魅惑的な飲み物、ココアについて
November 20 [Fri], 2009, 22:22
ココア好きの王妃マリー=テレーズ今日はマリー=テレーズが愛飲したといわれている、ココアについて。
異国からヨーロッパに入ってきた最初の飲み物は、ココアであったとされています。
ココアのもとになるカカオ豆をヨーロッパにもたらしたのは、1519年にメキシコを征服したスペインの探検家、フェルナンド・コルテス。
メキシコにはなんと、カカオの神が祀られている神殿があったのだそうです。
そこでメキシコの国王は、カカオ豆をひいて、胡椒を加えた飲み物、「ショコラトル」というものを飲みました。
この様子を見ていたコルテスは、スペイン国王カルロス1世(神聖ローマ帝国カール5世)に、そのことなどを手紙で伝えました。
それから1528年、スペインに戻るときにこれを持ち帰ったのです。
ちなみにこのとき彼が覚えてきたココアのレシピは、現在私たちが想像するようなものとは少し違っていたようです。
このとき彼が国王に献上したココアは、アステカ族流のものでした。
なんでもそれは、コーンスターチでとろみをつけ、トウガラシ、オールスパイス、ヴァニラ、その他色々現地の植物を使って風味をつけ、このうえでアナットーというベニノキから抽出される赤色染料を使って赤茶色にしたものだったのだとか。
これが、16世紀のスペインでは非常に流行したようです。
それから流行もそこそこ定着してくると、今度はヨーロッパ人の口にも合うように、作り方が簡略化されました。
甘味は砂糖や蜂蜜を使って、そしてヴァニラやシナモン、黒胡椒によって香りをつけます。
他にも、それに卵黄を入れることなどもありました。
さて、1615年、スペイン・ハプスブルク家の国王フェリペ3世の娘、アンヌ・ドートリシュがルイ13世と結婚します。
このとき彼女はココアをフランスに持ち込みました。
噂では、フランス人で始めてココアを飲んだのは、リシュリュー枢機卿の兄であったとか。
本当かどうかはわかりませんが、とりあえずこの頃はまだココアを飲むという習慣はフランスには定着しきらなかったようです。
ところがこのあと、大のココア好きであるマリー=テレーズがルイ14世のもとにお嫁にやってきます。
ココアは、アンヌ、マリーと、ココアに親しみのある女性が二代連続で王妃になったことによって、徐々に広まっていったのかもしれません。
マリーはその総仕上げをしたというところでしょうか、ココアはこのあたりで大体フランスにも定着してきたようです。
なんといってもマリーは、興し入れのときにココアを作るための専門の職人まで連れてきたということですから、彼女のこだわりようはかなりのものです。
彼女のココア好きはもう今までにもさんざん触れてきましたが、どんなに好きだったかって、「国王とココア、わが二つの情熱なり」と宣言するほど。
国王絶対の世の中であるうえに、彼女自身が熱愛していたルイ14世を引き合いに出すほどだったとは、よっぽどの情熱だったと思ってよいのではないでしょうか(笑)
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