健康診断 

July 28 [Sat], 2007, 17:34
健康診断

定期的に健康診断を受けると、子供の成長と発達についての情報が得られます。子供の健康について質問をしたり、指導を受ける機会でもあります。米国小児科学会では、1歳以上の子供は月齢が12、15、18、24カ月のときにそれぞれ健康診断を受け、その後は6歳まで年に1回の健康診断を受けるよう推奨しています。その後は、8歳と、そして10歳のときにも健康診断を受けるよう推奨しています。医師の指導がある場合や、家族が必要を感じた場合は、それ以外のときにも健康診断を受けます。

健康診断では毎回、さまざまな測定や問診、予防接種が行われます(乳児と小児の予防接種スケジュールを参照)。身長と体重の測定を行います。良好な成長は、その子供が全般的に健康であることの1つの指標です。頭囲は月齢18カ月以降は、定期的には測定しません。3歳からは、健康診断の際に血圧を測ります。

健康診断では、視力と聴力も検査します。貧血や鉛の量の増加(中毒: 鉛中毒を参照)を調べるための血液検査を必要とする子供もいます。どの検査を行うかは、子供の年齢とそのほかの要因によって決めます。子供の尿検査を行うと良いという考え方もありますが、このような検査の意義についてはまだ証明されていません。

健康診断では、前回の健診から子供が知的な面でどの程度発達したかを調べる質問も行います。たとえば月齢18カ月の子供が話しはじめたかどうかや、7歳児が読めるようになったかなどです。同様に、子供の行動面でも、年齢相応の発達を遂げているかどうかについての質問を行います。月齢18カ月の子供がかんしゃくを起こすか、2歳児が一晩通して眠れるか、 6歳児に夜尿があるかなどです。健康診断の際、親は子供のこのような行動や発達について医師に相談したり、問題がある場合には、それに対処する方法を話し合ったりできます。

健康診断では、子供の安全についても話し合われます。安全に関する特定の問題は、子供の年齢に関連しています。たとえば月齢6カ月の子供の場合は、家庭で不慮の中毒やけがなどの事故が起きないような措置がとられているかどうかについて、指導が行われたりします。5歳児の場合は、家庭で起こる銃の事故や銃の安全性についての指導があります。もし何かその家庭特有の問題があるようならば、健康診断の際に相談すべきです。子供は成長するにしたがって、そのような話し合いにも参加できるようになります。

最後に、健康診断では身体検査も十分に行います。子供の体を頭からつま先まで、心臓、肺、腹部、性器、頭、首などを診察し、さらに年齢相応の一定の課題を子供ができるかどうか調べます。総体的な運動能力(歩く、走るなど)を調べるため、たとえば4歳児であれば片足で飛び跳ねることができるかどうかなどをみます。繊細な運動能力(小さいものを手で動かせるかなど)を調べるために、子供に絵を描かせたり、ある形を模写させたりする場合もあります。

最も望ましい健康と成長の促進 

July 28 [Sat], 2007, 17:30
最も望ましい健康と成長の促進

子供が最も健康な状態でいるために、親ができることはいろいろあります。たとえば、肥満は健康的な食生活と定期的な運動によって防げます。子供はタンパク質に加えて、果物や野菜などの健康的な食品を幅広く摂取する必要があります。好き嫌いの多い就学前の児童でも、規則正しい食事と栄養のある少量のおやつを与えることで、健康的な食生活が送れます。健康に良い食物の中にはブロッコリーや豆類のように子供がしばらくの間は嫌うものもあるかもしれませんが、健康に良い食物を根気強く食事に取り入れることが大切です。さらに、親は子供が果物ジュースを飲みすぎないよう気をつけるべきです。果物ジュースを飲みすぎると、食事のときに食欲がなくなってしまう子供もいます。ほ乳びんから飲んでいる子供については、ジュースやミルクの飲みすぎを防ぎ、むし歯になるのを予防するために、1歳ごろまでに離乳させるべきです。

子供の最も望ましい成長を促すには、柔軟性をもって対応し、それぞれの子供の年齢、性格、発達段階、学び方を心にとめておくことが重要です。親、教師、子供自身が一緒になって取り組むのが最善の方法です。これらの年齢を通じて、子供は一生涯続く好奇心と学問を身につけられる環境を必要としています。子供には本と音楽を与えるべきです。親と子がお互いに質問したり質問に答えたりするような、相互にかかわった読書を日常的に行うと、子供は注意力や読解力を身につけ、学ぶことへの関心をもつようになります。テレビを見たり、テレビゲームをする時間を制限すると、人と相互にかかわって遊ぶ時間を多くすることができます。

遊び仲間や幼稚園、保育園は、多くの幼い子供にとって有益な場です。これらの場所で子供は人と何かを共有するなどの社会的能力を身につけ、文字、数、色を認識するようにもなります。これらの能力を身につけると、小学校に適応しやすくなります。子供に発達面での問題があった場合、組織的な幼稚園、保育園という環境の中であれば、それを早期に発見し、対処しやすくなるのも重要な点です。

親は子供を託児所に預ける必要がある場合、最適な環境とは何かについて考えたり、他人に預けることで子供に悪影響がないかが気になるものです。幼い子供は、自分の家でも託児所のような場所でも、そこが楽しくて子供を育てる環境であれば、同じようにうまくやっていくことができるといわれています。子供を預ける環境に対するその子の反応をよく観察すると、最適な環境を選んであげることができます。たくさんの子供がいる託児所の環境にすぐ適応できる子供もいれば、自分の家や少人数の環境の方がうまくやっていける子供もいます。

子供に学校から宿題が出るようになったら、親は次のようなやり方で手助けすることができます。子供の宿題に興味を示す、質問について調べてあげることができるようにするが宿題に手出しはしない、子供が家で静かに勉強できる環境をつくる、心配ごとがあれば教師と相談する、などです。学年が進んで課外活動を選ぶ際には、子供が何を必要としているかを考慮してあげる必要が生じます。多くの子供は、チームスポーツに参加したり、楽器を習う機会を得ることで、大きく成長します。これらの活動は、社会性を養うのにも適しています。一方では、スケジュールが過密になったり、あまりに多くの活動に参加することを求められると、それをストレスに感じる子供もいます。課外活動では子供を励まして手助けしてやる必要がありますが、現実離れした期待を押しつけないことも大切です。

社会性と感情の発達 

July 28 [Sat], 2007, 17:28
社会性と感情の発達

子供の感情と行動は、その子供の発達段階と性格に基づいています。どの子供にも固有の気質や気分があります。陽気で順応性に富み、眠る、目覚めることや食べることといった日常的な行動を問題なく身につける子供もいます。このような子供は、新しい状況にも積極的に反応します。順応性があまりなく、日ごろの生活行動にかなりむらのある子供もいます。このような子供は、新しい状況にうまく反応できない傾向があります。これらの中間にいる子供もいます。

月齢9カ月ごろには、乳児は普通親と離されることへの不安を強くもつようになります。就寝時に別々に眠ることや、親と離れて託児所に行くことが難しくなり、かんしゃくを起こすことが目立つようになります。このような行動が、何カ月も続く場合もあります。このようなとき多くの年長児では、特別な毛布やぬいぐるみが、親がそばにいないときに一緒にいてくれる代用品としての役割を果たします。

2〜3歳ごろに、子供は何が起こるかを知りたいというだけの理由から、自分の能力の限界を試したり、やってはいけないと言われていたことをやりはじめます。両親から頻繁に言われていた「ダメ」という禁止が、この年齢で自立のためのもがきに反映されます。子供のかんしゃくは親にとっても子供自身にとっても疲れるものですが、子供が感情を言葉でうまく表せない間はかんしゃくで欲求不満を表せるので、これは正常なことなのです。子供を疲れさせすぎることや過度の欲求不満になることを避けたり、子供の行動を予想して、かんしゃくを起こしやすい状況をつくらないように気をつけることで、かんしゃくは減らすことができます。まれですが、医師による診察を受ける必要のあるかんしゃくもあります(幼い子供の行動面と発達面での問題: かんしゃくを参照)。幼い子供の中には、自分の衝動を抑えることが非常に難しく、身の回りで安全や規則性を保つには、親がかなり厳しい制限をかける必要がある子供もいます。

月齢18カ月から2歳までに、子供は性同一性を確立しはじめます(性と精神: 性同一性を参照)。就学前の間に、子供は男の子と女の子が普通はどう振る舞うのかという性的役割の概念も身につけます。性器をさわってみる行為もこの段階に起こる可能性があり、これは子供が性と体の象徴の間に関連性を見いだしはじめた兆しです。

2〜3歳の間に、子供はほかの子供とより相互にかかわって遊ぶようになります。おもちゃに対する執着はまだ強いものの、子供はおもちゃを共有したり、順番で遊ぶということができるようになります。「ぼくのだ!」というおもちゃに対する所有権の主張は、個性を確立するのに役立ちます。この年ごろの子供は独立心がおう盛ですが、安全と手助けのために親が近くにいてやる必要があります。たとえば好奇心にかられて親から離れて歩いていくことがありますが、怖くなると親の後ろに隠れるといった具合です。

3〜5歳の間に、多くの子供は空想の遊びや空想の友達をつくることに興味をもちはじめます。子供は空想の遊びをすることで安全にいろいろな役割を演じることができ、無理のないやり方で激しい感情を表すことができます。空想の遊びはまた、子供の社会性を育てるのにも役立ちます。子供は親やほかの子供との間の争いで、自分の欲求不満を解消し、自尊心を保ちながら解決する方法を身につけます。このころに「クローゼットの中のお化け」のようなものを怖がる子供がよくみられますが、このような恐怖心は正常なものです。

7〜12歳の間に、子供は数多くのことがらを努力して身につけます。それらは、自己の概念、教室での能力によって築かれる基盤、仲間との関係(社交性をもち、社会に適合する能力により決まります)、家族との関係(その子供が両親や兄弟姉妹からどの程度認められているかにある程度左右されます)、などです。友達を重視する子供が多いようですが、子供は助けや指導に関しては親を頼りにしています。兄弟姉妹は子供のお手本となったり、何をすべきで何をすべきでないかに関して有益な手助けをしたり、批評家としての役割を果たします。この期間は子供が非常に活発に活動する時期でもあり、さまざまな活動に参加したり、新しいことを始めたがります。この年齢では、子供は熱心に学習し、安全や健全な生き方、リスクが高く避けるべき行動についての助言にも積極的に応じます。

知能の発達 

July 28 [Sat], 2007, 17:23
知能の発達

ほとんどの子供は2歳で、広義の時間概念を理解できます。2〜3歳児の多くは、過去に起こったすべての出来事は「昨日」のことで、これから起こるであろうすべてのことは「明日」のことだと思っています。この年ごろの子供はいきいきとした想像力をもっていますが、空想と現実の区別がなかなかつけられません。4歳までに、ほとんどの小児は時間に関してもっと複雑な理解をするようになります。彼らは、1日が朝と昼と夜に分かれることを認識していますし、季節の変化を識別することもできます。

月齢18カ月から5歳の間に、子供の語いは50語前後から数千語にまで急速に広がります。子供は、ものや出来事の名を挙げるようになり、それらについてさかんに質問するようになります。2歳までに2つの単語をつなげて短いフレーズをつくるようになり、3歳までに短い文をつくるようになります。発音も著しく発達して、2歳までにだれが聞いても半分程度は理解できる話し方になり、4歳までに完全に理解してもらえる話し方になります。4歳児は簡単なお話をつくることができ、大人やほかの子供と会話ができます。

月齢18カ月以前でも、子供は読み聞かせてもらった話を聞き取って理解できます。5歳までに、基本的な音節を暗唱できるようになり、活字の簡単な単語を認識できるようになります。これらの能力は、簡単な単語やフレーズ、文の読み方を学ぶ上での基礎です。どの程度本に触れたかと生来の能力によりますが、大半の子供は7歳までに読むことができるようになります。

7歳までに、子供の知的能力はより複雑化します。このころまでに、子供は出来事や状況について、同時に複数の側面からとらえることが徐々にできるようになります。たとえば小学生の子供は、丈が高く細い容器と丈が低く幅がある容器に入る水の量が等しいことを理解できます。また、薬はいやな味がするけれども、それを飲めば具合が良くなることや、母親は自分に対して怒ったりするけれども、同時に愛してくれているということが理解できます。子供はほかの人の考え方を徐々に理解できるようになり、遊びや会話を交互に行うことの重要性を学びます。さらに学童は、遊びについて皆で決めたルールを守ることもできるようになります。子供は観察力を用い、複数の視点から論理的に考えられるようにもなってきます。

体の発達 

July 28 [Sat], 2007, 17:20
体の発達

1歳前後から、体の発達の速度は遅くなりはじめます。同時に食欲も減ってきます。ほとんど何も食べないように思えるのに、成長し続ける子供もいます。歩きはじめたばかりの子供は、おなかが前に突き出して、後ろにそりかえり、実にかわいらしい体つきをしています。がにまたのようにもみえます。3歳までに、筋肉が発達してきて体の脂肪の割合が減るので、すらっとしてしっかりした体つきにみえはじめます。多くの子供は、このころに排尿や排便のコントロールができるようになります。

就学前と小学校の間、身長と体重は安定して増加していきます。次に成長の勢いが増すのは、思春期の初めごろです。安定した成長期の間は、多くの子供が予測可能なパターンで成長します。成長の度合いは、同年齢の子供と比較した成長率と、身長の伸び率と体重の増加率の比較で判断します。早いうちから肥満になる子供もいます。月齢24カ月時点の身長を2倍することにより、成人になったときの身長をかなり正確に予測できます。

トイレの訓練

多くの子供は2〜3歳の間にトイレの使い方を教わります。普通は、排便のためにトイレを使えるようになるのが最初です。5歳までに平均的な子供は1人でトイレに行けるようになり、服を着たり脱いだり、おしりをふいたり、手を洗ったりなど、すべてできるようになります。しかし、健康な4歳児の約30%と6歳児の約10%は、夜間の膀胱のコントロールが常にできる状態にはなっていません。

トイレの訓練には、子供がそれを受け入れる準備ができた徴候に気づくことが重要です。受け入れる準備ができた徴候は次の通りです。

数時間にわたっておむつが乾燥したままである
おむつがぬれると取り換えてほしがる
おまるやトイレに座ることに関心を示す
簡単な指示に従えるようになっている

子供はたいてい月齢18〜24カ月の間には訓練を始められるようになります。中には身体的にはトイレを使う準備ができていても、心理的にまだできていない子供もいます。トイレの訓練で長く苦労しなくてすむよう、子供が心理的にも準備ができるまで待つようにします。子供の準備ができたら、トイレで手助けを頼むか、おまるのところまで1人で行くようにさせます。

トイレの訓練には、タイミング法が最もよく使われます。子供に準備ができたようにみえたら、おまるの存在を教え、だんだんと短い間だけ服を着たままそこに座らせるようにします。その後子供には、パンツを自分で下ろし、おまるに5〜10分程度まで座り、また服を着るという練習をさせます。簡単な説明だけを繰り返して行い、汚れたおむつをおまるの中に置くようにさせます。言われた通りにできたときには、褒めたりご褒美をあげるようにします。うまくできなかったときに、しかったり罰を与えるのは逆効果です。タイミング法は、排便や排尿の周期が予測できる子供に効果があります。予測できない周期の子供の場合、トイレに行く必要のあるときが自分でわかってくるようになるまで、訓練を遅らせた方がよいでしょう。

トイレに座るのを嫌がる子供には、いったんトイレから離れることを許し、食事の後で再度試みます。子供の抵抗が数日続く場合は、訓練を数週間延期するのが最もよいでしょう。トイレに座ってうまくできたら、褒めたりご褒美を与えることが効果的です。いったんパターンが決まったら、ご褒美を与えるのは1回おきにして、徐々にやめるようにします。力ずくで教えこもうとするのは無駄なだけでなく、親子関係にも良くない影響を与えます。