きみよわすれないで
2004年07月18日(日) 0時55分
『きみよわすれないで』 篠原一 河出書房新社
私は私を殺すために生まれてきた…。14の春、あたしはそのひとと出会った。姉のピアノの調律師となった、目の見えないそのひとは、若いのに「おじさん」と呼ばれることを好んだ…。
綺麗で儚くて切ない。そして残酷。
ソラ(私)の章と、おじさん(総一郎)の章が交互に進む構成。
おじさんと、その手に惚れた(違)ソラの、ゆっくりとした時間。2人だけで閉じた世界だと感じました。
総一郎の章は過去の話で、少年である彼と叔父の、やはり2人で閉じた世界。
私は総一郎の章のほうが好き。
だって、なんか色っぽいもの(笑)つーかエロい?
べつにそんな表現があるわけではないんだけど、漂う雰囲気とか。
緋色の長襦袢を纏う総一郎というのもありますが(笑)、なんだろう、文章が・・・官能的?
頽廃的で、閉じられた濃密な世界。そんな感じ。
「ピアノはそこにあるだけで狂っていく」という文があったけど、確かにその通りなんだけどこういう話の中で出てくると、なんか耽美(笑)
とても綺麗な話ではあるんだけど、難解な所もあって、冒頭などにある、どことなく未来的な世界は私にはよくわからなかった。
それでも好きで、何度と無く読み返してしまう本です。
私は私を殺すために生まれてきた…。14の春、あたしはそのひとと出会った。姉のピアノの調律師となった、目の見えないそのひとは、若いのに「おじさん」と呼ばれることを好んだ…。
綺麗で儚くて切ない。そして残酷。
ソラ(私)の章と、おじさん(総一郎)の章が交互に進む構成。
おじさんと、その手に惚れた(違)ソラの、ゆっくりとした時間。2人だけで閉じた世界だと感じました。
総一郎の章は過去の話で、少年である彼と叔父の、やはり2人で閉じた世界。
私は総一郎の章のほうが好き。
だって、なんか色っぽいもの(笑)つーかエロい?
べつにそんな表現があるわけではないんだけど、漂う雰囲気とか。
緋色の長襦袢を纏う総一郎というのもありますが(笑)、なんだろう、文章が・・・官能的?
頽廃的で、閉じられた濃密な世界。そんな感じ。
「ピアノはそこにあるだけで狂っていく」という文があったけど、確かにその通りなんだけどこういう話の中で出てくると、なんか耽美(笑)
とても綺麗な話ではあるんだけど、難解な所もあって、冒頭などにある、どことなく未来的な世界は私にはよくわからなかった。
それでも好きで、何度と無く読み返してしまう本です。
- 作家:サ行 |
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