銀の猫 

January 28 [Sun], 2007, 17:38
 本日。バルドが猫を拾ってきた。
 手負いの銀猫で、容姿は可愛い。すぐに美人になるだろう。

 せっかく銀色の毛を持っているのに、黒色の装いと、手傷の赤が何やら不思議だ。
 勿体ないと思った。

 だが、ついでに・・・
 手傷を負って、衰弱しているのが目に見えるのに。
 その猫は瞳だけを力強くこちらへと突きつけていたな。

 面白い。と思う。


 バルドの職業病か。怪我が治るまでは家で面倒をみるそうだ。
 あいつの医術士の腕とプライドは称讃する。



 とにかく、また奇妙な家族が増えたことに代わりはないか。
 アップルパイが気に入ったようなので、また与えようかと思った。

 

January 24 [Wed], 2007, 20:48
 雨が降っていた。

 始まりは降っていなかった、でも、今は雨が降っている。



 打ち付ける雨は、優しいものではなく。
 ふと、近い過去を思い起こさせる。

 「しとしとと降る雨が好きだ」

 と言っていた、彼の言葉。



 それを、全て否定するかのように、雨は降り続ける。

 打ち付ける雨。強い、風と共に。少女の身体をばちばちと。


 見上げれば空は真っ黒で。


 光のないその世界に、少女と共にあるのは強く激しい雨と、雨音と、身体にまとわりつく不快感だった・・・

不自然極まりない、男二人暮らし。 

December 29 [Fri], 2006, 23:19
 傭兵団にいたことがある。
 だから、男の比率が格段に高い生活は慣れていた。
 と、言っても、実際そこにいたのは一年もあったかないかくらいだが・・・

 と、そんなことはどうでもよく、今ここに書き表すことは『不自然』だろう。
 気まぐれで引っかけて、気まぐれで拾ったとも言える。
 とりあえず、自称17の男との二人暮らしは、変に違和感もなく続いていると言うこと。


 まぁ、一人暮らしだった時より少しにぎやかになり。
 紫煙が舞う量が増えただけで、別に代わりはないのだと言うことだろう。

 本日も、特に変わったことは無し。

嫌な思い出は、大方ベッドの上だな。とか、それはもっと後に聞いた言葉。 

December 29 [Fri], 2006, 0:12
 美人がいた。

 と、いっても、相手は男で。自分より年上で。
 体格は同じくらいだけれど、身長はあっちのが大きい。

 だが・・・先日。酒場で野郎に絡まれて煩わしそうにしていた男は、何を考えていたのだろうか。
 とても神妙な顔つきで、それが変に目にとまった。


 ・・・野郎を支持する気はないが。あいつらの目は確かだったのかもな?


 この領地で、俺のような男が目立つのは少し危ないか?
 とか、思っていたが・・・


 ついつい声をかけてしまった。



 理由の半分は、珍しく自分から声をかけてみたいと思ったこと。
 もう半分は、その日の寝床に、その男を利用してみようかと思ったからだ。



 まぁ、結果は、美人のくせして侮れないやつだったがな。
 それはそれで、面白いと思ったので。


 今なお、この家に居候させてもらっている現状。


出会い頭の言葉 

December 28 [Thu], 2006, 1:03
 どうでもいい気まぐれで。
 俺は、滅茶苦茶損してるんじゃねぇか?

 とか、思ったら負けだとか、よく分からないことを考えた日。


 今日は、自分でも珍しい気まぐれで、何だか人の多い場所で酒が飲みたくなった。


 きっと、日が悪かったに違いない。
 あいつと再会なんかしちまったからだ。
 いらない記憶を、ご丁寧にも引っ張り出してきやがった。

 あいつが・・・嫌いなわけでも、憎んでいるわけでも。
 最も、忘れたとかいう話は論外だ。
 そう言う話じゃない。そう言う話じゃなくてただ・・・


 「寂しい」とかいう、いらん感情を思い出させてくれやがっただけだ。


 だからこそ、今日という日がある。
 全く、気まぐれで行動するとろくな事ねぇな。



 近道だと思って、いつもは行かない裏道を通ったところから間違いだった。
 助けを求められたわけでもないのに(あいつだって成長していた。あんな輩に屈することなど無かっただろうに)絡まれていた一人のガキを、バカ野郎共から救うハメ。

 で、最終的に酒場で飲んでりゃ、変な男を引っかけちまう有様だ。


 ・・・今日は厄日かなんかだったのか?








青い空 

December 27 [Wed], 2006, 20:05
 それは、まだジール・ソマリアという男が14歳。14年間の道しか歩んでいなかった頃の話。




 「さて。と。
 治りましたよ。もう、腕は痛くないでしょう?」

 にっこりと。
 そう。にっこりとジールは華やかに笑った。
 14歳と言う。まだ少年の域を出ていない。子供特有の笑顔で。

 「すまんのぅ。ついうっかり転んでしまってからに。お前さんには迷惑をかけたよ」


 一人の老人の言葉に、彼は「いえ・・・」と続け。


 「当然の事ですよ」




 と。当たり前のごとく言い放った。






黒と、赤と、紅。 

December 27 [Wed], 2006, 20:03
 ぱちり。と、役立たずになった木片がはぜる。
 先ほどまで、暑かったその場所は、今だ熱を発しているも肌が焼けるほどではなく。

 ちりちりと痛む身体は、火傷のためか。それとも、軽い擦り傷のためか・・・



 黒と、赤と、紅。
 闇と、死と、熱。


 ぱちり。と、またはぜた。
 焼かれているのは、木片と、木と大地と。草と・・・抜け殻。


 この惨劇の中では、無傷と言っていいほど軽傷な少年はただ一人。

 焼けた大地の上で。

 赤と、紅の上で。



 闇を見つめていた。






日記帳なる物を買う 

December 26 [Tue], 2006, 14:57
一人じゃなくなった。
面白そうだから、偽家族みんなが使える日記帳を買ってみた。

ただ、非常に不可解な思いだけれども。


思い出の共有。

そんな気分になっただけ。

小説を書くにあたって。(自分なりのお題) 

December 26 [Tue], 2006, 0:55
出会い頭の言葉(煙草、一本くれないか?)
嫌な思い出は、大方ベッドの上だな。(やっちゃいないだろ?分かる)
不自然極まりない、男二人暮らし(お前にだけは絶対見せない!)
銀の猫(裏路地に倒れていたのは、一匹の猫)
同罪者(貴方と私は同じなのよ。目的のために身体を差し出すんだもの)
憧れてました。(思い描いていた、幸せな家族って・・・)
鎖(あぁ、やっぱり。繋がっているのね・・・)
能天気娘(うに?美人さん揃いッすねぇvv)
兄様。伝えたいことがあります。(ハル兄・・・)
ねぇ。神様は信じないの?(いてくれたら嬉しいな。って、そう思うのよ)
不完全家族。所詮、偽物だけれど・・・。(「父さんや」「なんだ?母さん」)
赤で染めたのは、両の掌(戦えない。なんて、誰も言っちゃいないが?)
P R
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