キラキラ光る・・・。

July 07 [Mon], 2014, 23:45
何も変わらない何時もの毎日の筈だった。
でも―――――――――・・・。

「牧野・・・。」
人ごみの中、腕を急に掴まれた。


そして。


その瞳に吸い込まれそうになる・・・。
忘れた事の無い・・・あの・・・色に・・・捕らえられる。


「見つけた・・・。」
「花沢・・・類?」

重なる言葉に、私たちは自分を感じる。それぞれがそれぞれに。


逃げる隙間など無い・・・この状況。


鬼ごっこは得意。
学園の騒音から逃げだした私。
逃げ切っていたと、思っていた。
・・・思い込みとは思わずに現実として。


F4と言う不思議な存在を中心とする、不思議な世界から。
普通に生活がしたくて・・・。逃げ出す口実。


掴まれた腕の力が抜けなくて・・・私は・・・降参した・・・と言った感じで両手をあげる。


一番・・・見つかりたくなかった人に囚われた。
その瞳に・・・。


「久しぶり・・・花沢類・・・。」


私は、笑顔を見せる・・・手の内はそれしかないから・・・。
まさか・・・こんな風に再会するとは思っていなかった相手。


もう・・・二度と・・・会いたくなった・・・相手。


逢う筈がなかった・・・相手。


振り払おうとする私の腕をそんなことはさせない・・・と、いう感じでその力が更に強くなる。
「イタッ・・・。」
そう呟いた瞬間でさえ、彼の腕の力が弱まることはなく・・・。


そして。


開放された瞬間・・・私は、彼の腕の中に居た。
人ごみの中・・・。
周りの雑音が聞こえない位・・・強い力で。



じたばたする・・・事はしない。
そんなことをしても彼には通用しないことは充分にわかるから。
・・・知っている事。

それに・・・。
夢にまで見た・・・彼の腕の中の感触を・・・。



堕ちそうになる。



・・・から。
私は、彼の胸を両手で後ろに押す。
きっと、抵抗されるだろう・・・と思ったけれど、簡単に私は・・・今度こそ本当に解放された。



見つめる花沢類から、逃げる術なんて知らない。
足に根が張ったかのような・・・今の私。


「・・・やっと・・・逢えた。」
その言葉は、彼の心の奥から搾り出されるかのようで。
私は・・・何も言えない。


「逢えるって・・・また逢える・・・って、思っていた・・・けど。」


「・・・時間が掛かりすぎた・・・ね。」


相変わらずの彼の言葉は・・・私のフィルターを通して心の奥に解ける。




沢山の出来事があった。
現実と・・・夢・・・の間。


夢を見すぎてしまっていた私・・・自分を見失っていた私に・・・付き付けられた大人側からの現実に心がばらばらになった・・・。
そして、リセットするために私は・・・牧野つくしのことを・・・今までの私を消した。


好きな人を好きと・・・言えない世界から・・・道明寺司の世界から・・・飛びだした。


・・・逃げ出した。
大人の言い分をのんで、自分を大人であるかのように見せかけて・・・。

相手の手・・・全てをかけて好きだった・・・道明寺の腕を振り払った。
正直、見えない未来が・・・恐かった。




離れて分かったことがある。
穏やかな生活の中で、私の道明寺への想いは・・・ウソだったこと。
勘違いだった・・・という現実。


それから・・・この現実を見つける・・・気づくのに、時間が掛かった。
そして・・・自分の本当の想いに気づいたのも・・・このときで・・・どうしようもない恋心を・・・私は、封印した。

望んでも届くはずがない・・・。
茶色のさら髪・・・太陽に透けると・・・きらきら光る・・・それ。
ビー球のような瞳・・・に、見つめられることが大好きだった・・・。


そして、その持ち主のことを・・・私は・・・深く・・・。


でも。


同じ人間である・・・と、いう事より住む世界が全く違う現実を知っているから。




そして・・・今日・・・今・・・現在。

彼の瞳にうつる私は・・・どういう風なのかな?
私の瞳にうつる彼は、変わらない・・・彼。


「元気だろうって・・・思ってはいた・・・けど。」

「相変わらず・・・忙しく・・・働いているだろう・・・って思っていたけど。」


「・・・心配・・・していた・・・よ。」


ゆっくり・・・話す・・・放たれる言葉に私はただ・・・頷くことしか出来なくて。
彼も、そんな私のことを分かってくれて・・・無理に私の言葉を待たないでいてくれる。


泣きそうになる・・・のを、必死に我慢しているのに・・・。
優しくされると、歯止めが利かなくなる。


花沢類の手の中に私の手が有る。
彼は、動けないと思っていた私を簡単に動かした。

並んで歩く。
イヤじゃない、沈黙。
周りの騒音の中・・・私と花沢類の・・・世界。


突然、思い出したように・・・そうだっ!と、彼が立ち止まりカフェに入る。
何か・・・飲みたいって・・・思っていたこと・・・忘れてた・・・と、相変わらずの彼に、私は今日初めて笑顔。
そんな私を満足そうに見る花沢類。


注文をする。
そして、目が合う。


「そういう・・・牧野が好き。・・・笑っている牧野じゃないと・・・オレの知ってる牧野じゃないみたいだし・・・。」

運ばれてくる、ミルクティ。

赤面する。
そう・・・この人の言葉には飾りは無い・・・し、嘘も無い。本心の言葉。
好き・・・と言う単語にものすごく反応してしまう・・・私。


優しい空気だけが・・・流れる。
久しぶりの花沢類のそれ。


丁度、隣の席のカップルの話が聞こえる。
「・・・だから、折角・・・七夕・・・だし・・・。」
その会話に・・・花沢類が反応して、私を見つめる。


「牧野・・・。また、来年の今日・・・逢えない?」
いきなりの台詞に・・・意味が分からない・・・。

「・・・七夕でしょ?今日逢えたのも・・・偶然だろうけれど・・・。」
言われて・・・少ししてから・・・理解をする。顔が赤くなった私を見て、花沢類は笑顔。



私は・・・首を横に振る。
無理だから・・・現実じゃ出来ないこと・・・。夢をみて傷つくのは私。

無言の花沢類。
きっと、理由が聞きたいからだろうけれど。言葉が・・・見つからない。

急に・・・居心地が悪くなる。背中に汗が流れるような・・・?でも、逃げられないことも知っているから・・・。


「来年・・・なんて、先のこと分からない・・・よ。」

「花沢類だって・・・いろいろ・・・あるだろうし。」



この間、電車の広告で道明寺の婚約のニュースを知った。・・・そこに写るあいつは・・・私の知っているあいつじゃなくて・・・知らない誰か。
だから・・・きっと・・・花沢類にも・・・。
どこかの知らない誰か・・・が・・・いる・・・だろう。
そう・・・思っていた。


「・・・オレは・・・かわらないよ。」

「言ったでしょ?好きなのかな・・・って。・・・前。」


「今は・・・ちゃんと、牧野のことが好きだって言える・・・。」

いきなりの告白に私は・・・椅子から転げ落ちそうになる。・・・びっくり目の私を面白そうに見る花沢類は確かに・・・私の知っている彼で。


時間を感じさせない・・・。
花沢類は花沢類で私は、牧野つくし。


「・・・急いでない・・・し。」
宙を見る彼。


「でも・・・ただ・・・年に一度くらい逢いたい・・・。」
花沢類の表情が・・・少しだけ変わる。・・・見たことの無いそれ・・・に、つられるように、私も顔が熱くなるのが分かる。


「牧野じゃなきゃ・・・誰もいらない・・・から。」

「必要ないから・・・。」


言葉に包まれる。
優しい言葉。


私は頷くことしか出来なくて・・・。嬉しくて・・・。
こらえようとした涙がどうしようもなく溢れてきた。

我慢しなくてもいい事に。無理に忘れなくてもいい事に。

溢れる涙を花沢類の指が拭う。
そして、その向こうには私の大好きな笑顔。



織姫と彦星に感謝する。
再会できたことに偶然に感謝する。
彼の・・・私への想いに・・・。


「・・・花沢類・・・。私も・・・あなたのことが・・・。」



fin





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七夕ですね。いつもありがとうございます。のんびりふぁいちんです。

君が傍にいてくれるのなら〜ココロイキ09

July 01 [Tue], 2014, 10:38
私の思いを知っているのかどうか、わからないけれど、西門さんは、何時もの彼に戻ってそのまま私をアパートまで送ってくれた。

「牧野、そんなに気にしないでくれ・・・。」
そう言った彼の顔を見ることは出来なかった。
声の、トーンはいつもの感じだったことに安心する。


ありがとう・・・の言葉だけを何とか伝え・・・私は部屋に入る。
そして、大きく深呼吸する。


・・・今、有ったことを、思い出す。


遊び人・・・と、思っていた。
恋愛を単なるゲーム、人生の彩のもの?と考えているような人だと思っていた。
・・・いつか、好きな人が出来る・・・情熱の持ち主だろうとは思っていたけれど。
家元の家に生まれたときから、きっとそれを認識したときから・・・それを諦めていた様な人だとも思う。


好きな人は、どんな人だろう?どんな素敵な人なのだろう?と思っていた。
その相手が・・・私なんてことはもちろん予測すら出来ないことだったけれど。



そして、まさか・・・自分がこの人に恋に落ちるなんて思っても見なかった。


でも、今その現実が私の目の前と、私の心の奥にある。


一緒にいることが楽しくて、誘ってくれる西門さんのことが、待ち遠しかった。
そう、その気持ちがいつから、恋心に変化していったのか・・・も、自分でも気がつかなかった。



最初は、友達だった。

私は、次の恋愛は・・・同じ、感覚の人としなくちゃ・・・と、いつも・・・心に留めていた。
記憶が無くなったままの道明寺のことを、どうして?忘れちゃったの?と思いながらも、諦めていたのかもしれない。
踏ん張れる自分が、いつまで・・・存在できるのか?不安感が有ったと、思う。
私は・・・いつの間にか臆病になっていた・・・面倒になっていたのだって思う。

住む世界が違っても、お互いの気持ちがあれば大丈夫と思っていた、まだ幼かった自分を、やっと認められる、認めることが出来た時、私は西門さんと再び出会った。


忘れる事など・・・消えて無くなることのないと思っていた道明寺の記憶は相変わらず戻ってはいないらしい。

でも。
私は、もうそのことを引きずることなく・・・心の奥のひとつの場所は痛むけれど・・・今、牧野つくしとして生活をしている。恋をしよう・・・とも、思っている。


パパとママ、そして進も、あの頃より生活力はついていると思う・・・し。


時間は確実に・・・しっかりと進んでいる。
誰にも、平等に。

私は、あの頃よりも少しだけ成長していると思う。前を見ているから。

その時、不意に携帯のメール着信音が鳴った。
私は、驚きながらも慌てて帰ってきてそのまま置かれたかばんの中を手探りでかき回す。

切れちゃう・・・と思った瞬間、携帯を探し出し・・・そのまま耳に持っていく。

「牧野?」
声の主は今思っていたその人で。

「・・・また、考えこんじゃっているんじゃないだろうな〜?」
その口調は、いつもの西門さんで。

「言っとくけど、お前を、困らすために・・・伝えたわけじゃないから・・・気にするな・・・。」

「・・・・・・。」

「って、言っても無理か?」
電話の向こうで笑い声がする。

「牧野、今日は聞いてくれて、付き合ってくれてサンキューな。」

その後も、会話を交わしたのだけれど・・・電話を切った瞬間忘れてしまっていた。

不覚にも・・・そのままソファーに座り込むと・・・眠ってしまった私。
決して、今日は眠ることなんか出来ないと思っていたのに・・・。




体が痛くて目が覚めたのは朝の5時。

昨日のことが夢だったのか・・・それとも本当だったのか、わからなくなっていた。
うーん・・・と、腕を伸ばして背伸びをすると頭が冴えてくるのがわかる。


そして、自分の気持ちも・・・。はっきりとしてきた。


諦めよう・・・と、無かったことにしようと。
西門さん流の冗談だったと思おう。


最初は、ただのこれから現れるだろう彼の思い人の代わりだったんだし。

それに、もう・・・あんな思いをするのはいやだし。
それに頑張れるほどもう・・・私は強くは無かった。


あんな風に泣くのは・・・もう。


カーテンを勢いよく開けると、朝日が出ていてとてもきれいだった。
私のこの決断を、まるで後ろから・・・押してくれるように。



すっきりとしたせいか、おなかが空いている自分に気がつく。
こんな時に・・・と思いながらも、正直な自分の体に少しだけ驚いて、立ち上がると冷蔵庫のドアを開けて簡単な朝食を作る。

パクパク食べながら・・・頑張ろう・・・頑張らなきゃと自分に言い聞かす。
リセットボタンを押したのは私自身の気持ち。


想いは消えることはないだろうけれど・・・思い出には出来るから。

少しだけ浸ってみる。
・・・そして、自分の今日のスケジュールのことを思い出す。
1時限目から、授業だった・・・と慌ててシャワーを浴びて軽く化粧を済ませ机の周りの本やらノートの類を鞄に詰めて部屋を飛び出す。



教室に駆け込んだ瞬間、まきさん!と声をかけられ、そのまま声の主の由香のところまで行く。
「おはよ。席、ありがとう。」
と、テキストを取り出しながら座ると・・・由香は少しだけ悪戯な微笑を浮かべながらこう言い放ってくれた。

「昨日、見ちゃったからね。」
私は、返す言葉がみつからなかった。


その後、好奇心の強い彼女から逃げるのは大変だった。
ただの友達と言っても信じてもらえないし・・・なんと、彼女はあれからF4のことを人から聞いたらしくて・・・逃げるにも、彼女の大きな瞳に羽交い絞めにされ、動くことが出来なかった。


と、そのとき。携帯の着信音が響く。
ゆかは・・・今日はここまでね・・・という感じで、目配せをしてくれる。
私は、携帯を手に取りそこにある、名前に驚いた。


なぜ?彼から?


クエスチョンマークがいっぱいの頭を横に振り私は気持ちを落ち着けてボタンを押す。


「牧野?今、大丈夫?」
相変わらずの、彼の優しい声に私は、うん・・・と、頷いた。

少しだけ、気持ちが溢れてきて、泣きそうになってしまう。

「そろそろ・・・話、したいんじゃない?」
私は、再び・・・うん・・・と、つぶやいた。




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わわわわわっ!!下書きにしてたです←いつもありがとうございます。さてさて←るいるいすきーの私がじたばたしますよんよんw
過去記事全部公開しました。どうぞ・・・遊んでくださるとうれしいです。


君が傍にいてくれるのなら〜ココロイキ08

June 30 [Mon], 2014, 7:30
西門さんの横顔が一瞬揺れたような気がする。
でも何も言えなくて・・・沈黙。
そんな私に気付いてか西門さんは少し笑みをこぼす。


私は何も言えなくて俯くことしかできなかった。私らしくは無いけれど。


「孝三郎が、腹痛にならなきゃ・・・オレはあの場所に行くことは無かった。」


「・・・それより、じいちゃんが、オレのお茶を口にした・・・のが、始まりだったのかもしれない。」


西門さんの言おうとしていることが、理解できずに私は首を傾げるのだけれど、そんな事お構いなしに彼は話し続ける。


「あのまま・・・だったら、修行の・・・し直しすること無かっただろうし。」

「牧野に、茶道好きの友達がいなかったら、お前はあんな公演聴きに来なかっただろうし。」


「・・・色んな偶然が重なってオレと牧野は再開をした。」

西門さんの瞳が私を捉える。

「・・・後悔は一度すりゃあ十分だ。」


そう言った彼の瞳は、見たことの無い、光を帯びていた。
何かを決心したような・・・それ。
私は、その瞳に、少し緊張してくる。
何故だか、上手く理解できないけれど。自分の気持ちなのに。



辺りはだんだんと暗くなり寒くなってきたな、と思った瞬間。


「・・・くしゅ。」


私はくしゃみが出てしまった。緊張した空間を壊すのには充分で。

西門さんはそんな私を見て笑い出す。
彼も、緊張?していたのかもしれない。表情が、いつものそれに戻っていたから。


そして寒くなってきたから・・・と言いながら、行こうとブランコから立ち上がると私に向かってまるで、エスコートするかのように腕を差し出してくれる。


そして、沈黙。


その腕をどうしたらいいのか、私はわからなくて、西門さんを見つめ返す。
そんな私をまた笑いながら見ると、私の手を掴んでさっきの道を戻りだした。


繋いだ手のひらから・・・今までに無い気持ちが溢れてきているような不思議な気持ちがする。
あったかくて・・・安心できて・・・。



そんなことを思いながら歩いていると、そこは再びおじいさんの家の前。
どうするの?と首を傾げて彼を見ると、お構いなしに中へと進む。
顔は、相変わらずの笑顔を向けてくれたから、私も笑い返す。
けれど・・・、上手く笑えてなかったようで、変な顔!と言わんばかりに西門さんは吹き出しながら面白いモノを見るように私を見ながら、門をくぐる。


「今日、じいちゃんに此処借りているから。」
大丈夫だよ・・・変に緊張しなくても・・・と、私の心配を見越しての台詞。

その台詞に少しだけ安心する。正直、別の緊張もしていたから。

そのまま、茶室に連れて行かれる。
既に、その部屋は、暖かく用意されていた。

そして。

西門さんは、お茶を点て始めた。
その動きの優雅さに、見とれてしまう。無駄がなく、そして美しい・・・。

どうぞ・・・と言う西門さんに私は、ありがとうございます・・・と、手を出して・・・いただいた。


その間の時間は緊張しながらも優しい時間で、私は私の心は安らぎを感じていた。
お茶はとても、美味しくて・・・西門さんのものだった。


「美味しかったです。ご馳走様。」
お作法がなってなくてすみません・・・、と伝える私に、西門さんは笑顔を見せる。


「牧野の、美味そうな顔が一番のほめ言葉だよ・・・。」


その、台詞に赤面する私がいて。
それを嬉しそうに見ている西門さんがいる。

今、いただいたお茶は本当に美味しくて・・・その言葉しか出なかった。


「牧野。」


不意に名前を呼ばれて私は西門さんを見る。
西門さんは・・・さっき見せた・・・あの瞳の色を見せ私を見つめる。

私は・・・。


「牧野のことを・・・想いながら茶を点てた。」
こんなこと、じいちゃんに知れたら凄く怒られるだろうけれど・・・と肩をすくめる彼に・・・
言われた言葉の二の句が告げない。
そんな私のことを見て・・・西門さんが真剣な表情を見せる。


「牧野。どうやら、オレはお前のことが物凄く・・・気になっている。」


一瞬・・・間を置いて・・・彼の瞳が私の瞳を捉える。


「・・・お前のことが・・・好きだ。」


突然の告白に私は頭が真っ白になる。
でも。
分かっていることがある。
西門さんが私の中で大きな存在になっていること。


そう。

私のこの不安定な・・・自分自身がもてあましているこの想いは・・・彼のこの呪文のような言葉ですべて理解できた。

私の想いは・・・。私の・・・気持ちは。

何かを告げようにも・・・私の唇は動かなかった。
言いたいことが有るけれど、その言葉が見つからないでいた。

気持ちは、ひとつなのに・・・。




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今日もありがとうございます。ポチも感謝です。昨日は絶対に駄目だろうな・・・と思ったけれど諦めないでチャレンジしたらオッケーいただけた嬉しいことがありました。思わずつくしのようなガッツポーズ←諦めないといいことあるなあと久々に思ったです。今日から新しい週の始まり。頑張っていきましょー!!

想う心。

June 29 [Sun], 2014, 8:00
オレは、目の前に座るオンナにナイフを突きつける・・・。
言葉という何よりも強いそれを。
我慢をすることに関しちゃ天下一品の心意気を持つあいつ。
その反面・・・その心は壊れやすい物だって事も知っている。
大きな嵐の中で恋愛をしていることも・・・。


そして、それにどうしようもなくなったときあいつはオレの、前にふらり・・・と現れる。
子供のような瞳とともに・・・。
優しく包み込むのは簡単でだけど、こいつにはそんな事は出来ない。
正直、自分と幸せになりたかった女、捕まえることは出来なかったけれど。


「あの時・・・橋を渡ったのはおまえだ・・・つくし。」


また、オレのところに愚痴・・・言葉・・・単語を繰り返す。
呼び出しのたびもう、行かないと・・・思うのに、あいつの消えそうな声を聴いてしまうとどうしようもなくなる。


何時も同じ。
ぐるぐるぐるぐるあいつは、迷路の中で彷徨っている。
オレにはどうしようもしてやれない。
オレの腕を望んでいるわけじゃないって事は充分すぎるほど分かっているから。

オレは・・・大きくため息をつく。
結局、話をまとめると、つくしは道明寺の腕を取ることを今、躊躇っている。
あんなに、望んでどうしようもなく苦しんでそれが全て


想いは風化しないと、オレに言い切ったあいつの心は・・・想いは別の方向に向かっていた。
そう・・・風化しないけれど・・・生き物だから想いは変化する。
そして、それは誰にも止められないほどのもの・・・だから。


つくしは、オレの顔をちらりと見る。


「・・・って・・・言うか・・・つくし。」

オレは、口を開く。
つくしは肩を竦めている・・・。
怒られることを・・・?何か言われるだろうときっとわかっているから。


「話を聞いていると・・・どうして自分の好きにしないのか・・・って。」
思うことを、正直に話す。
あいつにはおかしな慰めの言葉の羅列なんか出来ない。


「つくしを見ていると・・・一回きりの今・・・が、何度もありそうだ。」
そう・・・消しゴムで消して・・・また、やり直しの聞くような?・・・そんな感じ。


「・・・しっかり・・・自分を通しても・・・良いんじゃねーかと思うけど。」
言っているそばから支離滅裂になってきている自分に気づく。

道明寺のことをすきと、言い切って泣いたあいつが・・・。
今・・・全く別の誰かにその想いを募らせている。
けれど、道明寺のことも傷つけたくは無いと、全く身勝手なことを・・・淡々と繰り返している。
自分は一人しか存在しないのに・・・。どうして思い通りに生きられないのか・・・。



・・・それが、牧野つくしと、言われればそれまでだけれど。


「・・・嘘の想いは通じねーと思うし。」

一呼吸、おく。

「花沢・・・類・・・だっけ?お前が好きな・・・ヤツは・・・。」
以前に一度だけ見たことがある柔らかな雰囲気を持っていた野郎。
つくしの片想いから始まってそして、現在。
諦められない・・・存在のそれで。


瞳に涙を溢れさせて・・・オレを見るつくし・・・。


「・・・飛び込んでみたら・・・?玉砕したら・・・違った景色が見えてくるだろうし。」


「もしかしたら・・・って事もあるだろうし。」


出来ない・・・と、首を横に振るつくし・・・に、オレは正直腹が立つ。
オレの予想が間違っていなければきっとあいつもつくしの事がスキだろうし・・・。

そこから先はその三角関係・・・じゃなくて。
当人同士の問題・・・。

そして、道明寺司の・・・事。


三角関係・・・?でもそれは、正三角形じゃなくてオレが思うと二等辺三角形。
花沢・・・と、いう奴はつくしの事が・・・キット・・・。


こういう・・・勘は・・・当たる。
外れたことは、殆ど無い。


「でも・・・亜門・・・。」


つくしの口癖。どうしようもなくなった瞬間に出る・・・言葉。
オレは、ハーッという大げさなため息とともに・・・つくしを見つめる。


「でも・・・とか、そういう言葉は聞き飽きた。」


瞬間・・・空気が止まる。


「うだうだ・・・言ってねーで・・・思った通りに行動してみろ。」

「・・・お前が思うほど・・・そんなに難しくは無い・・・と思うし。」


「お前の人生・・・だから、自分の思うようにしたほうが・・・もっと楽しいと思うぜ。」

オレの言葉につくしは・・・大きな瞳で・・・返事をする。
言葉にならない・・・それを。

オレはそんなつくしの頭を、くゃっ・・・と、撫でる。


「偽りが通じない相手・・・だ。・・・お前の心なんてきっと・・・わかっている・・・はずだ。」
と、以前見た・・・道明寺の事を思う。

馬鹿・・・だけれど・・・嘘と真実はちゃんと見分けることが出来るだろう・・・男。
きっと・・・いや。
絶対、つくしの今の想いのことは気づいているだろうから・・・。


俯くつくしに・・・オレは・・・言葉を掛ける。
最後のそれ。


「目・・・醒ませ。」


抱きしめる。
最後だから・・・。思い切り。


「・・・気持ち伝えて・・・玉砕したら・・・戻って来い。」


消してありえないだろう事を・・・オレは・・・伝える。


次ぎ会うときはきっとあいつの隣で手を振っている・・・だろうから。



Fin




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ありがとうございます。彼が背中を押していたらこうなったかなあとか思いつつ←今日もふぁいちんです。

君が傍にいてくれるのなら〜ココロイキ07

June 28 [Sat], 2014, 7:30
声を聞いただけで不覚にも泣きそうになった。
いつの間にかこの声は私の中で無くてはならないそれになっていた。
・・・毎日聞いていたいようなやわらかなトーン。


「牧野?」
どうした?という風に西門さんに聞かれ一瞬言葉に詰まる。
「オレも丁度電話しようと思っていたからびっくりしたよ。」
その言葉に私は一瞬涙が出そうになる。・・・嫌われてはいなかったんだ・・・と。
何も話さない、実際には話せないのだけれど・・・私にじゃあ、オレからと話しだす西門さん。


「これから、時間ある?」


私は、二つ返事で了承する。そして、まだ学校に居ると言ったら正門で待っていろと言われた。
どきどきしながらそう今までに無いくらいしながら、待ち合わせ場所に向かう。

そこには・・・前に見たことのあるような人だかりが出来ていた。
今、電話したばかりだから・・・まさかね?と思いながらそこを見ると、その中心にいたのは、西門さんその人で。

私の姿を見つけると、よっ!片手を挙げひらひら振る。
そしてまた同じように私は女の子のいろいろな感情の混じった目の中、西門さんと並んで歩き出した。
背中に沢山の視線を感じながら・・・。


「・・・相変らず、だね?」
言われている事の意味が分からないように首を傾げながら私を見る西門さん。
「あー、何で正門なんかで待ち合わせしちゃったんだろう・・・。」
この台詞で私の言っている意味が分かったのか隣の私の頭をポンッ!と軽く叩く。
「まーだ、慣れないのか?お前。」
視線に・・・人に見られることに慣れているあんたたちとは違うの!と顔を上げて軽口を言う。
「ばーか。誰もオレ達のことなんて見てないぜ。見えているのは、オレらがこれから背負うまだ形の無いものだけだし。」


そう言った彼の言葉は初めて聞くような真面目なトーンで、私は思わずゴメンねと謝った。
また、頭に手をやられ、今度はよしよし・・・と優しく撫でられた。
「なに誤っているの?つくしちゃんは。」
と、何時もの西門さんに急に変わる。
私は言葉無く西門さんを見る。


「で・・・牧野。オレに用事あったんだろ?」
不意にそう言われ言葉に詰まる。


用事なんて無かったし・・・そう、ただ顔が見たかっただけだから。
でも、そんなことは絶対に言えなくて黙り込む。
西門さんはそんな私を不思議そうに見ながら私の言葉を待っていた。

「・・・この間・・・イヤな別れ方しちゃったし・・・。」
そう呟いて西門さんを見る。
一瞬言われている事が分からないような顔をして西門さんはこの間・・・?のことを思い出している。


沈黙。


ああ・・・あれか?と言って笑い出す。

「・・・類が変だっただろ?だから・・・って言っても一昨日会ったけど。」
そう言いながらそんな事気にしていたの?とまた頭を撫でられた。
私は自分が少し恥かしくなって俯いてしまった。

何をそんなに気にしていたのだろう?私は。
そう思うと・・・今度は可笑しくなってきた。
よく考えると、この人の前では素の私で良かったのに。

考え込んでまた笑い出した私を見て西門さんは可笑しなやつだな・・・と言いながら、じゃあ今度はおれの話を・・・と私の手を取って自分の車に向かって歩き出した。



車出して・・・と運転手さんに伝えるとそのまま西門さんは何も言わずに瞳を閉じていた。
私もそれに習うようかにそのまま瞳を閉じる。
一瞬、このまま何処に行くのか?考えたけれど・・・そのまま深い眠りに落ちた。

気がついたときは、牧野・・・牧野!!!と西門さんに起こされていた。
そう、緊張もつかの間・・・熟睡してしまったらしい私。


そこは、前に来た事がある西門さんのおじいさんの家の前。
何故、此処に連れてこられたのか分からなくて車から降りると西門さんを見る。
彼はそんな私の顔が面白いのか笑いながらこういった。


「ようこそ。牧野つくしさん。それではこちらへ。」
私の腕を取りそのまま中へと進んだ。


以前よりは緊張しなかったけれど、やっぱり少しだけ足が震える。
でも隣に居る西門さんの笑顔に安心して。


少しだけ何が始まのだろう?とワクワク感も出てきた。
きっとこういうところが、F4の言う所の雑草根性なのだろうけれど。


「今日は・・・牧野とお茶しようと思ってね。」
笑いながら言う西門さんを見る・・・と、彼は私を見て更に笑い出す。

「・・・ほんっと、すぐ顔に出ちゃうのな?」
イジワルそうにそういう彼に私は・・・ついうっかり、拳が出そうになる・・・。
とそれを察知した西門さんは笑いながら、牧野、落ち着け!と切り返し、コホンと咳払いをして、再び私の手を取り進みだした。


西門さんの影響かどうかはわからないけれど・・・茶道の本を最近よく読むようになり・・・先日の自分の知らない事の恥かしさを思い出す。
だって、あんなに堅苦しい決まりがあるとは知らなかったし、いろいろな意味があってその空間が存在する事も知った。


緊張してきた・・・様な気がする。


そんな私に気が付いて背中をポンポンと叩いてくれた。
「・・・何、緊張しているの?つくしちゃん?」
答えることが出来ず、俯く私。


仕方ない・・・といった風にため息をつかれ、西門さんは今来た道を回れ右して歩き出す。
勿論私の手を取りながら。

そして独り言を呟いていた。
きっと・・・音になって出てはいないと彼は思っていた筈だけれど。


「・・・オレまで、緊張してどうする?」


ため息と共に発せられたそれ。
私は、意味を聞き返すことも出来ず、そして今の自分の中に・・・全く無かった感情が生まれてきている気がしていた。


「こんな所に公園なんてが・・・。」
連れて来られたのは、おじいさんの家から歩いて少しの所。
公園・・・と言うかほんの小さなその空間。

二つブランコが並んでいてそのまま何と無く隣同士で腰掛ける。


暫く沈黙が続く。


「なあ、牧野。一期一会って言葉知っているか?」
うん、と頷く私に彼は、再び言葉を続けた。

「前、一期一会の事を痛感した経験があるんだ。オレ。」
そう言って自嘲気味に笑う彼の言葉の意味が分からなかったけれど・・・何も言えずにただ私は次の言葉を待つ。


「だから、次に来るだろう・・・一期一会を見逃さずに・・・後悔しないようにしようってずっと思っていた。」


時間が止まった気がした。



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今日もありがとうございます。たくさんの萌えをいただいて幸せな私。妄想も頑張らなくちゃー!!
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» Happy glad, love 後篇 (2014年06月19日)
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