もうひとつ本居宣長!

October 20 [Tue], 2015, 8:43
勉誠社文庫10『玉あられ・字音假字用格』(勉誠社、1976年)所収の「玉あられ」をベースにして、和字書体「すずのや」を制作している。
この『玉あられ』(本居宣長著、井筒屋忠八郎・秋田屋彦助、1843年)の刊本も筆者の手元にある。初版は1792年ということなので、50年後に別の出版者によって出版されたものだろう。本居宣長(1730−1801)の没後で、初版にはあった序文もなくなってはいるが、もともとの板木は同じように思われる。





書体の制作にあたっては影印本で十分だし、むしろ影印本のほうが扱いやすい。さらにいえば、デジタル・アーカイブでの画像データがより便利なのだ。それでも、現物があるとモチベーションがあがるというものだ。

ジェンソンのローマン体とアリッギのイタリック体との関係は、漢字書体における陳起の宋朝体と余志安の元朝体の関係に相当するとしたい。


アリッギのイタリック体(左)とジェンソンのローマン体(右)


余志安の元朝体(左)と陳起の宋朝体(右)


本居宣長の「玉あられ」(左)と「字音假字用格」(右)

和字書体では、和字書体のローマン体と位置付けている「もとおり」に対して、この「すずのや」は和字書体のイタリック体にあたるのではないかと思っている。

●『玉あられ』と「すずのや」の比較
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