【連載小説】「プロトコル」:Ver.010 ―シーク― [弐]
2008年06月28日(土) 19時54分
三限が終わり、昼休みに勇樹がやって来たら自然と内山さんの自殺の話になった。
「よっ。何か、エラいことになったな。」
相変わらず飄々としている。今度こそ本当に人が死んだって言うのに。
「ああ、午後から記者会見があるから授業カットだってな。」
今日の14時から、マスコミに向けて学長や校長やらが記者会見をやるんだそうだ。ねくろブログのせいなのか、内山さんの自殺について学校に問い合わせが何件も来ているらしい。噂ってのは、どこからか漏れていくもんなのだろう。明日には保護者への説明会も予定されているとか。
「センセーショナルだよねえ。自殺アイドルブログの後は、都内の美少女高校生が本当に自殺だよ。」
本当に真剣味の無いこの男。
「え?内山さんて美少女なの?」
「知らないよ。週刊誌とかワイドショーならそう言うんだろ?」
「そうかもな。こんな騒ぎじゃ、午前放課でも落ち着いてテスト勉強もできないよな。」
「確かに。同じ学校で自殺者ったら軽く滅入るよ。俺たちもモタモタしてたら、校門でインタビューとかされちまうぜ。療、この後どっか行くか?」
「いや、ちょっと四組の小宮と約束してて。例の子と仲良かったって言うから話でも聞こうかと思って。」
「お前がインタビューするんかよ。小宮さんって言えば、確かリストカッターだよねぇ。」
「お前よく知ってんな。」
そうなのだ、小宮はリスカ常習者である。こないだ、頭を過ぎった「自傷行為をする女子」というのは彼女のことに他ならない。
「ほら。あの子、図書委員だろ。カウンターで本受け取ったときに切った跡が見えてね。アレはもしやと思ってたんだよー。」
勇樹は探偵かジャーナリストにでもなった方がいいのかも知れない。意外な目敏さは侮れない。
「ま、いろいろ聞いてくるよ。可愛いかどうかも確認しといてやるよ。」
「はは、よろしく頼むよ。」
(つづく)
「よっ。何か、エラいことになったな。」
相変わらず飄々としている。今度こそ本当に人が死んだって言うのに。
「ああ、午後から記者会見があるから授業カットだってな。」
今日の14時から、マスコミに向けて学長や校長やらが記者会見をやるんだそうだ。ねくろブログのせいなのか、内山さんの自殺について学校に問い合わせが何件も来ているらしい。噂ってのは、どこからか漏れていくもんなのだろう。明日には保護者への説明会も予定されているとか。
「センセーショナルだよねえ。自殺アイドルブログの後は、都内の美少女高校生が本当に自殺だよ。」
本当に真剣味の無いこの男。
「え?内山さんて美少女なの?」
「知らないよ。週刊誌とかワイドショーならそう言うんだろ?」
「そうかもな。こんな騒ぎじゃ、午前放課でも落ち着いてテスト勉強もできないよな。」
「確かに。同じ学校で自殺者ったら軽く滅入るよ。俺たちもモタモタしてたら、校門でインタビューとかされちまうぜ。療、この後どっか行くか?」
「いや、ちょっと四組の小宮と約束してて。例の子と仲良かったって言うから話でも聞こうかと思って。」
「お前がインタビューするんかよ。小宮さんって言えば、確かリストカッターだよねぇ。」
「お前よく知ってんな。」
そうなのだ、小宮はリスカ常習者である。こないだ、頭を過ぎった「自傷行為をする女子」というのは彼女のことに他ならない。
「ほら。あの子、図書委員だろ。カウンターで本受け取ったときに切った跡が見えてね。アレはもしやと思ってたんだよー。」
勇樹は探偵かジャーナリストにでもなった方がいいのかも知れない。意外な目敏さは侮れない。
「ま、いろいろ聞いてくるよ。可愛いかどうかも確認しといてやるよ。」
「はは、よろしく頼むよ。」
(つづく)


