距離 

February 09 [Sat], 2008, 16:48
あの人と付き合い始めて1年と10ヶ月。
大きなケンカもしたことなかったし、
大した不満もなかった。

お互いが仕事で忙しいけれど、
たまに私のアパートに泊まりに来たり、
週末には私が泊まりに行ったりして
会う時間を頑張って作ってきた。

社会人1年目の私にとって、
休日まで仕事が持ち越されるなんて当たり前のこと。
毎日追い詰められて、
あの人が来ても優しくしてあげれたかなんて自信がない。

でも、遅くに仕事が終わって来てくれたときには、
たくさんのごはんとあったかいお風呂を入れて。
私にできる事をしようとつとめてきたつもり。

家庭のぬくもりから遠ざかっていたあの人に
少しでも心温まる空間を作ってあげたかった。

あくまで私の想い。



問題なんてなかった。
忙しそうで、お互い疲れてしまって、
同じ休みにはごろごろすることが多くなっていたけれど、
どうしようもなかったし、
そのことであの人も文句1つ言わなかった。


でも、些細なことで不安が溜まっていった。
次第に、私の元へ来る回数が減ってきた。
電話がメールへと代わり、
メールが次第に減り始めて。

それでも、浮気をするような人では決してないから。
疲れているんだと信じていた。



でも、会えない時間は私をどんどん不安にする。

こんなに弱い人間だったかな。

前はもっとしっかりしてかっこいい女だったはず。

あの人に出会って、
受け止められる安心感に出会って、
初めて他人に弱い部分を見せてから、
弱くってもいいんだって甘えていたらしい。
不安がつのりはじめた。


思わずぶつけてみる。

「付き合うの、めんどくさい?」


そんなことないよって言ってくれるって思って、
半分はカマをかけただけだった。


『めんどうっていうか、やりたいことがいっぱいある。』


否定もしてくれない。
苦しい。

でも私は意地を張って強気に出る。

「別れたい?」





『多分このままだとお前を怒らせるばっかりになるから、
 少し距離をおきたい。』



今まで付き合ってきて、
距離を置いて戻ったことなんて一度もなかった。
このまま別れることになるんだ。
そう確信した。
かくいう私も、別れたい相手に距離をおきたいと宣言した過去があった。


なんて言えばいいんだろう。
引き止める言葉も見つからない。
ましてや泣きつくこともできない。
言葉が出てこない。
苦しい。


やっとも思いで強がって言った言葉は


「ばいばい。」



これだけだった。



これで終わりなんでばかげてる。
終わりと言われたわけでもないのに。
自分から離れようとするなんて。

でも、今まで色んな人との別れをくり返して、
振られることは私には耐えられなかった。
それなら、私から離れよう。
そんな気持ちがくるくると回って、
この言葉だけが出た。


ばかだった。

 

June 23 [Sat], 2007, 22:21
1人暮らしをはじめて3ヶ月。
適度に田舎の町に、1人には広すぎる部屋を借りて。
私のひとりぼっちの生活は始まった。

実家でも1人で部屋にいることは多かったけれども、
誰もいないと思うとまた違う。


寂しくて、寂しくて。


そんな時に私はやはり彼の夢を見てしまう。



その夢は現実と見分けがつかないほどリアリティーがあって
私の生活の中に入り込んだ夢だった。


今の私の部屋は3部屋ある。
キッチンと和室と洋室。

その一室に彼と私はいた。



彼はやっぱり優しくて。
4ヶ月前に別れを告げたときと同じ話し方で私を落ち着かせた。

そして仕事での辛さや苦労を労わってくれて、
ずっと頭を撫でて抱きしめてくれた。

私は今の彼氏の存在も忘れて彼の空気の中にいた。
幸せだった。
辛いことなど何も思い出さないぐらい彼の作る幸せの中にいた。


そんな時、隣の部屋に繋がる扉が開いて、
今の彼氏が顔を出した。
わたしたちの話をずっと聞いていたのだ。

「お前たち、俺に謝った方がいいぞ。」


怒ったことのない彼氏が初めて怒った表情を見せ、
私にそう言い放って扉を閉めた。


私は何も言えなかった。
言わなかったのかもしれない。


ただ隣にいる彼を愛しいと思っていたことは事実だったから。
だから謝る言葉も出なかったし、
彼を選んだのかもしれないと思った。


その後も彼は私を片時も離さなかった。
手を繋いで、身体を寄せ合って過ごした。


そんな夢を見た。



ばかだ。
なんて愚かなんだろう。



未だに彼との甘い夢を見てしまう自分が許せないし、
彼をたとえ夢の中でも選んでいた自分にあきれてしまう。


いい加減気付かなきゃ。
彼は私の元へは帰ってこないということに。

彼とはともに歩いていけないということに。



あんなに別れて自立しようって言い聞かせていたのに。
結局は彼に縛られたままなんだ。


やっぱり好きなんだ。
誰よりも好きなんだ。


そう認識してしまうけれども、
それを隠しておかないとまた馬鹿なことするよ。

全てを失っても良いほどに愛してしまわないように。


忘れなきゃ・・・
忘れなきゃ・・・

早く大丈夫にならなくっちゃ・・・・


あれぐらいの夢で自分をぐらつかせる彼の存在が憎らしいけれど
とても愛しい・・・

別れ 

March 13 [Tue], 2007, 1:59
私の目の前には少し背が高くなって頬が痩せて、
男らしくなった大人の彼がいた。


あれから4年。
最後に会ったのは4年前。

変わらない空気。
のんびりした舌っ足らずなしゃべり方。
そして大好きだった笑顔。

変わらなくて懐かしいものばかりを抱えた彼は
4年の月日を経てそのまま大人になっていた。


私はというと。
基本的には何も変わっていない。
変わったように見えるところは変わったと見せたいところ。
気持ちもあの時のまま。



ざわめきを隠してめいいっぱい明るく振舞って。
私は彼に会った。
他愛のない話をして。
でも私の心はめいいっぱい緊張していたよ。
緊張とときめきと緊迫感を背負いながら話していたよ。


やっぱり彼といると楽しくて。
あの時は楽しかったことと辛かったことが同じぐらいにあって。
今思い出すとキラキラ見える眩しい思い出だった。

でもいっぱい泣いたし、彼を失ったことを後悔しない日はなかった。

そして自分の中に禁止事項をたくさん作った。
こんなことを言うと相手に負担になる。
これは我慢しなきゃいけない。
そうやって自分を抑える術を身につけて。
自分を護りながら生きてきたよ。

でも、あなたのことを忘れた日はなかった。
別れて6年。
離れて4年。
それでも今でも夢に見る。
幸せな甘い夢を見てしまう。
彼は私の記憶に留まり続けて私を縛り続けた。


語れる思い出は山のようにあって。
話は尽きないけれど。
いつまでも思い出にとらわれてばかりじゃいけない。
そう思って会おうと決めた。



あの頃よりは私も楽しく落ち着いて彼と向き合うことができた。
時間は確かにあの頃の傷を癒してくれていたし、
私を大人にしておいてくれた。

でもこのままじゃいけない。


お礼を言わなくちゃ。
謝らなくちゃ。

そしてお別れを言わなくちゃ。


ずっと会っていなかったのにお別れを言うなんてバカな話。
でも前回は私の中でお別れを決意することはできなかったから。
受け入れられなくて6年も引きずってしまっていたから。
今度は自分から言わなくちゃ。


涙を必死でこらえながら笑顔で切り出した。
「もう会わないでおこうと思って。」


今にも泣きそうな笑顔でそう言う私に彼は問いかけた。
「なんで?」
「いきなりそんなこと言われても寂しいんだけど。」


「寂しい」
その言葉だけで満たされた気がした。
彼も私といることを心地よいと思ってくれていたし、
また一緒に時間を過ごせたらいいと思ってくれていたんだ。

でもだめなんだ。
私はきっとまたあなたに恋をする。


最初ははぐらかして答える。
「彼氏に後ろめたいし。」


そんな私に彼がフォローの言葉。
「俺、お前の幸せ壊したりしないし。」


やっぱり本当のことを言わなくちゃ。
付き合っていたときも本当の気持ち話せなかった。
最後にちゃんと言わなくちゃ。

「やっぱり好きだから。
 今まで忘れられなくって、あなた以上に好きになれる人がいなくて。
 でも今の彼氏には本当にいっぱい支えてもらった。
 この人は失いたくないし、大事にしたい。
 でも、あなたといると壊してもいいかなって思っちゃう。
 やっぱりあなたのことが今でも大好きだから。」

「あなた以上に好きになれる人はいないよ。
 だから、私の好きは全部あなたにあげるよ。
 でも愛はあげない。」


私の言葉が止まると、彼が口を開いた。
「嬉しいよ。
 こんなに愛されてたなんて本当に嬉しい。
 俺はまた会いたいから。
 お前が会わないようにしたいなら、仕方ないかなって思う。
 お前の気持ちもよく分かるから。
 でもお前が大丈夫になったらまた会えたらいいね。」


また上手に言えなかったよ。
また優しくしてあげれなかったよ。
結局は彼を傷つけて彼に労わってもらって。
また私はだめだったよ。


でもね。
嬉しいって言ってくれただけで私はこの上なく幸せなんだ。
あなたが私を受け入れてくれたそれだけで、
これからあなたがいなくても頑張れるような気がするよ。

涙をふく私に彼は続けた。
「本当は折れるぐらいに抱きしめてあげたいけど。」


死んでもいいと思った。
あなたに抱きしめられてそのまま死んでもいいと思った。
でもここであなたに触れたらまた離れられなくなる。
またあなたに恋をしてまた同じことの繰り返しだ。

「よく言ってたよね、抱きしめたら折れそうだって。
 折れないよ。
 丈夫にできてるから。」
昔話ではぐらかした私。

「あの時は折れないように俺が調節してたから。」
冗談で笑う彼。


それでいい。
私たちは友達以上恋人未満がちょうどいい。
私はあなたのことが好きすぎるから。
あなたとは上手くやっていけないよ。


時間になって、彼の部屋を後にした。
もう二度と来ることはないから。
6年分の思い出と気持ちを全部そこに置いてきたよ。


送らなくてもいいと言う私をさえぎって駐車場まできてくれた。
お互いに涙をこらえた表情で。
車に乗り込んだ私を見届けて
「じゃあ。」
一言だけ言って彼はさっとドアを閉めた。

話せる言葉はたくさんあったはず。
でもお互い何も言えなかった。
言えば別れが辛くなる。
それに今更言う言葉なんて見つからない。


車を発進させて彼の前を通り過ぎた。


バックミラーに移る姿をずっとずっと見ていた。
小さくなって消えてしまうまで、涙でかすんで見えなくなるまで見ていたよ。


涙は溢れんばかりにこみあげたけれども、
そのしずくを一粒も落とすことはなかった。
なぜか泣けなかった。
泣いたら振り出しに戻るような気がして。
泣くことができなかった。


結局「ありがとう」も「ごめんね」も上手く言えないまま。
私たちは終わった。






ありがとう。
ごめんね。
ありがとう。
明日には笑っているから。
あなたも笑っていてね。

黒い空き箱 

February 27 [Tue], 2007, 0:53
私の部屋には黒い空き箱がある。
高校生の時にもらったものでもう6年も前の話。
中身はとっくになくなってしまったけれど、
手の届かない高い本棚にそれは飾ってあった。
私のとって大切な大切な箱だった。


それをくれたのは初めて付き合った彼。
私が初めて愛した人。
そのときの私の人生の全てだった人。


箱の中身は覚えている。
どこにでもありそうなチョコレート。
有名なキャラクターが箱に描かれていた。


確か6年前の春。
原付の免許を取ってバイクを買ったあなたは
友達と一緒に原付で東京に行くなんて言い出して。
本当行くなんて思ってなかった私はすごく心配したっけ。

携帯電話も置いていって。
たまに夜にかかる電話を心待ちにしては
彼の無事を祈って眠った。
心配性の私は毎日彼の安否を気遣っては落ち着かない日々を過ごした。

あまりに悩み過ぎた私のカラダは
痩せてしまって胃潰瘍までできた。


そんな私の心配をよそに笑顔で帰ってきた彼。
「楽しかった!」なんていいながら旅の思い出を語る彼。
そのときの東京土産がこのチョコレート。
味なんて覚えていないけれど、無事の証。


私にとって彼は初めての彼氏だった。
幸せだった。
でも好きな気持ちが大きすぎて持て余すようになった。

大好きで大好きで大好きで・・・・


好き過ぎてどうやって大事にしたらいいのか分からなくなっていた。
幼い私は一秒でも一緒にいたくて。
ただ隣に彼の存在を求めた。



そんな私は思いやりと言う言葉を忘れてしまって
彼を疲れさせていたことに気付けなかったね。
彼が私をとても大事にしていてくれたことは知っていたけれども
私は彼と同じだけ大事にすることができなかった。


距離をおきたいと言われて、その1ヵ月後に私たちは終わった。
泣いたりしてごめんね。
信じてあげられなくてごめんね。
待ってあげられなくてごめんね。
優しくしてあげられなくてごめんね。
あなたのこと、本当に大好きだったんだよ。


私たちの問題は、付き合い方の違いだったと思う。
いつも一緒にいたい私と、自分の時間を楽しみたい彼。
毎日メールも電話もしたい私と、趣味とバイトに没頭する彼。
恥ずかしがりな私と、人前でも手を繋ぎたい彼。


一緒にいるときはとても幸せだった。
笑顔が絶えなくて好きな気持ちが増幅して幸せだった。
でも私たちは一緒にはいられなかった。


私たちが終わってからも、私はそのことが受け入れられなかったよ。
毎日泣いては、彼がまた来てくれるんじゃないかって
ありえないはずなのにそう思わずにはいられなかった。
またきっと来てくれる。
それがありえないことだと気がつくのに3ヶ月はかかった。

そのことに気がついたのは彼の隣にいる小さな女の子。


思い出の指輪。
誕生日にもらった香水とクマのぬいぐるみ。
一緒に朝日を見た海。
初めての遠出は電車で1時間半もかかる海だったっけ。
彼の家に遊びに行くたびに書いた窓の落書き。
初めてのデートの前に彼のバイト先のコンビニで待ってた。
男の客が近づいてくると心配したあなたが私の元へ走って来たね。
二人乗りしたバイク。
告白の言葉。

どれも忘れられなくて記憶から消えてくれなくて。
彼に会いたくて。


別れてしまってからも思い出の場所に行っては涙を流した。



高校3年生になり、皮肉にも私たちは同じクラスになった。
毎放課彼の元へ通ってくるあの時の女の子。
私は彼女が嫌いだった。
小さくて目がくりんとしてて手作りのお弁当とかあげちゃう女の子。
そして男の前で媚を売る女。
全てが私と正反対で嫌いだった。
背が高くてさっぱりはっきりした性格で、でも恥ずかしくて何もできない私。
裏表がないのは自慢だけれども、
彼の前で可愛く振舞うこともできなかった。


彼女の放課通いは1年間続いた。
私はそれを毎日見ていた。
見ていないふりをしていたけれども、よく見ていたよ。
そしてすごく惨めだった。
惨めで悔しくてむなしくてたまらなかったよ。

そんな私をよそに幸せそうな顔している彼を
憎らしいと思ったけれども愛していたよ。


別れてからも、彼は何度も私に声をかけようとしてくれていた。
心配していてくれたんだね。
でも私はそれが辛かった。
無視したりそっけなくしたりして彼を遮断した。


そうして高校生活は終わった。


風の噂で東京の大学に行ったって聞いたよ。
とても楽しくやっているんだろうね。
あの時の彼女と別れたことも噂で聞いたけれども、
また彼のそばにはかわいい別の彼女がいるんだろうね。



私はあれから何回か恋をした。
けれど、彼以上に好きになれる人はいなかった。
どうしてもできなかった。
このまま誰も愛せないんじゃないかって思っていたよ。
本当にそう思っていたよ。



今、私のそばには一人の彼氏がいる。
彼とは正反対の彼氏だけれども、
笑顔が可愛いところは彼に似ているかな。
あの時、彼以上に好きになる人なんていないって言ったけれども、
それは今でも同じだよ。
でもね、違うことは彼以上に愛しているということ。

私の好きは彼に全部あげるよ。
だから今の彼氏に私の愛をあげるね。


彼のことは大好きだけれども、一緒にいられない。
そのことが分かった。
そして私の全てを受け止めてくれる人に出会えたんだ。



私は本棚に手を伸ばして空き箱を手に取った。


それをそっとゴミ箱に捨てた。

もういいんだ。
わたしはこの箱がなくても大丈夫だよ。
空っぽの箱の中に捨て切れなかった気持ちを詰めて、
私はその箱を手放した。



この4月から地元で働く私と、東京で働く彼。
この春休みが終われば二度と会うことはない。
後の春休み。


だから最後にもう一度彼に会いたい。


3月彼と会うことが決まった。
最後のお願い聞いてくれてありがとう。
ちゃんと言うから。


「ごめんね。」って。
「ありがとう。」って。


「さようなら。」って。

幸せですか? 

January 19 [Fri], 2007, 1:38
あなたは幸せですか?
それとも不幸せですか?



突然こんな質問をされた。
・・・・・・・・。
なんて難しい質問なんだろう。

そもそも幸せってどういうことなんだろう?



今日は友達の行動にイライラさせられた。
だから不幸せ??
今日は楽しみにしていた本を手に入れた。
だから幸せ??

幸せ、幸福、
それは心が満たされること。
心の大きな器に暖かい甘い液体がなみなみ注がれること。
そうなの??
私にはよく分からないけれど。
そうではないかと思う。



おそらく私は不幸せではないと思う。
思うようにならないことばかりで、
ストレスとプレッシャーと毎日戦いながら、
自分を抑えて相手に尽くして、
人の顔色を見ながらやりたくもないことをやっている。
それでも不幸せではないと思う。

なぜって??
それに勝る嬉しい楽しいことがあるから。
そんなにたくさんではないと思う。
それでも傷ついた心を癒すのに余りあるほどのぬくもりだ。
私の心を一瞬にして幸福の色に変える。


私の大切なものたち。
友達。家族。恋人。

今の私を支えてくれるもの。
恋人。

どんな私も受け止めてくれるもの。
友達。

どんな私も愛してくれるもの。
家族。


みんなみんな大切で暖かくて幸福の色を持っている。


今は恋人に支えられてる部分が大きいのかな。
今までの恋人たちとは違う。
どんな私も見せられる気心の知れた人。
そして自分よりも他人を思いやる温かい人。
友人からの信頼の厚い飾らない人。
甘え上手でいつも一緒に居たがる可愛い人。
でも困るとすぐに来てくれる逞しい人。
さりげなく車道側を歩く紳士的な人。
そして私の手を掴んで離さない愛情深い人。

彼が与えてくれる幸福で私はいつも溺れるほどに満たされている。


こんなことばかり言っていたら惚気でしかないけれど。
でも私の求める人に巡り合えたと思ってしまう。
ぱっと見て分かるようなかっこよさやときめきはないけれど、
私を第一に考えてくれる心は誰よりも深いと思う。
そして私の求める幸福を彼は全て持っている。


整った顔なんて役に立たない。
笑った笑顔が可愛くて愛しければそれでいい。
私が見ていいと思えばそれでいい。

権力なんて役に立たない。
私を守るのに充分な気持ちと行動力があればそれでいい。
私の隣に居てくれればそれでいい。

経済力なんてさして重要じゃない。
二人が寄り添って生きていけるだけあればそれでいい。
心が豊かであればそれでいい。


今、私の心は乱れてはいないけれど、
彼がいなくなったときのことを考えると恐ろしく思う。
私の中の幸福の水の大半が失われてしまいそうだ。
そう思うほどに、私の生活に彼の居場所がありすぎる。
思い出は時に残酷だ。

今まで多くの大切な人を失ってきた。
彼もいなくなってしまうんじゃないかって恐怖が常に付きまとう。
どんなに幸せな瞬間でも、
終わりが来ることが怖くて怖くて仕方がない。
私を置いてどこかへいかないで欲しい。
どこかにいく時は私も連れて行って欲しい。
一人にしないで欲しい。
なんて我儘な願いなんだろう。


端から見れば私たちは幸せだ。
幸せすぎるほどに幸せだ。
馬鹿みたいな話だ。
それでも不安を覚えるなんて。

「永遠」なんて信じられない。
友達はそう話していたっけ。
でも私は信じているんだ。
少なくとも私と友達の間に終わりはないんじゃないかな。
それと同じで彼とも終わりを見ずに過ごせるんじゃないかって。


甘いことは分かっている。
今は私だけを深く想ってくれる彼もいつかはいなくなるかもしれない。
それでも信じたいんだ。
わたしが信じて欲しいから。
信じたいんだ。。。
そして永遠の幸せを願うから。
彼が隣にいることを望むから。
だから信じたい。


けんかをするかもしれない。
浮気をされるかもしれない。
飽きられてしまうかもしれない。
幻滅させてしまうかもしれない。
何が起きるか分からない。
怖い。
怖くて怖くて動けない。

それでも今私は一瞬の幸福に包まれて幸せだ。
抱きしめてくれる彼の腕の強さに。
頭をなでてくれる手のぬくもりに。
繋いだ手をポケットの中で組みかえるときめきに。
私を愛しげに見つめる優しい瞳に。

この一瞬の幸福に身も心も包まれて幸せだ。

だから大切に大切に守ろうと思う。
儚く消えてしまわないように、
嵐で折れてしまわないように、
誰かに踏み潰されないように、
わたしと彼で守りたいと思う。

それが私の幸せの形。

電話 

January 15 [Mon], 2007, 2:27
仕事が終わって、その帰り道。
いつも7時半か8時過ぎ。
あなたは私に必ずコールをする。
「仕事終わったよ。」
「何してたの?」
「今日仕事でね・・・」

そんな他愛もないような話をしながらあなたは家路を急ぐ。
取り留めのない話。
私たちの会話はいつもそんな感じ。
お互いの一日を聞いて、笑いあったり、ふざけて馬鹿にしてみたり。
そんなくだらないような20分ほどの時間が
私はとっても好きだ。


夕方が近づくとドキドキする。
あなたからのコールを今か今かと心待ちにして、
何度もケータイを見てはマナーになってないか何度も確認をして、
聞き逃していないか何度も画面を見て、
そしていざ着信が鳴ると、
待ちわびていなかったふりをして少し待ってから出る。
ケータイを握って3数えてから。

待ってなんかいないよ。
私も忙しい一日であなたがいなくても充実してたもん。


そう思わせるための3秒。
強がって「待ってたよ。」が言えない私の小さな抵抗。
それでも着信音が鳴った時のなんとも言えない幸せの絶頂感が好き。



そんな電話が突然鳴らない。
仕事が長引いたのかもしれないと思う。
それでも気になって仕方がない。
友達と電話でもして遊びに行って忘れているのかもしれない。
それでも気になって仕方がない。
趣味の音楽を熱中して聴いているのかもしれない。
それでも何度もケータイを見てしまう。
後で電話しようと思って疲れてそのまま寝てしまったのかもしれない。
それでも私の心は乱されてしまう。


浮気をしたりすることを心配しているんじゃない。
あなたの中で私の存在が薄れてしまうことが何より心配なんだ。

空気のような存在になって、
側にいることが当たり前になって、
後回しにしてしまうことが何よりも寂しいんだ。


そんな時はふと思う。
私も電話に出ないでやれば・・・・・
あなたはきっと私を心配してくれるだろう。
いつも私があなたの安否を気遣っているように。
でもそんな作戦は無意味だ。
心配させて困らせて悩ませたいんじゃない。
そんなこと望んでなんかいない。



こんなに大切にされていると涙が出そうな日もある。
でもその翌日に電話が来ないだけで不安になる。
女は我儘で独占欲の強い醜い生き物だ。
いや、私だけがこんなにも醜いのかもしれない。
こんな醜い姿は決してあなたに見られたくない。


会いたくて、会いたくて、寂しくて、切なくて。
翌日はいつもどおりに電話が鳴る。
ねぇ、思わず飛び出たことに気が付いた?
あなたと話すこの僅かな他愛のない時間は大好きだけれども、
でもそれは寂しさを埋めるには不十分すぎる。


ただの電波だ。
あなたの声がするだけだ。
あなたの姿は見えない。

目を閉じて、あなたの声だけに耳を傾ける。
あなたが今どんな顔して笑っているのか。
どんな顔して馬鹿な話を聞いているのか。
想像することはたやすいことだ。
でもあなたはそこにいないじゃない。

とてもリアルに、手に取るようにあなたの仕草や表情が分かるのに、
瞳を開ければまた一人だ。
家に着く時間が刻々と迫ってくる。
あなたは「またね。」と言ってすぐに終わらせてしまうんだ。
名残惜しさも見せずに。

ううん、本当は名残惜しいのかもしれない。
でも私から見ればとてもあっさりした終わり方だ。
切なさが増幅して私に襲い掛かる。


「寂しいから。」
「切らないで。」

この言葉を何度となく飲み込んできた。
電話を取るのでさえ強がる私がこんな言葉を言えるはずもない。
また今日も強がって終わってしまった。
どうしてこの言葉が言えないんだろう・・・・。


そして夜中の孤独に埋もれてしまいそうな私は、
寂しさのあまりメールをすることさえも躊躇ってしまう。

「眠れないんだ。」

そんな一言も言えないでいる。




だって、彼の時間は彼のものだから。
全て私のために使うことは出来ない。
彼は彼の思うように人生を過ごせばいい。
だから、私を重いと感じれば切り落とす事だって可能なんだ。
それが分かっているから、これ以上重い気持ちを伝えられない。
だって男の子はこーゆーの嫌いでしょう?
あなたに重荷を背負わせて面倒だと思われるぐらいなら
一人で耐えたほうがましなんだ。
どうしても耐えられそうにないときは友達を呼ぶよ。
あなたにはどうしてか頼れないんだ・・・




どうしてだろう・・・こんなに一緒にいるのに。
こんなにあなたの気持ちを確信しているのに。
それでも私は今日もまた強がってしまう。


今夜も眠れないんだ。。。

きっかけは些細なこと 

January 11 [Thu], 2007, 1:05
小さなケンカで小さなトゲが刺さった。
ほんの小さなトゲのはずなのに。
気になって。
気になって。
抜いてしまえば楽なのに。
「このぐらい平気。」って強がるから。
未だトゲは私の身体に残っている。

このまま化膿して大きな傷になったらどうしよう。
ほんのちいさな傷なのにな。
たいしたことないのに。
くだらないことでどうしてトゲを刺してしまったのかな。

私の心に刺さったトゲは、
見えないぐらい小さな傷を作る。
その傷が治らなくって細菌が広がって、
やがて気が付いた頃には手の施しようのないほど大きな傷になる。

いやだ。
そんなのいやだ。
治してしまわなきゃ。


でも。
私にトゲが刺さっているならばあの人にもトゲを一緒に刺してしまったんだろう。
きっと小さなトゲが気になって気になって。
このまま大きな傷になってしまうことを心配しているに違いない。
でもこのトゲの抜き方が分からないんだ。

ピンセットでつまめばいい??
本当のトゲならそうしてあげるよ。

でも、見えない心のトゲはどうやって抜こう?
あなたは自然に抜けてくれるのをきっと待っている。
でも私は自分の力で抜きたいんだ。
抜いて染みない消毒をして、
「痛かったね。我慢してえらかったね。」って労わってあげたいんだ。

でも忘れちゃいけないことは、
私がトゲを刺した張本人だということ。


どうしてあんなことをしてしまったのか。
どうしてあの時泣いてしまったのか。
不意にこぼれる涙があなたを不安にさせることは分かっていたのに。
無意識のうちに。
流れる涙を止められなくて、
あなたの心にトゲを残した。



もし今夜、毒が回って苦しくなったら
助けに行くから必ず呼んでね。

もし今夜、トゲを抜きたいって思えたら、
抜きに行くから必ず呼んでね。




必ず私の名前を。
呼んでね。

嘘のつけない人 

January 09 [Tue], 2007, 13:28
例えば、
私を見つめる優しい瞳に偽りがないことは分かっている。

例えば、
私を抱きしめる両の腕に偽りがないことは分かっている。





それでも私はどうしても確かなものが欲しくて尋ねてしまう。


「好き?」

『好きだよ。』



「いつまでも一緒にいられる?」

『その予定だよ。』



予定は未定ってよく言う。
私たちの未来に確信などない。
それは私もよく分かっている。
何が起きるかは分からないんだ。



その場しのぎで、雰囲気だけで甘い言葉をささやける人じゃない。
そんな口だけの男なら好きにならなかった。
彼の言葉はいつも真実を述べる。
そのまっすぐな心に惹かれたのに。




それでも私は夢を見てしまう。
甘ったるい夢を。


彼が私を一生掴んで離さないよって。
死ぬまで側にいるよって。



そんな媚薬みたいな口約束をしてくれることを。
その言葉が聞きたくておろかな私は尋ねてしまう。

「ねぇ。ずっと一緒にいられる?」



彼の答えは決まってる。

『今はその予定だよ。』





我儘な私の願いを聞いてくれるなら
私はあなたとの永遠が欲しい。
今だけの幸せならいらない。

もし夢を見させてくれているだけなら
永遠にこの夢の中にいさせて欲しい。


私を見つめる優しい瞳に偽りがないことも、
私を抱きしめる両の腕に偽りがないことも、
ちゃんと分かっているから。
それでも尋ねてしまう私を許して欲しい。


「ねぇ、愛してる?ずっと一緒にいてくれる?」
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