96  仮陸揚げ貨物(かりりくあげかもつ)の積戻し申告の対象化について

2007年01月15日(月) 20時06分
19年度の関税法改正では、特定の仮陸揚げ貨物について積戻申告(関税法第75条)の義務化が行なわれます。

 「仮陸揚げ貨物」という、一般には聴きなれない言葉は、港湾や空港で働いている人には身近かもしれませんね。
 アメリカから神戸港に着いて、積替えて上海に出て行くような貨物は、一度神戸港で荷卸しして一時的に保税地域に仮置きして、上海向けの船に改めて積込みます。

このような貨物を「仮陸揚げ貨物」といいますが、もともと日本の国内に入るものではなく、また、日本のものを輸出したりするものでは有りませんので、これまで関税法や、外為法の管理や規制は銃砲などの「武器」を除き、原則として適用されませんでした。

 関税法第27条では、外国貨物の仮陸揚げをするときは、あらかじめ税関長に届出をすることになっていますが、改めて積込んで外国に向けて出す場合には、これまでは積戻し申告のような税関の許可は必要ありませんでした。なお、この仮陸揚げ貨物は、関税法の「外国貨物」ですから、置き場所は原則として保税地域である原則は守る必要があります。

 このような現状に対し、2001年9月の米国同時多発テロの発生があり、2004年に大量破壊兵器等の不拡散に関する決議が採択され、このような兵器等の積替えについて適切な管理が義務つけられました。日本も、この「積換規制」を実行するため、外為法による輸出貿易管理令の規制対象範囲が拡大されました。

 そこで関税法も、この外為法の輸出規制の対象となる仮陸揚げ貨物については、積戻し申告の対象となるよう改正されるものです。
 これによって、税関が関税法第70条の他法令確認を行うようにするものです。この改正も、次回の通関士試験では取り上げられる可能性がありますよ。

 9・11同時多発テロや、核不拡散などの問題は、政治的にきわめて大きいインパクトを持って、貿易の分野にも多方面に大きな影響を与えています。
 法律改正は、毎年行なわれますが、その背景がわかれば無味乾燥な法律の規定も少しは実感がわくのではないでしょうか?

 正月気分は消え、耳を疑うような事件が続いています。今日の報道では、ペコちゃんの不二家の社長が辞職とか、宝塚ではありませんが、清く、正しく、美しくが、良さそうです。

  • URL:http://yaplog.jp/kazusann/archive/97
コメント
小文字 太字 斜体 下線 取り消し線 左寄せ 中央揃え 右寄せ テキストカラー リンク 絵文字 プレビューON/OFF
画像認証  [画像変更]
画像の文字 : 
利用規約に同意
 X 
禁止事項とご注意
※本名・メールアドレス・住所・電話番号など、個人が特定できる情報の入力は行わないでください。
「ヤプログ!利用規約 第9条 禁止事項」に該当するコメントは禁止します。
「ヤプログ!利用規約」に同意の上、コメントを送信してください。