出会った時からずっと好き

February 25 [Fri], 2011, 18:58
ガッシャーンッ!!

「えっ、あ、あーーーーー!!」





「馬超殿、大変申し訳ありません!!」

平和な昼下がり。
そろそろ飯でも食べようかと思いながら歩いていた廊下で、姜維に会うなりいきなり頭を下げられた。

「いきなりどうした姜維?」

謝られる心当たりのない俺が、そう尋ねると姜維は申し訳なさそうに俺を見上げる。

「馬超殿の花瓶…謝って割ってしまったんです…すみません」

そう謝る姜維の一指し指に布が巻かれていた。
布からは血が染み出している。

「お前その指…花瓶の欠片を拾う時に切ったのか?」

優しく姜維の指に触れる。
びくりと震える姜維の指は細くて白い。そして少し冷たかった。

「え…あ、はい」

姜維は戸惑いがちに答える。

「けどかすり傷ですから。なんていうか自業自得ですし…」

「…何を」

「…馬超殿?」

「…なにをやっているんだ」

思わず唸るような低い声で言ってしまった。
姜維の肩がびくんと震えるのがわかったが、俺は抑えきれず怒鳴ってしまう。

「なにをやっていると聞いている!!!」

「ごごごごめんなさいっ!花瓶はあとでかわりの物を贈りますので!」
「花瓶なんかどうでもいいんだよ!第一あの花瓶だって、お前からもらった花だからまともに飾りたくてわざわざ買いに………」

「…え?」

姜維の大きな瞳が、よりいっそう大きく見開く。
それに気づいた俺は、自分がなにを口走ったか、ようやく気がついた。

床に落ちて、萎れていく花。
そのかわりに花咲いた、恋の花。
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