に行くと、神保雪が祈っている。(正月なのに人も供え物も乏しく、寂しい境内だ・・・)
みね、また大きくなって子役が変わった(5人目?)。

神保雪がしみじみと言う。
「八重さん、神さまをためしてはなんねえな」
回想の修理。
「運試しなど無用だ。必ず帰ってくる」
罪作りなほどの、修理殿の優しい笑顔。
雪「あの時、落とした石のこと、もし罰が当るなら私に・・だんな様には当てて欲しくねえ」

その後、舅内蔵助の晩酌に付き合う雪。
内蔵助「殿のおそばに修理がお仕えしている限り、会津は、道を誤まることはねえ。わしはそう信じている。親ばかと思うか」

すごい。すごいセリフだよ。ここまで父親に信頼された息子なんているもんじゃない。感動的だ。そしてけして親ばかじゃい。
修理さえ居れば、容保公は大丈夫だったはずなのです・・・。

ベテラン津嘉山正種さんの演技も味わい深い。
目立つ役ではないけれど、会津の月の話や、時々実直な感じで印象が残っている。

会津のそうそうたるイケメン軍団だけではなく、林さん田中さん頼母さんら老兵たちをも、愛情を持って魅力的に描いているから、山本むつみさんに信頼を寄せちゃうんです。

【三郎の最期】

橋本に撤退した会津軍。ここでも兵力的には幕府が優勢だったはずなのだが、勝敗を決したのはまたも裏切り。津の藤堂藩が、大砲を自陣に向けてきた。

大蔵「三郎!後方に回れ」
三郎「ご一緒させてくなんしょ」
大蔵「だめだ!ここは難所。命の捨て場になる。後ろに回れ」
三郎「兄の目のこと、聞きました。山本家の男として、兄に代わって働きとうございます」
(犬っころみたいな目でみられると、大蔵もつらいだろう・・・)

三郎「姉上も、力を貸してくれます」
大蔵「八重さんが・・・」
三郎「これをこさえてくれやした」(また袖の縫込みを触る」
大蔵「南天・・・なんを転ずるか。(大蔵はいつも、八重の名が出ると弱い)わかった!良く狙って打てよ!」
三郎「はい!!」

ところが、味方の藤堂藩が、敵方に打ち込むはずの大砲を会津側に打ち込んできた。たちまち散々に崩れる会津軍。

もう、淀藩許さん!藤堂藩(津藩)許さん!

大砲の勢いで三郎も吹っ飛ばされる。銃が少し離れた土塁の上にある・・・。
手を伸ばし、銃を構えたその時、雨あられと弾丸。

頼むからもう、後ろに下がってよ〜〜〜!あんつぁまも姉上も、弟の名誉の戦死なんか望んでないよ。
いいからもう、子供はもう帰りなさい!!(母親目線)

何度も何度も南天の縫込みを見て、触って、祈るように頭を垂れ、そして顔を上げ、幼さの多分に残った激しい形相で、敵陣へ駆け出す。自殺行為だ。
土塁を越えて出て行ってしまい、的のように討たれる。

大蔵「三郎、しっかりしっせ!」
後方に運ばれ、手当を受ける三郎。
「あんつぁま、か・・・?」
もう、うわごとしか出ない。
大蔵「ああ、ここにいんぞ。よく戦ったなぁ・・・」
三郎「あんつぁま・・・・あねうえ・・・・」
大蔵がずっと手を取ってくれた。抱きしめてくれた。
「三郎。三郎〜〜〜〜!」

この3日間で死んだ、たくさんの幕府軍の一人にすぎないのだろう。わずか二十歳。少年とはいわないだろうが、それでも痛ましい。

【官兵衛と修理】

こちらの涙が乾かないうちに、物語は次の大きな局面に転じる。

官兵衛が修理に詰め寄る
「御宗家に何を吹き込んだんだ!大阪で、戦い抜くお覚悟が、ぬしの進言で撤退に変わったと聞いたぞ!」
修理「戦を続けては、無駄に兵が失われると申し上げただけです」
官兵衛「なら、先に死んだものの命は、無駄になってもいいと言うのか!」
広沢ら周囲がハラハラする。「官兵衛殿」
官兵衛「総大将が出陣すれば、形勢が一気に変わる。ぬしの進言が、その好機を無駄にしたんだぞ!!」

感情論には論理が通じない。つらいよなあ修理。

また横道ですが、官兵衛の描き方にも公平性を感じます。
観てる方には悪印象をもたれがちなキャラだけれど、美化はせず、しかし諸悪の根源みたいには描かず。戦場では凛々しく描く。

「ごめん!」
榎本登場。(山口馬木也、濃くてかっこいいぞ)
「開陽丸を率いて参った。至急上様のお目どおりを願いたいが、その前に戦況をお伺いしたい」
官兵衛「待て〜〜〜っ!」止める秋月、広沢らもいるのだが、官兵衛はとにかく扱いづらい。


 
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Posted at 23:05 / 八重の桜 / この記事のURL
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パラレル慶応4年正月 『八重の桜』 第20回 / 2013年05月26日(日)

『八重の桜』第20回 「開戦!戊辰戦争」

パラレル慶応4年正月

一つ一つの場面が鮮烈に焼きつきそうな、戊辰戦争開始の回。
その裏で、どうしてものめりこめない個人的事情もありました・・・。

【容保・悲愴な「えい、えい、えい」】

まずは、戦を告げる容保公の、凛々しいというよりこれ以上ないような悲愴な表情にやられる。

慶喜の毎回毎回の小細工もそろそろうんざりしてきたが、今回他に先んじての洋装が目を引いた。(洋装山本土方登場をちょっと思い出す)
外交に関しては幕府が国家代表だと思って薩摩の挑発に乗らずにいたものの、西郷の謀略で江戸で庄内藩が薩摩藩を砲撃。

慶喜は、不満をこれ以上抑えては「このわしが殺される」とこっちがずっこけるようなことをまともに言う。
だから「もはや、戦うしかない」。
おつむがよくてもちっともいい方向に使えない慶喜。

それにしても、西郷が登場するときはどうしてあんなにライティングが暗いの?
あの琵琶法師はなに?誰なの??
西郷「国をば更地に戻すには、血も流さんならん」
って・・・あれが「更地」なんでしょうか。西郷どん、それは違うと思うぞ。
松陰、象山、坂本さんが死んでから、明治維新に理想的な理念は随分と色あせてしまった、ように思う。(この大河の龍馬のことではないが)
勝先生も、本気で後悔している。
{徳川は根絶やしにされる。俺は幕臣だ。徳川は滅ぼせねえ」
「西郷という化けもんに火をつけてしまったのは俺の失策だ」

この辺のこのドラマにおける勝海舟解釈、史実との異動はどうなんだろうといろいろ気になりつつ、今はお話に身を委ねるしかない・・・・。

そして容保は、薩摩の策略も、藩士たちの思いも、慶喜の信用できないことも十分わかっていながら、避けられぬ運命を受け入れる。

開戦の一声をあげる容保の顔、すごい。
「いざ」
小さな顔が狐のようにとんがって、青黒くなった顔に、赤い唇。端正なのに、口もとが苦しく歪みがちなのが、なんともリアル。人気上昇中の俳優なれど、すべてかなぐり捨ててこの役に入れ込んだ思いが見ているほうにも伝わるなあ。
容保「えい」。3回決然として放つ。
会津藩士「おー」。

【足掻く覚馬】

慶応3年の暮れから慶応4年の正月にかけては、まことに不思議な時間が流れているように感じる。
激動期ではあるものの、なにか日常は続いていくような気がしていて、鳥羽伏見で激戦が行われた敗軍の兵が、別れを告げに京都の市中に結構紛れ込んだりしている。

一人、鳥羽伏見へ行く仲間たちと違う動きをする覚馬のたどった道がリアルな感じがした。
慶喜は兵を率いて二条城の裏門から出立。
覚馬だけは京に残るころにする。注文していた銃が届くかもしれないから。
(そうだったのか・・・)

梶原平馬の気丈な妻二葉が幼い子を抱いて、京を脱出し江戸に行く部分も印象的。騒がずキッとしていくのが彼女らしい(好きだ)。家財道具は持っていけないが、夫がくれた京の可愛い赤んぼ人形は連れて行くのだね。

覚馬「わがんね。なじょして会津が都を追われねばならぬのだ」
もう、そんなこと言ってる場合じゃないのだけれど、渦中の覚馬にはそれがはっきりとは見えない。

京に残った覚馬の洋学所にも、やがて鳥羽伏見の砲声が聞こえる。

覚馬が飛び出す。
「戦を止めに行く!殿にお目にかかって、停戦を願い出る!!」
無理だ無理だ。もう始まっているのに。
覚馬「やめろ。この戦の行きつく先は、地獄だぞ」
通りに出て行くと、凶暴な野良犬のように薩摩兵(?)がそちらこちらに居る。「この先は通さん!
覚馬「邪魔すんな、どかねば斬る」
しかし目が不自由なことは見て取れる。
四方を囲まれ、後ろから思いっきり蹴られて、地面に引き倒され、散々に殴られ、蹴られる。
「大阪に・・・」銃身で殴られ、昏倒する覚馬。

西島さんのあまりに惨めな姿がセクシーすぎて、この状況にもかかわらずちょっと間違った情趣が沸いてきそうで困る・・・。(ゴメンゴメンゴメン)
そう、この辺もどうしても、多摩時代にお琴さんがらみでぼろぼろに殴られた山本土方を思い出させられるし・・・。

【林権助壮烈死】

ここ数回、「死亡フラグ」が立っていた林権助(風間杜夫)の壮烈な最期が、戊辰戦争開始を告げた。

幕府の戦術に大いに疑問を抱きながらも、出陣するしかない。
新選組の土方、齋藤らもバリケードの後ろに居る。
齋藤「この戦、頼りになるのは会津のみだ」

そこに思いがけず、三郎登場。
なんて初々しい!!
上洛を自分で願い出て、「一向に加えていただくことができました」とのこと。

林「おっかねか」
三郎「なんも、おそろしくはねえです」
林「やせがまんすな。今のうちにおもいっきり怖がっとけ。一発銃声が響いたら、もう怖がってるひまはねえぞ!」

「はじまったぞ!」
砲撃戦。銃火器に勝る薩長に分がある。

官兵衛は、新選組より一歩早く前に出る。「すすめ!」
覚馬の新式銃はまだ届かない。幕府の援軍もどこからも来ない。
林「おのれ!臆したな。この上は一歩も引かぬぞ。みな、死しても会津の名を汚すな」
林様・・・いくつの設定なの・・・?死亡フラグがこれでもかと立ちまくってるよ。

そして何発も弾を浴びる。すには倒れず。
三郎が走ってくる。「林様、退却命令がでました。ここは危のうございます。早く!」
目を開けて上体を起こしたまま、林様死亡。

「さすがは会津。我らも行くぞ。土方」
新選組も正面からは斬り込めない。側面から薩長軍に斬りこみをかける。

「新選組だ!」
ああ、土方さん齋藤さん永倉さん左之助そして・・・源さん・・・・。

《『新選組!』を知らない方、以下は飛ばしてください》
 
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Posted at 09:08 / 八重の桜 / この記事のURL
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流砂の上の覚馬たち 『八重の桜』(17)(18)(19) / 2013年05月17日(金)
『八重の桜』第17回「長崎からの贈り物」
第18回「尚之助との旅」
第19回「慶喜の誤算」


なにか、ずっとサボってますよね・・・・・

そう、『八重の桜』の感想です。
家に居なかった連休のあともずっと時間がなくてまとまった感想が書けずに居ました・・・。
しかしもう戊辰戦争が始まるので、ここ3回を「抜け」にするよりは、思い出せる感想を思い出せる順に書いていこうと思います。

◆◆◆

【御所の廊下でもみあう会津藩士たち】

ここ3回をサーチで見直しても、京都の政情はもう一方向に会津に厳しい方向に流れているよう。
覚馬たちは、流れる砂に足を取られ、自分たちがどこに落ちていくのかも先が見えないかのように見える。もがいてももがいても、流され、沈んでいくばかりのようで、見ていてつらい。
(ところどころ明るいシーンをはさんでいるのが救いですが)

孝明帝崩御というのは実に、容保と会津にとっては重かった。
一番印象的だったのは、三回分のなかの最後、慶応3年12月9日、歴史上「小御所会議」と私などは記憶しているのだが・・・。大河でここをみっちり見られるのは、面白い。

前日に慶喜の小知恵で、慶喜と容保が朝議をサボった。これが誤算となった。(出ていたとしても結局歴史の流れは止められなかったと思うけれど)
この一夜で、幕府と会津の運命が決まってしまった。

薩摩と長州が召しだされているのに、容保と慶喜は朝議に呼ばれない。

大政奉還した慶喜に対し、なおも「官位を辞し、領地は返納すべき」という岩倉。
山内容堂は「なんで慶喜公をここに呼ばん!」「陰険至極ではないか」と激昂し、春嶽もそれに同意した。
揺れる会議で弱気になる岩倉を西郷隆盛が「短刀一本あれば片がつくことじゃなかか」と言って岩倉の弱気をねじ伏せたというのは、昔からかなり有名な話ですよね。

この時期の西郷を見てるといつも思うんだけれど、どうしてこんなに悪辣なのでしょう・・・。のちの西南戦争における、感情の量が大きいあの西郷さんとは別物みたい。
この西郷カッコいいんだけれど、怖すぎ。どこかもう少しあったかさや抜けた部分みたいなものを感じさせた方が、いいように思う。(その方が謀略により凄みが出るような・・・)

青ざめる(ほんとに青白い)顔の慶喜。
「朝議は、欠席すべきではなかった・・・・」
容保「上様・・・・」
冷たい目で、せめてもの批判を表現しているような容保。
慶喜「いや、まだ手はある。これからどう巻き返すかだ」

今回のハイライトは、御所の廊下における在京会津藩士オールスターズのもみあい。

クーデターの気配を感じ、強硬派の官兵衛らが御所に押しかける。林さんや山川大蔵も。
覚馬、秋月、広沢がふせぐ。「待ちなせえ!」
官兵衛「殿に挙兵のお許しを頂く!」
覚馬「今、騒いじゃなんねえ!」
官兵衛「どけというのがわからんのか!どかんか!」

廊下で、同じ会津藩士同士がもみ合い。
秋月「御所に攻め込んではなりませぬ!」
林「おめおめと引き下がっては、会津の名折れだ!」

目の弱った覚馬と、一緒に暮らすことを申し出てくれた優しい林権助(風間杜夫)も、もう怒りを止められない。
「長州が御所に入った!続々と進軍してくるぞ!」
官兵衛「戦のしたくだ!」

修理がやってくる。
「ご一同!御宗家は兵を引き、大阪城に向かわれます。殿も、お供することとなりました」

大蔵「なに!都から逃げるおつもりか!」
官兵衛「殿を道連れにはさせんぞ!」
「しばらく!」
覚馬の静止もままならず、官兵衛らは中になだれこむ。
(で、どうにかなったんでしょうか?)

その後の覚馬の顔が良かった。髪の乱れも色っぽくてしびれました。(あ、こんなときにすみません)

このもみ合いのシーン、薩長から見ればなんだかむなしい内輪争いのようだし、歴史を変えるようなシーンでは全然ないんだけれど、これまで苦労してきた在京会津藩士がその堪忍を切らして、感情をむき出しにしたことになんだかじわじわ来た。
官兵衛と共に乗り込もうとするものたちも、覚馬たち抑えようとするものたちも、どちらも藩と殿への忠誠心の塊のような人たちだ。
何年も何年も妻子にも会えず、ただならぬ緊張感で勤めてきた者たちが、ここで一気に感情が噴き出させた。
それがなんとも人間的で、どの顔もどの顔もたまらなくいとおしかった。

(追記)赤鬼そのままのような、官兵衛の顔。
温厚な林さんが、押しかけずにいられなかった、ごく自然な会津藩士の思い。
いつもは覚馬の側にいるのに、今日ばかりは硬くなっている大蔵の表情。
秋月も広沢も、自分の無力感と戦いながら、押しとどめるほかはない・・・・。

大河ドラマは、いつも歴史を作った側にフォーカスが当たりがちだ(主役は無理やりにでも歴史を動かしたことにされる)。
けれど、この大河の視点は独特。この前回の、二本松少年兵の話なども、そういう意味で私のツボに来る。
(追記終わり)

【第17回「長崎からの贈り物」】

ここ3回は、覚馬が主人公だったと思う。
なんといっても、ビジュアルが「月代→総髪」に変化した(そこ?)

長崎にいる間に、あんなにきれいに総髪に結えるようになったとは。最初見たとき、なんだかお医者さんみたいで落ち着かなかったけれど、今はすっかり慣れました。

覚馬の長崎の旅と、八重と尚之助の白河への旅は、一方向へ流れる悲劇のなかで、一種のあったかい思い出、後で思い出して涙を誘うような明るい思い出になっているんでしょう(心憎いぞ)。

武器調達の藩命と、目の治療のため。端正な神保修理(齋藤工)と覚馬、梶原平馬宅でのざっくばらんな男どももいいけれど、この二人もなんだかいい感じ。
しかし、目の方はボードウィン先生に失明を言い渡される。
一年先、二年先??
「おそらく、もっと早いでしょう」。失望してはいけません。

失望もあるけれど、覚馬にとって長崎は「夢のようなところ」。「世界中の知識が積み上がっている。だけんじょ、俺には、読みつくすだけの時間が残ってない」

長崎にも、帝の崩御の知らせが来る。
覚馬「都の要石が外れた。鎮めていたものが、湧き出してくる」
修理「銃の調達を、急ぎましょう」

伊藤博文も買い付けに来る。伊藤の横にいるのは村田新八。
大手のグラバー商会は西国諸藩御用達のよう。

他の商人、レーマンを紹介してもらう。
可愛い娘がいる。レーマンも娘も日本語が話せる。
覚馬は、「売れ残りの旧式銃にはびた一文はらわね」と強硬。
スペンサー銃に目をつけるが、レーマンの護身用で売ってはもらえない。
「千挺整えよう。プロイセンに行って買い付けてくれ」
商人として当然ためらうレーマンに、「会津が信用できないのか」。

「旧式銃を安く売りつけるのは、どこも同じです」
イラつく覚馬を、修理が抑える。
「目だけしか、ないのですか。会津のために使えるのは。私は、五体のすべてをかけて、殿におつかえしています。覚馬さん、しっかりしんせ!」

修理、優しい・・・。どこか崩れのない秀才のイメージだったけれど、覚馬への思いやりに何度もホロッとした。
他の場面でも、娘に会えるうちに会津に帰るよう勧めていたし。自分だって新婚早々離れてしまった妻の雪がいるのに。

レーマンの娘が、覚馬に懐いてくる。「パパとけんかしたの?ケンカはダメ!」
みねを思い出し、心がほぐれる覚馬。
「異人も日本人もねえな。何をやってんだ俺は」
「すまねかった。さっきは、手荒なことをして。もう一度、話をさせてくれ」
覚馬がレーマンに頭を下げ、交渉が再開する。

ビールを飲んで、むせる覚馬さん可愛い。
新聞に驚いたり。洋服を着て笑いあったり。
外国の暮らしや、交易について教えてもらったり。
レーマンは、危険を承知で銃の交易のために神戸まで来てくれもした。
長崎を去るとき、レーマンと娘が別れを言いに来る。
レーマン「覚馬、これを。贈り物です。貴方への信頼の証に」
スペンサー銃。
これが八重の元に送られる。
みねには、レーマンの娘が吹いていた、長崎のぽっぺん細工を。

短い長崎時代の覚馬は、とてもいい感じだった。
目も見えなくなることがわかったけれど、きっとこの旅は、その後の覚馬の人生において大きな収穫になるんでしょう。
 
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Posted at 22:22 / 八重の桜 / この記事のURL
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めでたさも ちうくらゐなり 『ぴんとこな』 / 2013年05月17日(金)
rukaさんからのコメントで、びっくりしました!!

>7月からの連ドラTBS系木曜日ドラマ9枠のドラマ「ぴんとこな」に山本耕史さんが出演されるようです

ぴ・ぴ・ぴ・ぴんとこな・・・・・!!!

これは、すごくいい漫画ですよ。とても好きです。

歌舞伎界の御曹司と、一般人であるライバルの少年が、歌舞伎界を舞台に切磋琢磨し、恋愛問題も絡まってはいるけれど、「本格歌舞伎漫画」しては最高では。
三年前ほど、初めて歌舞伎を生で見たとき、いろいろお勉強をかねてこの漫画を読んで、内容の面白さ、萌えかかるほどの心理描写、歌舞伎入門としての面白さに、夢中で読みました。その後読んでないし手元にもないのですが、もう9巻まで出てるんですね。(どっかで読んでこよう)

手元にないので名前とか覚えていないし、その後『昭和元禄落語心中』という漫画、これも落語会を舞台にした「二人の若者+ヒロイン」という同じ構成で、またこれも非常に面白かったので、ちょっといろいろかぶってます。

ご存知のように私は妄想が突っ走る方で・・・・。

これを目にした瞬間から、耕史君は、御曹司かライバルのどっちかだろう、とそれしか考えず。

なんて素晴らしいんだ!
あの耕史君の所作の美しさ、舞台栄えで選ばれたのに違いない!!
歌舞伎衣裳、メイク、絶対似合うでしょう・・・。
多分ライバルの方じゃないかな・・・御曹司の態度に表面上クールに接しながらも、内面では冷たく燃える野望の炎。ヒロインには弱く、また好きでないほうの女性と付き合って自分も彼女も傷つけたり・・・・。
(結果的にだけど)罪な男だったりするのも耕史君にはピッタリかと。
たしか女形の場面もあったはず。
ああ、観たい。そうであって欲しい。クラクラする・・・・・・・・・・・・。
御曹司役は誰だろう・・・香取君とか真っ先に頭に浮かんだけれど、そんな感じでもないし。
組メンバーはちょっと無理かなあ。旬くんとか瑛太君とか演技派ならいいなあ。でも登場時確か高校生だし・・・。

・・・と、ライバルの方も似たような年だったよね。

あ・・・・。

と、ここではじめてrukaさんが知らせてくれたサイトを開けて・・・・。(yahooニュース)

キスマイ玉森、歌舞伎俳優役でドラマ主演 連ドラ初の“梨園”が舞台
>人気グループ・Kis-My-Ft2の玉森裕太が、7月スタートのTBS系ドラマ『ぴんとこな』(毎週木曜 後9:00〜)で主演を務め、歌舞伎界のプリンス・イケメン御曹司を演じることが16日、わかった。連ドラ史上初となる日本の伝統芸能・歌舞伎界を舞台にした青春恋愛物語で、玉森は「歌舞伎を研究してより良い作品にしていきたい」と意気込んでいる。
>名門木嶋屋に御曹司として生まれた“宿命”を背負う河村恭之助を演じる玉森は「400年続く歴史ある歌舞伎という舞台をドラマで演じられる事はすごく光栄な事」と真摯に受け止め、実際に歌舞伎を観劇。「何とも言えない迫力や存在感があって、さらに歌舞伎に興味を持ち、いろんなことに挑戦してみたい」とすっかり触発されている。
> すでにけいこを始めており「普段使わない筋肉を使ったり、歩く仕草一つ一つに気を使ったりと、一朝一夕にはできないという事を身をもって実感」と明しており、歴史を重んじる難役に「ビシっと決めるところは決めたい」と力を込める。
> 恭之助とは打って変わり、歌舞伎と無縁の家に生まれた“宿命”にあらがいながらも歌舞伎界の高みを目指す澤山一弥に、NYCの中山優馬が起用。「歌舞伎の勉強をして日本の伝統芸や日本の誇りというものを改めて知ることができれば」と気合十分で、女型のけいこにも励んでいるようで、「歩き方や正座の仕方も意識して女らしくしているので、ドラマ撮影後に自分に戻れるか心配です」と冗談めかしている。
> 二人のイケメン歌舞伎俳優と三角関係を展開するヒロイン・千葉あやめを演じるのは、9nineで女優の川島海荷。川島は「玉森さんと中山さんが歌舞伎のメイクをして衣装をつけている姿の迫力もすごくて感動しました。ドラマでの歌舞伎シーンが楽しみ」と早くも期待を寄せている。
>また、同じ境遇の一弥に嫉妬の炎を燃やす澤山梢平役を松村北斗(ジャニーズJr.)、恭之助の親友・坂本春彦役をジェシー(ジャニーズJr.)が演じるほか、山本耕史、高嶋政宏、榎木孝明、江波杏子、岸谷五朗ら実力派俳優も出演。今後は本家歌舞伎役者の登場も予定している。

 
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Posted at 13:35 / KOJI YAMAMOTO / この記事のURL
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『おのナポ』 ハンサムな女たち男たち。 / 2013年05月12日(日)

まだゆっくりパソコンに向かえない状態ですが、ここ数日は『おのれナポレオン』の動向から目が離せませんでしたね。

結局、8日と9日の三公演は休止となり、10日に宮沢りえさんアルヴィーノ役で再開。
中止された公演の中に、ライブビューイングもあり、(同日かと思われるが)DVD等の収録日もあったとのこと。
宮沢さんのアルヴィーヌは、わずかの練習で一部報道によれば「ノーミス」だったとか・・・・すごい。あの決断もすごかったけれど、結果を目にモノ見せてくれたとは驚嘆するのみ。

その水面下では、特に9日夜の公演を行うか、行わないか、三谷さんはじめ関係者の息詰まるような「決定」に関するドラマがあったことでしょう。

不謹慎かもしれませんが、この、天海さんが倒れてから千秋楽までの5日間のドラマ(特に9〜10日のドラマ)は、三谷劇のソースとして、これほど適切なものはないような気がしてしまいました(野田劇じゃないですね)。
その主役は、宮沢さんではなく、三谷さんですよね。

東京芸術劇場のサイトでの三谷さんのコメント、心配し、また観ることができなくなってガッカリしているファンをいろいろうれしがらせてくれるナイスな内容でした。、

>僕に出来ることは何だろうか、と考えました。
>天海さんと、必ずまた舞台をやること。
>宮沢さんに、今回のお礼に芝居を書くこと。
>ご迷惑を掛けたお客さまに喜んで頂ける作品にすること。
>心筋梗塞にならないこと。それくらいしか思いつきません。(芸劇サイト)


三谷さんは、約束を守る男です。
(これまでの三谷さんを見ていて思います)
本格的に天海さんと宮沢さんを中心に書いた三谷劇、というのはどういうものになるのか、今から非常に楽しみです。

◆◆◆

野田秀樹と三谷幸喜が史上初のタッグを組み、超豪華俳優6人が出ずっぱりとなる、発表以来話題騒然だった本作。公演開始後は好評のうちに平穏に推移していましたが、最後に大変なピンチを乗り越えたことで、間違いなく「伝説」になったことでしょう。

10日の、再開第一作は、盛大なスタンディングオベーションが起こる素晴らしい熱演だったそうです。もちろんスタンディングオベーションが起こるのが当然な状況ですが、本当に内容も良かったらしい。
特に雰囲気が想像されて楽しかったのは、以下の記事(YAHOOニュースより)

>りえは、主演の野田秀樹(57)演じるナポレオンの愛人、アルヴィーヌ役。膨大な量のセリフに加え、フラメンコやピアノの演奏も必要とするこの役を約2 日間の稽古で仕上げた。野田と、アルヴィーヌの夫を演じる山本耕史(36)との3人芝居の場面では、ドタバタで決まった代役を逆手に取る女優魂を見せた。
> りえの「セリフ、入ってるわよね」の言葉に、山本が「お前が言うかよ」と返したり、りえがセリフが書かれていると思われる小道具の本を手にすれば、野田 が「見ている人を緊張させるなよ」と突っ込んだり。演出ともアドリブとも受け取れる掛け合いに、場内は爆笑の連続となった


耕史君の「お前が言うかよ」!!決まったことでしょう!
モントロンはずっとツッコミ担当ですが、数多いモントロンツッコミの中で一番受けたのでは。耳に聞こえてくるようです。
野田さんの「見ている人を緊張させるなよ」は毎回爆笑ですが、この回の「緊張」は特にすごかったでしょう。
贅沢な願いではあり余すが、宮沢アルビーノと耕史モントロンの掛け合い、何とかして目にしたいなぁ・・・。

 
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Posted at 07:55 / KOUKI MITANI / この記事のURL
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『おのナポ』天海さんが大変なことに・・・(+2度目の鑑賞) / 2013年05月09日(木)


連休中長く更新を休んでいました。お久しぶりです。

昨日、きみこさんのコメントと東京芸術劇場からのメールで知って驚きました。
『おのれナポレオン』天海祐希さんが心筋梗塞で降板。あんなにイキイキと好演していたのに。キュートで美しくて、魅力的な笑顔をたっぷり振りまいてくれていたのに・・・。

代役に急遽決まった宮沢りえさんも、この局面で引き受けた度量の広さは素晴らしい。野田さんの芝居で数多くヒロインを演じてきた彼女なら時間があれば可能でしょうけれど、この数日で役を作るという困難さは想像を絶します。

三谷さんも、宮沢さんに合わせて書き換えとかするのでしょうか。
なんにしても、急ごしらえでやっつけ仕事をするタイプではないので、演出する三谷さんの苦労も大変なことでしょう。

また、ここまで演じてきた天海さんのバージョンが、まさか映像的に残らなかったら・・・と思うとちょっと絶句してしまいます。
それから、チケット争奪戦に敗れて(?)ライブビューイングを楽しみにしていたおびただしい数の人々を思うと・・・・・。
いろいろ、関係者とファンの気持ちを考えると大変。しかし天海さんの容態も気になります。

ずっとずっと楽しみにしていたrukaさんが、何らかの形で見られるといいんですが・・・・。
すでにもし映像があるのなら、一度目の宮沢さんのプレッシャーをさらに重くするようなライブビューイングはどうなのでしょう・・・「ライブ」ではないけれど天海さんバージョンを見せてあげたら・・・と私などは思うのですが、どうなのでしょうか。

午前中に対応を発表するとのことですね。いろいろと心配です。

◆◆◆

私は、当日券の列に並んで2回も観られたので、これ以上の贅沢は言わなくてもいい身分です。
宮沢さんバージョンも観てみたいという気持ちも。これは、耕史君はじめ芸達者な面々が(これまでも野田さんがわやわやになった時チームプレーでカバーするのを見るのがひとつの楽しみでもあったので)、舞台を必死でつないでいく姿を見たいなどというあまり大声では言えない興味が主です。なんだかそういうピンチに一番舞台の上で頼りになるのは耕史君じゃないかなぁ・・・(もちろん夫婦役のかたわれだし)とか思っているので・・・(申し訳ない)。

書きかけてアップしていなかったのですが、二度目の鑑賞の日の感想を、ちょっとだけ。

四月中旬です。
平日でしたが、二度目の当日券に挑戦。2時間程度並んだだけで、しっかり入れました。
もしかすると根性で並べば結構何度でも見られる感じだったのかしら・・・。でもお金の方も許さない。できればあと1回、ステージシートで観られればいいなあ。そのあとライブビューイングで他視点から観られたらもっといい。
・・・・とか、思ってました。

ライブビューイングはあっけなくチケット争奪戦に負けてしまいましたが、もしかしたら追加スクリーン数や劇場が増えるんじゃないか・・・と鷹揚に構えてました。そのうちテレビでも観られるみたいだし。(でもまさかこんなことになるとは)。

そのときは、二階席からの鑑賞。
前回の驚愕の良席とは違いますが、うん・・・ここも悪くない!
舞台全体をくまなく俯瞰できるので、ナポレオンの視点、三谷さんの視点になって、豪華キャストが「チェスの駒」のように見えたりします。
照明が碁盤の目(いや、チェス版の目か)のように舞台に当たっているのとか、前回のLB席からはわからなかったし。珍しい縦長の舞台が、いかにこの物語にとって適切なアイデアか、というのも見えてきます。

 
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Posted at 07:11 / KOUKI MITANI / この記事のURL
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慶喜VS容保 『八重の桜』(16) / 2013年04月25日(木)
八重の桜(16)遠ざかる背中


【ベタベタでもキュンキュン】

尚之助様、やっぱりカッコよすぎ。男らしすぎ。

「はせがわさん・・・・」
時々ウナギイヌと同じ顔で見てると思います。「そんなことではエネファームにかないませんよ」のCMのウナギイヌ。どういう経緯で長谷川さんと競演することになったのやら。
あの爽やかな共通語。会津弁がブームになるかと思いきや、私の中では「共通語」がひそかなブーム。発音を改めて、ああいう話し方に変えてみたいものです。

前回、幼いみねの安否をネタに引っ張るような展開に感情的になってしまったけれど、今回は冒頭に無事が確認された。(だからあんな切り方やめてって)

それにしても、尚之助様の冷静さがカッコいい。

私も八重とおんなじで、みねが諏訪神社に行ったに違いないと思い込んだんですよね。

死亡フラグになんか気をとられることなく、一番みねが居そうな場所から探していく。みなが慌てふためいている中、尚之助様のこの平常心がとっても頼もしかった。
みねが大事にしていたぽっくりがないことで推理したとのこと。三郎が抱きあげる(カッコいい長身の叔父さんがたくさん居て、みね羨ましいぞ)。ぽっくりを抱いて、納戸で眠っていた。「おばばさま・・・?」

そだよねえ・・・・普通なら一番に家の中を隅々まで探すべきなのに。
わだしも、八重も、ばかみて。

八重のところに、みねの無事を伝える尚之助。
「おみねぼう、うちに居ました」(って、姪っこを呼ぶんだね)
八重はみねを探しに火勢の強い方へ向かったうらを探しに行こうとする。

それを制し、尚之助が行く。
八重はなぜだか尚之助の後姿を追って、煙の強い方に入ってしまう。・・・・・・女だなあ

尚之助「八重さん、こっちです」しっかりうらを見つける。
そのとき大八車が猛スピードで突っ込んできて、八重にぶつかりかける。
「あぶない!!」
八重を助けようとして尚之助が足をくじいてしまい、八重の方につかまって帰ってくる。驚く権八に
尚之助「いやちょっと、へまをしまして・・・」

みね「ごめんなんしょ・・・」
うら「心配かけて!」と強い語気で言ったが、思わず目をつぶったみねを、しっかり抱きしめる。
「よかった・・・・無事で居てくれて・・・よかった・・・」
「おっかさま、うえええ」

覚馬が帰ってこない場合の覚悟も決めていたうら。
「なにかあったらみねが後とりだ。しっかり育てねばなんね」
八重「それで、みねに厳しくしてたのかし」
佐久「甘やかして、弱い子に育てたら、覚馬に申しわけね江からと、可愛いみねを怖い顔して叱るのは、うらもつらかったべ・・・」

佐久「(飯が炊けたら、)握り飯にして、焼け出された人たちに届けんべ」
うら「お漬けものは切んのかえ」
みね「お水を汲んできます」
自分の家の安全を喜び合うだけじゃない。これが武家としての正しい道。

八重「あんつぁま、家は心配いらね。みねはしっかり育ってっから」

こっからの2人のやり取り。
まあ、この前の婚儀前後に比べるとありがちのベッタベタなんだけど、「はせがわさん」にやられてると抜書きせずには入られない。
尚之助様は、足をくじいたのかな?
尚之助「大丈夫、骨は折れてないようです」
八重「すまねえなし」
尚之助「いや、こちらが助けるつもりが、帰って厄介をかけることになって」
八重「厄介だなんて、そんなこと。わだし、馬鹿みて。
火の方に走っていく背中見てたら、尚之助様がこのまま戻ってこねような気がして、心細くなって・・・」
尚之助「火に、まかれるとでも思ったのですか」
八重「よぐわがんね」
尚之助「取り越し苦労とは、八重さんらしくない」
八重「わだしらしくね。んだけんじょ、(八重が尚之助にしがみつく)だんなさまだもの。たった一人の、わだしのだんなさまだもの・・・」
尚之助「(優しく抱きしめて)どうして、泣くのですか。(はせがわさん・・・こんなに二枚目演じちゃって・・・)」
八重「なんも、泣いてねえ」

愛を知ると同時に、喪失の恐怖を知って、人は臆病になるのです。別な強さを持つことでもあるのでしょうけれど。

【覚馬からも時代の背中が遠ざかっていく?」

さて、会津の恋愛ドラマのあとは、毎度キナ臭い京。
長州攻めが中止された後、長州に対する処遇をめぐって、不透明な動きが起こる。
官兵衛は騒ぐ。
勝海舟と慶喜の間にもひと悶着。
慶喜が長州との調停に勝を指名したところ、勝はすぐには受けず条件をつける。
勝「勅命にて、諸侯をお集めくださいませ」

勝のもとに、覚馬が意見を述べに来る。
(なんだか突然、という感じがした)
覚馬「ここで退いては、何のために戦をしたのかわがんね」
しかしその頑迷な考えは、勝と相容れないところ。
勝「べらぼうめ!」
幕府は長州に負けるのではなく、内側から崩れているのだと。
勝「(覚馬に)おい、おぬしの目は節穴か!見た目は立派な大木だが、中身はスカスカのうろだらけ。いつ倒れても不思議はねえ!」

大蔵「聞き捨てならぬ!安房守様は幕臣でありながらご公儀を貶めんのか!?」

「幕臣も外様もねえ!外を見ろ!世界に目を向けてみろ!」
いいか?日本は小せえ国だ。内乱なんぞしてたら、たちまち西欧列強に食い潰される。
徳川一家の繁栄と日本国の存亡。はかりにかけて、どっちが重いかよく考えてみろ!」

熱が入って、両手で「はかりにかけるジェスチャー。生瀬さん、堂々の勝海舟役、似合ってますよ。

置いてけぼりになった格好の、会津の2人(覚馬と大蔵)。
「幕臣」にこだわる大蔵の怒りは会津武士ほとんどの思い。
覚馬は、大蔵よりはわかっていたはずだ。象山先生が言っていたことも理解していた。けれど、だからといって何ができたか。涙をかみ締める覚馬。大蔵。

覚馬「だったら、俺たちはなじょすればよかった?帝とご公儀を守るために、ほかにどんな手があったんだ!?

この一言に、覚馬の思いが凝縮されているよう。

山本覚馬は準主役級のはずだけれど、このあたりの描き方は時代に遅れていて、惨めにしょぼくれている。顔色もさえない。

脱線しますが、この大河、すごいなぁと思うのはこういうところです。
覚馬はカッコよく描こうと思えばいくらでもできる。頑迷な会津の中で、一人視野が広くモノが見えていたとか、先進的な考えを持っていたとか。
しかし、いかにも会津武士らしい愚直な男として描いている。

砲術の調練は堂々としているが、いざ予想のつかない事態(長州攻めの顛末、蛤御門の火災で会津が憎まれたこと、容保の孤立)になるとうろたえるし、「なじょしてこんなことに」と考えが堂々巡りになる。
けれどそのため、誠実さが際立つ。

 
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Posted at 07:35 / 八重の桜 / この記事のURL
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