マリと子犬の物語
2007年12月18日(火) 23時45分

この作品、かなり前から予告は目にしてたんですが、
こりゃダメ、絶対見ない!って思ってました。
そりゃ泣くに決まってますもん。
というか予告観て既に泣いてますもん。
ヘリを見送る芝犬の顔・・絶叫する女の子・・・
うーむ。これは見ない!
犬バカ飼い主にしてみれば、こういう映画は涙線
ディザスター映画に違いないから避けて通る道。
始まったらそんなもん最初の
「東宝マーク」で泣いてしまうに違いない・・。
といいながらやはり観てしまいました。
いやもうね、映画の出来不出来は犬メイン映画だと
判らなくなるんですよ。
こういう犬映画につきものの、ベタな展開、
子犬かわいいだろう攻撃(笑)
ちょっと過剰な演出は確かにあるものの、
犬映画以前に、パニック映画ではない、
震災ムービーとしての側面のある作品になっていました。
予想通り涙ボロボロですわ。あー。
2004年新潟県山古志村で捨て犬だったところを
亮太(広田亮平)と彩(佐々木麻緒)に拾われた子犬マリは
みるみる成長して3匹の子犬を産んだばかり。
彩と祖父・優造(宇津井健)が二人でいる10月23日の午後
新潟県中越地震が発生。
彩と優三は崩れた家屋の下敷きになってしまう。
何時間も助けが来ない中、無事だったマリは足を血だらけに
しながら二人の元へ何度もやってきては助け出そうと瓦礫の下を
掘ったり懸命に・・。
かなりの時間を経てようやく救助隊がやってくる。、
マリは必至で吠え訴えて二人がいることを教え、無事二人は
助け出されるのだが、マリと子犬3匹まではヘリに乗せて貰う
事は出来ない。
マリの家族はそこから何日も何日も誰もいない山古志村で
生き抜いていくことになる・・。
「子猫物語」みたいに犬のサヴァイバルを見せる映画なのかと
予想してたんですが、あくまで「地震の恐ろしさ」を感じさせる
構成になっていて、
マリたちが山古志村に取り残されるくだりになるまで
映画としては半分以上過ぎていきます。
阪神大震災、結構揺れた場所に当時住んでて、映画と同じように
寝てるとき(早朝でした)本棚がばーん!って倒れてきたりした
経験があって、建物は崩れはしなかったけど、実際もあんな
感じでリアルに描かれてる感じがしました。
震災ってそこからスパって人の生活を変えてしまいます。
今までフツーの街暮らしだと思ってたのが、いきなり
映画の避難シーンみたいな状況にほんとになるんですよね。
今更思い出しましたけど、
この地震が起こる二日前、10月21日にたまたま新潟に
いたんです。あの後のニュース見て物凄く驚きましたけど、
それから1年くらい後、今度は山古志の近くまで
行ったんですが、1年以上経ったそのときでも
まだ村まで入る道が寸断されたまま。
その時に、既に新潟駅の本屋さんで平積みされていた
「山古志村のマリと三匹の子犬」の本を読んでみて、震災で何日も
孤独と不安で過ごした犬の家族の物語は記憶していました。
映画はかなり映画的なフィクションに変更されてます。
実際は子供はいない家の飼い犬だったんですね。
事実はこんな感じだそうで・・
地震発生日の10月23日早朝、3匹の出産をした日に
被災。飼い主の五十嵐豊さんの父・高繁さんが家の中で家具の
下敷きになり、身動きとれない状態になるが、マリが懸命に
探し出し、早朝まで何度も励ましににくる。その後、高繁さんは
救出されるがマリたちはたくさんのペットフードだけを置いて
もらったものの山古志村に残された。
それからマリたちが生きていて再開できたのは16日後の
出来事だったそうなんですが、飼い主にも最初判らなかった
くらいマリは痩せてしまっていたそうです。
子犬を産んだの震災その日!だったのはびっくりです。
特に産まれたばかりの三匹は良く生きてたもんだ2週間以上も。
子を守る動物の本能は想像以上にすごい。
映画は避難民たちの葛藤も若干描かれます。
正直子供二人がまだ余震とかあるのに、二人で山登っていく
のとか、現実だったら高確率で死んでてもおかしくないし、
じゃあ人間の命だけが大事なのかというと、多くの人にとって
はそれが正論だと思います。
映画的には、飼い主を献身的に助けた犬なのに
置き去りにされる、そりゃ可愛いそう!と端的に思う人も
いれば、「仕方無いこと」と思う人もいるでしょう。
ペットは家族だといわれるけど、やはり人ではない。
人命が危うい状態で、犬を助けるってのは今の日本だとまだ難しいんでしょうね。
そういうのは進んでる国もあるようですが
マリには3匹の子供がいて、それを懸命に守る親=
船越英一郎と2人の子供の関係をシンクロさせながらも
このヘン映画観てる人が誰も気づく部分のように作られてる
なぁと思いました。
この映画は登場人物みんな基本いい人なんで
「こんな事態に犬の事なんかどうでもええやろ!」
みたいな展開にはなりませんが。
それにしても芝犬、凛としていていいなぁ。
犬ってしゃべらんのですけど(当たり前ですが)
しゃべらんながらも、いろいろと想いを馳せてるような
顔をしてるんですよねー。
犬飼ってると良く判りますけど、ほんとに長く一緒にいる
人や犬と寄り添っていれればそれで幸せ・・それ以外は
何もいらない。。いやエサはいるけどそれで幸せ。と
思ってるんだろうなって思うんですよ。
毎日ボール投げしてもらってた場所に、もう誰も
いないのにボール加えて毎日通っていくのは「ハチ公」じゃないけど
泣けまくりでした。あそこがただひとつの飼い主に再会出来る
可能性だったんでしょうね。
どんな感動的なベタラストにしているのかな?と
思ってたら、あのマリにはやられました。ちょっと予想外の
感じですごくグっときたなぁ。
マリをああいう動きにした演出は犬好きには
たまらんかったです。
ってことでやはり犬は素晴らしい!と
思いつつ1リットルの涙を流してしまう映画でした。
kazuponの感想ー芝犬が良すぎて評価不能
映画としては★★★くらいかなー。
official site
http://mari-movie.jp/
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