『
フェスティバル/トーキョー』の「
転校生」を東京芸術劇場に観にいきました。
これは以前、静岡県舞台芸術センターにて短期間上演されたものの再演です。
静岡の時の評判がよくて、観にいかなかったことを悔やんでいたので、今回の舞台はとても楽しみにしていました。
平田オリザ氏の戯曲を飴屋法水氏が演出。
出演者はオーディションで選ばれた静岡の現役女子高生たち。
飴屋さんが本格的に演劇と関わるのは、十数年ぶり?
とある女子校の一室、登校から下校までの1日のものがたり。
いつもと変わりない日常の中に突然あらわれた異色の「転校生」。
最初はとまどいながらも、謎の転校生を受け入れていく女子高生たち。
様々なタイプの女の子たちと、そのとりとめのない会話がすごくリアル。
あー女子の会話って、こんな風にドンドン話題が変換されてくよねー、10代ってふざけたり調子にのったり悩んだりするよねー、みたいな。
全員が揃うと、あちこちで同時多発におしゃべりしているので、全部聞き取ることは難しいけど、突然両方の会話が繋がったり、ヒントを思いついて前の話題が戻ったり・・・面白い!
終演後のトークショーによると、自然な会話のようでいて、タイミングとか誰がどの台詞を言うのかなど、実は相当綿密に演出されているのだとか。
なにげない会話の中で重要なテーマがさらりと語られます。
カフカの「変身」や宮沢賢治の「風の又三郎」、「生と死」「民族と宗教のための戦争」「自分と他者の関係性」「動物と人間」など。
押し付けがましくなく、あくまでさらりと。
それがかえって、心がざわざわして、後からズシンときた。
「HowとWhy」の違い。
「どうやって生まれるのはわかるけど、なぜ生まれるのかわからないってこと」
女子高生の中では、特に「うどんちゃん」「紅林さん」「委員長」「大野さん」がよかったです。
「転校生」の岡本さん(年配のご婦人)もステキだった。
聞いたところによると、生粋の舞台女優さんではなくモデルさん?という噂。
70代であんなに上品で綺麗なのも納得。
「自分でもわからないが、この高校に転入してきたのはたしか」という不思議な存在が、変に演技をしないでその場にとけこんでいく転校生役にぴったりでした。
「転校生」→「転生」→「生」という意味があるとは、トークショーの宮城聰さんが言った中で初めて気付きました。
なるほど、そうか。
最後、全員横並びになって「せーの!!」でドンっと力強くジャンプし続ける。
バックには、全員の生年月日が映し出されていく。
なんか、いろいろひっくるめて感動で泣きそうになった。
飴屋さんは、また伝説を作ってしまったな。
昔からずっとファンだけど、これからもずっと注目していきたいです。