第1章 日常 

October 28 [Wed], 2009, 23:51
突然、ハッと目が覚めた。

慌てて携帯電話で時間を確かめる。

携帯電話のディスプレイには6:28の文字が浮かび上がっている。

くそっ!まだ30分も寝れたのにっ!!

こういう時は無性に自分に腹が立つ。

昨日の夜にセットしたアラームよりも早起きな原因はおそらく窓から射す日の光のせいだろう。

誰かのイタズラではないかというほど、その一筋の光は正確に眼球をとらえていた。

なぜ、昨日カーテンを閉めて寝なかったのか?

今この瞬間に昨日の自分を呪いたくなる。

しかし、そんなことを言っていても何も始まらない。

目が覚めてしまったことは仕方がないことなのだから。

考えようによっては30分の時間を有効に使えばいいのだ。

気を取り直して、コーヒーを入れ始める。

やはり冬の朝はブラックコーヒーに限る。

12月も中頃に差し掛かり、寒さも本格的になっていた。

暖房器具が炬燵以外に全くないこの部屋の朝は外の空気と変わらない。

そのひんやりとした空気は冬でも上はTシャツ一枚で寝る男にもさすがに応えた。

とりあえずシャワーを浴びよう。

コーヒーメーカーのスイッチをONにして浴室に向かう。

少し熱過ぎるぐらいのお湯で眠気と寒さを吹き飛ばす。

浴室からあがり、コーヒーカップに黒い液体を注ぎ口へと流し込みながら

トースターにパンをセットする。

チンッ!と音が鳴り勢いよく飛び出したトーストにマーガリンを塗りながら考える。

今日もまた一日が始まるのかと。

いつもと変わらない平和だがこの上なくつまらない一日が始まるのかと。

しかし、これは小説の中。そんなありきたりな日常で物語が終わるはずもなかった。


つづく
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