絶望ノート  歌野晶午 

2009年10月27日(火) 23時32分
ゆきみのゆるみ

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『きりこについて』 西加奈子 

2009年09月29日(火) 23時03分
ゆきみのゆるみseason2

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『贖罪』 湊かなえ 

2009年09月29日(火) 22時58分
この度、ブログをひとつにまとめたのでお手数ですが
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ゆきみのゆるみ・season2

どうぞ宜しくお願いします。

食堂かたつむり 小川糸 ★★ 

2008年09月23日(火) 15時56分
ある日突然、同棲中の恋人が家財道具の全てを持って家を出てしまう。
ただひとつおばあちゃんの形見である糠床だけを残して。
倫子は失恋とともに声も失う。失語症。
からっぽになった倫子は糠床を抱え、10年ぶりに母の住む田舎へ帰る。
そして自然に恵まれた田舎で「食堂」を始める。

一日に一組のお客様に魂のこもった料理を。
そんなコンセプトの「食堂かたつむり」。いつしかここの料理を食べると奇跡が起こるという噂が立つ。
魂のこもった料理は、食べた人の五感や意識を目覚めさせ、良い変化が生まれるのだ。
そして料理人である倫子にも変化が訪れる。憎んでいた母への思いが母のある告白により溶解していくのだ。そして母のために全身全霊で作る豚料理。
料理の力で生かされていく倫子。「食堂かたつむり」は倫子そのものなのだ・・・。


ファンタジーですな。隅から隅まで。
話しの繋がりがどこもかしこも曖昧で、読んでいて何度もノッキングを起こした。
でもこれファンタジーだから!と思えば、それも解消。
そういう読み方であればけっこう楽しめました。
でも、クライマックスの豚料理。これはいかがなものか。
ファンタジーなら妹のような存在のペットは食べないよなぁ。
料理は「命を食らう」ということが言いたかったのかなぁ。

見れば、作者はもともと作詞家とか。
なるほど。イメージ先行な感じで全体的に底浅。語感はいいけれど言葉足らず。
気分転換にはいい1冊かもしれないけれど、充実感は得られない。
箸休め読書にオススメかな。。。

私の男 桜庭一樹 ★★ 

2008年09月23日(火) 15時54分
またもや、なぜこれで直木賞?な作品でした。
ここ最近の直木賞は、受賞1本前の作品がベストのような気がする。
桜庭作品ならば「赤朽葉家の伝説」ね。こちらの方が断然エンターテイメント。
こんな禁じ手だらけの内容でどうして直木賞なのだろう。
ま、それは今に始まったことではないか。。。
私自身の直木賞離れに拍車がかかった1冊になってしまった。

これは近親相姦なのか?それとも性的虐待なのか?はたまた純愛なのだろうか?
大まかに言えば、そういうお話だったのだが、そういう状況に陥る環境や過程はなんとなく理解出来た。
不慮の事故や災害は一瞬にして様々なものを奪っていく。
淳悟の両親も花の育った家庭も。
特殊な環境の中で全ての心の穴を埋めようとするならば、そういう行為に陥ってしまうことも百歩譲って理解するとしよう。そう、これは小説だもの。
ただ、やはり本当の血のつながりがあるならば、こういう行為はいらないのだということを作者は信用していないのだなぁと感じた。
たしか「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」でも父親に虐待される少女がいた。そういうことを書かずにはいられない背景が作者にあるのだろうか・・・。(深読みですな)

タブーやアブノーマルな話しはただそれだけでドラマチックである。
そんなテーマを凌駕する魅力的な登場人物やストーリー展開がなければ、ただの「ズルイ小説」で終わってしまう。
残念ながら、「私の男」には魅力的な要素が足りなかった。
ダークな部分の桜庭作品も嫌いではないが、これがそこまで評価に値するか甚だ疑問。
まぁ、それは、桜庭さんが悪いわけではないのだけれど・・・。

赤朽葉家の伝説 桜庭一樹 ★★★★ 

2008年09月23日(火) 15時52分
製鉄業で財を成した赤朽葉家。
そこに生きた女性三代の話し。
祖母赤朽葉万葉は「辺境の人」に忘れ去られた捨て子。
赤朽葉家に輿入れし千里眼奥様と呼ばれる。
母赤朽葉毛毬は暴走族レディース上がりの売れっ子漫画家。
語り手の私は赤朽葉瞳子。何もない私。

壮大な物語。
歴史的背景をきちんと描きながら、ファンタジーな世界をまるでドキュメントのように繰り広げている凄さ。
全ての登場人物が愛すべきキャラクターでそれぞれの物語がまた成立しそう。
なんといってもそれぞれの名前が素敵。
泪。毛毬。鞄。孤独。百夜。そして幻の自由。
「ようこそ、ビューティフルワールドへ」の美しき世界は、ここに登場する全ての人間の心の美しさのことなんだと思う。
こんな穢れなき人間は、もう小説の中でしか出会えないのだろうか・・・。

赤×ピンク 桜庭一樹 ★★★ 

2008年09月23日(火) 15時51分
東京・六本木。
廃校になった小学校で夜毎繰り広げられる非合法ガールファイト。
集う奇妙な客たち、どこか壊れたでも真摯で純な女の子たち。
体の痛みを心の筋肉に変えて、どこよりも高く跳び、誰よりも速い拳を、なにもかも粉砕する『撃を』。
彷徨の果て、都会の異空間に迷い込んだ3人の女性たち。
そのサバイバルと成長と恋を描いた、最も挑発的でロマンティックな青春小説。(裏表紙より)

桜庭一樹お得意のトラウマから来る女の子の愛に飢え、愛を求める話し。
やっぱり上手い。
私の過去引き出しのずっと奥のほうにある『少女』の棚がカタカタ鳴る。
もっともっと。
あの頃の引き出しを桜庭さんに引っ張り出してもらいたいな。

悪人 吉田修一  ★★★★ 

2008年07月09日(水) 0時03分
福岡市と佐賀市を結ぶ国道が跨ぐ三瀬峠で若い女の死体が発見された。

女はその夜、出会い系で知り合った男と会う約束していた。
女友達には最近ナンパされたお金持ちの大学生と付き合っていると嘘をついていた。
そしてその夜も会うのはその大学生だと匂わせていた。
男はその頃峠を越えていた。
先月2度会ったきりなかなか連絡がとれなかった女に会うために。
女は以前「顔は写さないから」と撮った写真に三千円を要求してきた。
終始不機嫌だった女。でもその女とヤレたらとこの夜も思っていた。

この事件。
一見すると被害者の女の悲劇であり、
悪人はこの男ただ一人という特筆するべきことのない殺人事件なのだが・・・。
悪人とはどういった人間なのか、
「この人はどうですか?ではこの人は?」と投げかけてくる物語になっていた。
出会い系で出会う男女。嘘をつく女。ナンパする大学生。裏切った風俗嬢。
老人を食い物にする健康食品販売。子を捨てる親。被害者遺族を馬鹿にする男。
容疑者と逃亡する女。加害者。被害者。

当然人を殺すことは絶対的に「悪」だ。
しかしその行為の過程において情状酌量の余地というものもある。
あまりにヒドイこの被害者女性の言動に腹が立ち、
それを馬鹿にする大学生にも反吐が出て、なぜか犯人である男に同情してしまう。
絶対的悪なのに悪人だと思えないストーリーに複雑な気持ちになった。

人を壊すのも守るのも『愛』。
『愛』が人を育て、『愛』が人を殺す。
この物語の登場人物は皆『愛』が欠乏していて、痛々しかった・・・。

少女七竈と七人の可愛そうな大人 桜庭一樹 ★★★★ 

2008年07月02日(水) 23時16分
遺憾ながら大変美しく生まれた少女、川村七竈17歳。
母は旅人で祖父と元警察犬のビショップと暮らしている。
趣味は鉄道模型。親友はただひとり雪風という同い年の少年。
狭くて小さな町でひっそりと暮らす七竈だが、その美しさに回りは放っておいてくれない。
ただひとり七竈を放っておくのは飽きるほど一緒にいたい母だけ・・・。
七竈を中心に描かれる、七竈を産んだその母の物語。

なんていうんでしょう。この世界感。独特の。
言葉使いも登場人物も小道具もどこか異世界のような不思議な感覚。
「顔」や「容姿」のことを『かんばせ』と言ったり、
七竈や雪風というロマンチックな名前だったり、
鉄道模型の種類であろう番号の果てないケタ数だったり。
そういう細かい演出が読者を一瞬にして物語世界へと引き込んでいく。
そして桜庭一樹お得意の少年少女の心。。。
大人でもなく子供でもない、頼りなく迷走するその年頃。
そして母への想い。
「母をゆるさないことだけが、私の純情です」と七竈は言う。
許さない間はくっきりと母への想いを抱くことだろう。
そんな思慕もあるのですね。七竈。

なんていうんでしょう。この読後感。独特の。
胸の奥底をきゅんと小さくつねられたような。

さようなら。七竈。

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ 本谷有希子 ★★★ 

2008年06月27日(金) 21時16分
「あたしは絶対、人とは違う。特別な人間なのだ。
女優になるために上京していた姉・澄伽が、両親の訃報を受けて故郷に戻ってきた。
その日から澄伽による、妹・清深への復讐が始まる。
高校時代、妹から受けた屈辱を晴らすために・・・・・。
小説と演劇、二つの世界で活躍する著者が放つ、魂を震わす物語。」(裏表紙より)

名前先行。本谷有希子。
今、この作家が熱いと言うのはどこからともなく聞こえていた。
ラジオのパーソナリティをしているのも偶然聞いたこともある。
でもね〜。
主宰の劇団に自分の名前をそのままつけるってどうなの?
その自信ってどうなの?
「劇団、本谷有希子」ってどうなの?
そんな風に斜から横目で見ていたのですが。

良いです。本谷さん。

面白いです。有希子さん。

タイトルもいいし、内容もタイトル通りだし、気合満タンだし。
どこを切っても『悲しみの愛』だらけ。
根性の座った心底の救いようのない『悲しみの愛』。
そして『腑抜けども』ばかり。
すごくいいですね。本谷有希子さん。

ラストシーンはやはり演劇的。
きっと「劇団、本谷有希子」も面白いに違いない。
とりいそぎ、「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」のDVDを見ることにしよう。

本谷有希子。たしかに熱い。
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『本のプロ』所属。
本を読んだ後の熱を放射しあえる仲間を求めて・・・。
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