はじめに(その1)〜生まれる前からすでに「悪者」というつらさ〜日本に生まれた若い世代を覆う不条理感と

2005年08月21日(日) 15時05分
人間にとって、他人に、自分が生まれる前の話しをされるのは、テンションの高い経験です。大抵はウザイ。場合によってはドキドキする。
 生まれた時からテレビのある世代にとって「昔はテレビなんてなかった…」なんて始まると、もうダメ。朝、「電車の定期がない」なんて、騒いでいる時に、たまたま夕べから泊まってたお婆ちゃんなんかが、「贅沢になってねぇ、私の頃は毎日これくらいは歩いてたよ」なんて、言われた日にゃぁ…。岡崎京子さんのマンガ『ジオラマボーイ・パノラマガール』の冒頭に、こんなような場面が出て来ます。
 若い世代は、こういう時の聞き流し方、無視の仕方はすっかり鍛えられています。表面的には、まったく関係ないという態度をとる。「関係ない」はサヴァイバルの知恵なんですね 
 しかし、内面では、ふる〜い傷口がジクジクと疼いている。
 電車も携帯もパソコンも冷房だって、別に自分のせいで、そこにある訳じゃない。でも、そこでお婆ちゃんにそう言うと「そうだよ。お前の親が悪い。甘やかすから…」とか「そもそも今の世の中が悪い」とか言う事になる。これは自分が悪く言われるよりも、何百倍もタチが悪い。だって自分の存在そのもが、自分が存在する世界もひっくるめて全否定されてるんだもの。
(〜その2に続く)
(岡崎京子『ジオラマボーイ・パノラマガール』については、カテゴリーの裏”80に続く)
  • URL:http://yaplog.jp/hanano-raika/archive/5
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