雨の日のヴァイオリン
February 21 [Thu], 2008, 1:35
そのあと悠里も先生には悪い気がしたけど小春を追いかけて教室を出た。なんだかそのときの小春はほっといたら折れてしまう、そんな感じがしたから。
小春を見つけるのは案外簡単だった。教室のそばにある小さな公園で小春は雨に濡れながらひとりゆらゆらブランコに乗っていた。その姿からは不思議だけど孤独ってものは微塵もなかった。小春は悠里がそばにいるのに気付くと笑顔で
「ヴァイオリン、やめちゃった。」とだけ言った。さすがに悠里はむかついて言い返した。
「なにがやめちゃった、だよ。小春は自分のことばっか。私達のことも考えてよ!」それでも小春の笑顔は崩れない。それが余計に悠里をイライラさせた。
「ゆう、なにも言わないで辞めたのはごめん。でももう仕方ない。私さ、あの先生と合わないみたいだし。」
「そうじゃないの!嫌なのは小春が辞めたことじゃなくて、小春と会えないのが嫌なの!こ、小春が教室辞めたらさ、学校違うし、もう、会えないじゃん・・」悠里は半泣き状態で、でもしっかり小春の目を見て言った。
「・・・そっか、ゆうは違うもんね・・・うん。じゃあさ私らさ、毎週ここで会わない?私なら親に嘘ついときゃいいし、ゆうは今までと同じ時間にくればいいい。ね、30分だけだけど、会えるよ。」
「・・・ほんとう?小春いっつもみたいに約束破らないよね?」
「うん、守るよ、ゆうと会いたいし。ね。」その言葉を聞いたとき小春は本当に嬉しかった。それでいつまでも、それが続けばいいって思ったんだ。二人が大人になっていくうちに続かなくなるって分かってたから余計にさ・・・
小春を見つけるのは案外簡単だった。教室のそばにある小さな公園で小春は雨に濡れながらひとりゆらゆらブランコに乗っていた。その姿からは不思議だけど孤独ってものは微塵もなかった。小春は悠里がそばにいるのに気付くと笑顔で
「ヴァイオリン、やめちゃった。」とだけ言った。さすがに悠里はむかついて言い返した。
「なにがやめちゃった、だよ。小春は自分のことばっか。私達のことも考えてよ!」それでも小春の笑顔は崩れない。それが余計に悠里をイライラさせた。
「ゆう、なにも言わないで辞めたのはごめん。でももう仕方ない。私さ、あの先生と合わないみたいだし。」
「そうじゃないの!嫌なのは小春が辞めたことじゃなくて、小春と会えないのが嫌なの!こ、小春が教室辞めたらさ、学校違うし、もう、会えないじゃん・・」悠里は半泣き状態で、でもしっかり小春の目を見て言った。
「・・・そっか、ゆうは違うもんね・・・うん。じゃあさ私らさ、毎週ここで会わない?私なら親に嘘ついときゃいいし、ゆうは今までと同じ時間にくればいいい。ね、30分だけだけど、会えるよ。」
「・・・ほんとう?小春いっつもみたいに約束破らないよね?」
「うん、守るよ、ゆうと会いたいし。ね。」その言葉を聞いたとき小春は本当に嬉しかった。それでいつまでも、それが続けばいいって思ったんだ。二人が大人になっていくうちに続かなくなるって分かってたから余計にさ・・・