Wish〜第2章(4)〜 

2008年09月10日(水) 21時27分




漆黒ニ広ガル水炎――――――



Wish〜第2章・約束の地(4)〜


目を開けると、そこは漆黒の闇の中だった。どこまでも闇が広がり、何も見えない。
だがどこかで…微かだが自分を呼ぶ声が聞こえる。

「……誰?」

ノアは暗闇の中、声の主を探す。
その声は妙に懐かしくて…探さなくてはならないような気がした。

すると視界に、あの時の2本の日本刀がノアの目の前に現れた。
刀には僅かに光を発していたが、この暗闇の中だと輝かしく感じる。
そのうち、赤い柄の刀がノアの方に前進し、静かに語りかけた。

『汝が我が“力”を必要とするとき、我が“名”を唱えよ――――』
「我が名…?」
『我が名は “椿”』
『我が名は “浅葱”――――』

柄が青い刀も、赤い刀“椿”の隣に並ぶ。

「力が、必要な時…なんて。」

今この世界は休戦協定によって平和になったのではなかったか―――?
平和な世界に力など不要だ。

『何れわかる―――』

椿は意味深な言葉を残す。

『汝には二つの力が宿っている――――。灼熱の炎を操る力、そして――流るる水を操る力。』「…水?」

確かに己の中にある火の能力の存在は知っていた。
…最も明かりなどの用途でしか活用していなかったが。
しかし水の能力があったとは…

『汝が持つ相異なる二つの力は、我らに大きな力を齎す。そして汝の力は何れ世界を大きく揺るがすだろう――――』

浅葱に次いで、椿がもう1度ノアに語る。

『我らは如何なる時も、汝の力となろう―――――。さぁ、我らが名を呼ぶがいい…。』

椿は緋色の炎、浅葱は蒼い水を纏い、ノアの前に己の力を示す。
その力に呼応するかのように、ノアの左手に紅蓮の炎、右手に透き通るような瑠璃色の水が纏わる。

『我が力を存分に発揮できるのは、やはり汝だけのようだな…』

椿は表情こそないものの、その声音には感嘆が滲んでいるような気がした。


刹那―――

遥か遠くで誰かの痛烈な悲鳴が聞こえた。
それだけではない。自分と椿の炎とは別に、違う炎の気配を感じる…。

ノアは不審に思い、悲鳴がした方向へ振り返ろうとした。

『忘れるな。我らは常に汝の傍にいる――――』

浅葱がそう言い残すや否や、突然視界の闇が払われる。

ノアは意識が覚醒していくのを感じながら、椿と浅葱の言葉を反芻していた―――。




                                     続く…
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