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P R
【賛同者の声】 尾辻かな子(大阪府議会議員)
政治と同性愛者

尾辻かな子(大阪府議会議員)
 私は2005年に、同性愛者であることを公表(カミングアウト)した。性的マイノリティと呼ばれる人たち−LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)等は、人口の数パーセントはいるといわれているが、日本で議員として同性愛者であることを公表したのは私が初めてだった。ここでは、性的マイノリティ全体のことを書く字数がないので、主に同性愛者の抱える問題について書きたい。


 私が政治を志した大きな理由のひとつが、自分が同性愛者として、社会の中での生きにくさを経験してきたことだった。私の場合は、18歳で自分が同性愛者なのかもしれないと気付いてから、自分でそれを認めるまでに5年を費やしている。「自分は世界でたった一人なのかもしれない」、「自分は変なのかもしれない」といった、どうしようもない孤独感を抱えていた。多くの仲間と出会うことで、やっと私は自分を肯定できるようになり、やがて、この問題は、同性愛者自身の問題ではなく、社会の方の問題なのではないかと感じるようになった。

 そんな時に、議員インターンを経験した。社会の様々な問題を解決するために頑張っている議員の姿を見て、私が政治に対して抱いていた悪いイメージが変わった。社会の問題を解決する手段として、自分も政治の現場に関わりたいと思うようになった。そして、立候補、当選、カミングアウト、今に至る。

 カミングアウトしてから、多くの仲間から応援のメールを頂くとともに、切実な悩み相談も寄せられるようになった。多くの若者たちが、以前の私と同じように、悩み、苦しんでいる。また、同性をパートナーとして暮らしている人たちに、法的な保障が全くないことも問題だ。パートナーが法律上異性であれば、事実婚としてある程度の法的保障がある。しかし、同性パートナーには、医療上の看護、面接権、治療への同意権などが認められないことも多く、養子縁組をしても遺産相続時に親族等の第三者から意義を申し立てられることがある。LGBTの若者への支援体制作りと同性パートナーへの法的保障は、今後の重要な政策課題だと考えている。

 地方自治体でもできることはたくさんある。私は議会の中で、LGBTの子どもたちへの支援を提案し、公社住宅に同性同士でも入居できるハウスシェアリング制度を都道府県として初めて導入させることが出来た。

 世界に目を向ければ、現在、4ヶ国で同性婚ができ、20数カ国に同性パートナー法がある。LGBTの人権の問題は政治の問題なのだ。現在、世界のLGBT運動のシンボルとして、6色の虹が使われている。これは「性の多様性」、個人がそれぞれ自分らしい色を出しながら、一緒に生きていく共生社会の理念を表している。誰もが自分らしく生きられる社会、「虹色の社会」を、私はつくっていきたい。

※参考文献「パートナーシップ・生活と制度―結婚、事実婚、同性婚(緑風出版)」

2007/02/13(火) 10:42 / 賛同者の声