今回は、姫乃樹リカさんのベストアルバム「ゴールデン☆ベスト」をご紹介いたします。彼女は、80年代中ごろに、TBS系列で放送されていた「モモコクラブ」に出演していて、その際に、後の所属レコード会社となる「キティレコード」のディレクターさんが、彼女の歌唱力に惚れ込み、この番組を制作していた学研に問い合わせをした事がきっかけで歌手デビューをする事になりました。
そして、88年の2月3日に「硝子のキッス」でデビュー。松田聖子さんに似た声質で、すごく伸びがあり、安定感のある歌唱は、当時デビューのアイドルとは一線を画していた感がありました。しかし、個人的には、キュートなルックスに似つかない抜群の歌唱力とのアンバランスさと、かなり変わった名前の芸名が気にかかり、食わず嫌いをしていたんです。当時の私は、同時期に「モモコクラブ」に出演していた伊藤美紀さんや、酒井法子さん、畠田理恵さんらの方に目を向けていました。変な話、芸名が変わっていると、とっつきにくいっていう事ありませんか?たとえば、新井薫子さん、佐久間レイさん、北岡夢子さんとか・・・。どうしても正統派アイドルとして応援していくには、芸名も重要。そんな固定概念が離れませんでした。
そんな固定概念をすべて取っ払って、今改めてこのベストをじっくりと聴いてみると、本当に素晴らしい逸材だったんだなあという事がはっきりと判って、当時応援していればよかったなあと後悔しています。セカンドシングルの「ときめいて」は、彼女の歌唱力を存分に堪能できるロッカ・バラードで、これほどまでに素晴らしい楽曲だったのかと、18年経った今改めて実感しています。やっぱり、先述した通り、「食わず嫌い」だったようで、当時楽曲も聴いていなかったんです。それに、当時子供だった私には、ロッカ・バラードの素晴らしさが全く判らなかったので・・・。女優の宮崎美子さんもいたく気に入ったらしく、有線放送にリクエストしたというエピソードもあるそうです。セールス的には、最高位16位、3万枚の売り上げを記録し、デビュー曲よりもアップし、さらなる飛躍が期待されました。
サードシングルの「もっとHurry Up!」は、前作から一転して、ノリの良いアップテンポの元気ソング。この曲は、アイドルらしい楽曲で、サビもとてもキャッチーで、彼女のシングルの中で一番判り易い作品だと思います。この曲で、「ザ・ベストテン」のスポットライトに出演したようですが、残念ながら覚えていません。88年デビューで、ベストテンに出演できたアイドルは数少なかったので、同期の中でも有望株アイドルだった事は間違いないでしょう。
4枚目のシングル「アンバランスに抱きしめて」は、初のマイナー調で、歌謡ロック的な要素を持ったビートの効いた楽曲。このタイプの楽曲も完璧に歌いこなしています。5枚目のシングル「ロマンの騎士」も、前作の流れを汲んだマイナー歌謡ロック。当時のスタッフサイドとしては、そろそろヒットが欲しいと強く望んでいて、かなり作品に気合が入っていたようです。今聴いてみても、本当に完成度の高いものばかりなので、運が悪かったとしかいいようがありません。当時、私の友人も彼女に熱を上げていたんですが、私は無関心だった為、話題を共有する事ができませんでした。
図書館からCDを借りて聴いたみたら、おぼえのある曲もありました。調べたら、劇場版アニメ「めぞん一刻」のテーマでした。
曲も歌声も私好みです。