【健康オタク、末路へ】第32回:これぞコラボな自然農法!
2008年12月28日(日) 16時31分
俺は本質的に無責任な男なのだろうか?
タケオは轡田にバトンを繋ぎながら頭の隅っこで自責の念に駆られていた。いっつも自分が追いつめられると、近くの他人に標的をずらさせる。そんなんでいいのか?
そんなことを思いつつ轡田を改めてチラ見すると、その表情は「自信」に満ちているではないか!口元には余裕ともとれる笑みまで浮かべている。
佃さんも、質問の返事は轡田が応えるモノと感じたようだ。タケオは自分が(佃さんの)視界から外れたことを感じて、安堵した。
轡田は開口一番「全然問題ないですよ!」キッパリと言い切った。
轡田が発する二言目までは時間を要した。30秒ぐらいだったかもしれないが、タケオには45分くらいに感じた。
「大丈夫ですよ。だってあの”フサエ”さん達は田んぼにいる期間以外は、さっきの柵の中にいるんですよね?彼女らを畑に来させない様にすれば、ミミズが食べられちゃう心配は少ないと思いますけどね。それに、水中で呼吸出来ないミミズは、わざわざ自分から田んぼの周辺には移動したりしませんよ。ねっ、そうですよね?」
同調を促された佃さんは「そ、そりゃぁそうだな・・・」と納得した。あまりにも自信たっぷりに説明する轡田を見て、タケオは「また適当に話をまとめようとしてんなコイツ」と却って訝しげに感じるのだった。
そうはいっても「そうゆう事ですよ。佃さんの無肥料栽培に合鴨農法とスーパーミミズをコラボさせれば、もう完璧な自然農法が完成しますよ!どの程度(ミミズを)放つか、時期はいつ頃からか、はひとまず置いといて、このアイデアを我々は東京から持ってきたんです」タケオは一気にしゃべった。我ながらアドリブも上手になってきたな、と自身に感心していた。
轡田の視線を感じた。睨んでいる。会議の席でプレゼンを横取りされた気分なのだろうか?
そんな2人の駆け引きを佃さんは知るよしもなく「へええ、アンタは只もんじゃないとは思ってはいたが、すんごい考えを暖めてここまで来たのか・・・」
「そうです。僕らは真剣です!」轡田が割り込んだ。こいつラリッてるのか?
そうこういってる内に、秋空を敷き詰めていた黒い雲が動き出し、大粒の雨がボトボトと落ちてきた。3人はあわてて家の中に戻るのだった。
*
「ばあぁさん、酒酒酒!あっつくしろよ〜」佃さんはご機嫌だった。今回の同行は大酒飲みの森さんじゃないので、ここは轡田につき合ってもらうしかない。
「いやいやいやいや、遠いいとこからワザワザ来てくれて・・・あっいいよいいよ、気イ遣わんで」そう言いながら、とっくりを傾けたタケオにお猪口を差し出す佃さんだった。
轡田は横で固まっている。どうした、オマエがつき合わないと佃さんの一人酒になってしまうじゃんか・・・。
「あのぅ・・」轡田が口を開いた
「スイマセン。僕、体質的に酒、ダメなんですよ」
場が凍ってしまった。佃さんの表情が険しくなってゆく。
これはヤバイ。2人ともシラフなんて、佃さんが可愛そうすぎる。
10秒考えて、タケオは決心した<よし、あきらめて今日は泊めさせてもらおう>
「佃さん、今日は僕が飲みに来ました!」ナゼか手を上げながらタケオが叫んだ。
「アレルギー治ったんですよ。だから今日は解禁日ってことでつき合わせて下さい!」
前回「酒アレルギー」とゆうウソをついた事を先方は憶えちゃあいないと思ったが、タケオは好きでもない熱燗を頂く決心をした。
「そうかそうか!じゃあアンタら今日は泊まってゆけや。ばぁさん、もう1本!」佃さんの機嫌が戻って来た。ハ〜良かった。
横で轡田が小声で話しかける「タケオさん、酒アレルギーだったんですか?」
瞬間的にムカついたタケオは「ウルセエよ・・・」
轡田の表情がゆがんだ。ちゃぶ台の下で、中指の関節をとがらせて轡田の膝の横側(急所)にパンチいれたからだ。
この役たたずめ・・・(つづく)
タケオは轡田にバトンを繋ぎながら頭の隅っこで自責の念に駆られていた。いっつも自分が追いつめられると、近くの他人に標的をずらさせる。そんなんでいいのか?
そんなことを思いつつ轡田を改めてチラ見すると、その表情は「自信」に満ちているではないか!口元には余裕ともとれる笑みまで浮かべている。
佃さんも、質問の返事は轡田が応えるモノと感じたようだ。タケオは自分が(佃さんの)視界から外れたことを感じて、安堵した。
轡田は開口一番「全然問題ないですよ!」キッパリと言い切った。
轡田が発する二言目までは時間を要した。30秒ぐらいだったかもしれないが、タケオには45分くらいに感じた。
「大丈夫ですよ。だってあの”フサエ”さん達は田んぼにいる期間以外は、さっきの柵の中にいるんですよね?彼女らを畑に来させない様にすれば、ミミズが食べられちゃう心配は少ないと思いますけどね。それに、水中で呼吸出来ないミミズは、わざわざ自分から田んぼの周辺には移動したりしませんよ。ねっ、そうですよね?」
同調を促された佃さんは「そ、そりゃぁそうだな・・・」と納得した。あまりにも自信たっぷりに説明する轡田を見て、タケオは「また適当に話をまとめようとしてんなコイツ」と却って訝しげに感じるのだった。
そうはいっても「そうゆう事ですよ。佃さんの無肥料栽培に合鴨農法とスーパーミミズをコラボさせれば、もう完璧な自然農法が完成しますよ!どの程度(ミミズを)放つか、時期はいつ頃からか、はひとまず置いといて、このアイデアを我々は東京から持ってきたんです」タケオは一気にしゃべった。我ながらアドリブも上手になってきたな、と自身に感心していた。
轡田の視線を感じた。睨んでいる。会議の席でプレゼンを横取りされた気分なのだろうか?
そんな2人の駆け引きを佃さんは知るよしもなく「へええ、アンタは只もんじゃないとは思ってはいたが、すんごい考えを暖めてここまで来たのか・・・」
「そうです。僕らは真剣です!」轡田が割り込んだ。こいつラリッてるのか?
そうこういってる内に、秋空を敷き詰めていた黒い雲が動き出し、大粒の雨がボトボトと落ちてきた。3人はあわてて家の中に戻るのだった。
*
「ばあぁさん、酒酒酒!あっつくしろよ〜」佃さんはご機嫌だった。今回の同行は大酒飲みの森さんじゃないので、ここは轡田につき合ってもらうしかない。
「いやいやいやいや、遠いいとこからワザワザ来てくれて・・・あっいいよいいよ、気イ遣わんで」そう言いながら、とっくりを傾けたタケオにお猪口を差し出す佃さんだった。
轡田は横で固まっている。どうした、オマエがつき合わないと佃さんの一人酒になってしまうじゃんか・・・。
「あのぅ・・」轡田が口を開いた
「スイマセン。僕、体質的に酒、ダメなんですよ」
場が凍ってしまった。佃さんの表情が険しくなってゆく。
これはヤバイ。2人ともシラフなんて、佃さんが可愛そうすぎる。
10秒考えて、タケオは決心した<よし、あきらめて今日は泊めさせてもらおう>
「佃さん、今日は僕が飲みに来ました!」ナゼか手を上げながらタケオが叫んだ。
「アレルギー治ったんですよ。だから今日は解禁日ってことでつき合わせて下さい!」
前回「酒アレルギー」とゆうウソをついた事を先方は憶えちゃあいないと思ったが、タケオは好きでもない熱燗を頂く決心をした。
「そうかそうか!じゃあアンタら今日は泊まってゆけや。ばぁさん、もう1本!」佃さんの機嫌が戻って来た。ハ〜良かった。
横で轡田が小声で話しかける「タケオさん、酒アレルギーだったんですか?」
瞬間的にムカついたタケオは「ウルセエよ・・・」
轡田の表情がゆがんだ。ちゃぶ台の下で、中指の関節をとがらせて轡田の膝の横側(急所)にパンチいれたからだ。
この役たたずめ・・・(つづく)
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