タイムスリップ 

2007年04月07日(土) 0時21分
もし入学した頃に戻れたら
あたしは違う道を選んでいたのだろうか。



入学した頃はまだ今より桜が咲くのが少し遅くて、大学へ続く道はまだつぼみ桜並木道でした。
中学・高校と違い知らない人に囲まれた世界の中で、私はとにかく一員になることに必死でした。

そんなとき、たまたま名前が近くて
たまたま実家も近くて
たまたま同じ学科で
たまたま同じ授業の多かった庄司に出会いました。

「どっかサークルとか入る?」
「高校時代何部だったの?」
「遊びに行くならドコいくん?」

そんな入学当初によく交わされる会話を私たちもしていました。
このときはまだ、お互いのことを知らなかったし、知ろうとも思っていなかった気がします。



そんな中、たまたま初めてとある授業のコンパが開かれました。
わたしたちはたまたま二人とも参加していて、たまたま同じ方向だったので一緒に帰りました。

「気持ち悪ィ・・・。」

新入生にはよくある光景ですが、庄司は限界がわからなかったようで飲みすぎて悪酔いしていました。
そんな時々吐きそうになっては止まる彼を彼を同じ方向だったわたしは引きずりながら帰りました。

「ちょっと大丈夫?」

今のわたしなら確実「アホやろ。」って冷たく言い放ってるでしょう。
このときはまだ私たちはそれほど仲良くなかったのです。

「俺は酔ってないぞー!!」

「バカ、恥ずかしい!この酔っ払いが。」

半ば酔いが抜けきれてなくて調子よく叫ぶ庄司をはじめてどついた瞬間だった。

「イタッ、姉さんちょっと過激ッスよー。絶対骨が折れた。」

わざとらしく頭を押さえて痛がるそぶりを見せて庄司は笑った。

「そんな顔もするんじゃん。てっきりおとなしいかと思ってた。」

そういわれ、わたしが自分がこの人と友達のようなやりとりをしていたことに気づいてハッとした。

「俺さー、人見知りするんだけどね。なんか篠田さんは話してしまうわ。」

「え、誰が?」

「ひっど!まぁ、そういう容赦ないところがあるからかね。」


男の子にそんなことを言われたのは初めてだった。
私は平然とふーんと言ったけれど、本当はなんか恥ずかしくて耳が熱くなった。
夜なのに気温が2℃くらい上がった気がした。
これから先何度も一緒に乗るであろう快速電車に揺られながら、それは何かが芽生えた瞬間だった。

それは恋ではなかったと思う。



もし入学した頃からやり直せるなら、
もしかしたら、この何度の偶然には出会えなくて。
そう思うと、あのころが恋しい。けど戻りたいとは思えない。



トモダチ 

2007年04月05日(木) 14時42分
「なんでそんなところ居るのよ!」

何もない世界は自分を傷つけるものは何も無いけど
自分の中にある「寂しさ」だけはあります。
何も無くなったら、寂しくなって寂しくなって
今度はその寂しさが自分を傷つけるのです。

そんなとき誰かに助けて欲しくて、わたしは携帯を鳴らした。

わたしの優しい友人はたったワンコールでわたしの異変に気づき、
綺麗な髪を振り乱して駆けつけてくれたのでした。

「びっくりしたわよ。『トイレから出れない・・・。』って言うもんだから。来てみたらそんなボロボロの顔だし。」

「ごめんねーーっ・・・みんなには内緒に・・・。会議行けなくてごめんねー・・・。」

扉が空いて友人の顔を見た瞬間、何年ぶりかに子供のように泣いて、すがった。
友人の言うとおりボロボロの顔を彼女の胸に押し付けて。

「そういうときは、隠れるんじゃなくて素直に伝えなきゃ。気づけないのが一番やっかいなの。」

そのとき言われた言葉が今でも思い出しては心に響く。
友人は、わたしを外に連れ出して、温かい飲物をご馳走してくれました。
そしてただただ、私の話を聞いてくれるのです。
途方も無い話を。

そして時々
「ほんま庄司はアホね!バチコンしてやりたい。」
と言うのです。
そして、わたしは「庄司は優しかったよ。わたし満足したもん。」って彼をかばうのです。
そうすることで、少しずつ癒されていきました。


このとき友人の香世子が居なければ。
きっと泣くことはなかったけれど。
きっとずっと笑顔のままだったかもしれないけれど、
きっといつか壊れていたんじゃないかと思います。
誰か一人でも
全てを許して、認めてくれる人がいないと
このような人種は崩れ落ちてしまうのです。

似非顔(エセガオ) 

2007年04月05日(木) 14時12分
わたしは笑顔を作ることだけは得意でした。
卒業アルバムのコメントにはよく「いつもニコニコしていて幸せになる。」とか「笑顔が素敵。」とか書かれていました。
気がついたら、どんなときでも人に笑顔を向けることが出来るようになりました。

振られたって、
全てが終わったって、
涙が出てこないのです。
全てが心臓を貫いているのに、血を流しながら微笑んでいられるのです。
たとえですけど。

「どうしても友達やわ。」

「ごめん」


本音をいうと


謝るくらいなら好きになって。
こんなに近くにずっと居たのに。
何故わたしは駄目なのよ。

って言いたくなりました。
もちろんそれはわたしが自意識過剰なだけ。


それを分かっていたから
「ううん、こちらこそごめんね。ありがとう。」

いつもの笑顔で明るく答えました。


人って不思議と冷静で、
こんなことがあった後も

「皆のところに行かなきゃ。」

と、サークルの集まりのことを思い出すのです。
無意識に足が動いて、部室のある建物のほうへ向かっていくのです。


でもボックスの部活棟までたどり着くと、それ以上進めなくて。
すると、急に周りの音が頭に直接流れてきて。
耐えられなくなって回れ右した。

こういうときは周りに何も無いところへ。
そう例えばトイレの個室に駆け込んで。
静かにしゃがみこみ声を出さずに泣くのでした。


あたしが他人ならきっと「大げさだ。」って思います。
「超ネガティブ。」って思います。
だって恋愛にここまで左右されると思っていなかったから。
自分でもびっくりしました。

はじめまして 

2007年04月04日(水) 14時20分
恋愛が全てではないけれども、
わたしにとっては一番大きな思い出だと思います。

わたしには、一緒にいるのが当たり前に思ってしまうほど
出会ってからずっととなりに居た友達がいました。

男女の友情は「アリ!」とか「ないわー!」とか賛否両論だと思いますが、
わたしはあると思います。
もちろんどちらかが特別な感情を持ってしまったらその時点で友達ではいられません。

別れた友達とか、振られた友達とか「友達に戻りたい。」ってよく言っていました。
それは元通りってことでしょうか?それは無理だと思います。
一度変わった関係は元には戻らない。
それは身に染みるほど体験した上での私の一意見です。

それでも、たとえ変わってしまった関係でも、新しく絆を築いていけばいいんじゃなかって思うんです。


わたしはわたしにとってのその親友のことが好きでした。


だから「出会った頃に戻りたい。」とか「元に戻りたい」なんて思いません。
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