スタチンは男女ともに有効

February 09 [Thu], 2012, 7:17
スタチンとして知られるコレステロール低下薬は男女ともに同等に有効であり、いずれにおいても心臓発作(心筋梗塞)リスクが約20%低下することが、新しい研究で示された。

これまで、一部ではアトルバスタチン(商品名:リピトール)、ロスバスタチン(同クレストール)などのスタチン製剤によって女性が得られるベネフィット(便益)は男性よりも小さいと考えられていた。
米国では男女とも依然、心血管疾患が死因の第1位となっている。
スタチンは心臓発作や脳卒中のリスクを増大させるLDL(低比重リポ蛋白)コレステロールを低下させ、HDL(高比重リポ蛋白)コレステロールを上昇させる作用を有する。

米マサチューセッツ総合病院(ボストン)心臓病学部門のWilliam Kostis博士は、「スタチン療法は性別にかかわらず、適切な患者すべての治療で使用すべきである」と述べている。
今回の研究で、同氏らは男女におけるスタチンの有効性を比較するため、女性4万人以上を含む14万人以上の患者を対象とした18件の臨床試験のデータを分析した。

メタ分析を行い、最初の報告で見過ごされた可能性のある共通のパターンを調べた結果、性別にかかわらず、スタチン服用患者のほうが心血管イベントも全死因死亡も少なかった。
研究結果は、米国心臓病学会誌「Journal of the American College of Cardiology(JACC)」オンライン版に1月30日掲載された。

米ニューヨーク・プレスビテリアンPresbyterian病院心臓予防医学責任者で、同誌付随論説著者のLori Mosca博士は、「心臓障害の将来的なリスク低減に限れば、スタチンによる男女の相対的ベネフィットは同じだが、女性はリスクレベルが低い状態で使用を開始することが多いため、全体的なベネフィットが小さい可能性がある。明確な心疾患のない患者でのリスク・ベネフィット比の性差に関する確固とした結論を示す十分なデータはないが、心疾患がなくとも女性に対し予防を目的としたスタチン使用を検討してもよい。ただし、筋肉障害などの副作用や糖尿病リスクの増大など全体的なベネフィットとリスクは考慮されるべきである」としている。

別の専門家は、「ガイドラインでは心血管疾患の予防および治療にスタチン投与を勧めているが、一部の専門家は、特に心血管疾患予防のために女性にスタチン使用を強く推奨する十分なエビデンス(科学的根拠)がないと考えていた。
今回の研究はこれらの懸念に対する答えを示している。
スタチン療法は健康的な食事と運動と組み合わせることにより、男女に十分な心血管保護を提供する」と述べている。

出典 HealthDayNews 2012.1.30
版権 HealthDay
  • URL:http://yaplog.jp/hurst/archive/236
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