印刷 版下作りはイラストレーターとフォトショップ

August 04 [Tue], 2009, 18:23
印刷業界では今のようにパソコンが普及していなかった頃には全てが手作業でした。

お客様から手書きの原稿をいただき、それをもとに版下を作製するのですが、この版下も広告や伝票と言った種類によって様々です。

広告なんかはデザイナーがいるところは、そのデザイナーが割り付けし、文字の大きさや書体、文字の詰め具合や行間の指示までするのですが、個人事業ではそうはいきません。

以前は、タイプライターや写真植字機で文字打ちし、それを版下に貼る。ここまで出来たら校正をして間違いがなかったらネガ撮りへ。その後アルミのPS版に焼き付けて印刷機に巻いて印刷したものです。

ところがパソコンの普及に伴いその工程が短くなりました。割り付けから貼り付けなんてディスプレイ上でできますし、縦組みだろうと横組だろうと自由自在。しかも斜体にしてもバックにぼかしを入れたり、もちろん写真なんかも見ながら貼付けることが出来るようになりましたので全く便利になったとしか言いようがありません。

もちろんどのパソコンでもいいという訳でなく、デザイン向きはやはりマックでしょう。
アドビのイラストレーターやフォトショップなどは印刷業にとって最大の武器であったことは言うまでもありません。

私が使っていたのはG4でしたが、イラストレーターは5.5J、フォトショップは5.0です。イラストレーター8.0の方が便利ではありましたが、5.5の方が使いやすかったようです。現在はといいますと、iMacを使用しているのですが、イラストレーターもCS環境になって最初は少し戸惑いました。今はどうにか慣れてきましたので普通に使っています。

パソコンで作ったデーターは、イメージセッターでフイルムを出力し、それをPS版に焼き付けてから印刷機に巻き付ける、あるいはCTPなるもので刷版を出力してそのまま印刷機に巻き付けると言った工程で印刷をしていました。

ところが今は、オンデマンドなるものが徐々に普及しつつあり、データを入れてやれば印刷できるというものがあります。しかもしかも、特筆すべきは、両面はもちろん印刷した後に折り、ホチキス止め迄してくれるものまでありますので、便利という他はありませんよね。

最近はお客様も自分でデータ作成して持ってこられますので、印刷向けように少しいじるだけ。
一昔、二昔前のような手作業の部分がなくなって、パソコンデータ中心になってしまいましたが、まだまだ印刷の方はアナログ的なものが多いと思います。

なんでもかんでもデータデータじゃあ、印刷の価値がなくなろうというもの。でもオンデマンドだって印刷できないものがあることは事実です。

印刷 名刺の印刷

May 16 [Sat], 2009, 15:14
 名刺の印刷と言うのは以前は縦書きのものが一般的でした。それも活版印刷が主流で、オフセット印刷のものはあまり見かけなかったようです。

 名刺の台紙は主に厚いケント紙で印刷されていたのですが、それもかさばると言うことから次第に薄い台紙を使うようになりました。

 今ではその台紙も本当に様々で、和紙もあれば中には檜の皮を張り合わせたような台紙もあります。もちろんその台紙は本物の檜の香りがすると言うものです。

 各製紙会社がそれぞれに台紙を作っていますので、名刺の台紙の種類だけでも数千種類はあるのではないかと思われます。ですから、その種類を覚えることがこれまた大変でした。

 近年、名刺の印刷は縦あり横あり、両面ありとそれは様々なものです。オフセット印刷が主流になり始めた頃から写真入りなども流行りだし、中にはカラー印刷されたものまであったのですが、100枚、200枚くらい注文すれば、単価はものすごく高いものでした。

 オフセットでカラー印刷をするには、かなり大変な作業をしなければなりませんので、結果として高単価になると言うわけです。その過程と言いますのは、まずデザインから始まり、写植やタイプで文字を打ち、それを版下に張り込み、校正に回します。OKとなったところでフィルム撮りし、ここで製版に入ります。

 カラー印刷はCMYKの4色で印刷しますので、製版で4色に分解してやらなければなりません。この作業もまた熟練が必要とされるものです。

 出来上がったフィルムでアルミ板を焼き、印刷機にかけられます。カラーの場合4色ですから当然4枚焼くのですが、印刷もまた4回通すと言った大変なものです。もちろんこれは単色機の場合ですが。

 多色刷りの機械設備が整っていれば1回で済むところもあります。でも個人事業なんかでは単色機、良くて2色機くらいのところでしょうか。機械自体高価なものですから。

 このように名刺の印刷と言っても多種多様です。今では皆さんパソコンなんかで作製されていらっしゃるみたいですので、簡単に印刷出来ると思っていらっしゃるかと思いますが、パソコンが普及するまでの間は名刺一つ印刷するのでも大変だったと言うことを覚えておいていただけたら幸いです。

印刷 活版印刷機について

May 14 [Thu], 2009, 13:50
 活版印刷と言うのは前ページで紹介しましたように、熟練を要する仕事ですが、メリットも大きかったようです。

 そのメリットはなんと言ってもコストがかからないと言ったところでしょうか。既存の活字と用紙があればいいのですから益率は高かったようです。とは言え、職人もそれ相当にいなければなりませんので人件費もバカにならなかったようですが。

 活版印刷はもちろん活版印刷機で行うのですが、昔は自動で給紙をする機械はなく、職人が一枚一枚手差しで紙をシリンダーに送っていたようです。端で見ていても神業かと思えるくらいのスピードと正確さで印刷をしていたのを覚えています。

 その後、印刷機の進化に伴い自動化され、昔ほどの熟練は必要としなくなったようですが、印刷を行うためにはまずは用紙の断裁から始まり、インキの量や紙の厚みによって圧胴の調整、などなど最後の紙揃えまでは手作業ですので、覚えなければならないことは沢山ありました。

 活版印刷機のいいところと言えばなんと言ってもミシンやナンバリングが容易であることでしょうか。オフセット印刷機にもミシン、ナンバリングができるものもありますが、もともと大量印刷のための印刷機ですから、ミシンやナンバリングはやや不向きではないかと思います。もちろんせっかく設備したのだからと、手間ひま掛けて印刷される会社もありますが。

 活版印刷の長短を数え上げればきりがありませんが、その時代、活版印刷の黄金期があったことはまぎれもない事実です。

印刷 活版印刷について

May 13 [Wed], 2009, 15:56
 印刷の方法は今ではオフセット印刷が主流ですが、30年以上も前は活版印刷が最盛期でした。

 この活版印刷と言うのは活字を組んで印刷すると言うものですから、熟練が必要です。もちろんオフセット印刷にしても熟練は必要ですが、最近では印刷機の進化によってノンスキル化されています。

 印刷が出来上がる工程としましては、お客様が発注した原稿を見てどの印刷にするかを決めます。例えば、単色の名刺くらいであれば活版印刷でも対応出来ますので活版にするとか、多色刷りの場合でしたらオフセット印刷にするとか、その方法は会社によっても様々です。

 今回は活版印刷について少し紹介してみたいと思います。

 活版印刷は活字を組んで印刷をしますので、印刷物によっては大量の活字が必要です。そして、活字を組む前にその文字を活字の並んだ棚から拾います。これを文選と言うのですが、これがまた大変な仕事です。どこにどの文字があるのを覚えなくてはならないし、しかも大きさも色々あります。

 大体において活字のサイズと言うのは、今のパソコンみたいに小刻みに出来ると言うものではありませんので、刷版を組む大きさと言うのは大体決まっています。一番良く使う活字の大きさは6号、5号、4号、3号くらいでしょうか。

 この6号と言うのは名刺の住所、電話などに使い、5号は肩書き、4号は社名、3号は氏名と言ったところでしょうか。

 そして、拾った活字を組んでいく訳ですが、これも一仕事。熟練した職人が組む訳ですが、よくまあ上手く組めるものだと感心させられたものでした。なにしろ文字が反対なだけでなく、組方向も左右逆ですから容易なことではありません。と言って鏡を見ながらと言う訳にも行かないでしょうから、慣れるまでにはかなりの熟練が必要なようでした。

 そしていよいよ活版機に乗せて印刷となるのですが、しっかりと組んでいないと印刷途中で活字が浮き上がりとんでもないことに。

 その後ゲラ刷りで校正をし本刷りに入ります。印刷が終わった後はインクがしっかり乾くまで置いておきます。最後に組んだ活字のインクを綺麗に落とし、その活字はまたもとの場所に戻すと言う解版作業があります。

 考えてみればものすごく率が悪いように思うのですが、これが活版印刷の本来の姿です。

 活版印刷の良さはなんと言っても活字の重みが伝わってくることでしょうか。今ではそのような印刷物は目にしなくなったのは少し寂しい気もしますね。

印刷の歴史って

May 12 [Tue], 2009, 17:49
 印刷の発展はドイツ出身のヨハネス・グーテンベルクによって急速に成長してきたことは有名ですよね。この印刷というのは羅針盤、火薬とともにルネサンス三大発明の中に挙げられています。

 日本では本木昌造が有名で、彼が生み出した活字は日本中央の新聞・出版界を席巻し、日本の印刷文化の基礎となっていきました。

 活版印刷と言うのは、職人の手によって一文字づつ組んでいくのですが、活字と言うのは文字が逆向きですので熟練が必要でした。しかも大量の版を作るには活字もそれなりに揃えなければなりません。と言うことは、場所も広くなくてはなりませんが、職人もそれ相当に必要でした。

 今から30年くらい以上前までは活版印刷も最盛期でしたが、やがて技術の革新で廃れてしまいます。それ以前からオフセット印刷はあったのですが、コストの面から見送られることもあったようですが、今では大半がオフセット印刷になっています。

 今はオフセット印刷をするにはPS版やピンクマスター、あるいはシルバーマスターなんかを使って印刷するのですが、このPS版なんかはフイルムを介して焼き付けるので、ここまでの作業は大変なものでした。正に職人技といえる技術が必要だったことに違いはありません。

 他のページで印刷物が出来るまでの過程などを紹介したいと思いますので、ご興味がある方は乞うご期待です。