フラガール

2006年10月06日(金) 0時11分


炭鉱が出てくる映画にはいい映画が多いんです!

以前、めちゃめちゃ好きな作品
「リトルダンサー」の感想を書いたときに、
「フル・モンティ」「遠い空の向こうに」「ブラス」を勝手に
「炭鉱4部作」って書きましたけど(笑)
この映画も内容聞いてもしや?って思ってましたけど、
思った以上に上記作品のスピリットを日本的に受け継いだ作品でした。
この「フラガール」も入れて、炭鉱5部作とします!だから何なんだ!
もちろんどれもいい映画です。

とても判りやすい感動作だと思いますし、評判も物凄くいいですよね。
「ALWAYS三丁目の夕日」もそうでしたが、こういう映画がどんどん
ヒットしてくれると邦画ももっと盛り上がっていくんじゃないかと
思います。
正直かなりベタベタだとは思いましたけど、
明るく楽しめる映画でした。

昭和40年、福島県いわき市の炭鉱は時代の変化によって
規模縮小による従業員のリストラ問題が深刻になっていた。
起死回生の策として、地元の温泉を利用した「ハワイアンセンター」
のプロジェクトが立ち上がっており、その目玉として
地元の娘たちがフラダンスショーを踊る事が計画された。
東京からSKDのスターだったまどか(松雪泰子)がダンスの先生と
して呼ばれる事になる。
ところが紀美子(蒼井優)を始め、集められた女の子は皆ど素人ばかり
で、最初からやる気が無くなるまどかだったが・・。

「リトルダンサー」の感想に書いた文章をそのまま引用してみます。

>「炭坑4部作」の設定が似ている点は
>@経営難の炭坑が舞台。
>A皆ストライキまたは、そのため職にあぶれていて街は元気が無く、
> ネガティブなムードが漂っている。
>Bそこで「何か」に魅せられ、熱中する主人公。 
>Cそれに伴う困難と街の人びととの軋轢、または理解。
>細かくは違うけど、基本は全部こういうストーリー構成です。
>「炭坑」という舞台を「人が希望を失いかけている」という事の象徴
>として描いているような気もします。

おぉ今読み返すと、この映画も全く当てはまってるかも(笑)
特にこの作品は「リトルダンサー」+「フルモンティ」の要素が強い
映画だと思いました。
「リトルダンサー」の炭鉱で働く厳しい父と優しい兄と息子との関係、
が母、兄、娘に転嫁され、熱中するバレエがフラダンスに。
そして最後の最後にそれまで練習した努力が開花してショーで
感動的になるのは「フルモンティ」の展開に近いです。

でももちろん、そういう定番プロットだけではなくて、
まどか先生の「売れなくて借金を背負って東京から落ちてきたダンサー」
の設定とか、あの昭和の炭鉱の長屋家屋の描写とか、
日本映画的な要素が上手く加味されていると思いました。
お母さん洗濯板で洗濯してたり・・。
それでも決してドロドロにならずに、洋画みたいに清々しい作品に
なっているのはとてもいいと思いました。

まず蒼井優ちゃん素晴らしかったですね。
観るたびタイプの違う役をやってる印象があるんですけど、
いつも物凄い存在感で、彼女が演じると決してクサくならないんですよね〜。
そして富司純子がスゴイと思いました。
働きながら一家を支えてる感じが物凄く昭和の母!って感じで
ご本人は実際はとても上品な方だと思いますし。
松雪さんも、昭和の派手ファッションが良く似合ってて、
ちょっとやさぐれた感じと、ってキャラを上手く
演じていたと思います。特に風呂場に乱入する場面は良かったなぁ。
実はクールを装っていて人一倍人情に厚いのが伝わってきます。
あと大人計画の池津祥子と三宅弘樹が揃ってちょっと美味しい役を
やっていたのがにわか大人ファンとしては嬉しかったです。
それぞれの東北弁はネイティブの方にするとどうなんでしょう?
確か池津さんは東北出身者だったような・・。

比べるな!と言われても、どうしても大好きな「リトルダンサー」を
意識してしまうんですけど、モロに影響受けてる場面だと思われるのが
家出した紀美子に届いた親友の小包を母親が届けにきて、偶然
彼女のダンスを初めて見てしまう場面。
ここは「リトルダンサー」では体育館で頑固親父がビリーの踊りを
見てしまい、翌日から態度が変る展開にソックリでした。
否定されていた事が、「ダンス」の素晴らしさを表現する事で
理解に変っていくという重要な部分ですよね。
「花とアリス」のオーディションで踊るバレエも良かったですけど、
こことラストにステージで踊る蒼井優はほんと素晴らしかった。

ただちょっと気になったのは、ややというか、かなり
泣かせよう!っていう演出意図が過剰に感じられた事。
そして、昭和40年代に十数億!という巨大プロジェクトで
ダンスのレッスンに平行してレジャー施設が地元で建設されてたっての
が映画からは全く伝わってきてなくて、
いきなりラストで完成していた部分。(笑)
炭鉱保守住民たちと、プロジェクトを進めようとしていた人との
間の軋轢をもうちょっと丁寧に描いていたらもっと説得力あったかなぁ
とも思いました。
フラダンスが希望が無くなりつつある街の光となってくれる訳ですから・・。


常磐のハワイアンズって噂には聞いてましたけど、
今もバリバリで存在している温泉リゾートなんですねぇ。
スパリゾート・ハワイアンズ
温泉地のああいうアトラクションはもう今はちょっと時代遅れなのかなぁと
勝手に思ってたんですけど。
関西だとハワイの姉妹都市!白浜温泉に「ハマブランカ」ってのが
あったハズなんですが、どうやらもう無くなったのかな?

↓下に続きます
あのプロジェクトは地元の起死回生の活性化計画の
ハシリみたいなものだと思うんですけど、とりあえず雇用促進が
最重要で、フラガール達も「手っ取り早く東京からプロを呼ばないで」
成り立たせたんですよね?

あのラストで華々しく踊っているフラガール達を盛り立てる
音楽を奏でていたパーカッションメインのバンドも、
地元の青年が完成までに必死で練習してやったのかなぁととても
気になって観てました(笑)
あのダン!ダン!ダン!ダダン!ダン!なんてポリネシアンリズム
っぽいやつなんて、かなり習得するの難しいハズ。
そうだとしたらもうひとつのドラマがあるんですよね・・。

kazuponの感想ー★★★1/2

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http://www.hula-girl.jp/

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