第十二話 双子対決 

November 02 [Fri], 2007, 5:02
柳生十兵衛は銀河左衛門を見て一瞬混乱した。
「まだ酔いが抜けてないのか?俺がいる・・・・」

「兄者か」
銀河左衛門の言葉に十兵衛は彼が自分の弟なのだと悟った。

「お前、俺の弟か。俺そっくりだな! そこに倒れてんのは親父殿か!お前がやったのか?」

十兵衛の問いに銀河左衛門は答えた「但馬守を斬るのが某の仕事ゆえ」

但馬守は気絶している
「まだ生きてるみたいだぜ、トドメは差さないのかね?」

「勝負はついた。殺す必要はない」

十兵衛はニヤリと小さく笑った
「お前、名前は?」

「銀河左衛門」

「よし、銀河左衛門。立ち話も何だ、飲みに行こうぜ。」

銀河左衛門は十兵衛と戦うつもりでいた
だからこの申し入れには驚いていた。

第十一話 遭遇 

October 29 [Mon], 2007, 7:52
佐助の頭上から光る円盤が降り立った。

「伊賀の新手か?」
佐助は身構えた。
身体が芯から恐怖に震える。
目の前に降りた円盤はゆうに十間はあった。佐助はこの大きさで空を飛ぶモノを今まで知らない。

敵か?・・
いや敵に違いない。
佐助は敵の出方を待った。
円盤から人が出てきた。
いや
背格好は人の男子に近いが、
顔が違う。
顔は人というよりトカゲに近い。
「面妖な・・・」
目前に立った蜥蜴男に佐助は身構えた。

「私はアンドロメダ星系ザリュ星から来たホダラクという者だ」

空飛ぶ円盤から降りてきた蜥蜴男は流暢な日本語で自己紹介をした。
「俺に何のようだ?」佐助は相手の腹を探るように聞いた。

「私と全力で闘ってほしい」
ホダラクは真摯な口調で決闘を申し出た。

佐助の口元が笑った。佐助は異形の戦士に恐怖しながらも
闘ってみたい衝動にも駆られていた。

第十話 猿飛佐助 

October 12 [Fri], 2007, 8:35
真田幸村直属の配下、真田忍群の猿飛佐助は徳川家康暗殺の任に就いており、
服部半蔵配下の忍びと戦闘の最中にあった。
佐助は忍法に於いて天才であった。
彼は一人で十数名の敵を殆んど無傷で倒していた。

「才藏たちと落ち合うか・・・」
佐助はひとりごちた。

第九話 死闘 

October 10 [Wed], 2007, 21:11
正眼に構える銀河左衛門に宗矩から
仕掛けた。

  ー新陰流 飛燕ー

必殺の一撃である。
銀河左衛門は真っ向から打ち返す。

刀間に火花が散る。

宗矩の全身に激しい衝撃が走った。
「なんという剛剣・・・」
全身無駄のない筋肉から打ち出される銀河左衛門の
一撃は非情に重い。

「だが、力だけではわしには勝てぬ」

  ー新陰流 裏波ー

宗矩の刀身が、受けた型から銀河佐衛門の頭部にひるがえる。
銀河左衛門の顔から上が斬り飛ぶかに思えた刹那、
宗矩の身体が豪快に吹き飛んだ。
「ぐぬう・・・・・・」

銀河左衛門は胸矩の一閃を後方に避けながら
思い切り宗矩の胸を蹴っていた。

「肋骨が何本か折れている」
血を吐きふきとぶ宗矩の眼前に銀河左衛門の
次の一撃が迫る。
「は・・速い・・」

宗矩も吹き飛びながら必殺の一撃を放つ。

しかし、宗矩の肩から袈裟懸けに血しぶきがあがった。

「若さか・・・・いや・・・」
宗矩は気を失った。

銀河左衛門の左腕からも血がしたたり落ちる。
宗矩の一撃は銀河左衛門の左二の上を深深と斬りぬいていた。

だが勝負は銀河左衛門の勝ちである。

伏し倒れる宗矩を見下ろす銀河左衛門。

「親父殿!!」

声に振り返る銀河左衛門の眼前には
鏡の如く己に瓜二つの男、

柳生十兵衛が立っていた。

第八話  酒 

October 09 [Tue], 2007, 2:58
父、柳生但馬守宗矩に真剣勝負を挑むべく
町の飯屋をでた十兵衛であったが、
彼はいましがた酒を呑んでいた。
酔って斬り合うなど武士にはありえない。
ましてや父を相手に酔って死逢うなど
命がいくつあっても足りない話だ。

「屋敷につくまでに醒めるか・・・・」

すこしふらつく足で十兵衛は柳生屋敷へとむかった。

第七話 対峙 

October 08 [Mon], 2007, 18:21
そもそも何故、宗矩の奥座敷まで賊の侵入を許してしまったのか?

それは一重に銀河左衛門と十兵衛が瓜双つだったからである。

堂々と入ってくる銀河左衛門を誰一人 十兵衛だと思って
疑わない。まあそれが天膳の狙いでもあったのだろう。

「貴様、まさかあの時の赤子・・・・・」
宗矩は即座に理解した
「生きておったとは・・・」

「お手合わせ願いたい」
銀河左衛門は一礼した。

「? 恨みでわしを斬りにきたのではないな?」

銀河佐衛門の殺意は深山の湖沼が如く静かだ。
恨みつらみで人を殺しにきた者の殺意ではない。
おそらく剣の腕も相当の域に達しているのだろうと
宗矩は看破した。

「お主、誰に剣術を習った?」

「御子神天膳」

「なんと・・・。」宗矩は絶句した。
将軍家兵法指南役として政敵である御子神天膳。
「我が子を拾い、刺客としたか・・・・」
「しかし何故だ?お主はわしが憎くはないようだが?」

「某は自分の実力を知りたいだけ・・・柳生但馬守宗矩殿と
死逢いたいだけだ」

「なるほど、さすがに双子、十兵衛と同じ考え方をしておるわ」
宗矩は銀河左衛門を捨てたことを毛ほども後悔していない。
いや、なるほど、こやつと十兵衛は二匹の虎、
天海僧正のいったように、同じ巣穴に暮らせば互いに
喰らいあっておったであろう。

柳生家安泰のためにはここで斬り伏せるのが最上の得策と
宗矩は判断した。

「お主、名は何という?」
宗矩は刀を抜いた。

「銀河左衛門」

彼もまた静かに抜刀した。

第六話 円盤 

October 08 [Mon], 2007, 17:27
太陽系で知的生命体が存在する惑星は地球しかない。
「しかし、こんな原始的な星にいるのだろうか?」
アンドロメダ星系ザリュ星の戦士ホダラクは不安だった。
地球の外周からこの星の生命体、特に人間について観察してきたが彼が必要とする者はなかなか見つからなかった。

ザリュ戦士の標準戦闘レベルを超える人間。
彼はそういった地球人を探していたのである。

「この星は諦めて他の星の調査に行くか・」
ホダラクが諦めかけた時、戦闘値センサーに反応があった。

「反応は2つ・・」

ホダラクの宇宙船は1つの反応の方に向かい飛んだ。

反応の主の名は
猿飛佐助 といった。

第五話 柳生十兵衛 

October 08 [Mon], 2007, 16:26
 柳生十兵衛は新陰流の極致にあった。
実力は父・宗矩と同等、いや超えているであろう。
十兵衛は内心、父との真剣勝負を望んでいた。
「どちらが真に新陰流の頂点なのか・・・・」
その想いを抑えなければいけない理由が彼にはなかった。

「勘定だ。」
酒代を投げ置くと、十兵衛は町の飯屋を出た。
宗矩は今、柳生屋敷にいる。

「おまえ・・、十兵衛ではないな?」
ちょうどその頃、
柳生屋敷では宗矩が銀河左衛門と対峙していた。

銀河左衛門設定 

October 08 [Mon], 2007, 8:09


身長176センチ。
体重70キロ。

第四話 轟刀 魔王丸 

October 08 [Mon], 2007, 6:35


銀河左衛門は初めて里から降りた。

天膳が彼を里から一度も出さなかった理由は
彼が双子の兄、柳生十兵衛と顔の他、
身長、体格までもが全く同じだったからである。
違う処は十兵衛が隻眼であることぐらいか。

そんな人間が町をうろうろしていれば、
すぐに素性がばれてしまう。
だから天膳は柳生一門抹殺の時まで
銀河左衛門を里から出さないでいた。


腕に覚えのあるカブキ者、緋栗乱丞は
町を我が物顔でのし歩いていた。
身の丈は2メートル近い。
染物屋に特注で頼んだ
金と赤の市松模様の羽織が男のカブキぶりを
際立たせていた。

大通りで乱丞は銀河左衛門とすれ違った。

乱丞は一目で銀河左衛門が気に入らなかった。
彼の出で立ちに臆することなく堂々と
すれ違う者など今まで誰一人いなかったからだ。

「おうおう!俺様になんの挨拶もなしに通り過ぎようってのか?」

乱丞は理不尽な言いがかりを吹きかけた。

乱丞の失敗はこの時抜刀してしまったことだ。
抜刀は斬り逢う合図だ。
侍を相手に刀を抜いた以上、死合いは免れない。

銀河左衛門も静かに刀を抜いた。

「二枚打ち・・」

乱丞は銀河左衛門の刀が普通のそれより分厚い
ことに、すぐに気づいた。

その刀は御子神天膳が所有した名刀
風神丸と備前長船を併せ打ち直したもの、

その名を「魔王丸」と呼んだ。

乱丞はここにきてやっと銀河左衛門が
ただの武芸者ではないことに気づいたが
引っ込みがつかなくなった彼は一気に斬りかかった。

銀河左衛門の方が遅れた。

乱丞の一閃を受ける形のままなぎ払う。

一瞬にして乱丞の刀と、乱丞が真っ二つになった。

轟刀・魔王丸は、まるで豆腐を切るかのように
あっさりと乱丞の刀を斬り、その先の乱丞も斬り抜いた。

銀河左衛門は轟刀を鞘に納めると
顔色一つ変えることもなく、静かに歩きだした。

向かうは柳生但馬守の居城「柳生屋敷」。
P R
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漫画家。
代表作;電撃ドクター・モアイくん。
     タロットマスター
     東峡釣り学園
     機動戦士Vガンダム 等
2007年11月
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