ご無沙汰してます、rei@昼ドラHolicです(^-^;)
毎日仕事で帰宅が遅いので書き起こしは途中で断念したのですが、
視聴は毎日していました。昼休みにワンセグで(笑)
そんな事はさておき、ようやく完結した(のか?)
『愛の迷宮』の感想を記しておきます。
脚本が『冬の輪舞』『緋の十字架』の中山乃莉子さんと聞いて、
最初面白くても途中から失速するという懸念を抱きつつ見始めたのが
遥か遠い思い出のようです。
実際に蓋を開けてみると、
ドロドロのエピソードで物語を展開させていくというよりは、
エピソードは昼ドラの定番を用いつつ
登場人物達の心情を深く掘り下げて、
人間ドラマとしての深みを追求していく・・・ように見えました。
しかし。
終わってみると、人物描写もエピソードも中途半端で
ドラマとしての目新しさも魅力も全くない
悪い意味で「普通」の昼ドラになっていました。
目指している方向性はわかるものの、辿り着いたところは
全くの的外れでかすりもしない、というか・・・
最初の頃思った「可もなく不可もなく」が続くと結局「不可」になる、
という流れを見ると、思うのは、
やっぱり毎日30分・63話の昼ドラを作るのは難しいということ。
良いドラマはまず「完成していること」が最低条件なのですが
そこまで届く昼ドラが残念ながらなかなか出てこないんですよね。
そして今回の『愛の迷宮』の場合、「可もなく不可もなく」
の状態で話が続いていたのですが、この様な状態のドラマは
最終話・・・特にラストシーンで評価が決まってしまうものです。
私の感覚ですが、このドラマのラストシーンは
とても後味の悪く、すっきりとしないものでした。
よって、ドラマ全体の評価が「負」に傾いてしまいまして。
そんな感覚で感想を書きます。
一言で言うと、「親達の不始末で子供が迷惑する話」。
罪なく血に苦しんできた拓真・ゆりあ・春樹・恵理香は勿論、
罪を犯しながら25年もの間苦しみ続けてきた光男・可奈子・祐子も含め、
心からの悪人はいず、苦しみを乗り越えて愛に満たされたのに
終わってみると中途半端で不透明感が残り、
結局ドラマ自体が迷宮入りしてしまった感が拭えません。
目指すところは「血を越えた愛」や「家族の絆」だとは思うのですが
そこに到達して感動的なドラマに仕上げるための
説得力のない展開が緩ーく続いてしまってたんですよね。
例えば・・・
○光男が文香を撃ったという真実は必要だったか?
この物語の中で一番の核となっていた光男の心情ですが、
これは単に、自分の妻を殺した男の子供を育てるというお話にした方が
光男の拓真や文香への愛が切ないものに思えた気がします。
「拓真を育てたのは文香への償い」という
ありきたりの薄っぺらいものでは
せっかくの「迷宮入り」が当然で同情の余地なし、になってしまいます。
このドラマで秀逸だったのは、光男役の保阪尚希さんの
脚本を越える「迷宮入り」を考察した演技だと思っていたのですが、
最後の最後で全て台無し。光男が会社を失ったという「贖罪」が
「文香を愛して幸せにすることができなかった」ことに対してだけの方が
人間ドラマとしての奥深さを追及できたはず。
○決定的な悪役がいない
悪役がいないドラマもそれはそれでいいのですが、
それなら徹底的に人物描写を深く追求しなくては
中途半端感が増すだけになります。
徹底した「悪役」がいれば、視聴者の感情の向き所もはっきりして
物語にメリハリを持たせられるのでは。
○心情の描写・状況説明に所々抜けがある
・梶原が政男に似ている、という飛び道具のような設定。
そういう設定ならちゃんと可奈子との出会いの時に描写すれば
春樹を光男の子と偽って育てた可奈子の「迷宮」も
もっと深く掘り下げられたはずなのに・・・。
そうすると、春樹が光男の子でないという事が想像に易くなるけれど
視聴者を引きつけるのは必ずしも「衝撃の事実」ではないと思うのです。
・拓真はどこから三千万円を調達した?そしてどうやって返した?
・大好きなゆりあに苦痛を与えた亮介と付き合い続ける久美子・・・。
・「バブル崩壊・鮎川コンツェルンの危機」の曖昧表現。
あまりにアバウトでびっくり。
・梶原の可奈子への執着が意味不明
・猟銃→車椅子のつながりがよく分からない
・5年後の再会の、経年の感じなさ。
せめてゆりあに大人っぽい雰囲気を出させた方がいいし、
会ってすぐに約束の言葉が交わされるのも??
(しかし二人の身長差のあるキスは好きです(笑))
・春樹と拓真がそれぞれ光男と和解するまでが描かれていない。
ここ、一番大事だと思うのですが。特に春樹は意味不明。
・真美の不気味な笑いは後味悪すぎ。
せめて「可愛らしさの中に一点浮かぶ迷宮への入り口」のような
さりげない描写に出来なかったのか?
他にも疑問点を挙げたらきりがないと思うのですが、
こういう疑問も終わりよければ全てよし、で済むような気もします。
その為には、とりあえずもっと焦点を絞らないと。
今回のように6人を主演においてあれもこれもと盛り込んでしまうと
逆に散漫になりすぎて薄いドラマになってしまいます。
いろいろと書きましたが、
それでも毎日楽しみに見られた事は記しておきますね。
どんな形であれ、ドラマは楽しければいいや、と思うのは
『金色の翼』を見た後だからなのでしょう・・・
楽しめた、という点でちょっと甘めの60点。
しかし心に何も残らず。そんな印象のドラマでした。
※役者さん的にも、皆さんやはり可もなく不可もなく・・・
なんとなく昭和の少女漫画のようなキャラ達も特に魅力は無く。
2007.12.29 rei@昼ドラHoric
※次回昼ドラは遠藤久美子さん主演の『安宅家の人々』。
原作は『冬の輪舞』の原作(『あの道この道』)吉屋信子さん。
うーん、また昭和路線?