Around the Feelings

August 30 [Thu], 2007, 0:07
メアリーさんの企画にさんかさせていただきました!
夏らしい、歌詞カード形式のステキな企画でした。
写真を選ぶセンスがすばらしいです。
他の人の詩もステキです!

こちらからどうぞ。

あなたとふたりで

August 30 [Thu], 2007, 0:02
去年の夏も
その前も
さらにもう一個前の夏も
全部全部楽しかった

あなたと会うために
朝は何度も着替えなおす
床に散らばった、いろんな色したサマードレスは
ふたりで見に行った打ち上げ花火みたい

暑い中ぐるぐる歩き回って
夏らしいものを見つけては自慢する
浴衣セミひまわり日傘トマトうちわ金魚スイカ
そしてかき氷
私はいつもいちご味
あなたはいつもメロン味

夕立から逃げた先の小さな洞窟
湿った中でのふたりきり
心臓の音が聞こえそう、って表現よりももっと近く
どきどきで何だかくらくらしちゃって
晴れた後の虹なんて覚えてない

セミが元気
ひまわりが綺麗
空はとても大きい
全部全部まぶしかった

今年の夏はどうなるかな

海に行きたい
スイカ割りをしたい
浴衣を着てお祭りに行こう

今年の夏も
その次も
さらにもう一個次の夏も
全部全部楽しくしたい

あなたとふたりで

あなたとふたりで

July 03 [Tue], 2007, 0:04
去年の夏も
その前も
さらにもう一個前の夏も
全部全部楽しかった

あなたと会うために
朝は何度も着替えなおす
床に散らばった、いろんな色したサマードレスは
ふたりで見に行った打ち上げ花火みたい

暑い中ぐるぐる歩き回って
夏らしいものを見つけては自慢する
浴衣セミひまわり日傘トマトうちわ金魚スイカ
そしてかき氷
私はいつもいちご味
あなたはいつもメロン味

夕立から逃げた先の小さな洞窟
湿った中でのふたりきり
心臓の音が聞こえそう、って表現よりももっと近くで
どきどきで何だかくらくらしちゃって
晴れた後の虹なんて覚えてない

セミが元気
ひまわりが綺麗
空はとても大きい
全部全部まぶしかった

今年の夏はどうなるかな

海に行きたい
スイカ割りをしたい
浴衣を着てお祭りに行こう

今年の夏も
その次も
さらにもう一個次の夏も
全部全部楽しくしたい

あなたとふたりで

水平線上の虚像

April 19 [Thu], 2007, 21:17
波の音がする。
ふ と気づいたら海岸にいた。
砂浜に寝転んでいたのだ。
僕の部屋の窓から見える、あまり人気のない海岸。
上半身を起こし頭をかく。
髪に砂がついている。

「ねえ、もしかして、私に会いに来たの?
 そうでしょ、違う?」

水色のワンピースを着た髪の長い少女。
丈の短いワンピースからのぞく細い脚がきれいだ、と思った。
かわいい子だけれど、知り合いではない。

「誰?」
「考えてみて」
「人魚姫、とか?」
「じゃあ良いわ、私は人魚姫ね。
 私、全部あなたの思い通りになるから」
「思い通り?」
「そーよ、あなた、喋り相手が欲しいでしょ?
 だから私は喋れる人魚姫になるわ」

喋れる人魚姫ってステキだと思った。
彼女はよく喋った。
波みたいに柔らかに、あぶくみたいにかわいく。
楽しい。
彼女は一生懸命に僕を笑わそうとしてくれる。
そして僕はよく笑った。

もっと一緒にいたいけど、そろそろお別れの時間だろうな、
そう思った。
少しだけ、思った。

途端に、

「もう、お別れ?淋しいな。
 でも、しょうがないか……、
 私はあなたの思い通りだもんね」

彼女はうすく笑ってそう言った。

「何で、俺の思う通りになるの?」
「気が付かなかった?
 これ、全部あなたの夢の中、よ」
「……君は、夢の中の人?
 僕の脳内で作り上げた人、なの?」
「そう、よ。
 私は嘘っこの存在、虚像なの。
 何で、何でなのかな?
 私は、こんなにも、しっかりと生きてるつもり、なのに」

彼女顔を手で覆って小さく震えていた。
とりあえず、きゅっと抱きしめてみた。
僕は彼女に恋してるのかもしれない。
自分の夢の中で出会った人魚姫に。

僕の腕の中にいる彼女は、
まちがいなく本物だ。
嘘っこでも虚像でもない。

どきどきで熱くなる僕の体を冷やす、冷たい肌だった。
細くて薄い体、そして、潮の香りがする。
どきどきとなる心臓がうるさい。
うるさい。

ふ と気づくと枕元で目覚まし時計がなっていた。
うるさい。
自分のベッドの上だった。
窓の外を見ると彼女が海をどんどん沖へ向かって歩いていた。
湿った髪は風になびかない。

「行くな、行かないで」

小さくつぶやいた。
僕の思った通りには、ならないのか。
止まらない彼女をみて、頭をかく。
手には砂がつかなかった。
やっぱりさっきは夢だったのか、と思う。

じゃあ、今、海を歩いている彼女は誰だ。
夢は終わったはずなのに。

よく分からないままに、家を出る。
走って海岸に向かうと、
遠く水平線上に彼女が見える、気がする。
僕は迷わず海に入っていった。

冷たい温度、潮の香り。
彼女を抱き締めた感じ、そのまま。

うっとりとしながら僕は進む。
少し、服が重い。

そして水平線上の虚像に辿り着いた時、
辿り着けた時、
それは虚像ではなくなる。
さっき、僕の腕の中で彼女は本物になったから。

もしも本物になれなくたって、
一緒に夢の中に落ちていこうと決めた。

僕は、水平線に向かって進む。

世界を愛す日の到来に

April 04 [Wed], 2007, 23:57
弓束さまの企画、で
「ラビット研究所」を書きました。
本当は、研究所っていうくらいだから、

うさぎみたいにかわいいサヤ
うさぎみたいに跳ぶナツキ
うさぎみたいに臆病なユリコ

の3本立てでいきたかったんだけど。
サヤだけになりました。
めちゃくちゃ長くなりそうだったので、止めました。
しかもめちゃくちゃバッドエンドになりそうだったし。
でも、いつか書くかも、書きたいかも。

ここからどうぞ。

ラビット研究所

March 23 [Fri], 2007, 20:48
「サヤは、ウサギみたいだね。
 白くてふわふわでちっちゃくて、すごくすごく可愛い」

赤くなった私の頬っぺたに、彼は そ とキスをした。 

甘ったるくてやわらかい思い出。
多分私の人生の中での、一番の宝もの。
もう8年も前だけど、私が7歳だった時。
まだ幼い私の中に強く響いた愛の言葉。
8年間この言葉を頭の中でリピートして生きていた。
生きて、生活して、成長した。

私はずっと白くてふわふわでちっちゃくて可愛いままでいようと思った。
彼にキスされたままのウサギみたいに可愛い私。
あのやわらかい言葉を彼にもらいたかった。
何度も何度もあの甘い気持ちに埋もれたかった。

白のワンピースを何着もそろえて、
髪の毛はやわらかく、ふわふわに。

でも、もうあの言葉はもらえない。
私はどんどんと大きくなる、なってしまう。

あ、あ、ああ。
白くてふわふわでちっちゃくて可愛いウサギでいなければならない、のに。
成長なんていらない。
彼に可愛いって言われたままのウサギでいたい。
それは私の中で一番大きな願いごと。

知ってるよ。
一番に願えば願うほど、叶わない。
一番大事にすればするほど、宝ものは壊れちゃうんでしょ。

知ってるけど、それでも私はウサギでいたかった。

「大丈夫、大きくなってもサヤは可愛いよ」

いらない、そんな言葉は欲しくない。
ウサギに戻りたい。
いくら望んでも私はまだ大きくなっていく。

涙はぽろぽろと流れる。
でも泣いたって、ウサギには戻れない。
しょっぱい涙が頬っぺたを伝う。
塩水で溶けるナメクジみたいに、
溶けて小さくなれれば良いのに。

深くため息を吐く私の唇に、彼は そ とキスをした。
彼は私のため息をゆっくりと、やわらかく飲み込んだ。
私の悩みのかたまりを、まるで宝もののように大切に飲み込んでしまった。

可愛いままのウサギなら、
何も知らない小さなウサギなら、
こんなに甘いキスは出来ないかもしれない。
そう思って私は彼の背中に手を回して、幸せをぎゅっと抱きしめた。

「これから2人で作る幸せはとても多くて大きくて広いから、
 小さなウサギのままじゃサヤは壊れちゃうよ」

「だから、私は大きくなるのね」

そう言って笑った私の瞳はまだウサギみたいに赤かった。


乙女企画

February 20 [Tue], 2007, 20:09
お花、お菓子、あの恋のお葬式
でからくささんの企画に参加させていただきました。

こちらからどうぞ。

なかなか自分の好きな感じのお話になりました。
恋とお葬式を結びつけるなんて私は多分しないので、とても新鮮。
企画に参加するのは楽しいです。

パチンもちゃんと書いてますよ。
うん、そろそろ終わりそうな気がする。

お花、お菓子、あの恋のお葬式

February 15 [Thu], 2007, 20:38
かわいく涙を流してすがりつくなんて私には出来なかった、出来なかった。

(無駄なプライドだけは、死ななかったのよ)

その日はどことなく空気が湿っていて少し気持ちが悪かった。
雲がどこまでも立ち込めていて、なんとなく嫌な気持ちがした。
せっかく作ってきたクッキーも、早く渡さないと湿気ってしまいそうだった。
でも、渡すタイミングが分からない。
二人で並んでお昼を食べても会話があまりはずまない。
あなたは私の会話とは別のことを、遠いところで、考えているように見えた。

「ねぇ、何考えてるの?
 さっきからボーっとしちゃって、さ」
「いや、あの、うん、えーっと
 うん……あの、とっても言い辛いんだけど、」

あなたはお弁当のお箸をパチパチさせながら少しずつ話し始めた。
新しくすきな人ができたこと、
別れて欲しい、っていうこと、
私のことはきらいじゃないけど、すきじゃないっていうこと。

すきじゃない、っていうこと。

「ん、いいよ。
 私もそろそろ新しい人と付き合ってみたかったの。
 そしたらダブルデート、しようね」

私は軽く微笑んだ。
そして、カバンの中に準備していたクッキーを
きゅ、とにぎりしめた。

ドラマとは違うのは、ここで雨が降ってこなかったこと。
雨の中でびしょびしょにぬれたら、
少しは私も悲劇のヒロインになれたかもしれない。

でも、空は曇るだけで、ただ曇るだけで。

彼は何度も謝っていた。
そして私を家まで送る。
律儀。優しい。とても、良い人。
もしも私が涙を流してすがりついたら、きっとあなたは突き放せない。

でも、かわいく涙を流してあなたにすがりつくなんて私には出来ない、出来ないのだ。

急いで二階にかけあがり、窓からあなたを見る。
もう、振り向いて手をふってくれることはない。

私のためだけのあの優しくって可愛い笑顔は、
気付いたらどこかへ消えてしまった。
私だけのことを愛してくれて、何度も小さなキスをくれた、
そんなあなたは、もう私の前にはいない。
死んでしまったのだ。

あなたがこの世界のどこか、
例えば新しい好きな人の隣にいるとしたって、
そこで幸せに生きていたとしたって、
私にはあなたは死んだとしか認識できないのです。
だって、だって、 。

(不器用さも、死ねなかったんだね)

お葬式をしよう。
嫌味でも嫌がらせでもない。
私は私の大事な人を亡くしたんだからお葬式をするべきだ。

失ったのは恋心じゃない。

小さな箱、それが棺おけ。
思い出の品を全部詰め込む。
海辺で取った写真とか、おそろいのネックレス。
あなたへのクッキーを作る時だけに使うハートの抜き型。
きっと、まだ思い出にはなりきっていない、けれど。

大丈夫、できるだけ明るい気持ちでお葬式をします。
泣いたりしないよ、いまさら。

お葬式の途中で生き返る人って、時々いるから。

あなたの好きだった黄色い大きいひまわり。
あなたの好きだった甘ったるいクッキー。
たっぷりあったら生き返る、かな。

(ひまわりの花言葉、戻ってきたら教えてあげるよ
みみもとで優しくささやいてあげる、よ)

私の目はあなただけを見つめる。

見つめる よ ごめんなさい。

午前零時に然様なら

February 13 [Tue], 2007, 23:08
どこかとおくまでつれていって
で碓氷雨さんの企画に参加させていただきました。

こちらからどうぞ。

他にもステキ作品が沢山あってわくわくします。
そして、自分もがんばらなきゃな、と思う。

言葉が足りない。
まだ、これじゃあ、足りない。

どこかとおくまでつれていって

February 06 [Tue], 2007, 18:48
だれか、どこかとおくまで、つれていって

ここはいやだ。寂しさは終わらないです。

真っ白な部屋。ぼんやりと広い四角。
人はたくさんいるけど、よく考えたら、いないのかもしれない。
私がここに本当にいるのかも分からない。
人の視線が私をつらぬく。
私の体は気付いたらぼろぼろの穴だらけ。
そうか、だから吐き気がするのか、そう思ってうずくまっていた。

「だいじょうぶかよ 気持ち悪いわけ?」

細い声。薄くて透き通る。
高くて、つんとした、ボーイソプラノ。

「だれ?私のこと、見えるの?」
「そりゃ、見えるだろ。
 おい、こんな人多いところで吐くなよ?」
「だいじょぶ、だよ。
 吐いたって誰も私のこと見ないもん」

へえ とか ふうん とか軽く息を吐き出す音と共に彼はじっと私を見る。
体がつらぬかれそうに痛い視線なのに、吐き気はしなかった。
体が熱い。変な脈拍。

「んー、とりあえず、外とかいくか?」
「いく!」

ぴょん と立ち上がって私は言った。

「知らないやつについて来ていいのかよ。
 おれが悪いやつだったらどうするんだよ?」
「悪いやつはステキよ。
 バイクでぶーん、ぶーんって走っていくんでしょ」

私はここを飛び出してとおくまでいくイメージをした。
風をきる。
こことは何もかもが違う、とおいところ。
水色の空。緑色した葉っぱ。

「いや、悪いやつがみんなバイク転がすわけじゃないと思うぜ。
 お前単純っつーか、ちょっと頭弱いな」

高くて済んだ声。
細い腕に薄い背中。
そして寂しそうな瞳。

その全てに不釣合いな乱暴な言葉。弱さを隠すように。

なぜだかとても いとおしい と思った。

「私、ずっと待ってたの。
 私のことつれ出してくれる人。私の寂しさを終わらせてくれる人」

ゆっくりと深呼吸。

「待ってた、ってことは、もう会えたってことだよ。
 ねぇ、どこかとおくまでつれていって」

「つれていってあげるのは、たぶん無理だと、思う。
 おれ、そんなにすごい奴じゃないし。バイク持ってないし」

でも、
と一呼吸置いて彼はにやりとする。
私の手首を きゅっ とつかんで彼の体へひきよせる。
耳元にあたたかい空気。

「ふたりで一歩ずつとおくにいくなら、賛成」

そうか、頼って依存するための彼ではない。
私が出会ったのは、
私に一歩踏み出す勇気をあたえてくれる人。

寂しさから抜け出すチャンスをくれる人。

「私も、それに賛成」

二人で少し目を合わせて小さく笑う。
ぎぃ という扉を開ける重たい音を合図に、私の寂しさは終わった。
気が付いたらつないでいた手があったかい。
幸せ。

ふたりで、どこかとおくまで、いっしょにいこう
P R
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  • ニックネーム:水青 旬 [みせい しゅん]
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