便秘、下痢 

May 03 [Thu], 2007, 11:22
便秘、下痢

女性の半数以上が便秘に悩んでいるといわれます。食生活の偏り、精神的影響などが主な原因として、便秘になるのです。 下痢は、急性で発熱を伴う場合は細菌感染によるものが多く、発熱がなくしばしば繰り返す下痢は、原因となる疾患がなければストレスなどで起こる心因性の過敏性腸症候群と考えられます。


〈治療の視点〉

▽西洋医学の眼

便秘には、腸の蠕動を強めたり、水分の再吸収を妨げて便を軟くさせ、排便させる薬で、副作用や習慣性のないタイプが使われています。 下痢には、作用の違う薬が幾種類もあり、下痢のタイプに応じて選ばれます。特に細菌感染による急性下痢は市販薬で抑えずに医師の指示に従いましょう。

▽漢方治療の眼

便秘、下痢、共に、原因となる病気がないことを確認して、治療をします。中間証から実証の人の便秘治療には、大黄という生薬を含む漢方薬が適しています。 過敏性腸症候群の慢性下痢は漢方が非常によく効きますので、試みる価値があります。

〈処方の参考例〉

便秘

慢性の便秘でマイルドに便通を整える→大黄甘草湯

腹満、腹痛を伴う便秘→桂枝加大黄湯

比較的体力がなくウサギの糞のような便が出る→桂枝加湯、小建中湯

比較的体力があり月経痛、情動不穏を伴う便秘→桃核承気湯

高齢者の便秘→麻子仁丸、潤腸湯

下痢

比較的体力があり、みぞおちがつかえたり、お腹がゴロゴロ鳴る→半夏瀉心湯

胃腸虚弱の水様性の下痢→啓脾湯、真武湯

不妊・排卵障害 

May 03 [Thu], 2007, 11:18
不妊・排卵障害

不妊に悩む夫婦が最近増えている、といわれます。不妊の原因は男性の場合は無精子症、女性の場合は排卵障害と卵管通過障害が大半を占めます。ここでは、女性の排卵障害を取り上げましょう。


〈症状〉 〜排卵障害〜

ホルモンの分泌異常で排卵が起こらないことをいいます。排卵には「視床下部−下垂体−卵巣」系といわれる一連のホルモンが関係し、このうちどれかひとつでも働きが悪いと排卵が起こらなくなります。また、乳腺刺激ホルモンであるプロラクチンが過剰分泌されていて排卵が起こらない場合もあります。


〈治療の視点〉

▽西洋医学の眼

最近よく耳にする排卵誘発剤は視床下部−下垂体−卵巣のホルモン系に働きかけて排卵を促す薬で、クロミフェン、シクロフェニル、卵胞刺激ホルモンなどがあります。プロラクチン過剰の場合には、その働きを抑えるブロモクリプチンを投与します。 子宮内膜症や子宮筋腫を治療することで妊娠が可能になる場合もあります。

▽漢方治療の眼

のぼせ、冷えな
どを目標に用いられる温経湯には視床下部性無排卵症に対して排卵誘発効果が認められています。 プロラクチン過剰の場合にはなどを用います。 冷え症改善も不妊治療に有効です。11ページのチャートにも示したような、冷えに対するや桂枝茯苓丸なども効果が期待されます。




妊娠・出産に伴う症状 

May 03 [Thu], 2007, 11:15
妊娠・出産に伴う症状

妊娠・出産時は今までなかったホルモンや様々な蛋白質が体の中で作られるために、色々な症状が起こります。つわりや、妊娠後期にでる妊娠中毒症(蛋白尿、むくみ、高血圧の3大症状の悪化例)の他、留意点として流産、早産などがあります。また、出産後には子育てによる心身の疲労も加わって、精神的な不安定も経験します。この他、妊娠中は体力を消耗しているので普通なら問題にならないような便秘や風邪などをこじらせやすいので、早めの治療が大切です。


〈治療の視点〉

▽西洋医学の眼

基本的には薬はなるべく避け、安静、食事療法などを中心に生活に注意します。食事が出来ない程つわりがひどい場合は栄養と水分を輸液で補い、便秘がひどければ緩下剤を用います。妊娠中毒症には降圧薬を、産後のうつ気分が重い場合は向精神薬も使いますが、薬は胎児や母乳への影響のないことが証明されているものを選ばなくてはなりません。

▽漢方治療の眼

漢方薬は胎児、母乳への影響がないものが多く、妊娠、授乳時にも治療しやすくなっています。特に、は駆血剤であり余分な水分を排除する作用もあるので、妊娠中の腰痛やむくみなどに幅広く使われます。この方剤は「安胎薬」ともいわれ、流産や早産に西洋薬の塩酸リトドリンとの併用で予防効果が期待されます。

〈処方の参考例〉

つわり→小半夏加茯苓湯、人参湯

妊娠中の風邪→初期 桂枝湯、香蘇散

咳→ 麦門冬湯、参蘇飲

マタニティーブルー→女神散、香蘇散

便秘→大黄甘草湯など

産後の体力の回復→、十全大補湯など

母乳の出が悪い→根湯、十全大補湯など

子宮内膜症、子宮筋腫 

May 03 [Thu], 2007, 11:09
<特大>子宮内膜症、子宮筋腫


子宮内膜症、子宮筋腫に悩む女性が増えています。漢方治療はこれらの疾患によって起こる諸症状の改善に効果を発揮します。

〈子宮内膜症に伴う症状 >

子宮内膜やそれに似た組織が子宮腔内以外の場所に増殖する病気です。20歳〜40歳代の女性に多く、症状としては月経痛、過多月経、不正出血、性交痛、不妊などがみられます。 〈子宮筋腫に伴う症状〉
子宮の筋肉にできる良性の腫瘍で、30歳以上の女性の4人に1人は筋腫があるといわれます。できる部位や大きさによって異なりますが、症状としては、過多月経、下腹部痛、腰痛、排尿障害、便秘、不妊などがあります。

〈治療の視点〉

子宮内膜症、子宮筋腫は基本的には西洋医学的な治療を最優先します。漢方はこれらの病気に伴って現れる諸症状を軽減するのに効果的です。

▽西洋医学の眼

将来妊娠を希望する場合は女性ホルモン分泌を抑える療法(ホルモン剤のダナゾールやブセレリン投与など)、妊娠を希望しなかったり症状が重い時は子宮筋腫のみの摘除、または再発の可能性がある場合は子宮の全摘出を行うこともあります。

▽漢方治療の眼

対象になる症状の多くは骨盤内のうっ血によるもので、漢方薬の処方は「月経にともなう症状」に共通します。詳しくは、7ページのチャートも参考にして下さい。 桂枝茯苓丸は症状軽減ばかりでなく子宮内膜症そのものの改善や、ダナゾールとの併用でホルモン剤特有の副作用軽減効果もあるといわれ、子宮筋腫、子宮内膜症治療で重要視される漢方薬です。
この他、 冷えや腹部の痛みが強い場合→、当帰四逆加呉茱萸生姜湯 手足のほてりや口唇の乾燥のある場合→温経湯 出血が多い場合→のぼせや発汗、精神不穏、下腹部の痛みが強い場合→桃核承気湯 などが処方の目安になります。







にきび、吹き出物 

May 03 [Thu], 2007, 11:03
にきび、吹き出物

にきび(吹き出物)は、毛穴に皮脂などの分泌物が溜り、そこに細菌が感染して炎症を起こしたもので、医学的には尋常性ざ瘡といいます。思春期、月経前などに出来やすいことからもわかるように、ホルモンバランスの乱れが主な原因ですが、栄養の偏りや自律神経の乱れ、胃腸障害、便秘なども悪化させる一因になります。

〈治療の視点〉

▽西洋医学の眼

炎症が強いときには抗生物質のクリームを塗ったり、ビタミンなどを内服しますが、これは対処療法に過ぎません。 大切なのは肌を清潔に保ち、規則正しい生活で心身のストレスをためないようにすることです。しかし、これらのことに気をつけても、にきびを完全に予防するのは難しいのです。

▽漢方治療の眼

ホルモンバランスの乱れが主な原因ですから、このような症状は気・血・水のバランスを整える漢方治療の効果が期待されます。 処方としては、3ページで説明した「血」という状態を改善する漢方薬や、(ハトムギ)という生薬を併用することで効果を高めることもあります。


〈処方の参考例〉

胃腸障害があり、口の周りにできるもの→半夏瀉心湯

体力中等度でイライラが強い→加味逍遙散

体力中等度で月経時に症状が悪化→桂枝茯苓丸、桂枝茯苓丸加

顔の赤み、炎症が強く、脂ぎった感じが強いもの→清上防風湯

〈膀胱炎と漢方〉 女性に多い膀胱炎には、西洋医学では抗生物質を使いますが、再発を繰り返したり、無菌性膀胱炎には漢方が有効です。主な処方には、猪苓湯、 、五淋散などがあります。