昼ドラHolic 〜安宅家の人々・美しい罠・麗わしき鬼(麗しき鬼)・紅の紋章・母親失格・金色の翼・愛の迷宮・安宅家の人々〜

東海TV昼ドラのあらすじや感想を書いてます。

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2006/07/01〜09/30
「美しい罠」189,044Hit
09/30最終回は8,911アクセスでした
2006/10/01〜12/31
「紅の紋章」170,020Hit
12/27最終回は2,096アクセスでした
2007/01/04〜03/30
「母親失格」47,685Hit
03/30最終回は1,472アクセスでした
2007/04/02〜06/29
「麗わしき鬼」130,863Hit
06/29最終回は4,355アクセスでした
2007/07/02〜09/28
「金色の翼」91,308Hit
09/28最終回は840アクセスでした
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柴田淳「紅蓮の月」をタダでダウンロードする方法 / 2006年08月31日(木)
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美しい罠/第44回「婚約」8/31Thu. 3/3 / 2006年08月31日(木)
部屋でチェスの駒を手にする不破。
「そうか。類子は帰ったか」
槐は資料を不破のデスクに置いて言う。
「はい。これは、先ほどお話した買収に関した資料です」
不破「なんだ、もう出来たのか」
槐「はい。時は金なりですから。
今の時代、グズグズしていては勝ち残れません。
潰される前に、こちらから潰しに行くくらいで丁度いい」
不破はその言葉を聞いて笑い出し、チェスボードに駒を置いた。

東京、類子のマンション。
カクテルをグラスに注ぐ草太に、
バスローブ姿で髪を拭きながら類子は言う。
「柳原のお嬢さん、貴方に気があるんじゃないの?」
草太は平然と言う。「ええ、そのようです」
椅子に座る類子。
「分かってるならもう少し優しくしてあげればいいのに」
草太はグラスを持ち、類子の前に置く。
「しかし、変に期待を持たせたらややこしい事になる。
冷たいくらいで丁度いいです」
類子「分かったような事を言って。・・・でも、
可愛い子じゃない。貴方だってまんざらでもないはずよ」
草太は類子の横に座る。「そりゃあ、まあ」
類子「貴方もその気があるなら、私、応援するわ」
カクテルを手に、草太に微笑む類子。
そのグラスに、グラスを合わせて草太は言う。
「よして下さい。ああいうお嬢様育ちの女は苦手で。
ハワイの夕陽の話なんかされても、退屈なだけですから」
カクテルを口にする草太。類子は笑う。
草太「第一、ああいう女は金がかかりそうだ」
類子「あら。彼女の実家はお金持ちよ」
草太「だからって、僕の金じゃないし、彼女の金でもない」
類子「お金がなきゃだめ?」
草太「そりゃそうです。
例え愛があっても、愛で腹が膨れるわけじゃない。
生きていくには、やっぱり金がなきゃ」
類子は笑う。「随分現実的ね」
草太「というより、僕は正直なんだ。
愛さえあればなんて、綺麗な嘘は付きたくない」
類子は少し遠い目をし、草太を見つめて言った。
「・・・そうね。私、貴方のそういう所に惹かれたんだわ」
草太と類子は微笑を交わして唇を重ねた。
ベッドで愛し合う二人・・・

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美しい罠/第44回「婚約」8/31Thu. 2/3 / 2006年08月31日(木)
類子は部屋で、枕元に置かれたガラスのふくろうを手に取る。
何かを考える類子だが、すこし乱暴にふくろうを元の場所に置いた。

類子は槐の部屋に行く。
槐「結婚祝い?・・・だったらお気持ちだけで充分です」
類子「あら、遠慮しないで何でも仰って。
それとも、澪さんと相談した方がいい?」
その言葉に類子の顔を見る槐。槐は答えずに椅子に座った。
類子「だけど彼女も物好きね。
若くて美しくて絵本作家の才能にも恵まれて、
何不自由なく育ったお嬢様の彼女が、
わざわざ貴方みたいな人を選ぶなんて。
本気で彼女と結婚する気?」
槐は即答する。「勿論」
類子は真顔で言う。「・・・今すぐにここを出て行って」
槐のキーボードを打つ手が止まる。
類子「わざわざ不破の懐に飛び込んで来るなんて
きと何か魂胆があるに決まってる。
彼が貴方の出入りを認めたのは、
最終的には貴方を叩き潰すのが目的よ。
だからそうなる前に、ここから出てって。
二度と私達には関わらないで。
それが澪さんと貴方への結婚祝いよ。いいわね」
そう言って部屋を出て行こうとした類子を、槐は呼び止める。
「待て」
槐は椅子から立ち上がって言った。
「不破が俺を叩き潰すって?
・・・面白いじゃないか。やるならやってみろ」
驚いて振り向く類子に槐は言う。
「俺だって、昔ここで働いてただけじゃない。
あんたのおかげで4年間ムショにいる間に、
いろいろと学ばせてもらったからな。
あの能瀬とつながりが出来たのも、ムショで一緒だった男がきっかけだ。
今の俺には、ここにいたころとは比べ物にならない位、
頼りになる手合いが大勢いる。
あんたの旦那に大人しく潰されるつもりは毛頭ないね」
類子「・・・ではどうしても、ここを出て行く気はないという事ね」
槐「戴く物を戴かないうちは」
類子はその口に笑みを浮かべて言う。
「そう。残念ね。せっかくの結婚祝いが無駄になったようだわ」
再び部屋を出ようとする類子。
槐「だったら、一つだけ、あんたに返して欲しいものがある。
4年前、澪にプレゼントしようと思って用意したものだが、
どこへ消えたか行方不明だ。
多分、あんたなら知ってると思ってね。それを返して欲しい」
類子「私が?知らないわ、プレゼントなんて。
ここにあった荷物なら、澪さんが何もかも引き取ったのよ。
私に聞くより、貴方の澪さんに聞いてみる事ね」

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美しい罠/第44回「婚約」8/31Thu. 1/3 / 2006年08月31日(木)
槐は部屋に、デスクやPCなどの仕事道具、
ソファーなどを揃え、仕事の準備を整えた。

不破の部屋では、類子が東京に発つ前に不破と話をしていた。
不破「理由はそれだけか」
類子「・・・他に何が?」
不破「ここにいれば、あいつと過ごした夏を嫌でも思い出す。
だからじゃないのか?」
類子「あいつって?」
不破「沢木の他に誰がいる」
類子は笑って言う。「そうね。それもあるわね。
だって私、あの男に殺されかけたのよ。
そんな男と同じ屋根の下で過ごすなんてまっぴら。
顔も見たくない。
・・・それじゃ、あなた。楽しい夏をね」
そう言って類子が扉を出て行くと、
不破は不機嫌そうに窓の外を見て言った。
「顔も見たくない、か。それが本心かどうか、
あいつ共々、いまに化けの皮をはがしてやる」

類子が階段を降りると、サロンから出てきたレイが声を掛けた。
「あら、帰っちゃうの?」
類子「ええ」
レイ「貴女がいないとここも寂しくなるわ」
レイは類子の肩を抱き、微笑んで言う。
「いいの?恒大さんは槐を叩き潰す気よ」
類子の驚いた目を見てレイは続ける。
「あの二人、どっちが勝つか賭けない?
私は槐に賭けるから、勝ったら、そうね・・・」
類子「いいわ。何でもお好きな物をどうぞ
どうせレイさんが負けるんでしょうから」
レイ「あら!大した自信ね」
顔を見合わせて笑う二人。
類子が玄関の扉を開けると、そこに澪が立っていた。
類子「澪さん・・・!」
澪は微笑んで挨拶をする。「こんにちは、類子さん」

類子はサロンで、澪にお茶を出した。
レイ「どう?4年ぶりにロンドンから戻って。
東京での暮らしにはもう慣れた?」
澪「ええ。お蔭様で」
レイ「ご両親はまだシドニーにいるって言ってたわね。
今日は、叔父様の別荘に?」
澪「ええ。叔父にちょっと報告したい事があって。
それはそうと、槐は今どうしてます?
こちらで不破さんのお仕事をお手伝いしているそうですけど。
忙しいのか、この所毎晩帰りが遅くて」
内心穏やかでない、類子の顔つき。

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美しい罠/第43回「特別な場所」8/30Wed. 3/3 / 2006年08月30日(水)
地下の、槐の部屋。類子と共にそこを訪れ、
天窓に張った蜘蛛の巣を見て、懐かしそうな笑顔を見せる槐。
類子「まったく、どうかしてるわ。この屋敷に仕事場なんて」
槐は類子に振り返って言う。
「目障りですか。昔自分を裏切った男が傍にいては」
類子「別に。貴方の事なんて何とも思ってないわ。
それより、仕事場がご要り用なら、
もっと日当たりのいいゲストルームをいくらでも用意させるけど」
槐「それはご親切に。ですが、お構いなく」
槐は部屋を歩き回り、壁を触りながら言う。
「私はかつてこの黴臭い部屋で20年以上も暮らしていたせいか、
ここに来ると、妙に落ち着くんです」
類子「・・・確かお父さんが病気で亡くなって、
お母さんがここの住み込み家政婦になったって言ってたわね」
槐「よく覚えてますね。その通り、丁度この上が厨房でしてね。
夜になると、母親が遅くまで洗い物をしている音が聞こえてきて。
それを聞きながら、いつの間にか
待ちくたびれて眠ってしまうのが夏の日課でした」
類子は槐から目を反らすが、その話を微動だにせず聞く。
槐「冬になればなったで、大勢の狩猟仲間を引き連れて
猟にやってくる不破の為に、それこそ母は、寝る間もなく働いて。
真夜中遅く、布団の中に潜り込んで来る母の足の冷たさに
何度目が覚めたか。
そうやって、私はここで大きくなったんです」
類子「・・・だからなの?だから不破を恨んで、
彼の財産を奪おうなんて考えたの?」
槐「それなら何度も言ったはずだ。
恨みや復讐なんて俗っぽい感情は、私はまるで興味がない。
私はただ、金は持つにふさわしい人間が持つべきだと考えているだけの事」
類子はその言葉を聞いてフッと笑う。
「相変わらずね。だけど貴方は、自分でも気が付いてないだけよ」
その言葉を聞いて、類子の顔を見る槐。

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美しい罠/第43回「特別な場所」8/30Wed. 2/3 / 2006年08月30日(水)
テラスで湖を見ながら伸びをする能瀬。
サロンには、ソファーに座る槐。
「どうもお待たせしました」
そう言いながらサロンに不破が入って来ると、
槐は少し緊張した面持ちで立ち上がった。
能瀬がテラスから入って来て言う。
「今朝は電話をどうもありがとうございました。
お気の変わらぬうちにと早速飛んで参りました」
不破と川嶋、そして類子の前に立つ、能瀬と槐。
能瀬は類子に言う。「奥様にもまたお会いできて光栄です」
「どうも」作り笑顔で能瀬の握手に応える類子。
そして槐の会釈にも類子は笑顔で応える。
不破が言う。「よろしければ、後で湖でもご案内しましょう」
能瀬「それは是非と言いたいところなのですが、
あいにくこれからニューヨークへ飛ぶ事になりまして」
不破「ニューヨーク?」
能瀬「ですがご心配なく。例の買収の件に関しては、
今後全て、こちらの沢木が私の代理人として動く手はずです」
不破「この男が?」
能瀬「なかなか出来る男です。決して失望はさせません」
槐が一歩前に出て言う。
「改めてご挨拶します。沢木です。よろしくお願いします」
そう言って槐は不破に手を差し出し、
能瀬と二人で不破の反応を伺う様な表情を見せた。
不破は訝しそうに槐を見るが、やがてしっかりとその手を握った。
その様子を鋭い目で見る川嶋、そして類子。
槐の口元に笑みが浮かぶのを類子は見逃さなかった。

玄関の外。能瀬は槐の耳元で言う。
「じゃあ、後は頼んだ。この買収話が成功すれば、
こっちの儲けも100億単位になる計算だ。しっかりな」
槐「はい」
槐が一人で玄関に入ると、川嶋が槐に歩み寄って言った。
「お前、一体何を企んでる」
槐「は?」
川嶋「あの能瀬と組んで、わざわざこの屋敷に乗り込んでくるとは。
ひょっとして資金協力をいい事に、その実、
不破ファイナンスを乗っ取るつもりじゃないのか?」
槐は顔色一つ変えずに言う。
「それはまた、失礼な言い草だ。いいですよ、
我々の協力が必要ないと仰るなら、すぐにも手を引きましょう。
正し、もしここで我々が他の会社と手を組めば、
買収の憂き目に合うのはどこの会社か
よくお考えになったほうがいい」
川嶋「・・・ほう。脅すのか。やはり思った通りだ。
何しろお前は犯罪者だからな」
槐「それを言うなら川嶋さん、私も貴方を信用などしていない」

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美しい罠/第43回「特別な場所」8/30Wed. 1/3 / 2006年08月30日(水)
槐は鏡の前で黒いスーツを着、不破の山荘へと行く準備をした。
扉を開けると、そこに澪が立っている。
澪「コーヒーが入ったわ」
槐は困ったような顔をして言う。
「悪いけど、すぐに出かけなきゃ」
玄関に向かう槐に澪は言う。
「類子さんに会いに行くの?」
槐は立ち止まり、振り返った。
澪「・・・分かってるわ。類子さんの所へ行くんでしょ」
槐「心配しないで。これは仕事だから」
澪「仕事って、どういう?」
槐「・・・それは、言えない。仕事相手に迷惑がかかる」
澪「・・・知ってるのよ、私。
4年前、貴方と類子さんの間に本当は何があったのか。
貴方、類子さんと組んで不破さんの財産を奪うつもりだったそうね」
その言葉を聞いて目を見開く槐。
澪「その為に、貴方が毒物を用意して不破さんを殺そうとした事も。
類子さんが何もかも話してくれたわ」
槐「彼女が・・・」
澪「だからって、その事を今更とがめようとは思わない。
この4年間、貴方は自分の罪を償ったんですもの。
それに私だって・・・いけない事だと承知の上で、
貴方にもらったあのぬいぐるみ、中に入ってた毒物と一緒に
誰にも気付かれないよう処分したわ。いわば共犯ね」
槐「澪さん・・・!」
澪「でも、だからこそ私、貴方と一緒にやり直したいの。
これから先、二人がどういう生き方をするか。
それこそが、本当の意味での償いになるんだと思うから。
そうでしょ?」
澪の笑顔を、切なそうに見つめる槐。
澪「その大事な時に類子さんと会うなんて・・・
彼女がどういう人か貴方にも分かってるはずよ。
あの人は、自分が資産家の妻になる為に、
不破さんの秘書だった貴方を利用した。
それが証拠に、愛なんて信じない、
愛してるのはお金だけだとはっきり私にそう言ったわ。
そういう人なの、類子さんは」
澪は槐の腕を掴み、必死に言う。
澪「だからお願い。もう彼女には近づかないで。
あの人に近づけば、また何か良くない事がおこりそうな気がして」
槐にすがりつく澪。
「・・・怖いの、私。これからなのよ、
これからが貴方の、そして私の、本当の人生の始まりなの。
だからもう類子さんの事は忘れると約束して。
・・・愛してるの、槐」
槐はすがりつく澪を強く抱きしめた。
「澪さん・・・!」

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美しい罠/第42回「ダンス」8/29Tue. 3/3 / 2006年08月29日(火)
不破は類子に近寄り、耳元で言った。
「しかし、毒も含みようによっては薬になる」
そして不破は類子を乱暴に抱き寄せると、その驚く顔を見て言った。
「お前だって気味が悪いと言いながら、
随分楽しそうに踊っておったじゃないか。
・・・どうだ、久しぶりにあいつに抱かれて
まんざらでもなかったんだろう。うん?」
類子「・・・何が仰りたいの?!」
不破は乱暴に類子の体を揺すりながら言う。「いいから言ってみろ!」
類子「やめて下さい!」
不破「だったらお前の体に聞いてやる!」
不破はベッドに類子の体を放り投げて押さえつけようとした。
類子「やめて!離して・・・!」
不破の体から逃れて扉に向かう類子を不破は恫喝した。
「類子!」
類子は立ち止まり、覚悟を決めたように言う。
「・・・じゃあ、言うわ。いいんですね。
私が沢木と会ってどう思ったか、正直に言えば
あなたは私の言う事を聞いて下さる?」
振り返った類子は、必死の表情で不破に訴えた。
「・・・私、沢木とはもう二度と関わり合いたくないの。
顔も見たくない。本当よ!
ですから、能瀬と手を組むのはやめて下さい。
これが私の、嘘偽りない正直な気持ちだわ」
不破は舌打ちをしてベッドに入った。「疲れた。寝る!」

翌日。テラスでグラスを手に話をする類子とレイ。
レイは言う。
「もしかすると夕べの刃物男も、能瀬がわざと仕組んだことかもね。
偶然にしては出来すぎてるもの」
類子「ああ・・・そう言われればそうね。
何しろ向こうには、仮釈放中の男が付いてるんですものね。
油断できないわ」
レイ「槐ね・・・。そう言えば、
彼の身元引受人、知ってる?澪さんよ」
類子「・・・え?」
レイ「今一緒に暮らしてるって噂だけど」
類子は無理に笑顔を作って言う。「そう」
レイ「彼女も一体何を考えてるんだか。恋は盲目とはよく言ったものね」
その言葉に笑う類子だが、内心穏やかでない。

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Posted at 23:34 / 美しい罠 / この記事のURL
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美しい罠/第42回「ダンス」8/29Tue. 2/3 / 2006年08月29日(火)
ダイニングルーム。
能瀬のグラスに川嶋がシャンパンを注ぐ。
そのグラスを手にして能瀬は不破に言う。
能瀬「それにしても立派なお屋敷だ。
さすが消費者金融トップ3の一翼を担う不破さんだけの事はある」
不破「それはどうも。しかし、あんたほどの財力があれば、
こんな屋敷の一つや二つ、いつでも手に入れられるはずだ。
違いますかな?」
能瀬「私の場合、いくら金があると言っても、
あれは人様からお預かりしてるものですから」
そんな能瀬を訝しげに見る川嶋。
能瀬「しかし、金は無くとも、金を集める能力だけは
誰にも負けないと自信がある。
聞けば不破さん、貴方は今業界での生き残りを賭けて
トップ3の一つ、曙ファンドに対し
大掛かりな買収を目論んでらっしゃるとか。
よろしければ、力になりましょう」
不破「力とは?」
能瀬「勿論、金です。いくらご要り用ですか?
買収に必要な額を仰って下さい。すぐにもご用意します」
握手をしようと笑顔で手を出す能瀬。
そこに慌てて川嶋が入り込んだ。
「ちょっと待って下さい!
その前に、お互いまだ話し合うべき事が」
その時、サロンの方から女性の悲鳴が聞こえた。

若い女性(芳賀優里亜)を人質に取り、ナイフを突きつけて男が叫ぶ。
「不破はどこだ!不破を出せ!!」
女性の母親が叫ぶ。「沙織!!」
客達の悲鳴の中、男は尚も叫ぶ。
「どこにいる!不破!出て来い!
俺はお前のせいで何もかも無くしたんだ!!
会社も家も、地位も名誉も!大事な家族までな!!」
騒ぎを聞きつけ、草太が駆けつけた。
男は女性の喉元にナイフを突きつけて言う。
「出てこないなら、この女の喉をかき切って
俺も死んでやる!!」
その時、類子の声がサロンに響いた。
「お待ちなさい」
類子は男を見据えてその前に歩み出る。
類子「今すぐその人を放して。
放してくれれば私が代わりになるわ」
男「誰だお前は!」
類子「不破の妻です。その方が貴方にも都合がいいはずよ。
だから、今すぐその人を放して。さあ・・・」
類子が手を差し出すと、男がナイフを類子に向けた。
男「来るな!」
「やめろ!!」
草太が叫びを上げ、男の手を捉えて沙織から引き離した。
もみ合った後に男は草太の手を振りほどき、
沙織の目の前で草太の肩を切りつけた。
類子「草太!!」

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美しい罠/第42回「ダンス」8/29Tue. 1/3 / 2006年08月29日(火)
客達がばら撒かれた宝石を奪い合う光景の向こうに、
類子は正装をした槐の姿を見出して驚愕する。
不破「あいつ・・・!」
草太が厳しい表情で槐に歩み寄り、その肩を掴んだ。
草太「ちょっといいですか」
槐「一体何の真似だ」
草太「失礼ですが、招待状をお持ちでしょうか」
槐「そんなものは無いな」
草太「でしたらお帰り下さい。他のお客様にもご迷惑です」
槐は、無理矢理追い返そうと肩を掴んだ草太の手を捻り上げた。
草太は痛そうに顔をしかめる。「離せよ!」
槐「客に対して失礼じゃないか」
その時、不破と類子がその場に来た。
草太の手を離す槐。
苦々しく槐を見る不破に、槐は悪びれもせず
その口元に笑みさえ浮かべる。
槐の顔を、複雑な表情で見る類子。

不破「何しに来た。お前なんぞ呼んだ覚えはない!」
そこに能瀬がやって来て言う。
「遅かったじゃないか、沢木」
不破は驚き、能瀬を睨みつける。
能瀬は槐に拾った宝石を見せて言う。
「グスグスしてるから・・・ほら、見ろよ。
正しく、タイムイズマネーだ」
槐「すみません、道が混んでたものですから」
能瀬は不破に向き直って言った。
「ご紹介します。私が今最も頼りにする男、
ビジネスパートナーの、沢木槐です。
皆さん、ご存知ですよね?」
驚きの目で槐を見る、不破と類子、そして草太。
槐は不破の前に歩み出て言う。
「沢木です。ご無沙汰してます、社長」
槐は続けて類子を見て言った。
「奥様もお変わりなく」
類子は声を強張らせて答える。「ええ」
類子の目を見つめる槐。
そこに、レイがやって来た。
レイ「もう、こんな所で何をしてるの?ダンスが始まるわ」
レイは目の前の槐に気付き、顔色を変える。「・・・槐!」
能瀬がレイに手を差し出す。「踊っていただけますか」
レイ「え、ええ。喜んで」
能瀬とレイが手を取り合ってサロンに向かうと、
槐が類子に手を差し出した。
槐「奥様も、お相手願えますか」
返答に詰まる類子。
怒りに満ちた目でその様子を見る不破、そして草太。
類子は作り笑顔で答えた。「ええ、いいわ」

優雅な音楽に合わせ、ダンスを踊る客達。
沢木にリードされて類子が踏むステップはどことなくぎこちない。
その様子を訝しげに見守る不破と草太。
不破の横に立った川嶋が言う。
「まさか沢木を連れてくるとは・・・
あの能瀬と言う男、油断はなりません」

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『美しい罠』原作
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創元推理文庫
著者:カトリーヌ・アルレー
『美しい罠』サントラ
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