人形 ヒトガタ

July 23 [Mon], 2012, 23:11
扇風機の送る生温かい風に当たりながらペンをノートに走らせる。夏休みの今、受験生の僕は部屋に籠って(こもって)勉強する毎日だった。運動の苦手な僕は、他の事で頑張ろうと毎日勉強を欠かさなかった。だが、夏休みだし少しはハメをはずそうと思い、静岡にあるおじの寺院に遊びに行くことになった。僕は元々静岡のおじの家に住んでたのだが、訳あって小学校6年の時に今住んでいるこの場所に越して来たのだ。ものすごい田舎で何もなく、殺風景な場所だが、そこで生まれ、そして育った僕にとって静岡にあるおじの家は、もっとも落ち着く場所であった。
「恵汰、もう行くわよ」 母が僕に呼び掛ける。2週間は泊るつもりでいたため、大きな荷物をもって階段を駆け降りた。車に乗り込むと、窓に冷たい風が吹き込んだ。この炎天下の中、こんなに冷たい風がどうして吹くのかと疑問に思ったが、今はそんな事よりおじの所へ帰るのが楽しみでならなかった。

到着。五時間ほどかかっただろうか、外は暗闇に包まれていて、昼の暑さとは逆に冷たいやさしい風が吹いている。おじは僕らが来るのを余程楽しみにしていたのか、ずっと玄関で待っていたらしい。

「いらっしゃい、よく来たね」
顔を目いっぱいしわくちゃにして笑いかけてくる。
「久しぶり、じいちゃん元気だった?」
「ああ、元気だよ、恵汰も大きくなったな」
他愛もない話を続けているうちに、父と母はもう明日から仕事なので帰ることになった。
思い出話を続けているうちに、小学校6年生までずっと仲の良かった花蓮という女の子がいたことを思い出した。
「じいちゃん、花蓮ちゃんって元気?」
「ああ、」
あまりにも短い返答に疑問を感じたが、それ以上聞かないことにした。まあ、どうせまた明日にでも会いにいけばいいだろう。

おじの家へきて2日目
今日は花蓮の家に遊びに行くことにした。迷惑かもしれないと少し思ったが、そんなことより早くあって顔を見たかった。 少ない記憶と勘を頼りに花蓮の家へ向った。
少し古い木造の家屋。平屋でいかにも田舎って感じの家だ。 インターホンを押す。いざ家の前まできて、会えると思うと緊張した。
「すいません、恵汰です。花蓮ちゃんにあいさつに来ました」
玄関に花蓮の母の宮おばさんが顔を出した。
「けいちゃんじゃない。久しぶりね、花蓮は奥の部屋にいるわ。どうぞ上がって」
「おじゃまします」
あらかじめ誰か会った時に渡そうと思っていた手土産を宮おばさんに渡すと置くの部屋に向かった。入りざまに宮おばさんが心配そうに言った。
「花蓮、中学入ってから元気がないの。話し掛けて元気訳手挙げて(苦笑い)
ドアをノックする。コンコンッ
「花蓮、恵汰だよ。覚えてる?」
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