]U 濡れると色が濃くなった。

August 16 [Thu], 2012, 18:00
帰り道。
無駄に気になる横の人は、これまた無駄に上機嫌で僕との相合傘を楽しんでいるように見えた。
一回雨の中に飛び出したせいで全身はずぶ濡れ。
何か色々気になって仕方ない。
ろくに交わす言葉もなく寮について。
着いたときには何故かホッとして体から緊張の糸が解けたようだった。
きんちょう・・・?
何で緊張してんの?
今までのどこにそんな緊張する要素があった!?
「どしたの? 」
「え・・・」
入口で突っ立って動かない僕を見て不振に思った和里先輩が声をかけてくる。
考えていたら足が止まってしまったようだ。
「い、いえ・・・何でも、ない、です。」
「そう? ならいいけど。」
そう言いながら和里先輩は、シャツとブイネックを思いっきり絞って水を切っていた。
あ。
へそが見えた。
少し上の方で絞っているせいか。
腰パンのせいか。
うっすらと筋肉の付いた腰周りが微妙に見えてしまう。
同室でも興味ない&洗面所で着替えてきてしまう和里先輩の体を、そういえば見たことなかったことに今頃気がついた。
意外と綺麗な体つきなのかも。
・・・・・・・・・いやいやいやいや!!
だから何んだって言うんだよ!?
何かむかついてきたので先にドアを開けて中に入っていく。
すると目のの前に大きな影が現れた。
「よ、お帰り、少年。」
「た、ただいま、管理人さん?」
「なんで語尾を上げた。 彼奴は?」
片手にタオルを持って仁王立ちしている管理人さんの言う彼奴は、多分和里先輩のことだろう。
というよりも、その仁王立ちポーズが似合いすぎていてすごい。
「外?」
「あ、はい、今水絞って・・・」
そこに後ろから声がかかる。
和里先輩が入ってきて仁王立ちの管理人さんと、その手にもっているタオルに気がついたようだ。
「おー、さすがお兄さん。 頭拭いてー」
「自分で拭け。 俺に無駄な労働を強いるな。」
「頭拭くくらい労働じゃないよ! ほら、可愛い少年のためだと思って・・・」
「え、え? うわっ! なんで僕!?」
「可愛い少年のため、だろ。」
「お兄さんひでー! でも正しい行為だからしょうがないか。」
何か・・・馬鹿にされてるのだろうかこれは。
濡れてもいない僕の頭を、管理人さんが拭いてくる。
その脇で、本来拭かれるべき存在の和里先輩はケラケラ笑っている。
「風呂、沸かしといてやったからちゃっちゃか入ってこい。 風邪ひかれるとメンドクセェんだよお前は。」
「さっすが! モテる男は気のきかしようが違うねぇ。 でも、沸かさせといてやった、でしょ?」
「うっせぇ。」
僕にはわからない話をそこまですると管理人さんはどこかへ去っていってしまった。
和里先輩も鼻歌交じりに部屋へと向かう。
僕はぽつんとした孤立感を感じたのだった。


僕が少し遅れて部屋に入る頃には和里先輩はもうお風呂場に消えていた。
肩にかけられっぱなしだった和里先輩のジャケットをハンガーにかけて放置しておく。
自分の制服も今のうちに着替えてしまおう。
パーカーに七分のズボンといったいつもの格好になってカーペットの上に寝転んだ。
入口に置かれた靴の中には新聞紙が入っていて、テーブルの上には眼鏡とヘアピンが丁寧に置かれている。眼鏡に水滴がついていないし近くに小さな布が置いてあることからきれいに拭き取った後だろう。
濡れていたはずの鞄も表面に水滴がついていない状態だ。隅っこの方にタオルを敷いた上で置いてある。
「細かいなぁ・・・」
僕が来るまでそんなに時間は掛からなかったし、かなりの手際の良さ?がうかがえる。
・・・決して僕がズボラとかそういうんじゃない。
普段耳にする噂の中の和里先輩からは、想像できる奴が恐ろしいとも言えるくらい意外な一面だと、そう感じた。
だからといって、どうというわけでもないんだが・・・
部屋の奥でキュッという音がしたかと思うと、後ろで流れ続けていた水音が途絶えた。
ガタっという音と共にお風呂らしい水と石鹸の匂いが漂ってくる。
「っとー・・・白石君?」
「え、は・・・・うわぁ、ああぁ!!」
「え、なんか俺びっくりされてる?」
そりゃ誰でも後ろにいきなり出てきた人が、裸だったらびっくりするよ!!
つい振り返ってしまったけど、そういえば風呂上りだったんじゃないか!!
裸だよそりゃ!!!!
つか、何でびっくりっていうかドキドキする必要があるの!!
見慣れてるでしょ!!
自分と同じだから!!!
「白石君だよね? ちょっとお願いが・・・」
「変なお願いなら聞きませんからね!!」
「え、それはいわゆる押すなと言って押すアレ的な・・・」
「違いますっ!!!!」
「ジョーダン。 変なお願いもしたいところだけどその前に。ごめーん、眼鏡取ってくんない?」
「え・・・眼鏡?」
「そそ、テーブルに置いた記憶があるんだけど、無い?」
「自分で取ればいいじゃないですか」
「冷たいなぁ〜。 見えなくて転んでハプニングキッスとかしてもイイならいいけど?」
「いいえ、取ります!!!!」
テーブルの上に置いてあった眼鏡を手にとって和里先輩の前に突き出す。
イロイロ動揺しすぎて足をテーブルにぶつけたのは秘密だ。
「アリガトー。

父ではないが・・・の日 * Password お兄さんの日*

June 24 [Sun], 2012, 15:35
プロフィール
  • プロフィール画像
  • ニックネーム:勾陣
  • 性別:女性
  • 誕生日:10月26日
  • 血液型:AB型
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 登場人物紹介 

白石 駿斗 Shunto Shiraishi 高校1年の男子
おそらく受け
可愛らしい感じの見た目と裏腹に暴力的なところも。
むかつくと物、人(特に玲瓏)に当たってしまうのでちょっと危険。
鳩尾に入れる肘鉄やグーは相当に的確な位置を突いてくる・・・
あえてずらすこともできるという結構な腕前だったりで大変。
何らかの境界線みたいなのがあり、それを超えると俺モード(裏白石君)が発動する。
この俺モードは、自身の本音を漏らすことのほうが多いらしいので嫌なのだそうだ。


 和里 玲瓏 Reirou Kazuri 
高校3年の男子
なんだかんだで攻め
自分で自分を猫だと称すほどの自由気ままさ 黒猫だそうだ
白石君いわく、自分にに向ける視線は基本ニヤニヤで構成されるヘンタイ。
だが時折、異様に切ない表情を見せることがある。
学校では問題児?としてちょっと有名。
そして、そんな彼の過去には大きく重いものがあって・・・と、意外な設定もあったりなかったり・・・
白石君にかまわれたくてわざわざ鳩尾を位に行くというドヘンタイなほうが表に出すぎちゃってる人とも言える。


  夕輝 彩人 Saito Yuki  
白石駿斗のゆクラスメイトで友人。
本人曰く、友人というより親友、親友というより心友。
成績優秀、スポーツ人並みな一般男子高生的人物。
今のところ登場人物の中で一番普通。
冷静沈着というか、肝が据わってるという表現の方が似合う若旦那風な性格をしている。
寮の管理人である結城朝霞とは従兄弟関係にあるが、男同士の恋愛にとやかく言うつもりは無く、まぁ人それぞれでしょ、と思っている。
こいつもいつかはBLに走ることになるのだろうか・・・?



アンリ ・ ルーザ Henri Luse

典型的ハーフの子・・・なんだろうな。
銀髪碧眼の二次元だから素敵な人。
彩人君の追っかけさんで、変態気質は玲瓏と同じくらいに危険ww
自分の容姿を惜しみなく使ってキラキラヲ振りまきまくる本校名物人になららないかなーな生徒会長さん。
でも、基本は犬。
ご主人様がどんなに不機嫌でも我関せず。
尻尾を振って後ろから飛びつきます!!!!!←
・・・うん、危険だね(笑)
年齢はおそらく年下になるだろうが、そうすると中学生になってしまうという問題点により作者が決めかねているという現実。


  夕輝 朝霞 Asaka Yuki  
白石駿斗と和里玲瓏の居る寮の管理人を務めている。
(本編では管理人さんと称されている。)
だかその仕事っぷりは誉められるものじゃない・・・
時間があれば寝て、そうでない時は基本寮生をからかって遊んでいる。
一応保健医の資格を持っているので、ごくまれにだが学校の方で代理を務めていることもある(その場合は基本ぼーっとしてる)
と、まぁ、一応そんな立場にあるものの、規則がどうのだの、あれは駄目コレも駄目と縛り付けることを余りしないため生徒達には意外と気に入られていたりもする。
色々緩いものの、たまーに・・・たまぁ〜〜〜に、大人っぽいところを出したりする。


 杉本李琥 Riku Sugimoto 
健気な頑張り屋に育った超絶美少年系っ子 (by.白石君)
ただ、趣味の方にいささか問題があったりする。
日頃、朝霞さん含む、玲瓏や白石君に「コレ着てみて下さい!!」と、無邪気な笑顔でフリフリワンピ(手作り)等を渡したりする。
・・・着ないと泣きそうになるので、玲瓏は断れないと言う現実があったりしたりもする。
フリフリワンピを手作りする時点で裁縫が得意なのは目に見えるが、家事なども人並み以上にこなす。
仕事以外まともに行動しない、 てか仕事自体まともにしてない朝霞に変わり炊事洗濯をすべてこなす、もう母親・・・。
いつ、どこで、でどう知り合ってこんな関係になったのか決めてないからわからない
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