今夜は映画評論(30)―『エネミーライン』
July 17 [Sun], 2005, 3:23
さて、今夜の2本目はちょっと迷った。『山猫は眠らない』にするか、『戦略大作戦』か・・・しかしここは航空アクション(?)って事で『エネミーライン』を選択してみたのである。【粗くない粗筋】
ボスニア紛争の停戦後、米海軍空母カール・ビンソンはアドリア海沖で停戦監視の任務についていた。空母飛行群でF/A18B戦闘攻撃機の航法士をしているバーネット大尉(オーウェン・ウィルソン)は、退屈な任務に飽き飽きしており、退職願を群司令官であるレイガート少将に提出していた。
クリスマスの日、バーネットと相棒で操縦士のスタックハウスは写真撮影の任務に就く。いつもどおりの“遊覧飛行”かと思いきや、不審なものを発見した彼らは飛行コースを外れ、奥地に入り込む。すると、非武装地帯に違法に侵入して虐殺行為をしていたセルビア軍から攻撃を受け、撃墜されてしまう。
緊急脱出(ベイルアウト)した彼らだが、スタックハウスはセルビア軍に拘束・殺害されてしまう。怪我をしたスタックハウスを残して通信する為墜落現場を離れていて災厄を逃れたバーネットは、予め決められていた救出地点に向う。ところが部隊を停戦地域に派遣できないとするNATO軍の方針で急遽別の地点に移動を余儀なくされる。一方のセルビア軍側は虐殺の証拠となった写真をバーネットが持っていると考えて執拗に追跡する。
かろうじて新たな救出地点に辿り着くが、バーネット死亡の誤報で寸前で撤収して彼は取り残されてしまう。思いつめた彼は、写真の納められたデータの回収と、射出座席の遭難信号(ビーコン)を蔦って救出が来ると考え、墜落地点へと戻る。途切れていたビーコンの復活を見たレイガートは、NATOに無断で自ら救出部隊を率いて救出へ向う・・・
【感想】
ボスニア紛争の詳細を理解せずとも、米国人のこの紛争への思いが伝わってくる。
「わけのわからない紛争」(バーネット)
である。いい加減、宗教と人種・民族・エスニシティの絡んだ複雑怪奇な紛争から抜け出したい、我々には関係ない。足を突っ込んだクリントン政権は間違っていた。
レイガート自身は、もはや対共産圏同盟という意義を失い迷走するNATOに足を引っ張られて部下を失いそうになる、苦悩する米国の姿である。
要するに、国際協調主義(やや過度であったのだが)は米国の足かせになりかねない、米国は米国自身(その国民の生命・財産だが)は自分で守る、誰の邪魔もさせない、そういった決意表明ともとれる映画である。
それを証明するかのように、この映画の撮影には米海軍が協力して実際の空母カール・ビンソンが撮影に使われている。米国政府の宣伝映画に過ぎないのだ。
【オススメ度】
★★(ジーン・ハックマンは軍人姿が似合うってだけ)
【突っ込み?】
将軍が救出のヘリ乗ったらまずいでしょ、しかも命がけとか自分で言ってるくせに。
あと、救出ヘリが最初空母に搭載されている米海兵隊が保有するUH1-N(エンジンが双発)だったのに、途中の映像でUH1-H(単発)に摩り替わっていたり・・・
ボスニア紛争の詳細を理解せずとも、米国人のこの紛争への思いが伝わってくる。
「わけのわからない紛争」(バーネット)
である。いい加減、宗教と人種・民族・エスニシティの絡んだ複雑怪奇な紛争から抜け出したい、我々には関係ない。足を突っ込んだクリントン政権は間違っていた。
レイガート自身は、もはや対共産圏同盟という意義を失い迷走するNATOに足を引っ張られて部下を失いそうになる、苦悩する米国の姿である。
要するに、国際協調主義(やや過度であったのだが)は米国の足かせになりかねない、米国は米国自身(その国民の生命・財産だが)は自分で守る、誰の邪魔もさせない、そういった決意表明ともとれる映画である。
それを証明するかのように、この映画の撮影には米海軍が協力して実際の空母カール・ビンソンが撮影に使われている。米国政府の宣伝映画に過ぎないのだ。
【オススメ度】
★★(ジーン・ハックマンは軍人姿が似合うってだけ)
【突っ込み?】
将軍が救出のヘリ乗ったらまずいでしょ、しかも命がけとか自分で言ってるくせに。
あと、救出ヘリが最初空母に搭載されている米海兵隊が保有するUH1-N(エンジンが双発)だったのに、途中の映像でUH1-H(単発)に摩り替わっていたり・・・
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