ダ・ヴィンチ・コード

2006年05月21日(日) 10時12分


原作は前に読んだんですが、
上巻は面白く読め、下巻になるとなんだか実は!実は!みたいな
どんでん返しと「暗号」の必然性にムリがあるんじゃ?って感想。
途中で物語の真相も読めてしまったし・・。
原作が世界的にヒットした理由の一つには、世界でもトップクラスの
観光名所、ルーヴル美術館の中で館長が殺されてしまう!という
イメージし易い設定があったからかも。
物語のカギとなるダヴィンチの絵画も「モナリザ」「最後の晩餐」と最も有名なもの。
他にもパリ→ロンドン間の著名な場所ばかりが舞台として登場します。
外国の小説でもここまで具体的に背景の映像が読者に浮かんで来る
物語は珍しいんじゃないでしょうか。

映画は想像以上に、原作を読んだ時に頭に浮かんだ映像そのまんま!
という印象を受けました。
物凄く賛否あるようで、特にあちらでは宗教的な騒ぎにまで発展してるようですが、
ロン・ハワードはそれなりに娯楽映画として上手くまとめていると思います。
仕方ないんでしょうが、説明セリフのメチャクチャ多い映画(笑)
それでもかなり説明や展開が端折られている気がしたので、
原作読んで無い方の感想を聞いてみたいです。

夜のルーヴル美術館で館長のソニエールが何者かに殺された。
当日、講演でパリを訪れ館長と面談の約束をしていたラングドン教授
(トム・ハンクス)が参考人として現場に呼ばれる。
館長はダヴィンチの「ウィトルウィウス的人体図」を真似た格好で
倒れていた。現場で捜査官ソフィー(オドレィ・トトゥ)
は自分は館長の孫で、逃げないと大変な目に遭うと告げる。
死の直前に書いた文字を解読すると、ダヴィンチの絵画を示す
アナグラムで、調べるとパリ郊外の銀行の鍵が隠されていた。
それは長きに渡って宗教対立の原因ともなっている「キリストの聖杯」
の秘密が保管されているものだったのだ。

詳細を解説しながら進むあの小説を2時間の娯楽映画にまとめる時、
どこにポイントを置くか?
3回以上もある捜査網からの脱出劇を派手に演出するのか、
宗教的な問題に焦点を当てるのか、
謎解き(コード)を面白く見せるのか?
ところがロン・ハワードは原作を忠実に順番に映像化していて、
逆にポイントが絞れていない印象を受けました。

↓下に続きます
大きな小説の読ませ所だった「コード=暗号」の解読と解釈。
その謎解き部分がおもいっきり省かれていましたよね。
銀行の暗証ももっと悩んだ気がするし、クリプテックスの暗号って二重になって
ませんでしたっけ?記憶違いかなぁ。
ただし、「最後の晩餐」のマリアの件は、テレビの検証番組のように
丁寧に映像で見せてくれましたので小説より判り易かった。(当たり前ですが)

キャスティング聞いた時にちょっとイメージ違うなぁと思ってました。
確か、原作の冒頭で、ラングドンはハリソン・フォードに
似てるとかって書いてませんでしたっけ?
ハードボイルド小説に良く登場するタイプのジョークまじりの
キザっぽい男性をイメージしてたんですが、ロン・ハワード監督+トム・ハンクス
になると、なんだかスキの無いめちゃくちゃ真面目なタイプの男性に見えます。
ソフィーはもっと知的なイメージの女性の印象があったんですが、
オドレィ・トトゥは悪くなかったけど、タイプ違う気がしましたし。
でも彼女この作品のヒットで「アメリ」のイメージが抜けて良かったですね。
「ロング・エンゲージメント」は好きな作品ですけど似たタイプだったし。

小説を読むまで、「オプスデイ」も「シオン修道会」の事もあまり知らなかった
んですが、「シオン」って小説に書かれていた歴代総長ってマジなのかなぁ。
なんだか歴史的有名文化人リストみたいだったよあれ(笑)
小説は、双方かなりどちらが正しくてどちらが悪で!
という決め付けをしてない作品にしていると感じました。
映画の方はどうしてもシラスを判り易い悪役として登場させないといけなかったのと、
どうして彼が殺人まで犯すくらいオプス・デイの為に動いているかという動機付けも
背景をほんの少ししか描いてないので、判りにくかったと思います。
ポール・ベタニーって大好きな俳優なんで、今回の役はちょっと扱いがアバウトで残念。
それでもかなり際立ってるんで、やっぱりいい俳優です!

ラストの真相に関してはカンヌで失笑が漏れたとニュースになってましたけど、
「フィクションですっ!」って敢えて謳ってないからよけい物議を
醸すんでしょうね・・。本気でキリストの伝説を崇拝してる方には
「あなたが一生掛けて信じてる事は一部ウソでした!」って言われてるようなものですし。
まぁ信仰は、事実だけを信じるというものでも無いと思いますから、
こういうのに熱く反論するって子供っぽい気もしますし。
個人的には、こういう物語を聞くと、宗教とか歴史ってどこかの段階で
誰かの都合のいいように作られていく面もあるんだろうなって思います。
タイムマシンでも発明されれば、今までホントだった事もデッチ上げだったり
もっとスゴイ真相があったりするんだろうなぁ。
頼むよドラエもん。

良く行くシネコンでは3館の上映にもかかわらず、
一番大きなシアターが最前列までビッシリ。もちろんソールドアウト。
こんなのは年に1回あるか無いかです。昨年の「スターウォーズep3」以来。
多分ヒットするだろうなとは思ってましたが、ここまでとは。
映画の出来はともかくマスコミ(特にテレビ)で社会現象的な話題を
作る事が出来たら、大ヒットへの道が開けるんでしょうけど、
一大ベストセラーとはいえ皆が原作読んでる訳じゃないでしょうから、
普段映画を観ない層にまで興味の対象を広げられたんでしょうね。

そういえば、先日観た「アンジェラ」も本作もパリが舞台の作品。
実は昨日、CSで「ポンヌフの恋人」やっててたまたま観てしまったんですが、
久々に観たら、公開時あまり好きじゃなかったあの作品の描くパリが
3本の中では一番魅力的に描かれていました。ホームレスしか登場しないような
映画なのに。あの花火のシーンとか今観てもものすごいインパクトあったなぁ。
ルーブルもこれから絵の前で「ダヴィンチコード!」とか言いながら
床にころがってウィトルウィウス的人体図のマネするヒトが増えそう・・

kazuponの感想ー★★★

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