Last Epic/A.C.T
April 07 [Fri], 2006, 17:32
A.C.Tの世界観を形作る大きな要素の一つである哲学的な歌詞を手掛けてきたThomas Erlandsson(Dr)の脱退という困難を乗り越え発表された2003年発表の3rdアルバムにして、「奇妙な住人達が住むアパート」を舞台にした初のコンセプト・アルバム。メロディアスでドラマティックでプログレ風味という方向性は不変ながら、キャッチーさには更に拍車が掛かり、最早A.C.T以外の誰にも作り得ないと断言出来るそのサウンドは圧巻の一言。
Thomas Erlandssonに代わり新たに加入したThomas Lejonの、ANDROMEDAでも発揮されていた手数の多いテクニカルなドラミングに影響されてか、ややプログレ・メタル的なサウンドへとシフトした感もありますが、あくまでメロディ第一というデビュー当時からの姿勢は貫かれています。
「ポップでキャッチーな歌メロ+変幻自在のアレンジ+テクニカルなプレイ」というA.C.Tスタイルが完全に確立された作品と言えるでしょう。
前2作に比べ音の密度が濃くなっているのもこの作品の特徴の一つで、良い意味で重さが増した分ヘヴィなパートとメロウなパートの対比がより明確になり、楽曲の持つ個性がダイレクトに伝わってきます。
美しい"Intro"に導かれて始まる軽快で明朗なオープニング・チューン"Wailings From A Building"、QUEEN+プログレ・メタルな"Torn By A Phrase Garden"、何処か悲しげで叙情的な旋律が胸を打つ"Ted's Ballad Attic"、小曲ながらインパクト大のインスト・ナンバー"Dance Of Mr Gumble"、ヘヴィでドラマティックな"Manipulator"、Ola Andersson(Gt)のプレイにSTEVE MORSEやDREAM THEATERからの影響が窺える"A Loaded Situation Surveying Room"と、文字通り"Intro"から"Outro"まで一切の無駄がないアルバム単位で聴くべき作品です。
現時点での最高傑作。

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