May 01 [Sat], 2010, 0:00
この時季鮪が旨い。鮮烈な酸味が清々しい。近海もの生鮪でないとこの味はでない。それも腹の脂の載ったとこではだめ。鮪の美味さは赤身の美味さ。えっ、放射性物質が蓄積されてだって?そんなこと気にする奴はインド洋の冷凍でもたべてろ。若い奴らの食べるものではないし、食べても赤身の旨味なんてわからないよ。
くどいようだが鮪は近海もの、生鮪の赤身に限る。

いらくさ 

June 01 [Tue], 2010, 0:00
山菜の季節。ワラビなどの春の山菜はとっくに終わって今は初夏の山菜。すす竹は太いのが採れている。八百屋やスーパーに流通しているものは細いし、値段もそこそこする。毎年、採ってきてもらっているのだが、ことしはいらくさも少し貰った。
これが少しチクチクして、そのチクチクが手だけではなく、全身がチクチクする。チクチクがイライラに変わるからいらくさ。刻んでキンピラにする過程では、どうみても雑草。ここまでして食べる価値があるのかとすら思ってしまうのだが、これが何とも言えぬ滋味がある。苦労して採ってきて貰い、チクチク・イライラしながら作っただけの価値はある。先人の知恵に感謝感謝。

 

April 12 [Tue], 2011, 2:27
春になって桜が開き始めた。我が家の庭も冬の間荒れ放題だったから少しずつ手を入れていく。とはいっても土いじりは手が汚れる。暇で調理をしないときでないとできない。庭というのは手間がかかる。ちょっとほうっておくと雑草がのび放題になる。たかが十坪あまりの庭に四苦八苦している。
晴れれば毎日水を撒く。狭い庭でも場所によって育つ植物が違う。庭石の上に枝が一本生えている。狭い石の隙間に根を伸ばしているのだ。自然の妙としか言いようがない。庭というのは人間の心のようなものだ。こまめに手を入れてやらないとすぐに雑草が生えてくる。そして自分に似合いの狭い庭に四苦八苦している。

園田湖城 

April 10 [Sun], 2011, 21:26
園田湖城の篆書の扇面を手に入れた。文は愛日長。園田湖城といっても知る人は少ないかもしれない。先月、京都国立博物館で展覧会が開かれたからジャストなタイミングなのだ。篆刻家で藤井有隣館の顧問。有隣館のコレクションの選定をしていた。京都国立博物館の篆書の文字は湖城が書いている。
扇面の性質上あまり出したり入れたりはしたくない。皆様、4月の最終週には掛けると思います。感心のある人はどうぞご来店下さい。

 

March 27 [Sun], 2011, 3:28
今日は雪のチラつく寒い1日だった。深夜に愛犬と共に川縁を散歩していたら桜がポツリポツリと咲いているのを見つけた。長い寒い冬が終わり春がそこまできている。地震についてはいろんな人がいろんなところで色んなことをいっている。地方の料理屋の亭主ごときになにか言えることはない。一つだけいえるのは日本もまだまだ棄てたもんじゃないなと思える事があちこちでみられた。歳のせいか、単なる花粉症なのか泣けてくる。みんな自分にできる事を探している。見つけれなくてもなにかしてあげたいという気持ちは持っている。地震から数日はなにもできない自分を発見してないた。東北地方が産地の春鱒は諦めていたのだが青森から入荷した。割高だし、明らかに地震前より輸送に時間がかかって腹がとけ始めている。でもありがたい。青森も津波の被害で大変なのにそれでも負けずに漁をする漁師がいる。これを使わずにどうする。ありがたいありがたい。うでを奮う材料があるだけでありがたい。明けない夜はない。春の来ない冬はない。東北地方の復旧をこころより願っている。

またまた鰤 

February 04 [Fri], 2011, 3:04
連日のように鰤の豊漁が全国ニュースに流れたおかげで鰤の値段が上がってしまった。それでもいつもの年よりは安いのだが、困るのは鰤の注文。あした鰤コースの予約お願いします。では断るしかない。鰤が一番美味しくなるまで二三日かかる。鰤大根だって骨まで食べれるようにするには仕込んでから2日はかかる。あしたお願いで、できることではないのだ。日本海で揉まれて我々のお腹にはいるのだからベストの状態でお出ししたい、またそうしなくちゃ鰤さんに申し訳ないだろ。もうひとつは値段。いくら例年よりは安いといっても鰤一本で三四万する。食べる人数にもよるがそれなりに貰わなければできることではない。連日のニュースでお客様は勘違いするかもしれないが、高級魚であることには違いないのだ。スーパーに並んで鰤と称しているのはせいぜい七八キロ。八キロと十キロ超は同じ鰤でも値段も脂のノリもぜんぜん違う。たまたま手持ちがあればランチにもお出しできるし、コースも承けれるのだがないときはしかたがない。節分もあけたし、寒鰤のシーズンも終わろうとしている。なにはともあれ良いシーズンだったな。

フルコース 

January 28 [Fri], 2011, 15:02
鰤が豊漁なので常連のお客様からフルコースの要望があった。突き出しは鰤のフトのぬた。刺身は鰤の部位を変えての三種、背・腹・砂摺りの昆布締めの三種ね。カマの最強焼き。西京漬けだけど、うまさが最強だから最強焼きね。鰤大根と鰤しゃぶ。皆さん鰤しゃぶが厚いと好評でした。というか薄くするとあっという間に火が入って旨味がなくなる。鰤自体が牛や豚の脂と違って温度が低いと固まる性質ではないので湯に通すのは旨味を逃がすだけなのだ。だからある程度の厚みがないと意味がない。加えていうと刺身と鰤しゃぶと焼き物と鰤大根。どれもジャストの一番うまい時期がちがうのだ。だから今年みたいに豊漁で定期的に鰤が買える年じゃないとこんなマネはできない。どれか一つか二つコースにはめるのは簡単だが全部揃えるのは大変なのだ。できれば毎年こんな豊漁であることを願うしかないな。

 

November 01 [Mon], 2010, 0:00
鰤が凄い。今年は記憶にないくらい鰤が豊漁。氷見鰤の一級品が例年の三割くらいの値段で買える。腹がパンパンに膨れ上がって反り返った十二キロ台の鰤は見るからに美しい。かたや福井の鰤を氷見鰤と称して売った偽装事件が発覚した。なにもこんな豊漁の年にやらなくてもよいと思うのだが。コレ売る方も買う方もガッテン承知の上、昨日今日この道に入った坊やじゃあるまいし、偽装偽装と騒ぎ立てる方がおかしい。一目で外海を泳いだ痩せこけた鰤と湾内に入ってたっぷり餌を食べた鰤との違いがわかるのが当たり前。不漁の年は山を越え七尾の鰤を氷見で売っているのは富山のプロならみんな知っていることだ。なにをいまさらというのが今の気持ちだ。何はともあれいつもの年なら高くて手が出ない鰤もガンガン買えるのはありがたい。捨てるのは尻尾と内蔵くらいだから。もちろん心臓も胃袋もちゃんと掃除して使い切る。骨と頭はじっくり煮込んで鰤大根。うーん、幸せだ。富山の冬の料理だな。

りんご 

December 01 [Mon], 2008, 0:00
りんごが美味い。当店で使っているのは魚津産のりんご。採った次の日には手にしているから新鮮。普通に凄く美味いのだが、寒くなってさらに甘味が増した。なぜだ。今年は11月の半ばから入荷していたが最初はさほどではなかった。12月にはいり寒くなってからもの凄く甘い。たかだかりんごがどうしてこんなに美味いんだ。寒さに耐えて、甘味を増す。自然の力に改めて驚かされる。俺も出来ればそうありたいと思う。艱難辛苦に耐えて人間が成長する。天の配分というものだ。

お軸 

December 11 [Sat], 2010, 20:41
何度かこのブログでも触れているが、料理屋のくせに料理が主役とは思ってない。主役はお客様が過ごされる時間や会話で、料理はそれを演出する脇役でしかないと思っている。料理について質問されるより、掛け軸について質問される方が嬉しい。料理は季節のものを当たり前に料理しているだけだからだ。
貧乏な自転車操業の中から久し振りにお軸を一本買った。そんな高いものは買えるわけがない。作者は片山萬年、村上三島の愛媛時代の師匠だ。これ、金文、つまり周の時代の青銅器にある銘文を臨書したものだ。周の時代、青銅器の原料の合金は非常に貴重で、報奨に賜ったりしたときに青銅器を作り、それを器に銘したのだ。別に金文を題材にした書が珍しい訳ではないが、戦前に愛媛の田舎でこのような題材の資料を収集するのは並大抵ではなかったと思う。今みたいにネットでボタンを押すだけの時代とは違うのだ。そんな片山萬年の情熱に敬意を表して玄関に掛けてみた。
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