JSA
January 14 [Sat], 2006, 17:41
今も緊迫した関係が続く「南北の分断」をテーマにし、38度線上の共同警備区域(Joint Security Area)で起こった射殺事件の真相を描いたヒューマン・サスペンス。当時、韓国で「シュリ」の記録を塗りかえ歴代興行収入No.1を記録した作品。
出演は「親切なクムジャさん」「宮廷女官チャングムの誓い」のイ・ヨンエ、「殺人の追憶」「南極日誌」のソン・ガンホ、「純愛中毒」「甘い人生」のイ・ビョンホン、「顔のない女」「女は男の未来だ」のキム・テウ、「マイ・ブラザー」「復讐者に憐れみを」のシン・ハギュンなど。
監督は「親切なクムジャさん」「オールド・ボーイ」のパク・チャヌク。
年末に韓国へ行った際、板門店にも行ってきました。
氷河と化したイムジン河、明らかに異質な緊張感が漂うJSAと、そこから見える北朝鮮の荒涼とした大地。
日本とはあまりにかけ離れたその情景は、今でもまざまざと甦ってくるほど強烈なものでした。
この作品は発売当時見た事があるのですが、今回見直してみて改めて傑作だと思いました。
南北の兵士たちの禁じられた友情と、皮肉にもその友情が生み出してしまう悲劇。
そして、何も変えられない主人公たちの悲しいほどの無力さ。
何故同じ民族が分断され、敵同士となり殺し合わなければならないのか。
戦争の不条理さ、残酷さ、悲惨さ。
敵同士だという事を忘れさせるほどの微笑ましい光景が続けば続くほど、より深く、重く心に突き刺さるあまりにも哀しい結末。
この作品には統一への希望と願いが託される一方で、友情だけでは変える事の出来ない南北の深い溝が、何度も登場する「帰らざる橋」に象徴されています。
この作品は2000年の公開当時、583万人(約10人に1人)を動員し、歴代興行収入No.1を記録しましたが、これが持つ意味は非常に大きいと思います。
その意味とは、この「JSA」だけではなく、「JSA」以前に歴代興行収入No.1の記録を持っていた「シュリ」や、「JSA」以降の「ブラザーフッド」「シルミド」など、南北の分断をテーマにした作品が次々と製作され、大ヒットを記録した事もあわせて、韓国の人々、特に若者が、同じ民族同士が休戦から50年以上経った現在も敵対しているという不条理な現実に対して大きな関心を持っているという事実です。
今はまだ、南北の兵士が友情を育んだり、またそれによって分断の壁を崩したりする事が出来ないのが現実ですが、決して遠くない未来、人々の願いが現実となる事を願ってやみません。
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