フィンランドんの図書館

January 06 [Wed], 2010, 18:05
2001年の「図書館政策プログラム」(Library Policy Program)では、利用者が図書館に容易にアクセスでき、訪れやすいことが
社会にとって重要であること、図書館が国民すべてに開かれていることが民主主義を強力に進展するために欠かせないこと、文
化遺産を継承し多文化主義を支え、そしてITによる読み書き能力media literacyを促進することなどが明記された。これを受け
て2003年に作成した「図書館戦略」(Library Strategy 2010)では、図書館は地方、広域、国のあらゆる段階で図書館サービス
と情報サービスの統合したものを利用者に提供すること、及び図書館に関する地方と政府の役割の明確化などを盛り込んだ。
このことは「情報源と文化に対して、国民の誰もが平等にアクセスできる仕組みを保障する」ための具体化にほかならない。

フィンランドの目指す次の社会は「第三次知識社会」であることを想定し、高レベルな教育、地域的社会的な格差の解消を目指す
ことが重要であり、そのためには図書館は国の大切な財産であると明記している。

「図書館発展計画」(Library Development Program2006-2010)では、図書館は都市と小規模な人口数千人の町村の両方に対して、
統合されたサービスセンターであると規定している。国の地方開発計画の中では、地方での公共図書館は文化、情報、活動センター
となるべきことも記されている。

この背景となるものは、それぞれの住民のニーズ、ライフ・スタイルの変化、新しい技術によって生み出されたさまざまな可能で
ある。それらに対応して情報を的確に提供し、広域的に協働して対処する姿勢が必要となる。
この要求に合致するためには、各地域に高度に教育された図書館職員の配置を行い、包括的なコレクション構築と高いサービスの
提供が必要条件となる。

近年の小規模な自治体の様々な変化の傾向としては、有機農法や離れた地域に出かけて趣味的な小規模農業や、都市と田舎の一時
的もしくは永続的な住み分け、ITを駆使しての遠距離就業、遠距離学習などによる多様な暮らし方が見られるようになってきた。
その結果、地方の住民も大都市の図書館サービスと同質のものを受けることが望ましい。この結果図書館員は、教育や社会的サービ
スにも精通したゼネラリストであることが求められると同時に、図書館についての専門家でなければならない。

国立図書館が作ったり、関与して作成された書誌データベース及びその検索システムは非常によく整備されている。
「フィンランドは世界最先端の図書館ネットワークを持つことで世界的に有名である」とフィンランド教育省の人たちは胸を張るが
これは決して誇張ではない。
フィンランドの図書館ネットワークは公共図書館、大学図書館、ポリテクニク図書館、専門図書館及び学校図書館をカバーしていて
漏れがない。
またさらに、この裾野は政府機関から民間企業ぼ図書館にも及ぶ。例えば、統計図書館、議会図書館、政府図書館、政府関係機関
図書館、博物館、民間の図書館群がある。

IT立国、情報社会の進むフィンランドにあたっては、国民の情報活用力は国の課題である。図書館の役割、特に学校や子どもたちへ
の情報リテラシーへのサポートは、大きなものとなっているようである。母国語教育に力を入れている中で、学校から訪れる子どもや
教師に対してブックトークや本の紹介をすること、司書が学校に出かけてお話したり、図書館に関する授業をすることは、どの館に
おいても児童サービスの重要なポイントとして位置づけているようだ。