「こういう客は主催者が追放しろ!」なんてね

2007年08月30日(木) 23時00分
26日、日曜は観劇ダブルヘッダーだった。
昼は紀伊国屋ホールで月蝕歌劇団の「寺山修司 過激なる疾走」、夜は歌舞伎座で8月納涼大歌舞伎の第三部「通し狂言 裏表先代萩」を観た。

二つの劇場で遭遇した客のマナーに疑問を感じてしまった。
近くにいたら、殴りつけてやりたいところだったが、根っからの小心者、不快感を募らせながら、ジッと耐え忍んで芝居を観ていたのだった。
こういう状況は体に悪い、血圧がドクッ、ドクッと上がってしまう。

先ず、紀伊国屋ホールでは、帽子を被ったまま、芝居を観ている輩をあちこちで散見、いずれも男。
一番、酷いのは一番前の席で帽子を被ったまま、こいつは背が低かったが、背の高い奴が帽子を被ったままだったら、もうどうしようもありません。
中ほどの席でもハット・オン・ザ・ヘッド状態の奴がいる。
俺はこういう奴らを見ただけでムカムカしてくる。

歌舞伎座は、もっと酷かった。
先ず、俺達の席の二列前の老婆二人連れ、芝居が始まったと同時に一人がコンビニの袋をカシャカシャと音を立てて、折りたたんでいる。
婆さんはカシャカシャ作業を10分くらい集中してやっていた。
それがやっと終わったと思ったら、今度は芝居の間中、二人で周りに聞こえる声で話しをしている。
芝居の解説をしていたり、勘三郎の着ていた打ちかけの色模様の感想を云ったりしているのだ。
大きな声で話したければ、自分の家でテレビを見ながらやってくれと思い、内心、「奈落に落ちろ!」と毒づいていた俺。

俺の前の席のカップルにも我慢が出来なかった。
男は平均的高さより15cmほど座高が高い、その上、髪の毛を逆立てている。
結局、20cm位、普通より高いのだ。
その連れの女、着物姿だったが、半襟の付け方が決まっていないし、それに何といっても、着物姿が似合っていない。
帯のせいだろうか、見にくいからだろうか、そいつが前に乗り出して芝居を観ている。
俺は男の真後ろだったので、座高の高い男と前のめりの女に舞台の視界を遮られてしまい、わずかな空間から覗き見をする始末だった。
俺の後ろの人もさぞ、迷惑だったろう。

それ以外にも、芝居のクライマックスに紙袋をガサコソやっているおばチャンもいる。
全く懲りない方々だ。

芝居が跳ねて俺がブツブツ文句を云っていたら、俺の連れ合いから「アンタのクシャミもかなりのもんだったよ」と云われてしまった。
ああ、皆からは俺も‘迷惑観客で追放処分’の身であったか、トホホホホ・・・

朝青龍問題、誰が一番の被害者か?

2007年08月30日(木) 0時06分
解離性障害と診断された朝青龍は、モンゴルで治療のため29日、帰国した。
医者と親方の二人の監視人付き、まるで重大犯人みたいだ。

この朝青龍問題には現代の病理が凝縮されていたように思う。
朝青龍の今までの行動から考えると自分自身の精神的な弱味を見せたくないために虚勢を張ったり、悪ぶったりしているように見える。
誰も、親方でさえ、十分、指導出来ていなかった結果、朝青龍の行動規範が確立されておらず、掟やぶりの無法者、いや「俺がルールだ」状態に陥ってしまった。
怪我と称して巡業を休んでモンゴルに帰り、リクレーションでちょっとサッカーをやってヘディングして楽しんだことが、帰国命令が相撲協会から出され、二場所、謹慎という厳しい処分になるのか、朝青龍本人には理解できていないのだろう。
このギャップが本人の解離性障害を引き起こした原因だと思う。
今まで、何場所も一人で横綱として頑張ってきたのに相撲協会の処分は「一体、何なんだ」という気持ちが強いと思われる。

穿った見方をすれば、白鵬が横綱に昇進し、悪いイメージの朝青龍を追放したいと相撲協会は考えたとも取れる。
もし、そうなら、モンゴルにまで監視人を送り込まないで、即、クビにしたほうが、金がかからないではないか?

朝青龍のサッカー姿が映像に撮られているのも何だか仕組まれた感じがしないでもない。
ただ、病人、特にストレス障害の人間に、皆の前に出てきて、説明しろとマスコミがいうのは酷というものではないか。
「根性を出せ」、「しっかりしろ」等と叱咤激励する人は、ストレスとか鬱病とかに罹ったことのない人の言い草のように思われる。
病気、特に精神的な病気になったら、休むしかないじゃあないか?!
例え、永久に休むことになったとしても。

朝青龍事件には、義理、人情、礼、品格といった伝統的日本の考え方と実利、功利優先の超現代的な考え方とのぶつかり合い、指導者と部下のコミュニケーションの問題、若年外国人労働者派遣問題、親方と弟子という擬似家族でのしつけの問題、悪玉ヒーローと善玉ヒーローの跡継ぎ問題、いわゆる相撲協会におけるリーダー力士の交代のごたごた、病気発生後は職場におけるメンタルヘルスのケア問題、医者の見立ての問題、等々が含まれている。
家庭内では、DVもあったようだ。

言ってみれば相撲世界の朝青龍トラブルに、世の中の病理が全て凝縮されているように思う。

結局、誰が一番の被害者だろうか?
いいように相撲協会に使われた朝青龍、満足に部下を指導育成出来なかった親方、朝青龍の相撲ビジネスの利益を享受していたモンゴル国王、朝青龍に儚い夢を見ていた相撲ファン・・・

朝青龍は再び日本の土俵に憂姿を現わすだろうか?
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