有料老人ホームの施設の雰囲気は

August 08 [Wed], 2012, 19:51
自立している健康な人、掃除や買い物の付き添いといった軽い生活支援や介護が必要な人。

食事介助や入浴介助が必要な中程度の介護が必要な人、寝たきりで重度の介護が必要な人、重い認知症の人……と、必要な支援、介護のレベルも実にさまざまです。

そこで、有料老人ホーム選びをする上で重要になってくるのは、そのホームの入居者の要介護度、認知症の度合いです。

どの要介護度の人が多いか、認知症の入居者の割合などでホームの雰囲気や特徴が大きく変わってきます。

入居する本人と、実際の入居者とのミスマッチは、入居後の後悔の原因となります。

実際、「新設の混合型のホームだと聞いて健常なうちから入居したら、入居者のはとんとは要介護度が重い人ばかりだった」といった失敗例を数多く聞きます。

実際の入居者の要介護度などは制度上の類型だけをみても判断することはできません。

「介護付き」でも健常な人がほとんどのホームもあれば、「住宅型」でも重度の人ばかりのホームもあるからです。

介護度はどれぐらいの人が中心なのか、入居する高齢者と趣味や話の合いそうな人はいるかなど、ホームの担当者の話を聞くだけでなく、見学や体験入居なども上手に利用してしっかり確認した方がいいでしょう。

有料老人ホームというと、要介護状態になった後のシニアライフを過ごすために終生入居するというイメージが強いかもしれません。

しかし実際は、1週間、1ヵ月、1年など、期間を限定して入居できるホームもあります。

最近では過当競争で、入居率が上からないためこうした短期入居(ショートステイなど)に力を入れるホームが増えてきました。

期間を限定した入居でも、ホーム側は事前に入居する高齢者の状態をきちんと把握して介護サービス計画を立てます。

申し込み時に健康診断書などを求められることもありますので、余裕を持って申し込む必要があります。

また、インシュリン注射や胃ろうといった医療処置など、特別なケアが必要な場合は入居を断られることもあります。

短期入居を考える人は、必要が生じてからあわてることがないよう、日ごろから利用できそうなホームをいくつか探しておくとよいでしょう。

短期入居の場合も、一般の入居のときと同様、事前準備に時間をかけた方がよいでしょう。

ぜひとも事前に1度、1泊2日程度で利用してみることをおすすめします。

そして、そのホームとの相性はどうか、提供されている介護サービスは満足できるものか、職員の接し方は感じがよいかIなどを確認するようにしましょう。

高齢者は新しい環境になじむのに時間がかかります。

せっかく入居しても落ち着いて過ごすことができず、「手がかかりすぎる」「ほかの利用者の迷惑になる」といった理由で、すぐに退居してほしいと言われてしまうこともあります。

短期入居は1度利用すれば、お互い勝手がわかりますから2回目以降は利用しやすくなります。

いくつかのホームを利用し、満足できるホームを見つけておくと安心です。

満足できるホームの中から、終生入居のホームが見つかるかもしれません。

では、期間限定の利用の仕方にどんなものがあるかを紹介します。

契約前に入居条件と退去条件を確認しよう

August 06 [Mon], 2012, 21:46
有料老人ホームは、誰でも、どのホームにでも入居できるというわけではありません。

類型によっても違いますし、さらに有料老人ホームごとに入居条件を定めているところもあります。

「自立」の人だけしか入居できないのは「健康型」の有料老人ホームです。

介護が必要な人は原則として入居できません。

このタイプは、入居の時点だけでなくホームで暮らしている問ずっと自立であることが要件なので、介護が必要になったら契約を解除して退居することになります。

また、住宅型の有料老人ホームにも、入居時は自立であることを条件としているところが多いようです。

逆に、介護保険の要介護認定により要介護1以上であることが入居の際の要件となっているホームもあります。

介護付有料老人ホームのうちの「介護専用型」です。

ここには自立の人や要支援の人は入居できません。

また、「要支援・要介護」の人だけを受け入れているホームもあります。

あるいは「自立・要支援・要介護」と、どの状態の人でも入居できるホームもあります。

どちらも介護付き有料老人ホームのうちの「混合型」と、住宅型有料老人ホームの一部がそれに当たります。

さて、入居要件がある一方で、有料老人ホームの多くは退去要件も定めています。

制度上の類型で退去要件が明確になっているのは「介護が必要になった場合は契約を解除し退去しなければならない」とされた「健康型」だけですが、現実には「認知症が重度化した場合」「病院への入院期間が長期化した場合」「医療必要度が上がった場合(IVH=中心静脈栄養、気管切開)」「共同生活の秩序を乱す場合」というように、細かく定めています。

これは「介護付」だから大丈夫であるとか、「住宅型」だからだめだということではなく、そのホームの看護・医療体制や連携医療機関の協力度などによって変わってきます。

重ねて言いますが、「介護付き=終身利用」ではありません。

退去条件も必ず入居契約書で確認するようにしてください。

有料老人ホームの契約 一時金方式と月払い方式のメリット・デメリット

August 03 [Fri], 2012, 16:28
利用料の支払いは「一時金方式」「月払い方式」、一時金と月払いを組み合わせた「選択方式」があります。

一時金方式は毎月の利用料が少なくてすみますが、予想より早く退居することになった場合は、支払った一時金の一部が入居時にすぐ初期償却されるため返還金が少なくなるという難点があります。

一方、「月払い方式」の場合、家賃のように毎月支払うわけですから中途退居はしやすいのですが、一時金方式よりは割高の設定になっています。

「選択方式」は、入居者が「一時金方式」か「月払い方式」のいずれかを選択できるようになっています。

どの支払い方式もI長一短ありますから、一時金の根拠や償却の仕組みなどをホームに納得がいくまで説明を求めて確認し、予算や入居後の生活の見通しを立ててじっくり検討したいものです。

それぞれの方式についてもう少し詳しく見てみましょう。

毎月の支払額が少なくてすむ一時金方式」は、入居時に入居金などの名目で、終身もしくは一定期間に支払う家賃相当額の全部または一部を一時金として支払い、ホームでの居住権を得るシステムです。

入居金は、入居後の家賃に充当されるのが一般的ですが、介護保険がカバーしない上乗せ介護料も含めて受領しているホームもあります。

また、入居金と同時に払い込む、施設協力金、入居保証金などの名目の一時金は、中途退居しても返還されないケースがほとんどです。

一時金方式の利点は、入居後、月々の家賃や上乗せ介護料が免除または減額されるため、毎月の支払額が少なくてすむことです。

入居時にまとまった金額を用意できる場合は、この方式を選ぶ方が多いようです。

一時金の払い込みによる免除・減額期間は終身であったり、前払い家賃という扱いで3年、5年など一定の期間であったり、そのどちらかを選べたり、ホームによりさまざまです。

当然、免除・減額期間によって一時金の額も異なります。

また、年齢によって想定入居期間が違うことから、入居時の年齢で一時金の額と償却期間を変動させるケースもあります。

入居時年齢が若い場合は、入居一時金が高く償却期間も長い設定であり、高齢である場合は逆のパターンとなります。

3年、5年などと免除・減額期間が限定されている方が一時金の額は少なくてすみますが、その期間が過ぎてもそのまま住み続けるには、再び一時金を支払う必要があります。

一時金が終身家賃に充当される契約の場合は、5年から7年ほどの一時金の償却期間が過ぎても、再度、一時金を求められることはありません。

つまり、長生きすればするほど割安になるというわけです。

有料老人ホーム独特の「一時金方式」は、ホームによってもシステムが異なり、理解するには努力を要します。

しかし、まとまった金額を託すのですから、入居前に十分にシステムを確認し、納得の上で払い込むことが大切です。

「月払い方式」入居時にまとまった金額を払わずにすむ「月払い方式」とは、入居時に一時金を払わずに、毎月、利用料を支払うシステムです。

入居時にまとまった金額を払いたくない方や、将来、住み替えることを考えている方は、この方式を選ぶとよいでしょう。

ただし、一時金方式より毎月の利用料が高くなり、総額で考えても、割高になるケースが多いようです。

「選択方式」「一時金」か「月払い」を選択できる「一時金方式」と「月払い方式」のいずれかを選択できるよう、複数の料金メニューを取りそろえている場合は「選択方式」と表示されます。

支払い方式によって限定されることがなく、それぞれの都合で選択することができます。

定義は? 老人ホームは総称 有料老人ホームが正式名称

August 01 [Wed], 2012, 22:04
大きく変わった有料老人ホームの定義

1人の施設でもホームに有料老人ホームの定義は老人福祉法第29条で定められています。

定義に当てはまる施設が都道府県に届け出を行い、受理されて初めて「有料老人ホーム」と名乗ることができます。

たとえ定義に当てはまっていても、届け出がなされないと有料老人ホームと名乗ることも呼ぶこともできません。

この定義は2006年4月から大きく変わりました。

それまでは、「10人以上の老人を入居させて、食事の提供その他日常生活上必要な便宜を供与することを目的とする施設で、老人福祉施設(特別養護老人ホームなど)でないもの」というのが有料老人ホームの定義でした。

今回、この10人以上という定員要件は撤廃され、提供するサービスについても、@入浴、排せつもしくは食事の介護、F食事の提供、B日常生活上必要な便宜であって省令で定めるもの(洗濯・掃除などの家事、健康管理)のいずれかのサービスを提供していれば、有料老人ホームに位置づけられることになりました。

サービスの提供は委託でもかまいません。

極端な例では、賃貸住宅などに1人だけ入居させて何らかのサービス提供をすれば、そこは有料老人ホームに当てはまり、届け出の義務が生じるのです。

今回、定義が大きく変わったのは、介護保険制度スタート後、急増した有料老人ホーム。

類似施設の存在があります。

有料老人ホームの実質的な定義は、第29条を運用するために設けられた「有料老人ホーム設置運営標準指導指針」で定められています。

従来の指針では主に、@建築構造・設備などのハード面で特別養護老人ホーム並みの基準を満たしている、A施設運営と食事などのサービス提供が一体化しているの2点が有料老人ホームの基準とされてきました。

しかし、2000年以降、木造民家などを改装して老人を住まわせ、外部事業者が介護や食事を提供する類似施設が急増。

これらの中には、行政からの指導や規制に縛られることを嫌がり、あえて食事やサービスを外部委託したり、定員を9人以下にするなどして、有料老人ホームの定義から逃れてきた事業者もありました。

多くの都道府県も、指針を満たしていないことを理由に、届け出の対象外としてきました。

しかし、厚生労働省はかねてから、行政の目が届かない類似施設は、入居者保護の観点から好ましくないとしてきました。

今回の法改正は、指針の順守は二の次にして、有料老人ホームとしての届け出を一気に進めて指導管理下に置きたい厚生労働省の意向が反映されたものといえます。

これにより、これまで建物の不備などで有料老人ホームとしての届け出を受け付けてもらえなかった既存の高齢者住宅も、これからは逆に都道府県から届け出を要請されることになります。

ちなみに、類似施設や高齢者住宅として運営してきたところの多くは、次に述べる有料老人ホームの類型では「住宅型」に相当することになります。

この制度変更に合わせて、有料老人ホームの実質的な規則を定めた国の「有料老人ホーム設置運営標準指導指針」もこの3月に改正されています。

後述する前払い金のクーリングオフ規定や、一時金の保全措置など、入居者保護を一層強化する内容となっています。

各都道府県はこの標準指導指針にのっとって、それぞれの県の「設置運営指導指針」を作成しています。

以下では、「設置運営標準指導指針」にのっとりながら有料老人ホームの種類と仕組みを解説していきます。

有料老人ホームの権利形態をおさえておこう

July 31 [Tue], 2012, 21:41
居住の権利形態有料老人ホームの多くは、マンションのように居室を購入するのではなく、居住罹(居住する権利)を購入するという契約になっています。

それは、不動産の売買契約のように有料老人ホームを売ると、入居者死亡後はその親族が所有権を持つことになり、次の入居者が高齢者とは限らなくなるためです。

継続的に老人ホームとしての運営が行われるよう、考案された契約方式といえます。

居住権はほかにはない独特の権利形態で、たいへんわかりにくいものです。

以前は、一生涯暮らす権利を保障されているかのように思える「終身利用権方式」という呼称が使われていました。

ところがこの方式でも、実態として途中退居を迫られるケースが少なからずありました。

これは、「終身利用権方式」が建物賃貸借契約のように「建物に住み続ける」権利を保証するものではないからです。

誤解を招きやすいということで、2005年10月からこの「終身利用権方式」は「利用権方式」という名称に変わりました。

そのほかの契約形態としては、「建物賃貸借方式」「終身建物賃貸借方式」がありますが、入居者保護の側面からは、「利用権方式」が法律的に一番脆弱であるのは変わりありません。

【利用権方式】一時金によってホームで暮らす権利を得る利用権というのは、ホームの居室に居住し、そこで介護を受けたり、生活支援を受けたり、ホーム内の共用施設を利用したりする権利のことです。

入居しているその人限りの権利で、譲渡や売却、相続することはできません。

利用権方式とは、この権利を得る契約形態のことをいい、居住部分と、介護・生活支援などのサービス部分の契約が一緒になっているものです。

契約に当たり、入居一時金としてまとまった金額を支払う方式をとるホームがほとんどです。

ただ、前述したように、根拠となる法律はなく、入居者の建物に対する法律的な権限は「建物賃貸借方式」「終身建物賃貸借方式」よりも弱いです。

「建物賃貸借方式」マンションなどの賃貸借契約と同じ一般住宅と同じように、建物(居室)を賃貸借する権利を得る契約形態です。

「利用権方式」が介護や生活支援のサービスを受ける権利まで含んでいる契約であるのに対して、この方式は建物を賃貸借する権利と、介護などを受ける権利の契約が別々になります。

この方式の場合、一般の賃貸住宅と同じように、借地惜家法によって借り主(入居者)の借家権は守られます。

たとえばホームの経営者が変わったとき、「利用権方式」では退居を迫られる可能性があります。

しかし、この方式であれば、経営者が変わっても住み続けることができますし、夫婦で入居していた場合は、契約者である夫が亡くなったあと、妻に借家権が相続され、やはりそのまま住み続けることができます。

【終身建物賃貸借方式】契約更新なしで一生住める建物賃貸借契約の特別な形態で、借り主である入居者が亡くなるときまで建物(居室)を賃貸借し続けることができ、借り主が亡くなったときに賃貸借が終了という特約が付いた契約です。

この方式をとり入れているホームは、居室の広さ、バリアフリーなどの高齢者対応構造、前払い家賃の保全措置など、いくつかの条件を満たし、都道府県知事の認可を受ける必要があります。

家賃は、終身分を一時金として前払いすることもできます。

また、終身契約であるため、通常の賃貸借契約のような3年ごとといった更新料は必要ありません。

この方式では、借家権は相続されません。

夫婦で入居していた場合、契約者である夫が亡くなったあとも妻が住み続けられるかどうかはホームにより異なります。

契約前に確認が必要でしょう。

高齢になっても安心して暮らせる住まいを提供するためにつくられた終身建物賃貸借方式ですが、残念ながら、まだほとんど採用されていません。
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