エターナル・サンシャイン
March 24 [Thu], 2005, 22:01
今ハリウッドで注目度No.1の「マルコヴィッチの穴」「アダプテーション」のチャーリー・カウフマンが脚本を手掛けた、記憶を題材にした一風変わったラヴ・ストーリー。主演はジム・キャリーとケイト・ウィンスレット。
その他に「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのイライジャ・ウッドや「スパイダーマン」のキルスティン・ダンストも出演してます。
監督はBJORKやFOO FIGHTERSなど、数々のPVやCMを手掛け、映画「ヒューマン・ネイチャー」で監督を務めたミシェル・ゴンドリー。
「マルコヴィッチの穴」をはじめ、チャーリー・カウフマンの作品はひとつも見てないので、全然ファンとかじゃないんですが、この作品を観て、何故そんなに人気があるのか分かった気がしました。
恋人の記憶を消す、というSF的な設定はありますが、基本はあくまでラヴ・ストーリー。
しかも、映画で良くある都合の良いラヴ・ストーリーじゃなくて、現実の世界でありふれているリアリティのあるラヴ・ストーリー。
そんなありふれたラヴ・ストーリーをここまで素敵な物語に仕上げたのは、やはり脚本の力が大きいと思います。
「現在」から「過去」へと恋人との記憶を遡りながら、楽しかった記憶、辛かった記憶、その全てを再び体験し、そして同時にその記憶が消えていってしまうという設定は、このありふれたラヴ・ストーリーを特別なものにしています。
全てが時系列で語られるわけではないので、所々で戸惑う所もありますが、そこらへんもチャーリー・カウフマンの観客への挑戦のように思えてにやっとしてしまいました。
記憶の中のファンタジックなシーンをCGを使わずに表現していた点にも拍手を贈りたいですね。
最近コメディよりもすっかりドラマ系の作品が板についてきたジム・キャリーはこの脚本に惚れ込み、ほぼノー・ギャラ(通常のギャラは約20億らしい…)で出演したそうですが、これまでのドラマ系作品で見せてきた演技とは違う、「普通らしさ」を前面に出した素晴らしい演技を見せてくれましたね。
あの変幻自在の顔芸は見られないものの、心の内面を見せない現実世界のジョエルと、生き生きとした表情を見せる記憶の世界でのジョエルを見事に演じわけていました。
そして、この作品を語る上で外せないのがケイト・ウィンスレットでしょう。
「ネバーランド」での未亡人の演技もかなり良かったですが、それとは一転してこの作品では自由奔放で気分屋なヒロイン、クレメンタインを演じています。
これまでどちらかと言うと上品なお嬢さん的な役柄ばかりを演じてたので、このクレメンタイン役でのハジけ具合には驚かされました。
それが決して上辺だけじゃなくて、内面の寂しさも感じさせる演技だった事が役者としての成長を物語っていたように思います。
赤、青、緑、オレンジところころ変わる髪の色がかなりかわいかったですね。
てっきり染めてるものと思ってたんですが、あれはカツラだとか。
全然分かりませんでした。
イライジャ・ウッドは役的にかなりダメなやつで…。
「フロドならそんな事しないぞ」とか思ってしまいました(苦笑)
でも、あのサイド・ストーリーがあったからこそ良い作品になってたと思います。
それはキルスティン・ダンストの場合も同じで、やっぱり好きな女優さんじゃないんですがサイド・ストーリーとしてはかなり良かったと思います。
あれは全く予想外で「ヤラれた」と思いましたね。
本音を言い合って、喧嘩して、傷ついて、それでも心のどこかで求めてしまう。
そんな事ってあると思います。
辛い恋愛の思い出も、そこには沢山の輝かしい時間があったはず。
もし記憶がなくなっても、「きっと君のような君を探す」のでしょうか。
色んな事を思い出させてくれる素敵な作品でした。

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